TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2021091385
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210617
出願番号2020085499
出願日20200514
発明の名称車両用駆動装置
出願人アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
代理人特許業務法人R&C
主分類B60K 6/36 20071001AFI20210521BHJP(車両一般)
要約【課題】入力部材と回転電機と分配用差動歯車機構と伝達機構とを備えた構成であっても、軸方向の寸法を小さく抑え易い車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】分配用差動歯車機構SPは、内燃機関EGに駆動連結される入力部材Iに駆動連結された第1分配用回転要素Es1と、第2分配用回転要素Es2と、回転電機MG1のロータRo1に駆動連結された第3分配用回転要素Es3と、を備え、第1係合装置CL1は、入力部材Iと第1分配用回転要素Es1との間の動力伝達経路に配置され、第2係合装置CL2は、3つの回転要素Es1,Es2,Es3のうちから選択される2つの間の動力伝達を断接し、入力部材I、分配用差動歯車機構SP、第1係合装置CL1、及び第2係合装置CL2が第1軸X1上に配置され、回転電機MG1が第2軸X2上に配置され、伝達機構Tの伝達係合装置CLtが第3軸X3上に配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関に駆動連結される入力部材と、
車輪に駆動連結される出力部材と、
ロータを備えた回転電機と、
動力伝達の状態を切り替える伝達係合装置を備えた伝達機構と、
第1分配用回転要素、第2分配用回転要素、及び第3分配用回転要素を備え、前記第1分配用回転要素が前記入力部材に駆動連結され、前記第3分配用回転要素が前記ロータに駆動連結された分配用差動歯車機構と、
前記入力部材と前記第1分配用回転要素との間の動力伝達経路に配置された第1係合装置と、
前記第1分配用回転要素、前記第2分配用回転要素、及び前記第3分配用回転要素の3つの回転要素のうちから選択される2つの間の動力伝達を断接する第2係合装置と、を備え、
前記伝達機構は、前記分配用差動歯車機構から伝達された回転を前記出力部材に伝達するように構成され、
前記入力部材と、前記分配用差動歯車機構と、前記第1係合装置と、前記第2係合装置とが、第1軸上に配置され、
前記回転電機が、前記第1軸とは異なる第2軸上に配置され、
前記伝達係合装置が、前記第1軸及び前記第2軸とは異なる第3軸上に配置されている、車両用駆動装置。
続きを表示(約 3,100 文字)【請求項2】
前記ロータと一体的に回転する第1ギヤと、
前記第1ギヤに駆動連結された第2ギヤと、を更に備え、
前記分配用差動歯車機構は、前記第1分配用回転要素がサンギヤであり、前記第2分配用回転要素がキャリヤであり、前記第3分配用回転要素がリングギヤである遊星歯車機構であり、
前記第2ギヤは、前記リングギヤに対して径方向の外側であって前記径方向に沿う径方向視で前記分配用差動歯車機構と重複する位置に配置されて、前記リングギヤと一体的に回転するように連結されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項3】
前記ロータと一体的に回転する第1ギヤと、
前記第1ギヤに駆動連結された第2ギヤと、を更に備え、
前記分配用差動歯車機構は、前記第1分配用回転要素がリングギヤであり、前記第2分配用回転要素がキャリヤであり、前記第3分配用回転要素がサンギヤである遊星歯車機構であり、
前記第2ギヤは、前記第1軸上における前記分配用差動歯車機構よりも軸方向の一方側に配置されて、前記サンギヤと一体的に回転するように連結されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項4】
前記伝達機構は、前記第2分配用回転要素に駆動連結されたカウンタ入力ギヤと、前記出力部材に駆動連結されたカウンタ出力ギヤと、前記カウンタ入力ギヤと前記カウンタ出力ギヤとを一体的に回転するように連結するカウンタ軸と、を有するカウンタギヤ機構を備え、
前記伝達係合装置は、前記カウンタ入力ギヤと前記カウンタ出力ギヤとの間での動力伝達を断接する、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
【請求項5】
前記伝達機構は、前記第1分配用回転要素を非回転部材に対して選択的に固定するブレーキを更に備えている、請求項4に記載の車両用駆動装置。
【請求項6】
前記伝達機構は変速機であり、
前記伝達係合装置は、変速比が異なる少なくとも2つの変速段のいずれかを形成するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
【請求項7】
前記分配用差動歯車機構は、前記第1分配用回転要素及び前記第3分配用回転要素のうちの一方がリングギヤであり、前記第1分配用回転要素及び前記第3分配用回転要素のうちの他方がサンギヤであり、前記第2分配用回転要素がキャリヤである遊星歯車機構であり、
前記変速機は、
前記キャリヤと一体的に回転する第3ギヤと、
前記リングギヤと一体的に回転する第4ギヤと、
前記第3ギヤに噛み合う第5ギヤと、
前記第4ギヤに噛み合う第6ギヤと、
前記出力部材に駆動連結された変速出力部材と、を備え、
前記第3ギヤの歯数と、前記第4ギヤの歯数とが異なり、
前記第5ギヤと、前記第6ギヤと、前記変速出力部材とが、前記第3軸上に配置され、
前記伝達係合装置は、前記第5ギヤ及び前記第6ギヤのいずれかを、前記変速出力部材に連結するように構成されている、請求項6に記載の車両用駆動装置。
【請求項8】
前記変速機は、
前記第2分配用回転要素と一体的に回転する第3ギヤ及び第4ギヤと、
前記第3ギヤに噛み合う第5ギヤと、
前記第4ギヤに噛み合う第6ギヤと、
前記出力部材に駆動連結された変速出力部材と、を備え、
前記第3ギヤの歯数と、前記第4ギヤの歯数とが異なり、
前記第5ギヤと、前記第6ギヤと、前記変速出力部材とが、前記第3軸上に配置され、
前記伝達係合装置は、前記第5ギヤ及び前記第6ギヤのいずれかを、前記変速出力部材に連結するように構成されている、請求項6に記載の車両用駆動装置。
【請求項9】
前記変速機は、変速用遊星歯車機構と、前記出力部材に駆動連結された変速出力部材と、を備え、
前記変速用遊星歯車機構と、前記変速出力部材とが、前記第3軸上に配置され、
前記変速用遊星歯車機構は、回転速度の順に、第1変速用回転要素、第2変速用回転要素、及び第3変速用回転要素を備え、
前記第1変速用回転要素は、前記第2分配用回転要素に駆動連結され、
前記第3変速用回転要素は、非回転部材に固定され、
前記伝達係合装置は、前記第1変速用回転要素及び前記第2変速用回転要素のいずれかを、前記変速出力部材に連結するように構成されている、請求項6に記載の車両用駆動装置。
【請求項10】
動作モードとして、第1モードと、第2モードと、第3モードと、を備え、
前記第1モードでは、前記第1係合装置が係合状態であり、前記第2係合装置が解放状態であり、前記伝達係合装置が前記伝達機構に動力伝達を行わせる状態であり、前記内燃機関及び前記回転電機がトルクを出力し、
前記第2モードでは、前記第1係合装置が解放状態であり、前記第2係合装置が係合状態であり、前記伝達係合装置が前記伝達機構に動力伝達を行わせる状態であり、前記内燃機関が停止し、前記回転電機がトルクを出力し、
前記第3モードでは、前記第1係合装置が係合状態であり、前記第2係合装置が係合状態であり、前記伝達係合装置が前記伝達機構に動力伝達を行わせる状態であり、前記内燃機関及び前記回転電機がトルクを出力する、請求項1から9のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
【請求項11】
前記伝達係合装置は、前記伝達機構に動力伝達を行わせないニュートラル状態に切り替え可能に構成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
【請求項12】
動作モードとして、第4モードを備え、
前記第4モードでは、前記第1係合装置が係合状態であり、前記第2係合装置が係合状態であり、前記伝達係合装置が前記ニュートラル状態であり、前記内燃機関がトルクを出力し、前記回転電機が前記内燃機関のトルクによって回転する前記ロータの回転方向とは反対方向のトルクを出力する、請求項11に記載の車両用駆動装置。
【請求項13】
前記伝達機構と前記分配用差動歯車機構とが、径方向に沿う径方向視で互いに重複するように配置されている、請求項1から12のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
【請求項14】
前記出力部材の回転を一対の前記車輪に分配する出力用差動歯車機構を更に備え、
前記出力用差動歯車機構は、前記第1軸、前記第2軸、及び前記第3軸とは異なる第4軸上に配置されている、請求項1から13のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
【請求項15】
前記回転電機である第1回転電機と、前記車輪である第1車輪に駆動連結される、前記出力部材である第1出力部材とに加えて、第2回転電機と、第2車輪に駆動連結される第2出力部材と、を備え、
前記第2回転電機は、前記第1出力部材を介することなく、前記第2出力部材に駆動連結されている、請求項1から14のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
【請求項16】
前記回転電機である第1回転電機に加えて、第2回転電機を備え、
前記第2回転電機は、前記伝達機構を介することなく、前記伝達機構と前記車輪とを結ぶ動力伝達経路に駆動連結されている、請求項1から14のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関に駆動連結される入力部材と、車輪に駆動連結される出力部材と、回転電機と、動力伝達の状態を切り替える伝達係合装置を備えた伝達機構と、分配用差動歯車機構と、を備えた車両用駆動装置に関する。
続きを表示(約 7,100 文字)【背景技術】
【0002】
このような車両用駆動装置の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、この背景技術の説明では、特許文献1における符号を括弧内に引用する。
【0003】
特許文献1の車両用駆動装置(10)は、内燃機関(12)に駆動連結される入力部材と、車輪(70)に駆動連結される出力部材(64)と、回転電機(14)と、3つの回転要素(30,34,38)を備えた遊星歯車機構である分配用差動歯車機構(22)と、当該分配用差動歯車機構から伝達された回転を変速して出力部材(64)に伝達する伝達機構(24)と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005−35475号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の車両用駆動装置(10)では、入力部材と、回転電機(14)と、分配用差動歯車機構(22)と、伝達機構(24)の一部(46)とが、同軸に配置されていると共に、軸方向に並んで配置されている。そのため、車両用駆動装置(10)の軸方向の寸法が大型化し易いという課題があった。
【0006】
そこで、入力部材と回転電機と分配用差動歯車機構と伝達機構とを備えた構成であっても、軸方向の寸法を小さく抑え易い車両用駆動装置の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記に鑑みた、車両用駆動装置の特徴構成は、
内燃機関に駆動連結される入力部材と、
車輪に駆動連結される出力部材と、
ロータを備えた回転電機と、
動力伝達の状態を切り替える伝達係合装置を備えた伝達機構と、
第1分配用回転要素、第2分配用回転要素、及び第3分配用回転要素を備え、前記第1分配用回転要素が前記入力部材に駆動連結され、前記第3分配用回転要素が前記ロータに駆動連結された分配用差動歯車機構と、
前記入力部材と前記第1分配用回転要素との間の動力伝達経路に配置された第1係合装置と、
前記第1分配用回転要素、前記第2分配用回転要素、及び前記第3分配用回転要素の3つの回転要素のうちから選択される2つの間の動力伝達を断接する第2係合装置と、を備え、
前記伝達機構は、前記分配用差動歯車機構から伝達された回転を前記出力部材に伝達するように構成され、
前記入力部材と、前記分配用差動歯車機構と、前記第1係合装置と、前記第2係合装置とが、第1軸上に配置され、
前記回転電機が、前記第1軸とは異なる第2軸上に配置され、
前記伝達係合装置が、前記第1軸及び前記第2軸とは異なる第3軸上に配置されている点にある。
【0008】
この特徴構成によれば、入力部材、分配用差動歯車機構、並びに第1係合装置及び第2係合装置と、回転電機と、伝達機構の伝達係合装置とが、3つの軸上に分かれて配置されている。これにより、入力部材と回転電機と分配用差動歯車機構と伝達係合装置を含む複数の係合装置とが同軸上に配置された構成と比較して、車両用駆動装置の軸方向の寸法を小さく抑えることができる。つまり、入力部材と回転電機と分配用差動歯車機構と伝達機構とを備えた構成であっても、車両用駆動装置の軸方向の寸法を小さく抑えることが容易となっている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部のスケルトン図
第1の実施形態に係る車両用駆動装置の第2駆動部のスケルトン図
第1の実施形態に係る車両用駆動装置の制御ブロック図
第1の実施形態に係る車両用駆動装置の各動作モードにおける係合装置の状態を示す図
第1の実施形態に係る第1モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第1の実施形態に係る第2モード及び第3モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第2の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部のスケルトン図
第2の実施形態に係る車両用駆動装置の各動作モードにおける係合装置の状態を示す図
第2の実施形態に係る第1モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第2の実施形態に係る第2モード及び第3モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第3の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部のスケルトン図
第3の実施形態に係る第1モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第3の実施形態に係る第2モード及び第3モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第4の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部のスケルトン図
第4の実施形態に係る第1モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第4の実施形態に係る第2モード及び第3モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第5の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部のスケルトン図
第5の実施形態に係る第1モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第5の実施形態に係る第2モード及び第3モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第6の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部のスケルトン図
第6の実施形態に係る第1モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第6の実施形態に係る第2モード及び第3モードにおける分配用差動歯車機構及び伝達機構の速度線図
第7の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部のスケルトン図
第7の実施形態に係る車両用駆動装置の各動作モードにおける係合装置の状態を示す図
第7の実施形態に係る第1モードにおける分配用差動歯車機構の速度線図
第7の実施形態に係る第2モード及び第3モードにおける分配用差動歯車機構の速度線図
第8の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部のスケルトン図
第8の実施形態に係る車両用駆動装置の各動作モードにおける係合装置の状態を示す図
第8の実施形態に係る第2モードにおける分配用差動歯車機構の速度線図
その他の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部のスケルトン図
その他の実施形態に係る車両用駆動装置の第1駆動部の一部を示すスケルトン図
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.第1の実施形態
以下では、第1の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る車両用駆動装置100は、第1駆動部100Aと、第2駆動部100Bと、を備えている。第1駆動部100Aは一対の第1車輪W1を駆動対象とし、第2駆動部100Bは一対の第2車輪W2を駆動対象としている。本実施形態では、第1車輪W1は車両の前輪であり、第2車輪W2は車両の後輪である。
【0011】
図1に示すように、第1駆動部100Aは、内燃機関EGに駆動連結される入力部材Iと、第1車輪W1に駆動連結される第1出力部材O1と、第1ステータSt1及び第1ロータRo1を備えた第1回転電機MG1と、分配用差動歯車機構SPと、伝達係合装置CLtを備えた伝達機構Tと、第1係合装置CL1と、第2係合装置CL2と、を備えている。本実施形態では、第1駆動部100Aは、第1出力用差動歯車機構DF1を更に備えている。
【0012】
ここで、本願において「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が1つ又は2つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。なお、伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置、例えば、摩擦係合装置、噛み合い式係合装置等が含まれていても良い。ただし、遊星歯車機構の各回転要素について「駆動連結」という場合には、遊星歯車機構における複数の回転要素が、互いに他の回転要素を介することなく連結されている状態を指すものとする。
【0013】
入力部材I、分配用差動歯車機構SP、第1係合装置CL1、及び第2係合装置CL2は、第1ロータRo1の回転軸心としての第1軸X1上に配置されている。第1回転電機MG1は、その回転軸心としての第2軸X2上に配置されている。伝達機構Tの伝達係合装置CLtは、その回転軸心としての第3軸X3上に配置されている。本実施形態では、第1出力部材O1及び第1出力用差動歯車機構DF1は、それらの回転軸心としての第4軸X4上に配置されている。
【0014】
図2に示すように、第2駆動部100Bは、第2ステータSt2及び第2ロータRo2を備えた第2回転電機MG2と、第2車輪W2に駆動連結される第2出力部材O2と、を備えている。本実施形態では、第2駆動部100Bは、第2カウンタギヤ機構CG2と、第2出力用差動歯車機構DF2と、を更に備えている。
【0015】
本実施形態では、第2回転電機MG2は、第2ロータRo2の回転軸心としての第5軸X5上に配置されている。更に、本実施形態では、第2カウンタギヤ機構CG2は、その回転軸心としての第6軸X6上に配置されている。また、本実施形態では、第2出力部材O2及び第2出力用差動歯車機構DF2は、それらの回転軸心としての第7軸X7上に配置されている。
【0016】
本例では、上記の軸X1〜X7は、互いに平行に配置されている。以下の説明では、上記の軸X1〜X7に平行な方向を、車両用駆動装置100の「軸方向L」とする。そして、図1に示すように、軸方向Lにおいて、内燃機関EGに対して入力部材Iが配置される側を「軸方向第1側L1」とし、その反対側を「軸方向第2側L2」とする。また、上記の軸X1〜X7のそれぞれに直交する方向を、各軸を基準とした「径方向R」とする。なお、どの軸を基準とするかを区別する必要がない場合やどの軸を基準とするかが明らかである場合には、単に「径方向R」と記す場合がある。
【0017】
本実施形態では、入力部材Iは、軸方向Lに沿って延在する入力軸1である。入力軸1は、伝達されるトルクの変動を減衰するダンパ装置DPを介して、内燃機関EGの出力軸Eoに駆動連結されている。内燃機関EGは、燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等)である。
【0018】
第1回転電機MG1は、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを有している。具体的には、第1回転電機MG1は、バッテリやキャパシタ等の蓄電装置BT(図3参照)と電気的に接続されている。そして、第1回転電機MG1は、蓄電装置BTに蓄えられた電力により力行して駆動力を発生する。また、第1回転電機MG1は、内燃機関EGの駆動力、又は第1出力部材O1の側から伝達される駆動力により発電を行って蓄電装置BTを充電する。
【0019】
第1回転電機MG1の第1ステータSt1は、非回転部材(例えば、第1回転電機MG1等を収容するケース)に固定されている。第1回転電機MG1の第1ロータRo1は、第1ステータSt1に対して回転自在に支持されている。本実施形態では、第1ロータRo1は、第1ステータSt1に対して径方向Rの内側に配置されている。
【0020】
分配用差動歯車機構SPは、第1分配用回転要素Es1と、第2分配用回転要素Es2と、第3分配用回転要素Es3と、を備えている。第1分配用回転要素Es1は、入力部材Iに駆動連結されている。第3分配用回転要素Es3は、第1ロータRo1に駆動連結されている。
【0021】
本実施形態では、分配用差動歯車機構SPは、第1サンギヤS1と第1キャリヤC1と第1リングギヤR1とを備えた遊星歯車機構である。本例では、分配用差動歯車機構SPは、第1ピニオンギヤP1を支持する第1キャリヤC1と、第1ピニオンギヤP1に噛み合う第1サンギヤS1と、当該第1サンギヤS1に対して径方向Rの外側に配置されて第1ピニオンギヤP1に噛み合う第1リングギヤR1と、を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構である。
【0022】
本実施形態では、第1分配用回転要素Es1は、第1サンギヤS1である。更に、本実施形態では、第2分配用回転要素Es2は、第1キャリヤC1である。また、本実施形態では、第3分配用回転要素Es3は、第1リングギヤR1である。したがって、本実施形態に係る分配用差動歯車機構SPの各回転要素の回転速度の順は、第1分配用回転要素Es1、第2分配用回転要素Es2、第3分配用回転要素Es3の順となっている。
【0023】
ここで、「回転速度の順」とは、各回転要素の回転状態における回転速度の順番のことである。各回転要素の回転速度は、遊星歯車機構の回転状態によって変化するが、各回転要素の回転速度の高低の並び順は、遊星歯車機構の構造によって定まるものであるため一定となる。なお、各回転要素の回転速度の順は、各回転要素の速度線図(図5,6等参照)における配置順に等しい。ここで、「各回転要素の速度線図における配置順」とは、速度線図における各回転要素に対応する軸が、当該軸に直交する方向に沿って配置される順番のことである。速度線図における各回転要素に対応する軸の配置方向は、速度線図の描き方によって異なるが、その配置順は遊星歯車機構の構造によって定まるものであるため一定となる。
【0024】
本実施形態では、第1駆動部100Aは、第1ロータRo1と一体的に回転する第1ギヤG1と、第1ギヤG1に駆動連結された第2ギヤG2と、を備えている。
【0025】
本実施形態では、第1ギヤG1は、第2軸X2上に配置されている。そして、第1ギヤG1は、軸方向Lに沿って延在する第1ロータ軸RS1を介して、第1ロータRo1と一体的に回転するように連結されている。
【0026】
本実施形態では、第2ギヤG2は、第1ギヤG1に噛み合っている。また、第2ギヤG2は、第1軸X1上に配置されている。そして、第2ギヤG2は、分配用差動歯車機構SPの第1リングギヤR1に対して、径方向Rの外側であって、径方向Rに沿う径方向視で分配用差動歯車機構SPと重複する位置に配置されている。ここで、2つの要素の配置に関して、「特定方向視で重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線と直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの要素の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを指す。
【0027】
また、本実施形態では、第2ギヤG2は、第1リングギヤR1と一体的に回転するように連結されている。本例では、第1軸X1を軸心とする筒状のギヤ形成部材2が設けられている。そして、ギヤ形成部材2の外周面に第2ギヤG2が形成され、ギヤ形成部材2の内周面に第1リングギヤR1が形成されている。
【0028】
伝達機構Tは、分配用差動歯車機構SPから伝達された回転を第1出力部材O1に伝達する。伝達機構Tの伝達係合装置CLtは、動力伝達の状態を切り替えるための係合装置である。本実施形態では、伝達機構Tは、変速比が異なる複数の変速段を形成し得る変速機TMである。
【0029】
変速機TMは、分配用差動歯車機構SPから伝達された回転を、伝達係合装置CLtによって形成された変速段に応じた変速比で変速して第1出力部材O1に伝達する。なお、変速機TMは、伝達係合装置CLtによって形成された変速段に応じた変速比が1の場合、分配用差動歯車機構SPから伝達された回転をそのまま第1出力部材O1に伝達する。伝達係合装置CLtは、変速比が異なる少なくとも2つの変速段のいずれかを形成する。本実施形態では、伝達係合装置CLtは、比較的変速比が大きい第1変速段(低速段)ST1と、当該第1変速段ST1よりも変速比が小さい第2変速段(高速段)ST2とのいずれかを形成する。
【0030】
本実施形態では、変速機TMは、第3ギヤG3と、第4ギヤG4と、第5ギヤG5と、第6ギヤG6と、変速出力ギヤ3と、を備えている。
(【0031】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
ロータ
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
ロータ
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
ロータ
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
発進装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
回転電機
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
空調設備
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
回転電機
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
回転電機
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
制御基板
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
制御基板
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
無段変速機
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
ロータコア
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
圧力制御弁
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
放電抵抗回路
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
トランスファ
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
クラッチ装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
ベーンポンプ
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
インバータ装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両用駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両用駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両用駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両駆動用装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両用駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両用駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
インバータ装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両用駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両用駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両駆動用装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
インバータ装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
ケース保持装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
モータ駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両用駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
車両用駆動装置
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
ロータの製造方法
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
ロータの製造方法
続きを見る