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公開番号2021092522
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210617
出願番号2019237354
出願日20191211
発明の名称試料前処理チップ
出願人個人
代理人
主分類G01N 27/447 20060101AFI20210521BHJP(測定;試験)
要約【課題】検査前のバイオ試料の前処理を経済的な価格で行うことができ、そして簡便に使用できること。
【解決手段】ガス透過性で、かつモールドで製作可能な材料を用い、発熱量を減らすために電気泳動流路の上下の間隔を小さくし、流路に複数の絶縁性柱状体を形成する。更に使用前に減圧状態で保持することにより、安定した電気泳動分離が行える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体試料を上流から下流へ流しながら、流れに垂直方向に電圧を印加して電気泳動を行なうフリーフロー電気泳動構造体において、流路に複数の柱状体が形成され、少なくとも流路の一部がガス透過性部材で形成されていることを特徴とする試料前処理チップ。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
請求項1の流路の上下の間隔が1μmから20μmであることを特徴とする試料前処理チップ。
【請求項3】
請求項1の柱状体が流路内に均一に形成されていることを特徴とする試料前処理チップ。
【請求項4】
請求項1の柱状体が電圧の印加方向に平行に配置され、かつその配置が縞状になっていることを特徴とする試料前処理チップ。
【請求項5】
請求項1の柱状体の断面が円であることを特徴とする試料前処理チップ。
【請求項6】
請求項1の柱状体の断面が楕円であることを特徴とする試料前処理チップ。
【請求項7】
請求項1の柱状体の断面が多角形であることを特徴とする試料前処理チップ。
【請求項8】
請求項1のガス透過性部材がシリコンゴム、テフロン、セラミックなどで形成されていることを特徴とする試料前処理チップ。
【請求項9】
請求項1の試料前処置チップが使用前に減圧された状態で保持され、使用時に大気圧下で使用されることを特徴とする試料前処理チップ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は電気泳動を利用して生物試料などを分析前に処理することにより、夾雑物を除去したり、特定の成分を取り出すものである。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
電気泳動を利用して試料を前処理する技術としてはフリーフロー電気泳動というものがある。この技術は古くは宇宙実験としても検討され、微小重力下におけるフリーフロー電気泳動の高性能化に関する基礎研究として「宇宙環境利用に関する公募地上研究」平成11年度 研究成果報告書(非特許文献)として公開されている。また、そのフリーフロー電気泳動デバイスをマイクロ加工技術を使って製作することにより、熱的な擾乱の影響を受けにくいデバイスが提案されている(特許3847414)。
【先行技術文献】
【】
特開2004−286679
特許4410040
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記のフリーフロー電気泳動技術により試料の前処理を行うことを目的とするが、宇宙実験に用いたデバイスはサイズも大きく、微量試料の分離には適していない。
【0004】
特許3847414で示されたデバイスはサイズは小さくなったが、ガラスに微細加工を用いて製作するため高価なものであり、サイズを小さくしたにも関わらず、発熱を抑えるまでの低電流にすることができなかった。そのため実際の使用に際しては液を送るためのポンプや冷却するためのシステムが必要であった。
【0005】
近年のバイオ試料特にパネル検査などの遺伝子診断は遺伝子を増幅して検査することができるため試料量は比較的微量で良く、また技術の進歩により解析価格は低下してきたが、試料の前処理は煩雑であり高コストの一要因となっている。より安価な遺伝子検査を実現するには簡便で安価な前処理が望まれている。
【0006】
本発明はデバイスが安価で複数の試料の処理を経済的な価格で行うことができること、そして簡便に使用できることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
まず、発熱量を減らすために電気泳動流路の上下の間隔を小さくし、流路に複数の絶縁性柱状体を形成する。このことにより電極間抵抗を大きくして発熱の要因である電流を大きく減らすことができる。
【0008】
また、この柱状体は流路の上下間隔を一定に保つ上でも重要である。一般的にフリーフロー電気泳動では流路の幅に対し、流路の上下間隔は非常に小さい。このため、本発明の電気泳動流路のように数μmレベルの上下間隔を数mmから数十mmの幅に渡って確実に維持して形成するには複数の柱状体による支持を必要とする。
【0009】
この構造体を安価に製作するためにはモールドで製作できた方が良い。また、非常に狭い空間に試料を充填する必要もある。
【0010】
この目的のためにガス透過性で、かつモールドで製作可能な材料を用いる。すなわち、使用前に上記デバイスを減圧状態で保持するとガス透過性材料内の空隙は減圧状態になり、これは同時にデバイスの微小流路も減圧状態であることを意味する。この状態で、使用時に大気圧下で液体試料を注入すると、微小流路の狭い空間内でも気泡が生成することなく液体試料を満遍なく充填することができる。
【発明の効果】
【0011】
上記の課題を解決するための手段を基に特許3847414で示された微細加工術で製作されたフリーフロー電気泳動デバイスに対し上下の間隔を1/10にし、さらに流路に絶縁性の柱状体を複数形成することにより、電極間の抵抗を数10分の1から数百分の1に減少させることが可能である。これは電流による発熱量を大幅に低減することを意味する。
【0012】
また、特許3847414で示されたガラス材料を微細加工で製作するのではなく、高分子材料を用いてモールド技術で製作することにより、大幅な価格低減が可能となる。
【0013】
更に減圧状態で保持し、使用時に大気圧下で使用することにより非常に狭い空間でも液体を確実に充填することができる。
【0014】
また、電圧印加時に電気分解によって発生する気体が吸収され、安定した電気泳動が見込める。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明のフリーフロー電気泳動デバイスの透視図である。図1(A)、(B)、(C)はそれぞれデバイスのA断面、B断面、C断面である。
図1で示した本発明のフリーフロー電気泳動デバイスの柱状体の断面を大きくしたものである。図2(A)、(B)、(C)はそれぞれデバイスのA断面、B断面、C断面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、添付した図面に沿って本発明の実施の形態を説明する。
図1には本発明のフリーフロー電気泳動デバイスを上面から表した図、およびA、B,C部の断面が示されている。
【0017】
ボディ1はシリコン樹脂で成形されており、成形するための鋳型は例えばシリコンウエハーの精密加工で作ることができる。シリコンウエハーは半導体の加工技術が利用できるので、ミクロンレベルの加工であれば比較的容易に行うことができる。
【0018】
このボディ1には液体試料注入口2や流路3のギャップを保つための柱状体4、および排出口8を分割するためのスペーサ6が形成されている。
【0019】
また、下側基板7は例えばガラス板で本実施例ではそのガラス板に電極5が形成されている。電極5は白金をイオンプレーティングやスパッタなどの方法で形成される。
【0020】
本実施の形態では流路3のギャップは5μm、電極間隔は40mm、流路長40mmとし、柱状体4は直径0.2mmで1mmの間隔で配置される。
【0021】
試料中のDNAと蛋白を分離してDNAを取り出す方法を以下にしめす。
【0022】
まず、本発明のフリーフロー電気泳動デバイスを減圧下で一定時間保持する。使用時には大気圧下に本デバイスを取り出すが、デバイス内の減圧状態はある程度の時間維持されている。
【0023】
従って、取り出して直ぐに液体試料注入口2からpH4の緩衝液を滴下すると、流路3を緩衝液で満たすことができる。流路のギャップは5μmと非常に狭いが内部が減圧状態なので、隅々まで液体が充填できる。
【0024】
DNAは塩基性が高く一般的にはマイナスイオンの状態になっている。一方、ほとんどの蛋白は等電点がpHより高いので、緩衝液のpH4にすればほとんどの蛋白質はプラスになるので電気泳動分離しやすくなる。
【0025】
この状態で1000V/10mmの電圧を印加し、試料注入口3からpH4の緩衝液で希釈した血清試料を注入する。その際、排出口8全体を減圧状態で維持することにより、試料注入口3から排出口8に液体試料が移動する。
【0026】
同時に流れと直角方向に電気泳動による分離が行われる。従って、スペーサ6で分割された排出口から目的の物質が排出される場所を選択することで、目的物質を取り出すことができる。
【0027】
試料の導入方法としては注入口からの加圧注入、もしくは出口を減圧する方法が考えられる。
【0028】
図には示さないが、例えば加圧注入する方法としては注入口2に鉛直方向に中空のパイプを差し込みそこに試料を入れて流路3に水圧がかかるように保持すれば良い。
【0029】
また、出口を減圧する方法としては出口全体を密封し、ポンプを用いて減圧状態にする方法が考えられる。
【0030】
このようにすれば連続的に液体試料を流すことができるので、目的の必要量に達するまで減圧状態の維持時間を保てば良い。
(【0031】以降は省略されています)

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