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公開番号2021096467
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210624
出願番号2020198743
出願日20201130
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人特許業務法人秀和特許事務所
主分類G03G 9/087 20060101AFI20210528BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温定着性と耐熱保存性を両立した上で、様々な使用状況においても帯電安定性を有し、高画質な画像が得られるトナー。
【解決手段】結晶性樹脂である第一の樹脂及び非晶性樹脂である第二の樹脂を有する結着樹脂を含有するトナー粒子並びに該トナー粒子表面の微粒子を有するトナーであって、該第一の樹脂は特定のモノマーユニットを特定の割合で有し、該第一の樹脂の酸価及び該第二の樹脂の酸価が特定の範囲であり、該トナーの断面観察において、該第一の樹脂を含むマトリクス及び該第二の樹脂を含むドメインで構成されるドメインマトリクス構造が見られ、該微粒子は、その表面に窒素原子を含む化合物が結合または吸着していることを特徴とするトナー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第一の樹脂及び第二の樹脂を有する結着樹脂を含有するトナー粒子並びに該トナー粒子表面の微粒子を有するトナーであって、
該第一の樹脂は結晶性樹脂であり、
該第二の樹脂は非晶性樹脂であり、
該第一の樹脂は、下記式(1)で表される第一のモノマーユニットを有し、
該第一の樹脂中の該第一のモノマーユニットの含有割合が、30.0質量%〜99.9質量%であり、
該第一の樹脂の酸価が、0.1mgKOH/g〜30.0mgKOH/gであり、
該第二の樹脂の酸価が、0.5mgKOH/g〜40.0mgKOH/gであり、
該トナーの断面観察において、該第一の樹脂を含むマトリクス及び該第二の樹脂を含むドメインで構成されるドメインマトリクス構造が見られ、
該微粒子は、その表面に窒素原子を含む化合物が結合または吸着していることを特徴とするトナー。
式(1)中、R
Z1
は、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数18〜36のアルキル基を表す。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記結着樹脂中の、前記第一の樹脂の含有量Xに対する、前記第二の樹脂の含有量Yの質量比Y/Xが、0.20〜2.00である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記トナーの断面観察における前記ドメインの個数平均径が、0.10μm〜2.00μmである請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記窒素原子を含む化合物が、アミノ基を有する化合物を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項5】
前記窒素原子を含む化合物が、4級アンモニウム基を有する化合物を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項6】
前記微粒子が、炭素数4〜24のアルキル基を有する化合物を少なくともその表面に有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項7】
前記第一のモノマーユニットのRで示されるアルキル基の炭素数をCxとし、前記炭素数4〜24のアルキル基を有する化合物のアルキル基の炭素数をCyとしたとき、Cx/Cyが1.0〜5.0である請求項6に記載のトナー。
【請求項8】
前記結着樹脂が、さらに第三の樹脂を含み、
該第三の樹脂が、前記第一の樹脂及び前記第二の樹脂が結合した樹脂を含有する請求項1〜7のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項9】
前記第二の樹脂が、ビニル系樹脂とポリエステル樹脂とが結合したハイブリッド樹脂、ポリエステル樹脂及びビニル系樹脂からなる群から選択される少なくとも一を含む請求項1〜8のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項10】
前記結着樹脂中の前記第一の樹脂の含有量が、30.0質量%以上である請求項1〜9のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項11】
前記第一の樹脂は、前記第一のモノマーユニットとは異なる、下記式(2)で表されるモノマーユニット及び下記式(3)で表されるモノマーユニットからなる群から選択される少なくとも一である第二のモノマーユニットを有する請求項1〜10のいずれか一項に記載のトナー。
式(2)中、Xは単結合又は炭素数1〜6のアルキレン基を示す。


は、−C≡N、
−C(=O)NHR
10
(R
10
は水素原子、若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)、
ヒドロキシ基、
−COOR
11
(R
11
は炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表す。)、
−NH−C(=O)−N(R
13


(2つのR
13
はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を表す。)、
−COO(CH



NHCOOR
14
(R
14
は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)、又は
−COO(CH



−NH−C(=O)−N(R
15


(2つのR
15
はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を表す。)を表す。


は、水素原子又はメチル基を表す。
式(3)中、R

は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R

は、水素原子又はメチル基を表す。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、及びトナージェット方式に用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 8,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及するに従い、高速印刷化や省エネルギー対応への要求がさらに高まっている。高速印刷に対応するため、定着工程においてはトナーをより素早く溶融させる技術が検討されている。また、生産性を向上させるために1つのジョブ中や、ジョブ間における各種制御の時間を短縮する技術が検討されている。また、省エネルギー対応策として、定着工程での消費電力を低下させるために、トナーをより低い温度で定着させる技術が検討されている。
高速印刷に対応し、かつトナーの低温定着性を向上させるために、トナーの結着樹脂のガラス転移温度や軟化点を下げ、かつシャープメルト性を有する結着樹脂を用いる方法がある。近年、さらにシャープメルト性を有する樹脂として、結晶性ポリエステルを含有させたトナーが多く提案されている。しかしながら、結晶性ポリエステルは高温高湿環境における帯電安定性、特に高温高湿環境に放置後の帯電性の維持という面で課題のある材料であった。
シャープメルト性を有する他の結晶性樹脂として、結晶性のビニル系樹脂を使用したトナーが各種提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、側鎖に結晶性を有するアクリレート系樹脂を用いることで低温定着性と耐熱保存性を両立させるトナーが提案されている。
また特許文献2では、非晶性のビニル系樹脂及び結晶性のビニル系樹脂を化学的に結合させた結着樹脂を用いたトナーが提案されている。
また、帯電性維持という技術課題に対する別のアプローチとして、トナーの粒子表面のシェル化や粒子外添技術の改良により、帯電性を向上させる提案がなされてきている。
例えば、特許文献3では、トナーの結着樹脂に外添粒子を結合させることでトナーの帯電安定性を向上させたトナーが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013−097321号公報
特開2017−227766号公報
特開2019−078802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献の技術を用いることで、低温定着性と耐熱保存性を両立することができ、結晶性ポリエステル樹脂を使用したトナーの弱点であった帯電安定性もある程度改善することができている。しかしながら、これら結晶性のビニル系樹脂を結着樹脂として使用したトナーは帯電の立ち上がりが遅く、高画質の画像形成を安定的に行う点で、特性改善の余地が大きいことがわかってきた。
特に、印字比率の小さい画像を印刷した後に長時間放置した後、再び画像出力を行った場合、トナー粒子表面内での電荷密度に偏りが生じて、ドットや細線などのミクロ画質が低下しやすいことがわかった。こういった課題を解決するためにトナー粒子表面における摩擦帯電を高速かつ均一に行うためのさらなる技術開発の検討余地がある。
本開示は、低温定着性と耐熱保存性を両立した上で、様々な使用状況においても帯電安
定性を有し、高画質な画像が得られるトナーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第一の態様は、第一の樹脂及び第二の樹脂を有する結着樹脂を含有するトナー粒子並びに該トナー粒子表面の微粒子を有するトナーであって、
該第一の樹脂は結晶性樹脂であり、
該第二の樹脂は非晶性樹脂であり、
該第一の樹脂は、下記式(1)で表される第一のモノマーユニットを有し、
該第一の樹脂中の該第一のモノマーユニットの含有割合が、30.0質量%〜99.9質量%であり、
該第一の樹脂の酸価が、0.1mgKOH/g〜30.0mgKOH/gであり、
該第二の樹脂の酸価が、0.5mgKOH/g〜40.0mgKOH/gであり、
該トナーの断面観察において、該第一の樹脂を含むマトリクス及び該第二の樹脂を含むドメインで構成されるドメインマトリクス構造が見られ、
該微粒子は、その表面に窒素原子を含む化合物が結合または吸着していることを特徴とするトナー。
[下記式(1)中、R
Z1
は、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数18〜36のアルキル基を表す。]
【0007】
【発明の効果】
【0008】
本開示により、低温定着性と耐熱保存性を両立した上で、様々な使用状況においても帯電安定性を有し、高画質な画像を出力できるトナーを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX〜YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味する。
数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
「モノマーユニット」とは、ポリマー中のモノマー物質の反応した形態をいう。例えば、ポリマー中のビニル系モノマーが重合した主鎖中の、炭素‐炭素結合1区間を1ユニットとする。ビニル系モノマーとは下記式(Z)で表すことができる。
[式(Z)中、R
Z1
は、水素原子、又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはメチル基)を表し、R
Z2
は、任意の置換基を表す。]
結晶性樹脂とは、示差走査熱量計(DSC)測定において明確な吸熱ピークを示す樹脂を指す。
【0010】
本発明者らは、低温定着性及び耐熱保存性に優れる結晶性のビニル系樹脂を有する結着樹脂の課題の解決にむけて、樹脂特性及びトナー粒子表面の微粒子組成を様々に変えて評価検討し、ミクロ画質が向上するトナー材料構成を見出した。上記効果が発現するメカニズムについて、本発明者らは以下のように推定している。
トナー粒子の結着樹脂の酸価は、電子供与性を有する酸の部位が樹脂に含まれる量を表す指標である。一方、微粒子中の窒素(N)原子は電子吸引性を有する。窒素(N)原子を有する微粒子は、酸価を有する結着樹脂を表面に有するトナー粒子との密着性が高くなり、電気的にも化学的にも安定する。そして、帯電した微粒子とトナー粒子表面と電荷の移動が行われやすくなり、電荷の蓄積/拡散が大きくなると考えられる。
また、トナー粒子への微粒子の付着が均一になりやすく、機械的負荷での移動による付着状態の偏りも起きにくいため、トナー粒子表面電荷の分布も均一化されやすいと考えられる。
【0011】
[結晶性樹脂]
結晶性樹脂である第一の樹脂は、式(1)で表される第一のモノマーユニットを有する。
そして、第一の樹脂中の第一のモノマーユニットの含有割合が、30.0質量%〜99.9質量%である。また、第一の樹脂の酸価が、0.1mgKOH/g〜30mgKOH/gである。第一の樹脂がこのような第一のモノマーユニットを有することで、結着樹脂が結晶性を有し、トナーの低温定着性が良化する。
【0012】
第一の樹脂中の第一のモノマーユニットの含有割合が、30.0質量%〜99.9質量%であることで、低温定着性及び低湿環境での帯電安定性が良好となる。
第一のモノマーユニットの含有割合が30.0質量%未満であると、低温定着性が低下する。より好ましい範囲は40.0質量%〜85.0質量%であり、さらに好ましくは45.0質量%〜75.0質量%である。第一のモノマーユニットの含有割合が99.9質量%を超えると、第一の樹脂中におけるSP値の低い非極性部の占める部分が大きくなる場合があるため、低湿環境でのトナー表面電荷の帯電安定性が低下する可能性がある。
【0013】
また、結晶性樹脂である第一の樹脂の酸価は、0.1mgKOH/g〜30.0mgKOH/gである。酸価が上記範囲であると、トナー粒子表面が微粒子から電荷を受け取りやすくなり、トナーの帯電安定性が向上する。
第一の樹脂の酸価が、0.1mgKOH/g未満であると、微粒子からトナー粒子表面への電荷移動がスムーズに行われないため、トナーの帯電安定性向上の効果が発現しない。第一の樹脂の酸価が、30.0mgKOH/gを超える場合、トナー粒子表面の疎水性が低下するため、特に高湿環境下での帯電維持性が低下する可能性がある。より好ましい範囲は5.0mgKOH/g〜20.0mgKOH/gである。
【0014】
【0015】
[式(1)中、R
Z1
は、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数18〜36のアルキル基(好ましくは炭素数18〜30の直鎖のアルキル基)を表す。]
式(1)で表される第一のモノマーユニットは、炭素数18〜36のアルキル基を有す
る(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一に由来するモノマーユニットであることが好ましい。
炭素数18〜36のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、炭素数18〜36の直鎖のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ヘンエイコサニル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸リグノセリル、(メタ)アクリル酸セリル、(メタ)アクリル酸オクタコシル、(メタ)アクリル酸ミリシル、(メタ)アクリル酸ドトリアコンチル等]及び炭素数18〜36の分岐のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシル等]が挙げられる。
【0016】
これらの内、トナーの低温定着性及び保存安定性の観点から、炭素数18〜36の直鎖のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一が好ましく、炭素数18〜30の直鎖のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一がより好ましく、直鎖の(メタ)アクリル酸ステアリル及び(メタ)アクリル酸ベヘニルからなる群から選択される少なくとも一がさらに好ましい。
第一のモノマーユニットを形成するモノマーは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
第一の樹脂は、ビニル重合体であることが好ましい。ビニル重合体は、例えば、エチレン性不飽和結合を含むモノマーの重合体が挙げられる。エチレン性不飽和結合とは、ラジカル重合することが可能な炭素−炭素二重結合を指し、例えば、ビニル基、プロペニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。
【0017】
第一の樹脂は、第一のモノマーユニットとは異なる、下記式(2)で表されるモノマーユニット及び下記式(3)で表されるモノマーユニットからなる群から選択される少なくとも一である第二のモノマーユニットを有することが好ましい。
第二のモノマーユニットを含有することにより、トナー中で第一のモノマーユニットの直鎖アルキル部位がブロック化された形で結晶化しやすく、定着性(シャープメルト性)が良好になる。
第一の樹脂中の第二のモノマーユニットの含有割合は、好ましくは1.0質量%〜70.0質量%であり、より好ましくは10.0質量%〜60.0質量%であり、さらに好ましくは15.0質量%〜30.0質量%である。
【0018】
【0019】
(式(2)中、Xは単結合又は炭素数1〜6のアルキレン基を示す。


は、ニトリル基(−C≡N)、
アミド基(−C(=O)NHR
10
(R
10
は水素原子、若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。))、
ヒドロキシ基、
−COOR
11
(R
11
は炭素数1〜6(好ましくは1〜4)のアルキル基若しくは炭素数1〜6(好ましくは1〜4)のヒドロキシアルキル基を表す。)、
ウレア基(−NH−C(=O)−N(R
13


(2つのR
13
はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1〜6(好ましくは1〜4)のアルキル基を表す。))、
−COO(CH



NHCOOR
14
(R
14
は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)、又は
−COO(CH



−NH−C(=O)−N(R
15


(2つのR
15
はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1〜6(好ましくは1〜4)のアルキル基を表す。)
である。R

は、水素原子又はメチル基を表す。)
(式(3)中、R

は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R

は、水素原子又はメチル基を表す。)
【0020】
結着樹脂中の、結晶性樹脂である第一の樹脂の含有量は、30.0質量%以上であることが好ましい。
上記範囲であると、第一の樹脂を含むマトリクス及び第二の樹脂を含むドメインによるドメインマトリクス構造が形成されやすいため、低温定着性及び耐ホットオフセット性が両立できる。該含有量は、より好ましくは50.0質量%以上であり、さらに好ましくは55.0質量%以上である。
一方、上限は特に制限されないが、好ましくは97.0質量%以下であり、より好ましくは75.0質量%以下である。
【0021】
上記効果を得やすくする観点から、結着樹脂中の、非晶性樹脂である第二の樹脂の含有量は、3.0質量%以上であることが好ましく、10.0質量%以上であることがより好ましく、20.0質量%以上であることがさらに好ましく、30.0質量%以上であることがさらにより好ましい。一方、上限は、70.0質量%以下であることが好ましく、50.0質量%以下であることがより好ましく、45.0質量%以下であることがさらに好ましい。
【0022】
[非晶性樹脂]
第二の樹脂である非晶性樹脂の酸価は、0.5mgKOH/g〜40.0mgKOH/gであることを特徴とする。上記範囲であることで、第一の樹脂との相互作用が起こり、トナー粒子表面全体へ外添微粒子から電荷の拡散が起きやすくなりトナー表面の電荷密度が小さくなり均一帯電しやすくなる。
第二の樹脂の酸価が、0.5mgKOH/g未満であると、第一の樹脂との相互作用効果が得られず、電荷移動がスムーズに行われないため、トナーの帯電均一性向上の効果が発現しにくい。第二の樹脂の酸価が、40.0mgKOH/gを超える場合、トナー粒子表面の疎水性が低下するため、特に高湿環境下での帯電維持性が低下する可能性がある。より好ましくは1mgKOH/g〜30.0mgKOH/gであり、さらに好ましくは3.0mgKOH/g以上20.0mgKOH/g以下である。
【0023】
第二の樹脂としては、例えば以下の樹脂が挙げられる。
ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。
【0024】
これらの中でも、第二の樹脂が、スチレン系共重合体などのビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、及びビニル系樹脂とポリエステル樹脂が結合したハイブリッド樹脂からなる群から選択される少なくとも一を含むことが帯電安定性の観点で好ましい。結合とは、例えば、共有結合が挙げられる。第二の樹脂は、より好ましくはポリエステル樹脂を含み、さらに好ましくはポリエステル樹脂である。
【0025】
以下、第二の樹脂について、ポリエステル樹脂を例に説明する。
ポリエステル樹脂は、アルコール成分及びカルボン酸成分の縮重合体であることが好ましい。
第二の樹脂の酸価は、例えば、非晶性樹脂中のアルコールユニットと、カルボン酸ユニットの含有量と種類を変えることでコントロール可能である。
アルコールユニットとは、第二の樹脂において、モノマーであるアルコール成分が縮重合した構造(アルコール成分に由来するモノマーユニット)である。また、カルボン酸ユニットとは、第二の樹脂において、モノマーであるカルボン酸成分が縮重合した構造(カルボン酸成分に由来するモノマーユニット)である。
アルコールユニットは、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が縮重合した構造を75mol%以上含有することが帯電安定性の観点から好ましい。より好ましくは80mol%以上であり、さらに好ましくは90mol%以上である。ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては下記式(A)で示される化合物が挙げられる。
【0026】
【0027】
(式(A)中、Rは、それぞれ独立してエチレン又はプロピレン基であり、x及びyはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0以上10以下である。)
帯電安定性の観点から、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物はビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物及び/又はエチレンオキサイド付加物であることが好ましい。より好ましくはプロピレンオキサイド付加物である。また、x+yの平均値は1以上5以下であることが好ましく、1.6以上2.8以下であることがより好ましい。
【0028】
アルコールユニットを形成するビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物以外の成分としては、以下の多価アルコール成分を使用することができる。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビット、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−
1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン。
【0029】
低温定着性と耐ホットオフセットの観点から第二の樹脂のピーク分子量Mpは、3000〜30000が好ましく、5000〜20000がより好ましく、10000〜15000がさらに好ましい。
【0030】
カルボン酸ユニットは、芳香族ジカルボン酸が縮重合した構造、飽和脂肪族ジカルボン酸が縮重合した構造及び不飽和ジカルボン酸が縮重合した構造からなる群から選択される少なくとも一を含有することが好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸類又はその無水物が挙げられる。
(【0031】以降は省略されています)

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