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公開番号2021095585
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210624
出願番号2019225280
出願日20191213
発明の名称金属線
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C23G 3/02 20060101AFI20210528BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】ワイヤーの線グセ及び断線が発生しにくい金属線を提供する。
【解決手段】金属線は、タングステン線又はタングステン合金線である金属線であって、金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、金属線1g中2.0μg以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
タングステン線又はタングステン合金線である金属線であって、
前記金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、前記金属線1g中2.0μg以下である
金属線。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、前記金属線1g中1.0μg以下である
請求項1に記載の金属線。
【請求項3】
前記金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、前記金属線1g中0.5μg以下である
請求項1又は2に記載の金属線。
【請求項4】
前記金属線の線径は、40μm以下である
請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属線。
【請求項5】
前記金属線の線径は、13μm以下である
請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属線。
【請求項6】
前記金属線は、ソーワイヤーの線材として用いられる
請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属線。
【請求項7】
前記金属線は、スクリーンメッシュの線材として用いられる
請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属線。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属線に関する。
続きを表示(約 4,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、高融点及び高硬度などの特徴を有するタングステンを用いた製品が知られている。例えば、特許文献1には、レニウムタングステン合金線を医療用針として用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2010/100808号
【非特許文献】
【0004】
「タングステン・モリブデン技術資料」、改定第3版、日本、タングステン・モリブデン工業会、平成21年2月25日、p.116
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
レニウムタングステン合金線などの金属線は、医療用針として加工される前には、一般的にはボビンなどに巻きつけられて保管されることが多い。保管期間が長くなるにつれて金属線の表面の酸化が進み、金属線同士が固着する(例えば、非特許文献1を参照)。このため、ボビンから金属線を引き出す際に金属線に応力が生じ、ワイヤーの線グセ又は断線が発生しやすくなる。
【0006】
そこで、本発明は、ワイヤーの線グセ及び断線が発生しにくい金属線を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る金属線は、タングステン線又はタングステン合金線である金属線であって、前記金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、前記金属線1g中2.0μg以下である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ワイヤーの線グセ及び断線が発生しにくい金属線を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施の形態に係る金属線の表面に形成される酸化膜の膜厚と金属線の放置日数との関係を、表面に存在するアルカリ金属の量毎に示すグラフである。
図2は、実施の形態に係る金属線の表面に形成される酸化膜の膜厚と表面に存在するアルカリ金属の量との関係を、金属線の放置日数毎に示すグラフである。
図3は、実施の形態に係る金属線の製造方法を示すフローチャートである。
図4は、実施の形態に係る金属線の表面に存在するアルカリ金属の量の測定方法を示すフローチャートである。
図5は、実施の形態に係る金属線と、当該金属線を用いて製織された金属メッシュとを示す斜視図である。
図6は、実施の形態に係る金属線を用いたフィラメントコイルのコイリング加工処理を示す模式図である。
図7は、実施の形態に係る金属線の巻き替え装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本発明の実施の形態に係る金属線について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0012】
(実施の形態)
[金属線]
まず、実施の形態に係る金属線の構成について説明する。
【0013】
本実施の形態に係る金属線は、タングステン線又はタングステン合金線である。つまり、金属線は、タングステン(W)を主成分として含む金属線である。金属線に含まれるタングステンの含有量は、例えば90wt%以上である。ここで、含有量は、金属線の質量に対する金属元素(例えばタングステン)の質量の割合である。タングステンの含有量は、95wt%以上であってもよく、99wt%以上であってもよく、99.9wt%以上であってもよい。
【0014】
タングステン線は、純タングステンからなる純タングステン線、又は、タングステンにタングステン以外の元素がドープされたドープタングステン線である。なお、本明細書において、純タングステンとは、タングステンの含有量が99.95wt%以上であることを意味する。純タングステン線には、不可避的な不純物が含まれている。
【0015】
ドープタングステン線にドープされる元素(以下、ドープ元素と記載)は、例えばカリウム(K)であるが、トリウム(Th)又はセリウム(Ce)であってもよい。カリウムの含有量は、例えば0.01wt%以下である。このとき、カリウムの含有量は、0.003wt%以上であってもよい。また、カリウムの含有量は、0.005wt%以上又は以下であってもよい。
【0016】
ドープ元素(例えばカリウム)は、タングステンの結晶粒界に存在する。つまり、ドープ元素の大多数は、金属線の内部に存在する。このため、金属線の表面に存在するアルカリ金属の量の測定方法(詳細については後述する)においては、ドープ元素の量は実質的に無視することが可能である。
【0017】
タングステン合金線は、タングステンと金属元素との合金からなる金属線である。タングステンとの合金に用いられる金属元素(以下、合金元素と記載)は、例えばレニウム(Re)である。あるいは、合金元素は、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)又はイリジウム(Ir)であってもよい。タングステン合金線は、1種類のみの合金元素を含んでもよく、2種類以上の合金元素を含んでもよい。タングステン合金線における合金元素の含有量は、例えば0.1wt%以上10wt%以下である。あるいは、合金元素の含有量は、0.5wt%以上5wt%以下であってもよい。一例として、合金元素の含有量は、1wt%であるが、3wt%であってもよい。
【0018】
金属線の表面には、アルカリ金属が存在している。アルカリ金属は、例えばナトリウム(Na)又はカリウムである。詳細については後述するが、アルカリ金属は、金属線の製造時に用いた溶液に含まれていた残留元素である。
【0019】
詳細については後述するが、金属線の表面に存在するアルカリ金属が、金属線表面の酸化の要因になっていることが本願発明者らの検討によって判明した。本実施の形態に係る金属線では、表面に存在するアルカリ金属の量が所定値以下であるので、金属線表面の酸化が抑制されている。
【0020】
具体的には、金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、金属線1g中2.0μg以下である。金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、金属線1g中1.0μg以下であってもよい。金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、金属線1g中0.5μg以下であってもよい。
【0021】
金属線同士の酸化の抑制と言う観点からは、金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は少ない程好ましい。しかしながら、完全に0にすることは困難である。つまり、金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、金属線1g中0.0μgより大きい。例えば、金属線の表面に存在するアルカリ金属の量は、金属線1g中0.1μg以上であってもよい。
【0022】
金属線の線径は、例えば40μm以下である。線径は、30μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。例えば、金属線の線径は、15μm以下であってもよく、13μm以下であってもよい。金属線の線径は、10μm以下であってもよい。金属線の線径は、加工限界まで小さくてもよい。例えば、金属線の線径の下限値は5μmであってもよい。
【0023】
線径が小さくなる程、互いに固着した金属線を取り外す際に金属線に発生する応力によるワイヤーの線グセ及び断線が発生しやすくなる。したがって、線径が小さい金属線程、固着が抑制されることがより期待される。
【0024】
[アルカリ金属の量と金属線同士の固着との関係]
続いて、本実施の形態に係る金属線の表面に存在するアルカリ金属の量と金属線同士の固着との関係について説明する。
【0025】
タングステンを主成分として含む金属線は、空気中に保管された場合に表面が酸化され、表面にタングステンの酸化膜が形成される。金属線は、一般的にはボビンなどに巻きつけられて保管されるが、このとき金属線の表面同士が密接した状態になっている。このため、表面に酸化膜が形成された場合に、金属線の表面同士が固着する。非特許文献1にも記載されているように、線径が10μm程度の極細線の場合には、金属線の引き出しが不能になる程度に酸化によって線同士が固着する。
【0026】
本願発明者らは、金属線の酸化が発生する要因とその酸化を抑制する手段とについて検討を行った。その結果、表面に残留するアルカリ金属が酸化の要因である可能性が高いことが判明した。
【0027】
図1は、本実施の形態に係る金属線の表面に形成される酸化膜の膜厚と金属線の放置日数との関係を、表面に存在するアルカリ金属の量毎に示すグラフである。図1において横軸は、金属線の製造日を0日目とした場合の室温環境(25℃)での金属線の放置日数を表している。縦軸は、金属線の酸化膜の膜厚を表している。金属線の酸化膜の膜厚は、金属線を線軸方向に直交する断面で切断し、表面近傍を電子顕微鏡で確認することにより測定した。
【0028】
図1に示される比較例、実施例1、実施例2及び実施例3はそれぞれ、金属線1g中に、表面に存在するアルカリ金属の量が異なっている。具体的には、比較例、実施例1、実施例2及び実施例3はそれぞれ、金属線1g中に、表面に存在するアルカリ金属の量が4.0μg、2.0μg、1.0μg、0.5μgである。比較例及び実施例1〜3は、表面に存在するアルカリ金属の量以外のパラメータは、互いに同じである。例えば、比較例及び実施例1〜3の各々の線径は、16μmである。また、比較例及び実施例1〜3の各々は、60ppmのカリウムがドープされたドープタングステン線である。
【0029】
なお、比較例及び実施例1〜3の製造方法については、図3を用いて後で説明する。また、表面に存在するアルカリ金属の量の測定方法については、図4を用いて後で説明する。
【0030】
図1に示されるように、比較例及び実施例1〜3は、放置日数が長くなる程、表面の酸化が進み、酸化膜の膜厚が大きくなっている。なお、実施例1〜3の12ヶ月経過時点での酸化膜の膜厚は、比較例の12ヶ月経過時点の膜厚と実施例1〜3の各々の6ヶ月目までの膜厚の増加の程度とに基づいた推測値である。
(【0031】以降は省略されています)

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