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公開番号2021103907
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210715
出願番号2019233409
出願日20191224
発明の名称多相コンバータの制御装置、多相コンバータシステム、及び電源システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類H02M 3/155 20060101AFI20210618BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】簡易な制御によりリップル電流による損失の増大を抑制できる多相コンバータの制御装置、多相コンバータシステム及び電源システムを提供する。
【解決手段】それぞれスイッチング素子を有し互いに並列に接続されたm(mは3以上の整数)相のコンバータ回路20a〜20cを備えた多相コンバータの制御装置において、多相コンバータへの入力電流値が増大するほど、オンオフ制御が実行されるスイッチング素子の数を増大させることによりコンバータ回路の駆動相数を増大させるとともに、駆動相数をn(n<mである2以上の整数であって且つmの約数以外の整数)とするn相駆動又は駆動相数をmとするm相駆動に多相コンバータを制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
それぞれスイッチング素子を有し互いに並列に接続されたm(mは3以上の整数)相のコンバータ回路を備えた多相コンバータの制御装置において、
前記多相コンバータへの入力電流値が増大するほど、オンオフ制御が実行される前記スイッチング素子の数を増大させることにより前記コンバータ回路の駆動相数を増大させるとともに、前記駆動相数をn(n<mである2以上の整数であって且つmの約数以外の整数)とするn相駆動又は前記駆動相数をmとするm相駆動に前記多相コンバータを制御する駆動相数制御部と、
m相の前記スイッチング素子の各オンタイミングを規定した位相パターンである第1及び第2パターンを記憶した記憶部と、
前記多相コンバータの停止中に前記第1又は前記第2パターンを選択する選択部と、
周期とデューティ比が略同じ条件で、選択された前記第1又は第2パターンに規定された位相に従って、前記駆動相数の前記スイッチング素子に対して前記オンオフ制御を実行するオンオフ制御部と、
所定時間内において前記n相駆動に制御されると予測される時間に対する前記m相駆動に制御されると予測される時間の割合である時間割合に相関する予測相関値を予測する予測部と、を備え、
前記第2パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値は、前記第1パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値よりも小さく、
前記選択部は、前記時間割合が第1閾値以上であることを前記予測相関値が示す場合には、前記第1パターンを選択し、前記時間割合が前記第1閾値以下である第2閾値未満であることを前記予測相関値が示す場合には、前記第2パターンを選択し、
前記オンオフ制御部は、前記第2パターンによる前記n相駆動では、(m−n)相の前記スイッチング素子のオンオフ制御を停止し、
(m−n)=1の場合に前記第2パターンによる前記n相駆動でオンオフ制御が停止される(m−n)相の前記スイッチング素子は、前記第2パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された3つの前記スイッチング素子のうち最初にオンにされる前記スイッチング素子と最後にオンにされる前記スイッチング素子との位相差が最小となる場合での前記最初にオンにされる前記スイッチング素子と前記最後にオンにされる前記スイッチング素子の間でオンにされる前記スイッチング素子であり、
(m−n)≧2の場合に前記第2パターンによる前記n相駆動でオンオフ制御が停止される(m−n)相の前記スイッチング素子は、前記第2パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の組み合わせを除いた前記スイッチング素子であって、前記第2パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された3つの前記スイッチング素子のうち最初にオンにされる前記スイッチング素子と最後にオンにされる前記スイッチング素子との位相差のうち、小さい順に選択した(m−n)相の位相差のそれぞれの、前記最初にオンにされる前記スイッチング素子と前記最後にオンにされる前記スイッチング素子の間でオンにされる前記スイッチング素子である、多相コンバータの制御装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記第2閾値は、前記第1閾値と同じ値である、請求項1の多相コンバータの制御装置。
【請求項3】
前記第2閾値は、前記第1閾値未満であり、
前記記憶部は、前記第1及び第2パターンとは異なる、m個の前記スイッチング素子の各オンタイミングを規定した位相パターンである第3パターンを記憶しており、
前記選択部は、前記時間割合が前記第1閾値以上であることを前記予測相関値が示す場合には、前記多相コンバータの停止中に前記第1パターンを選択し、前記時間割合が前記第2閾値未満であることを前記予測相関値が示す場合には、前記多相コンバータの停止中に前記第2パターンを選択し、前記時間割合が前記第1閾値未満であり且つ前記第2閾値以上であることを前記予測相関値が示す場合には、前記多相コンバータの停止中に前記第3パターンを選択し、
前記第3パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値は、前記第2パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値よりも大きく、且つ前記第1パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値よりも小さく、
前記オンオフ制御部は、前記第3パターンによる前記n相駆動では、(m−n)相の前記スイッチング素子のオンオフ制御を停止し、
(m−n)=1の場合に前記第3パターンによる前記n相駆動でオンオフ制御が停止される(m−n)相の前記スイッチング素子は、前記第3パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された3つの前記スイッチング素子のうち最初にオンにされる前記スイッチング素子と最後にオンにされる前記スイッチング素子との位相差が最小となる場合での前記最初にオンにされる前記スイッチング素子と前記最後にオンにされる前記スイッチング素子の間でオンにされる前記スイッチング素子であり、
(m−n)≧2の場合に前記第3パターンによる前記n相駆動でオンオフ制御が停止される(m−n)相の前記スイッチング素子は、前記第3パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の組み合わせを除いた前記スイッチング素子であって、前記第3パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された3つの前記スイッチング素子のうち最初にオンにされる前記スイッチング素子と最後にオンにされる前記スイッチング素子との位相差のうち、小さい順に選択した(m−n)相の位相差のそれぞれの、前記最初にオンにされる前記スイッチング素子と前記最後にオンにされる前記スイッチング素子の間でオンにされる前記スイッチング素子である、請求項1の多相コンバータの制御装置。
【請求項4】
前記第1及び第2パターンの少なくとも一方では、前記m相駆動において順にオンにされる第1、第2、及び第3スイッチング素子における、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の位相差は、360°/mよりも大きく且つ360°/nよりも小さく、前記第1スイッチング素子と前記第3スイッチング素子の位相差は、(360°/m)×3よりも小さい、請求項1乃至3の何れかの多相コンバータの制御装置。
【請求項5】
前記多相コンバータに入力電流を供給する電池を電力源として走行する車両の走行予定経路に関する走行予定経路情報を取得する経路取得部を備え、
前記予測部は、前記走行予定経路情報に基づいて、前記電池が前記多相コンバータに供給すると予想される予測電流値を前記予測相関値として予測する、請求項1乃至4の何れかの多相コンバータの制御装置。
【請求項6】
前記n相駆動に制御された時間及び前記m相駆動に制御された時間に関する履歴情報を取得する履歴取得部を備え、
前記予測部は、前記履歴情報に基づいて前記予測相関値を予測する、請求項1乃至5の何れかの多相コンバータの制御装置。
【請求項7】
前記多相コンバータに入力電流を供給する電池を電力源として走行する車両の運転モードに関する運転モード情報を取得する運転モード取得部を備え、
前記予測部は、前記運転モード情報に基づいて前記予測相関値を予測する、請求項1乃至6の何れかの多相コンバータの制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れかの多相コンバータの制御装置と、
前記多相コンバータと、を備えた多相コンバータシステム。
【請求項9】
請求項8の多相コンバータシステムと、
前記多相コンバータに入力電流を供給する電源と、を備えた電源システム。
【請求項10】
前記電源は、燃料電池である、請求項9の電源システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多相コンバータの制御装置、多相コンバータシステム、及び電源システムに関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
複数相のコンバータ回路を備えた多相コンバータが知られている。特許文献1では、このようなコンバータ回路の駆動相数が変化している際に、各コンバータ回路のスイッチングの位相差が略一定となるように位相を制御することにより、多相コンバータでのリップル電流を抑制して損失が低減されている。特許文献2では、コンバータ回路のスイッチングの位相を予め設定し、電流指令値に応じて一部のコンバータ回路のスイッチングを停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017−60303号公報
特開2014−30285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によれば、コンバータ回路の駆動相数を変化させつつ各スイッチング素子の位相もその駆動相数に対応して変化させる必要があるため、スイッチング素子の位相の制御が複雑となる。特許文献2によれば、一部のコンバータ回路のスイッチングが停止されることにより、多相コンバータでのリップル電流が増大して損失が増大する場合がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、簡易な制御によりリップル電流による損失の増大を抑制できる多相コンバータの制御装置、多相コンバータシステム、及び電源システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、それぞれスイッチング素子を有し互いに並列に接続されたm(mは3以上の整数)相のコンバータ回路を備えた多相コンバータの制御装置において、前記多相コンバータへの入力電流値が増大するほど、オンオフ制御が実行される前記スイッチング素子の数を増大させることにより前記コンバータ回路の駆動相数を増大させるとともに、前記駆動相数をn(n<mである2以上の整数であって且つmの約数以外の整数)とするn相駆動又は前記駆動相数をmとするm相駆動に前記多相コンバータを制御する駆動相数制御部と、m相の前記スイッチング素子の各オンタイミングを規定した位相パターンである第1及び第2パターンを記憶した記憶部と、前記多相コンバータの停止中に前記第1又は前記第2パターンを選択する選択部と、周期とデューティ比が略同じ条件で、選択された前記第1又は第2パターンに規定された位相に従って、前記駆動相数の前記スイッチング素子に対して前記オンオフ制御を実行するオンオフ制御部と、所定時間内において前記n相駆動に制御されると予測される時間に対する前記m相駆動に制御されると予測される時間の割合である時間割合に相関する予測相関値を予測する予測部と、を備え、前記第2パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値は、前記第1パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値よりも小さく、前記選択部は、前記時間割合が第1閾値以上であることを前記予測相関値が示す場合には、前記第1パターンを選択し、前記時間割合が前記第1閾値以下である第2閾値未満であることを前記予測相関値が示す場合には、前記第2パターンを選択し、前記オンオフ制御部は、前記第2パターンによる前記n相駆動では、(m−n)相の前記スイッチング素子のオンオフ制御を停止し、(m−n)=1の場合に前記第2パターンによる前記n相駆動でオンオフ制御が停止される(m−n)相の前記スイッチング素子は、前記第2パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された3つの前記スイッチング素子のうち最初にオンにされる前記スイッチング素子と最後にオンにされる前記スイッチング素子との位相差が最小となる場合での前記最初にオンにされる前記スイッチング素子と前記最後にオンにされる前記スイッチング素子の間でオンにされる前記スイッチング素子であり、(m−n)≧2の場合に前記第2パターンによる前記n相駆動でオンオフ制御が停止される(m−n)相の前記スイッチング素子は、前記第2パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の組み合わせを除いた前記スイッチング素子であって、前記第2パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された3つの前記スイッチング素子のうち最初にオンにされる前記スイッチング素子と最後にオンにされる前記スイッチング素子との位相差のうち、小さい順に選択した(m−n)相の位相差のそれぞれの、前記最初にオンにされる前記スイッチング素子と前記最後にオンにされる前記スイッチング素子の間でオンにされる前記スイッチング素子である、多相コンバータの制御装置によって達成できる。
【0007】
前記第2閾値は、前記第1閾値と同じ値であってもよい。
【0008】
前記第2閾値は、前記第1閾値未満であり、前記記憶部は、前記第1及び第2パターンとは異なる、m個の前記スイッチング素子の各オンタイミングを規定した位相パターンである第3パターンを記憶しており、前記選択部は、前記時間割合が前記第1閾値以上であることを前記予測相関値が示す場合には、前記多相コンバータの停止中に前記第1パターンを選択し、前記時間割合が前記第2閾値未満であることを前記予測相関値が示す場合には、前記多相コンバータの停止中に前記第2パターンを選択し、前記時間割合が前記第1閾値未満であり且つ前記第2閾値以上であることを前記予測相関値が示す場合には、前記多相コンバータの停止中に前記第3パターンを選択し、前記第3パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値は、前記第2パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値よりも大きく、且つ前記第1パターンによる前記n相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の位相差の最大値と360°/nとの差分の絶対値よりも小さく、前記オンオフ制御部は、前記第3パターンによる前記n相駆動では、(m−n)相の前記スイッチング素子のオンオフ制御を停止し、(m−n)=1の場合に前記第3パターンによる前記n相駆動でオンオフ制御が停止される(m−n)相の前記スイッチング素子は、前記第3パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された3つの前記スイッチング素子のうち最初にオンにされる前記スイッチング素子と最後にオンにされる前記スイッチング素子との位相差が最小となる場合での前記最初にオンにされる前記スイッチング素子と前記最後にオンにされる前記スイッチング素子の間でオンにされる前記スイッチング素子であり、(m−n)≧2の場合に前記第3パターンによる前記n相駆動でオンオフ制御が停止される(m−n)相の前記スイッチング素子は、前記第3パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された2つの前記スイッチング素子の組み合わせを除いた前記スイッチング素子であって、前記第3パターンによる前記m相駆動で順にオンにされることが規定された3つの前記スイッチング素子のうち最初にオンにされる前記スイッチング素子と最後にオンにされる前記スイッチング素子との位相差のうち、小さい順に選択した(m−n)相の位相差のそれぞれの、前記最初にオンにされる前記スイッチング素子と前記最後にオンにされる前記スイッチング素子の間でオンにされる前記スイッチング素子であってもよい。
【0009】
前記第1及び第2パターンの少なくとも一方では、前記m相駆動において順にオンにされる第1、第2、及び第3スイッチング素子における、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の位相差は、360°/mよりも大きく且つ360°/nよりも小さく、前記第1スイッチング素子と前記第3スイッチング素子の位相差は、(360°/m)×3よりも小さくてもよい。
【0010】
前記多相コンバータに入力電流を供給する電池を電力源として走行する車両の走行予定経路に関する走行予定経路情報を取得する経路取得部を備え、前記予測部は、前記走行予定経路情報に基づいて、前記電池が前記多相コンバータに供給すると予想される予測電流値を前記予測相関値として予測してもよい。
【0011】
前記n相駆動に制御された時間及び前記m相駆動に制御された時間に関する履歴情報を取得する履歴取得部を備え、前記予測部は、前記履歴情報に基づいて前記予測相関値を予測してもよい。
【0012】
前記多相コンバータに入力電流を供給する電池を電力源として走行する車両の運転モードに関する運転モード情報を取得する運転モード取得部を備え、前記予測部は、前記運転モード情報に基づいて前記予測相関値を予測してもよい。
【0013】
上記の目的は、前記多相コンバータの制御装置と、前記多相コンバータと、を備えた多相コンバータシステムによっても達成できる。
【0014】
上記の目的は、前記多相コンバータシステムと、前記多相コンバータに入力電流を供給する電源と、を備えた電源システムによっても達成できる。
【0015】
前記電源は、燃料電池であってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、簡易な制御によりリップル電流による損失の増大を抑制できる多相コンバータの制御装置、多相コンバータシステム、及び電源システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1は、車両に搭載された燃料電池システムの概略構成図である。
図2は、昇圧コンバータの回路構成を示す図である。
図3Aは、パターンAによる3相駆動でのスイッチング素子の動作を示したグラフであり、図3Bは、パターンAによる3相駆動でのリアクトル電流と昇圧コンバータの出力電流を示したグラフである。
図4Aは、パターンAによる2相駆動でのスイッチング素子の動作を示したグラフであり、図4Bは、パターンAによる2相駆動でのリアクトル電流と昇圧コンバータの出力電流を示したグラフである。
図5Aは、パターンAによる1相駆動でのスイッチング素子の動作を示したグラフであり、図5Bは、パターンAによる1相駆動でのリアクトル電流を示したグラフである。
図6Aは、パターンBによる3相駆動でのスイッチング素子の動作を示したグラフであり、図6Bは、パターンBによる3相駆動でのリアクトル電流と昇圧コンバータの出力電流を示したグラフである。
図7Aは、パターンBによる2相駆動でのスイッチング素子の動作を示したグラフであり、図7Bは、パターンBによる2相駆動でのリアクトル電流と昇圧コンバータの出力電流を示したグラフである。
図8Aは、パターンA及びBでのリップル電流の大きさを比較した表であり、図8Bは、パターンA及びBでの位相及び位相差を示した図である。
図9は、パターン選択制御の一例を示したフローチャートである。
図10A及び図10Bは、算出された予測電流値の推移を示したグラフの一例である。
図11は、図10A及び図10Bで示した予測電流値とその予測電流値に制御される時間の関係を示したグラフである。
図12は、第1変形例でのパターン選択制御の一例を示したフローチャートである。
図13は、第2変形例での燃料電池システムの構成図である。
図14は、第2変形例でのパターン選択制御の一例を示したフローチャートである。
図15Aは、パターンCによる3相駆動でのスイッチング素子の動作を示したグラフであり、図15Bは、パターンCによる3相駆動でのリアクトル電流と昇圧コンバータの出力電流を示したグラフである。
図16Aは、パターンCによる2相駆動でのSW36a〜36cの動作を示したグラフであり、図16Bは、パターンCによる2相駆動でのリアクトル電流と昇圧コンバータの出力電流を示したグラフである。
図17Aは、パターンA〜Cのリップル電流の大きさを比較した表であり、図17Bは、パターンCの位相及び位相差を示した図である。
図18は、第3変形例でのパターン選択制御の一例を示したフローチャートである。
図19Aは、パターンDによる3相駆動でのスイッチング素子の動作を示したグラフであり、図19Bは、パターンDによる3相駆動でのリアクトル電流と昇圧コンバータの出力電流を示したグラフである。
図20Aは、パターンDによる2相駆動でのスイッチング素子の動作を示したグラフであり、図20Bは、パターンDによる2相駆動でのリアクトル電流と昇圧コンバータの出力電流を示したグラフである。
図21Aは、パターンA〜Dのリップル電流の大きさを比較した表であり、図21Bは、パターンDの位相及び位相差を示した図である。
図22は、第4変形例でのパターン選択制御の一例を示したフローチャートである。
図23は、第5変形例でのパターン選択制御の一例を示したフローチャートである。
図24は、第6変形例での昇圧コンバータの回路構成を示す図である。
図25は、パターンE〜Gの位相及び位相差を示した図である。
図26は、第7変形例での昇圧コンバータの回路構成を示す図である。
図27は、パターンH〜Jの位相及び位相差を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[燃料電池システムの概略構成]
図1は、車両に搭載された燃料電池システム1の概略構成図である。燃料電池システム1は、ECU(Electronic Control Unit)4、二次電池(以下、BATと称する)7、バッテリコンバータ(以下、BDCと称する)8、インバータ(以下、INVと称する)9、燃料電池スタック(以下、FCと称する)10、昇圧コンバータ(以下、FDCと称する)20、及びナビゲーション装置50を含む。尚、図1には示していないが、燃料電池システム1は、FC10に酸化剤ガス及び燃料ガスをそれぞれ供給する酸化剤ガス供給系及び燃料ガス供給系を備えている。また、車両には、走行用のモータMや、車輪W、アクセル開度センサ5、及びイグニッションスイッチ6を備えている。
【0019】
FC10は、燃料ガスと酸化剤ガスの供給を受けて発電する。FC10は、固体高分子電解質型の単セルを複数積層している。単セルは、電解質膜の両面に電極を配置した発電体である膜電極接合体と、膜電極接合体を挟持する一対のセパレータと、を備える。電解質膜は、スルホン酸基を有するフッ素系樹脂材料又は炭化水素系樹脂材料で形成された固体高分子膜であり、湿潤状態において良好なプロトン伝導性を有する。電極は、カーボン担体と、スルホン酸基を有する固体高分子であって湿潤状態で良好なプロトン伝導性を有するアイオノマーと、を含んで構成されている。カーボン担体には、発電反応を促進させるための触媒(例えば白金又は白金−コバルト合金など)が担持されている。各単セルには、反応ガスや冷却水を流すためのマニホールドが設けられている。マニホールドを流れる反応ガスは、各単セルに設けられたガス流路を介して、各単セルの発電領域に供給される。
【0020】
FDC20は、FC10からの出力される直流電圧を所定の昇圧比に昇圧して、FC10の出力電力をINV9に供給するDC/DCコンバータであり、電力変換器の一例である。INV9は、入力された直流電力を三相交流電力に変換してモータMへ供給する。モータMは、車輪Wを駆動して車両を走行させる。BDC8は、双方向のDC/DCコンバータである。すなわち、BDC8は、FDC20によって調整された直流電圧を降圧し、又はBAT7の直流電圧を昇圧してBAT7の出力電力をINV9に供給する。なお、必ずしもBDC8を備える必要はなく、この場合にはINV9が電力変換器として機能する。BAT7は、FC10の電力を蓄電可能である。
【0021】
ECU4は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含む。ECU4は、アクセル開度センサ5、イグニッションスイッチ6、電流センサ10A、電圧センサ10V、FDC20、BDC8、ナビゲーション装置50が電気的に接続されている。ナビゲーション装置50の記憶装置には、地図データや車両1の過去の走行履歴等が記憶されている。また、ナビゲーション装置50は、車両の位置情報を取得するGPS(Global Positioning System)受信機を内蔵している。ECU4は、アクセル開度センサ5の検出値等に基づいて、FC10の出力電力を制御する。また、ECU4は、電流センサ10Aが測定したFC10の出力電流値、及び電圧センサ10Vが測定したFC10の出力電圧値を取得する。また、ECU4は、FDC20を制御する制御装置の一例であり、詳しくは後述するが、駆動相数制御部、記憶部、選択部、オンオフ制御部、及び予測部を備え、これらはECU4のCPU、ROM、及びRAMにより機能的に実現される。尚、ECU4とFDC20とは、多相コンバータシステムの一例であり、ECU4とFDC20とFC10とは、電源システムの一例である。
【0022】
[FDCの回路構成]
図2は、FDC20の回路構成を示す図である。図2には、FC10とINV9についても示している。FDC20は、m相式の多相コンバータであり、本実施例ではm=3である。従って、FDC20は、3個のコンバータ回路20a〜20cとコンデンサ24とを備えている。尚、mは3以上の整数であればよい。コンバータ回路20aは、リアクトル21a、電流センサ22a、及びインテリジェントパワーモジュール(IPM:Intelligent Power Module)23aを含む。コンバータ回路20bは、リアクトル21b、電流センサ22b、及びIPM23bを含む。コンバータ回路20cは、リアクトル21c、電流センサ22c、及びIPM23cを含む。IPM23aは、スイッチング素子36a及びダイオード37aを含む。IPM23bは、スイッチング素子36b及びダイオード37bを含む。IPM23cは、スイッチング素子36c及びダイオード37cを含む。尚、スイッチング素子36a〜36cを、本明細書ではそれぞれSW36a〜36cと称する。
【0023】
リアクトル21aと電流センサ22aとダイオード37aは、直列に接続されている。同様に、リアクトル21bと電流センサ22bとダイオード37bも直列に接続されている。リアクトル21cと電流センサ22cとダイオード37cも直列に接続されている。直列に接続されたこれらの部品は、FC10の正極側とINV9の正極側との間で並列に接続されている。これにより、リアクトル21a〜21c、IPM23a〜23cのそれぞれを流れる電流値を小さくして発熱を抑制することができる。SW36aは、リアクトル21aとダイオード37aとの間と、FC10の負極側との間に接続されている。同様に、SW36bは、リアクトル21bとダイオード37bとの間と、FC10の負極側との間に接続されている。SW36cは、リアクトル21cとダイオード37cとの間と、FC10の負極側との間に接続されている。リアクトル21a〜21cは、例えば構成や性能も同じ同一部品であるが、これに限定されない。電流センサ22a〜22cは、リアクトル21a〜21cに下流側で接続されているが、これに限定されず上流側で接続されていてもよい。FC10とリアクトル21a〜21cは、バスバー又はケーブル等の導電部材でそれぞれ電気的に接続されている。
【0024】
ECU4は、SW36a〜36cのそれぞれを、例えば同じ一定の周期でオンオフを切り替える。SW36a〜36cのオンオフが切り替えられることにより、SW36a〜36cをそれぞれ流れる電流が制御される。SW36a〜36cのオンオフは、SW36a〜36cに供給されるパルス信号のデューティ比に基づいて制御される。デューティ比とは、オンオフの1周期に占めるオン状態の時間の割合である。ECU4は、電流センサ22a〜22cで検出された電流値や目標昇圧比に基づいて、このデューティ比を決定する。
【0025】
SW36aがオンになると、FC10からリアクトル21aを介してSW36aに電流が流れ始め、リアクトル21aに直流励磁による磁気エネルギが蓄積される。SW36aがオフになると、オンの期間にリアクトル21aに蓄積された磁気エネルギは、電流として、ダイオード37aを介して、INV9に出力される。従って、SW36a〜36cの各デューティ比を制御することによって、リアクトル21a〜21cのそれぞれに蓄積されるエネルギー(時間平均)を制御することができ、リアクトル21a〜21cのそれぞれに平均的に流れる電流(実効電流)を制御することができる。
【0026】
SW36aがオフにされたときにリアクトル21aに蓄積された磁気エネルギによって生じる誘導電圧は、FC10の出力電圧に重ね合わされ、INV9にはFC10の出力電圧よりも高い電圧が印加される。SW36b及び36c、及びリアクトル21b及び21cについても同様である。ECU4は、SW36a〜36cが順次オンとなるように制御信号を送信し、FC10の出力電圧に、順次誘導電圧が重ね合わせられる。これによって、INV9に入力される電圧が、FC10の出力電圧より高く維持される。尚、コンデンサ24は、ダイオード37a〜37cとINV9の正極側との間と、INV9の負極側との間に接続されており、電圧変動を低減する役割を果たす。
【0027】
ECU4は、コンバータ回路20a〜20cのSW36a〜36cの位相を規定した位相パターンとして、パターンA又はBを選択する。パターンAでのSW36a〜36cのそれぞれの位相は、0°、120°、240°である。パターンBでのSW36a〜36cのそれぞれの位相は、0°、180°、270°である。これらの位相は、スイッチング素子のオンタイミングを規定している。パターンA及びBは、予めECU4のROMに記憶されている。ECU4のROMは記憶部の一例である。パターンA及びBについては詳しくは後述する。
【0028】
ここで、ECU4は、SW36a〜36cを略同じ周期で且つ略同じデューティ比でオンオフ制御する。ここで略同じ周期とは、SW36a〜36cの各周期が完全一致していることに限定されない趣旨であり、オンオフが繰り返されるSW36a〜36cの各位相差が所定期間内でほぼ変化しない程度に周期がずれていてもよい。例えば、SW36a〜36cへの駆動信号の送信速度にばらつきなどがある場合には、各周期が完全に一致しない場合があるからである。略同じデューティ比とは、SW36a〜36cの各デューティ比が完全一致していることに限定されない趣旨であり、例えば、リアクトル21a〜21cのそれぞれに流れるリアクトル電流の1周期内での平均値が略同じとみなせる所定範囲内にあれば、各デューティ比が完全一致していなくてもよい。例えば、リアクトル21a〜21cのそれぞれとFC10とを接続するバスバーの抵抗値にばらつきなどがあり、各デューティ比を完全一致させると、各リアクトル電流の平均値が略同じとはみなせない程度に異なる可能性があるからである。
【0029】
また、ECU4は、電流センサ10Aにより測定されたFDC20への入力電流値を取得し、FDC20への入力電流値が増大するほどコンバータ回路20a〜20cの駆動相数も増大させる処理を実行する。具体的には、SW36a〜36cの何れか一つのみをオンオフ制御する1相駆動、SW36a〜36cの何れか2つをオンオフ制御する2相駆動、SW36a〜36cの全てをオンオフ制御する3相駆動の間で切り替えられる。このような処理は、駆動相数制御部及びオンオフ制御部が実行する処理の一例である。
【0030】
尚、ECU4は、FDC20への入力電力値が増大するほど、又はFDC20への入力電圧値が低下するほど、コンバータ回路20a〜20cの駆動相数を増大させてもよい。また、FDC20からの目標出力電流値が増大するほど、又はFDC20からの目標出力電力値が増大するほど、FDC20からの目標出力電圧値が増大するほど、コンバータ回路20a〜20cの駆動相数を増大させてもよい。尚、上記の何れの場合も、FC10の発電電力が増大してFDC20への入力電流値が増大する場合に相当するからである。
(【0031】以降は省略されています)

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