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公開番号2021094018
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210624
出願番号2020187853
出願日20201111
発明の名称抗体分離のための溶液
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C12N 15/12 20060101AFI20210528BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】体液に含まれる検出対象とする抗体を精度よく分離する溶液を提供する。
【解決手段】Fc結合性タンパク質を固定化した不溶性担体を充填したカラムの平衡化液であって、以下の(a)から(d)および(g)式の条件を少なくともすべて満たす組成である平衡化液。(a)式:電気伝導度[mS/cm]<-0.78×緩衝能力値+36.5(b)式:電気伝導度[mS/cm]>-0.81×緩衝能力値+12.5(c)式:緩衝能力値>0.16(d)式:電気伝導度[mS/cm]>0(g)式:9>pH>5
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
Fc結合性タンパク質を固定化した不溶性担体を充填したカラムの平衡化液であって、
以下の(a)から(d)および(g)式の条件を少なくともすべて満たす組成である平衡化液。
(a)式:電気伝導度[mS/cm]<−0.78×緩衝能力値+36.5
(b)式:電気伝導度[mS/cm]>−0.81×緩衝能力値+12.5
(c)式:緩衝能力値>0.16
(d)式:電気伝導度[mS/cm]>0
(g)式:9>pH>5
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
平衡化液が(e)式の条件をさらに満たす組成である、請求項1に記載の平衡化液。
(e)式:電気伝導度[mS/cm]<−0.84×緩衝能力値+30.5
【請求項3】
平衡化液が(f)式の条件をさらに満たす組成である、請求項1または2に記載の平衡化液。
(f)式:0.32<緩衝能力値<16
【請求項4】
Fc結合性タンパク質が、以下の(1)〜(4)のいずれかのポリペプチドである、請求項1〜3の何れか1項に記載の平衡化液:
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列の17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、但し当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、少なくとも176番目のバリンがフェニルアラニンに置換されたポリペプチド;
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列の17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、但し当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、少なくとも27番目のバリンがグルタミン酸に、29番目のフェニルアラニンがイソロイシンに、35番目のチロシンがアスパラギンに、48番目のグルタミンがアルギニンに、75番目のフェニルアラニンがロイシンに、92番目のアスパラギンがセリンに、117番目のバリンがグルタミン酸に、121番目のグルタミン酸がグリシンに、171番目のフェニルアラニンがセリンに、および176番目のバリンがフェニルアラニンに置換されたポリペプチド;
(3)配列番号1に記載のアミノ酸配列の17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、但し当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、少なくとも27番目のバリンがグルタミン酸に、29番目のフェニルアラニンがイソロイシンに、35番目のチロシンがアスパラギンに、48番目のグルタミンがアルギニンに、75番目のフェニルアラニンがロイシンに、92番目のアスパラギンがセリンに、117番目のバリンがグルタミン酸に、121番目のグルタミン酸がグリシンに、および171番目のフェニルアラニンがセリンに置換されたポリペプチド;
(4)上記(1)〜(3)のいずれかのポリペプチドのアミノ酸配列を含み、但し当該アミノ酸配列において、上記置換以外の位置において、1〜10個のアミノ酸変異を含む、ポリペプチド。
【請求項5】
Fc結合性タンパク質に固定化した不溶性担体を充填したカラムを平衡化する方法であって、
カラムの平衡化液が、請求項1〜4の何れか1項に記載の平衡化液であり、
分析対象が、被検者から得た抗体を含有する体液である、方法。
【請求項6】
被検者から得た抗体を含有する体液からIgG1および/またはIgG3を分離する方法であって、
(1)前記体液を、Fc結合性タンパク質に固定化した不溶性担体を充填したカラムに添加し抗体を前記担体に吸着させる工程、
(2)前記(1)の前または後に請求項1〜4の何れか1項に記載の平衡化液を添加し前記カラムを平衡化する工程、および
(3)前記平衡化されたカラムに溶出液を添加し、吸着された抗体を溶出させる工程
を含む、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗体分離のための溶液に関する。本発明は、具体的には、体液に含まれる検出対象とする抗体を分離するために使用する平衡化液に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ガンや免疫疾患等の治療に抗体を含む医薬品(抗体医薬品)が用いられている。抗体医薬品に用いる抗体は、遺伝子工学的手法により得られた、当該抗体を発現可能な細胞(たとえば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞等)を培養後、カラムクロマトグラフィー等を用いて高純度に精製し製造されている。しかし、近年の研究により、そのようにして製造される抗体は酸化、還元、異性化、糖鎖付加等の修飾を受けることで多様な分子の集合体となっていることが判明しており、薬効や安全性への影響が懸念されている。特に、抗体に結合している糖鎖構造は、抗体医薬品の活性、動態、および安全性に大きな影響を与えることが報告されており、詳細な糖鎖構造の解析が重要である(非特許文献1)。また、リウマチ等の疾患では、血液中の抗体に付加される糖鎖構造の変化が知られており(非特許文献2および3)、抗体に付加された糖鎖構造を分析することで疾患を診断できる可能性がある。
【0003】
抗体医薬に用いる抗体の糖鎖構造を分析する方法として、糖鎖の切り出しを含むLC−MS分析(特許文献1および特許文献2)が主に実施されている。しかしながら、前記分析方法では非常に煩雑な操作を伴い、多大な時間を要する。より簡便な抗体の分子構造の分析方法としては、クロマトグラフィーによる分析が挙げられる。具体的には、ゲルろ過クロマトグラフィーを用いて、抗体を分子量に基づき分離することで凝集体や分解物を分離および定量することが可能である。また、イオン交換クロマトグラフィーにより、抗体分子が有する電荷の違いを分離することができる。しかしながら前述したクロマトグラフィーによる分析では、糖鎖構造等の抗体分子の微小な構造変化を識別できないため、得られる分析結果は限定的であった。
【0004】
一方、不溶性担体に固定化されたアフィニティーリガンドと抗体との親和性に基づく分析により抗体の性能を測定、判断することが可能であることが報告されている(特許文献3)。しかし、糖鎖構造の違いによる抗体の分離、特に糖鎖構造の違いによるヒト由来抗体の分離は行われていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016−194500号公報
特開2016−099304号公報
WO2013/120929号公報
【非特許文献】
【0006】
CHROMATOGRAPHY, 34(2), 83−88(2013)
Science、320、373(2008)
Nature Communication、7、11205(2016)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、抗体分離のための溶液を提供することを課題とする。本発明は、具体的には、体液に含まれる検出対象とする抗体を分離するために使用する平衡化液を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、Fc結合性タンパク質を利用することにより糖鎖構造の違いに基づき抗体を分離できること、および該Fc結合性タンパク質に抗体を吸着させる際に用いる平衡化液として、検出対象とする抗体を精度よく分離できる溶液組成を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の通り例示できる。
【0010】
[1]
Fc結合性タンパク質を固定化した不溶性担体を充填したカラムの平衡化液であって、
以下の(a)から(d)および(g)式の条件を少なくともすべて満たす組成である平衡化液。
(a)式:電気伝導度[mS/cm]<−0.78×緩衝能力値+36.5
(b)式:電気伝導度[mS/cm]>−0.81×緩衝能力値+12.5
(c)式:緩衝能力値>0.16
(d)式:電気伝導度[mS/cm]>0
(g)式:9>pH>5
[2]
平衡化液が(e)式の条件をさらに満たす組成である、[1]に記載の平衡化液。
(e)式:電気伝導度[mS/cm]<−0.84×緩衝能力値+30.5
[3]
平衡化液が(f)式の条件をさらに満たす組成である、[1]または[2]に記載の平衡化液。
(f)式:0.32<緩衝能力値<16
[4]
Fc結合性タンパク質が、以下の(1)〜(4)のいずれかのポリペプチドである、[1]〜[3]の何れかに記載の平衡化液:
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列の17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、但し当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、少なくとも176番目のバリンがフェニルアラニンに置換されたポリペプチド;
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列の17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、但し当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、少なくとも27番目のバリンがグルタミン酸に、29番目のフェニルアラニンがイソロイシンに、35番目のチロシンがアスパラギンに、48番目のグルタミンがアルギニンに、75番目のフェニルアラニンがロイシンに、92番目のアスパラギンがセリンに、117番目のバリンがグルタミン酸に、121番目のグルタミン酸がグリシンに、171番目のフェニルアラニンがセリンに、および176番目のバリンがフェニルアラニンに置換されたポリペプチド;
(3)配列番号1に記載のアミノ酸配列の17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、但し当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、少なくとも27番目のバリンがグルタミン酸に、29番目のフェニルアラニンがイソロイシンに、35番目のチロシンがアスパラギンに、48番目のグルタミンがアルギニンに、75番目のフェニルアラニンがロイシンに、92番目のアスパラギンがセリンに、117番目のバリンがグルタミン酸に、121番目のグルタミン酸がグリシンに、および171番目のフェニルアラニンがセリンに置換されたポリペプチド;
(4)上記(1)〜(3)のいずれかのポリペプチドのアミノ酸配列を含み、但し当該アミノ酸配列において、上記置換以外の位置において、1〜10個のアミノ酸変異を含む、ポリペプチド。
(【0011】以降は省略されています)

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