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公開番号2021090350
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210610
出願番号2021020185
出願日20210210
発明の名称駆動装置、像ぶれ補正装置、レンズ鏡筒及び撮像装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人
主分類H02N 2/12 20060101AFI20210514BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】振動型アクチュエータの駆動負荷を軽減させた駆動装置を提供する。
【解決手段】並進駆動装置100は、振動型アクチュエータ及び推力を出力する出力部10A1,10B1を有する駆動ユニット4A,4Bと、駆動ユニット4A,4Bを保持する保持部2と、駆動ユニット4A,4Bにより駆動される移動体3と、移動体3を平面内の任意の方向に並進可能に支持す環状の固定部1を備える、駆動ユニット4A,4Bは出力部10A1,10B1と摺動自在に係合する推力受け部11A,11Bを有し、固定部1は周方向を長手方向とした複数のコロ受け部8を有し、移動体3はその外周から径方向に突出して複数のコロ受け部8それぞれに挿通される複数の支持コロ5を有する。複数の支持コロ5は、移動体3の径方向において移動体3の中心について対称となる位置に設けられ、推力受け部11A,11Bは、複数の支持コロ5を結ぶ直線上に設けられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
それぞれが、振動型アクチュエータと、推力を出力する出力部と、を有する複数の駆動ユニットと、
前記複数の駆動ユニットを保持する保持部と、
前記出力部と摺動自在に係合する推力受け部を有し、前記複数の駆動ユニットにより駆動される移動体と、
前記移動体を平面内の任意の方向に並進可能に支持する固定部と、を備え、
前記固定部は、環状の形状を有し、周方向を長手方向とした複数の長孔部を有し、
前記移動体は、前記移動体の外周から前記移動体の径方向に突出し、それぞれが前記複数の長孔部のいずれかに挿通される複数の支持部材を有し、
前記複数の支持部材は、前記移動体の径方向において前記移動体の中心について対称となる位置に設けられ、
前記推力受け部は、前記複数の支持部材を結ぶ直線上に設けられていることを特徴とする駆動装置。
続きを表示(約 4,200 文字)【請求項2】
それぞれが、振動型アクチュエータと、推力を出力する出力部と、を有する複数の駆動ユニットと、
前記複数の駆動ユニットを保持する保持部と、
前記出力部と摺動自在に係合する推力受け部を有し、前記複数の駆動ユニットにより駆動される移動体と、
前記移動体を平面内の任意の方向に並進可能に支持する固定部と、
前記移動体の前記平面内での回転を規定する回転規制部と、を備え、
前記固定部は、環状の形状を有し、周方向を長手方向とした複数の長孔部を有し、
前記移動体は、前記移動体の外周から前記移動体の径方向に突出し、それぞれが前記複数の長孔部のいずれかに挿通される複数の支持部材を有し、
前記保持部は、円板状の形状を有し、前記固定部に対して回転可能に前記移動体と平行に配置され、
前記保持部と前記移動体は、前記保持部を回転させたときに互いに係合して前記保持部の回転を一定の角度に規制する係合手段を有することを特徴とする駆動装置。
【請求項3】
それぞれが、振動型アクチュエータと、推力を出力する出力部と、を有する複数の駆動ユニットと、
前記複数の駆動ユニットを保持する保持部と、
前記出力部と摺動自在に係合する推力受け部を有し、前記複数の駆動ユニットにより駆動される移動体と、
前記移動体を平面内の任意の方向に並進可能に支持する固定部と、を備え、
前記固定部は、環状の形状を有し、周方向を長手方向とした複数の長孔部を有し、
前記移動体は、前記移動体の外周から前記移動体の径方向に突出し、それぞれが前記複数の長孔部のいずれかに挿通される複数の支持部材を有し、
前記支持部材と前記駆動ユニットとは、前記移動体の厚さ方向において重なる位置に配置されることを特徴とする駆動装置。
【請求項4】
それぞれが、振動型アクチュエータと、推力を出力する出力部と、を有する複数の駆動ユニットと、
前記複数の駆動ユニットを保持する保持部と、
前記出力部と摺動自在に係合する推力受け部を有し、前記複数の駆動ユニットにより駆動される移動体と、
前記移動体を平面内の任意の方向に並進可能に支持する固定部と、
前記移動体の移動量を測定する複数のセンサと、を備え、
前記固定部は、環状の形状を有し、周方向を長手方向とした複数の長孔部を有し、
前記移動体は、前記移動体の外周から前記移動体の径方向に突出し、それぞれが前記複数の長孔部のいずれかに挿通される複数の支持部材を有し、
前記複数のセンサのうち、1つのセンサの測長方向と別のセンサの測長方向とが異なることを特徴とする駆動装置。
【請求項5】
前記振動型アクチュエータは、
電気−機械エネルギ変換素子と弾性体とが接合されてなる振動体と、
前記振動体と加圧接触する被駆動体と、を有し、
前記振動体と前記被駆動体とを加圧接触させる加圧方向は前記平面と直交し、
前記電気−機械エネルギ変換素子に駆動電圧を印加することにより前記振動体に励起された振動によって前記振動体と前記被駆動体との間に生じさせた相対的かつ直線的な移動が前記出力部の推力として出力されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記複数の駆動ユニットのうち、1つの駆動ユニットの出力部が前記移動体に加える推力の方向と、別の駆動ユニットの出力部が前記移動体に加える推力の方向とが、前記平面内で互いに直交することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記出力部は、前記平面と直交する方向に突出した柱状の形状を有し、
前記移動体は、平板状であり、
前記推力受け部は、前記出力部が挿通され、前記出力部の推力を受ける面は前記出力部と接触し、前記推力を受ける方向と直交する方向へは前記出力部の移動が可能な長さを有する長孔状の形状を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記支持部材は、前記長孔部の長手方向の内周面に対して摺動するように前記長孔部と係合しており、
前記支持部材と前記長孔部との係合により、前記移動体の前記固定部に対する前記移動体の厚さ方向での位置が規制されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の駆動装置。
【請求項9】
それぞれが、電気−機械エネルギ変換素子と弾性体とを有する振動体と、前記振動体と接触し、前記振動体に励起した振動により前記振動体と相対的に移動する被駆動体と、前記被駆動体に設けられた出力部と、を有する複数の駆動ユニットと、
前記複数の駆動ユニットを保持する保持部と、
前記出力部と係合し、前記出力部の推力を受ける推力受け部を有し、前記複数の駆動ユニットにより駆動される移動体と、
前記移動体を可動に支持する固定部と、を備え、
前記固定部は、環状の形状を有し、周方向を長手方向とした複数の長孔部を有し、
前記移動体は、前記移動体の外周から前記移動体の径方向に突出し、それぞれが前記複数の長孔部のいずれかに挿通される複数の支持部材を有し、
前記複数の支持部材は、前記移動体の径方向において前記移動体の中心について対称となる位置に設けられ、
前記推力受け部は、前記複数の支持部材を結ぶ直線上に設けられていることを特徴とする駆動装置。
【請求項10】
それぞれが、電気−機械エネルギ変換素子と弾性体とを有する振動体と、前記振動体と接触し、前記振動体に励起した振動により前記振動体と相対的に移動する被駆動体と、前記被駆動体に設けられた出力部と、を有する複数の駆動ユニットと、
前記複数の駆動ユニットを保持する保持部と、
前記出力部と係合し、前記出力部の推力を受ける推力受け部を有し、前記複数の駆動ユニットにより駆動される移動体と、
前記移動体を可動に支持する固定部と、
前記移動体の平面内での回転を規定する回転規制部と、を備え
前記固定部は、環状の形状を有し、周方向を長手方向とした複数の長孔部を有し、
前記移動体は、前記移動体の外周から前記移動体の径方向に突出し、それぞれが前記複数の長孔部のいずれかに挿通される複数の支持部材を有し、
前記保持部は、円板状の形状を有し、前記固定部に対して回転可能に前記移動体と平行に配置され、
前記保持部と前記移動体は、前記保持部を回転させたときに互いに係合して前記保持部の回転を一定の角度に規制する係合手段を有することを特徴とする駆動装置。
【請求項11】
それぞれが、電気−機械エネルギ変換素子と弾性体とを有する振動体と、前記振動体と接触し、前記振動体に励起した振動により前記振動体と相対的に移動する被駆動体と、前記被駆動体に設けられた出力部と、を有する複数の駆動ユニットと、
前記複数の駆動ユニットを保持する保持部と、
前記出力部と係合し、前記出力部の推力を受ける推力受け部を有し、前記複数の駆動ユニットにより駆動される移動体と、
前記移動体を可動に支持する固定部と、を備え、
前記固定部は、環状の形状を有し、周方向を長手方向とした複数の長孔部を有し、
前記移動体は、前記移動体の外周から前記移動体の径方向に突出し、それぞれが前記複数の長孔部のいずれかに挿通される複数の支持部材を有し、
前記支持部材と前記駆動ユニットとは、前記移動体の厚さ方向において重なる位置に配置されることを特徴とする駆動装置。
【請求項12】
それぞれが、電気−機械エネルギ変換素子と弾性体とを有する振動体と、前記振動体と接触し、前記振動体に励起した振動により前記振動体と相対的に移動する被駆動体と、前記被駆動体に設けられた出力部と、を有する複数の駆動ユニットと、
前記複数の駆動ユニットを保持する保持部と、
前記出力部と係合し、前記出力部の推力を受ける推力受け部を有し、前記複数の駆動ユニットにより駆動される移動体と、
前記移動体を可動に支持する固定部と、
前記移動体の移動量を測定する複数のセンサと、を備え、
前記固定部は、環状の形状を有し、周方向を長手方向とした複数の長孔部を有し、
前記移動体は、前記移動体の外周から前記移動体の径方向に突出し、それぞれが前記複数の長孔部のいずれかに挿通される複数の支持部材を有し、
前記複数のセンサのうち、1つのセンサの測長方向と別のセンサの測長方向とが異なることを特徴とする駆動装置。
【請求項13】
前記複数のセンサのうち、少なくとも1つのセンサは前記固定部に配置され、少なくとも1つのセンサは前記保持部に配置されていることを特徴とする請求項4又は12に記載の駆動装置。
【請求項14】
前記固定部は、前記移動体を平面内の任意の方向に回転可能に支持することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の駆動装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項に記載の駆動装置と、
前記駆動装置の前記移動体に設けられた像ぶれ補正用のレンズと、を備えることを特徴とする像ぶれ補正装置。
【請求項16】
請求項1乃至14のいずれか1項に記載の駆動装置と、
前記駆動装置の前記移動体に設けられた撮像素子と、を備えることを特徴とする像ぶれ補正装置。
【請求項17】
請求項15に記載の像ぶれ補正装置を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
【請求項18】
請求項15又は16に記載の像ぶれ補正装置を備えることを特徴とする撮像装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、振動型アクチュエータを用いた駆動装置、駆動装置を用いた像ぶれ補正装置、レンズ鏡筒及び撮像装置に関し、特に、振動型アクチュエータの駆動負荷を軽減する技術に関する。
続きを表示(約 6,300 文字)【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等の撮像装置による撮像時の手ぶれ等に起因する画像ぶれを補正する像ぶれ補正機構として、レンズ又は撮像素子を撮像光軸と直交する面内の任意の方向に駆動するものが知られている。一例として、振動型アクチュエータを用いた像ぶれ補正装置が知られている。例えば、特許文献1には、移動板を、複数の振動体により、レンズの光軸と直交する平面内の互いに直交する第1の方向と第2の方向に駆動可能にすると共に、光軸を中心として回転可能に構成した像ぶれ補正装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013−47787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された像ぶれ補正装置では、移動板に固定された摩擦板に、第1の方向駆動用の振動体と、第2の方向駆動用の振動体とを当接させた構造となっている。この場合、第2の方向駆動用の振動体と移動板との間に生じている摩擦力が、移動板を第1の方向に駆動するときの負荷となり、第1の方向駆動用の振動体と移動板との間に生じている摩擦力が、移動板を第2の方向に駆動するときの負荷となる。そのため、像ぶれ補正装置の駆動時の消費電力が大きくなり、駆動効率を低下させてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、振動型アクチュエータの駆動負荷を軽減させた駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る駆動装置は、それぞれが、振動型アクチュエータと、推力を出力する出力部と、を有する複数の駆動ユニットと、前記複数の駆動ユニットを保持する保持部と、前記出力部と摺動自在に係合する推力受け部を有し、前記複数の駆動ユニットにより駆動される移動体と、前記移動体を平面内の任意の方向に並進可能に支持する固定部と、を備え、前記固定部は、環状の形状を有し、周方向を長手方向とした複数の長孔部を有し、前記移動体は、前記移動体の外周から前記移動体の径方向に突出し、それぞれが前記複数の長孔部のいずれかに挿通される複数の支持部材を有し、前記複数の支持部材は、前記移動体の径方向において前記移動体の中心について対称となる位置に設けられ、前記推力受け部は、前記複数の支持部材を結ぶ直線上に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、振動型アクチュエータを用いた駆動装置において、振動型アクチュエータの駆動負荷を低減させることできる。これにより、振動型アクチュエータを効率よく駆動することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1実施形態に係る並進駆動装置の概略構成を示す分解斜視図である。
図1に示す並進駆動装置の概略構成を示す上面図である。
図1に示す並進駆動装置が備える駆動ユニットを構成する振動体の概略構成を示す斜視図と、振動体に励起される第1及び第2の振動モードを説明する模式図である。
図1に示す並進駆動装置における駆動ユニットと支持コロの位置関係を示す平面図である。
図2中に示す矢視A−Aの断面図である。
本発明の第2実施形態に係る並進駆動装置の概略構成を示す分解斜視図である。
図6に示す並進駆動装置の上面図である。
図6に示す並進駆動装置が備える回転規制部の概略構成を示す分解斜視図である。
図6に示す並進駆動装置において移動体の並進が規制された状態を示す平面図である。
図6に示す並進駆動装置における駆動ユニット、支持コロ及び回転規制部の位置関係を示す平面図である。
本発明の第3実施形態に係る並進駆動装置の概略構成を示す上面図である。
図1に示す並進駆動装置を備える撮像装置の概略構成を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る並進駆動装置100の概略構成を示す分解斜視図である。図2は、並進駆動装置100の上面図である。なお、説明の便宜上、図1及び図2に示す三次元の直交座標系(X軸,Y軸,Z軸)を定めることとする。ここで、並進駆動装置100のスラスト方向(厚さ方向)をZ方向とし、Z方向と直交する平面を互いに直交するX方向とY方向によって規定する。
【0011】
並進駆動装置100は、固定部1、保持部2、移動体3及び駆動ユニット4A,4Bを有する。平板状で略円環状の移動体3の外周部には、ラジアル方向(径方向)に突出する円柱状の支持部材である4つの支持コロ5が、周方向に等間隔で設けられている。また、円環状の固定部1には、周方向を長手方向とした長孔部であるコロ受け部8が、4つの支持コロ5のそれぞれと係合するように、周方向に等間隔で4カ所に形成されている。移動体3は、それぞれの支持コロ5がそれぞれのコロ受け部8に挿通されることにより、固定部1に対して可動な状態で固定部1に支持される。
【0012】
ここで、支持コロ5は、コロ受け部8の長辺側の内周面に対して滑らかに摺動可能であり、よって、移動体3は、Z方向での位置が固定部1によって規制されると共に、XY平面内の一定範囲内で移動可能(並進可能、回転可能)となっている。
【0013】
固定部1には、2つの第1の変位センサ6a,6bがそれぞれ、測長方向が90度(π/2ラジアン)異なるように配置されている。また、保持部2には第2の変位センサ7が配置(固定)されている。第1の変位センサ6a,6b及び第2の変位センサ7の機能等については後述する。
【0014】
平板状で円環状の保持部2は、固定部1の一方の開口(XY平面)を閉塞するように固定部1に接合されている。よって、保持部2と移動体3とは平行に配置される。なお、保持部2と固定部1とは、同じ材料によって一体成型されていてもよい。また、本実施形態では、中央部に孔部が設けられている保持部2を取り上げているが、並進駆動装置100の用途によっては、支持部として孔部を有さない円板状のものを用いることができる。
【0015】
保持部2には、2つの駆動ユニット4Aと2つの駆動ユニット4Bが保持(固定)されている。駆動ユニット4Aと駆動ユニット4Bは、振動型アクチュエータを構成する各種の要素部品が組み立てられてユニット化されたものであり、同じ構造を有する。
【0016】
駆動ユニット4Aは、主要な構成要素として、振動体110(図3参照)と、振動体110により摩擦駆動される被駆動体10Aとを有する。また、駆動ユニット4Aは、振動体110を保持する枠部材と、被駆動体10Aを振動体110に対して加圧接触させる加圧部材とを有する。なお、振動体110及び被駆動体10Aは、振動型アクチュエータを構成するための最小限の要素である。駆動ユニット4Bもまた、主要な構成要素として、振動体110と、振動体110を保持する枠部材と、振動体110により摩擦駆動される被駆動体10Bと、被駆動体10Bを振動体110に対して加圧接触させる加圧部材とを有する。
【0017】
図3(a)は、駆動ユニット4A,4Bを構成する振動体110の概略構成を示す斜視図である。図3(b)は、振動体110に励起される第1の振動モードを説明する模式図であり、図3(c)は、振動体110に励起される第2の振動モードを説明する模式図である。
【0018】
振動体110は、板状の弾性体111と、弾性体111の一方の面に設けられた2つの突起部112と、弾性体111において突起部112が設けられている面の反対側の面に接着された電気−機械エネルギ変換素子である圧電素子113とを有する。なお、図3(a)に示すように、2つの突起部112を結ぶ方向をα方向、突起部112の突出方向をγ方向、α方向及びγ方向と直交する方向をβ方向と定義する。
【0019】
不図示であるが、圧電素子113の一方の面には、α方向に2つの独立電極が設けられており、他方の面には全面に共通電極が設けられている。2つの独立電極に所定の交流駆動電圧を印加することによって、振動体110に第1の振動モードの振動と第2の振動モードの振動を所定の位相差で励起することができる。
【0020】
図3(b)に示す第1の振動モードは、β方向における一次の屈曲振動であり、α方向と平行な2本の節を有する。なお、本実施形態の説明において、「平行な」とは、実質的に平行であるとみなせることをいい、厳密に平行であることを必要とするものではなく、同様の定義で以下の説明にも用いる。
【0021】
突起部112は、第1の振動モードの振動において腹となる位置の近傍に配置されており、第1の振動モードの振動によってγ方向で往復運動を行う。一方、図3(b)に示す第2の振動モードは、α方向における二次の屈曲振動であり、β方向と平行な3本の節を有する。突起部112は、第2の振動モードの振動において節となる位置の近傍に配置されており、第2の振動モードの振動によってα方向で往復運動を行う。
【0022】
第1の振動モードにおける節と第2の振動モードにおける節とは、αβ面内において直交する。振動体110にAモードとBモードの各振動を所定の位相差で発生させることにより、突起部112の先端に楕円運動又は円運動(以下「楕円運動等」という)を発生させることができる。なお、本実施形態の説明において、「直交する」とは、実質的に直交しているとみなせることをいい、厳密に直交していることを必要とするものではなく、同様の定義で以下の説明にも用いる。
【0023】
被駆動体10A,10B(図3に不図示)はそれぞれ、γ方向を加圧方向として、突起部112と加圧接触している。駆動ユニット4A,4Bでは、振動体110は固定されている。そのため、突起部112に楕円運動等が励起されることにより、被駆動体10A,10Bは、突起部112により摩擦駆動されてα方向に直線的に駆動される。このように、駆動ユニット4A,4Bはそれぞれ、被駆動体10,10Bをα方向に直線的に駆動する駆動力を発生させるリニア駆動型の振動型アクチュエータとして構成されている。
【0024】
2つの駆動ユニット4Aは、被駆動体10Aの駆動方向が平行となるように配置されており、2つの駆動ユニット4Bは、被駆動体10Bの駆動方向が平行となるように配置されている。そして、駆動ユニット4Aと駆動ユニット4Bは、被駆動体10Aの駆動方向と被駆動体10Bの駆動方向とがXY平面内で互いに直交するように保持部2に配置されている。
【0025】
図2に示すように、駆動ユニット4Aの被駆動体10Aの上面には出力部10A1が設けられており、駆動ユニット4Bの被駆動体10Bの上面には出力部10B1が設けられている。駆動ユニット4Aの出力部10A1は、長手方向がラジアル方向となるように移動体3に設けられた長孔状の推力受け部11Aと摺動自在に係合している。出力部10A1は、被駆動体10Aの駆動方向(推力受け部11Aの短手方向)では推力受け部11Aに対して実質的にがたつきがなく、且つ、推力受け部11A内を推力受け部11Aの長手方向に移動可能な寸法精度で、推力受け部11Aと係合している。同様に、駆動ユニット4Bの出力部10B1は、長手方向がラジアル方向となるように移動体3に設けられた長孔状の推力受け部11Bと摺動自在に係合している。出力部10B1は、被駆動体10Bの駆動方向(推力受け部11Bの短手方向)では推力受け部11Bに対して実質的にがたつきがなく、且つ、推力受け部11B内を推力受け部11Bの長手方向に移動可能な寸法精度で、推力受け部11Bと係合している。
【0026】
よって、駆動ユニット4Aを駆動すると、出力部10A1が移動体3へ推力を加えることにより、移動体3を被駆動体10Aの駆動方向へ直線的に並進させることができ、このとき、出力部10B1は推力受け部11B内をその長手方向に滑らかに移動する。同様に、駆動ユニット4Bを駆動すると、出力部10B1が移動体3へ推力を加えることにより、移動体3を被駆動体10Bの駆動方向へ直線的に並進させることができ、このとき、出力部10A1は推力受け部11A内をその長手方向に滑らかに移動する。
【0027】
上記の通りに構成された並進駆動装置100では、出力部10A1,10B1が推力受け部11A,11BからZ方向において押圧力を受けることはない。また、出力部10A1と推力受け部11Aの内面との間に生じる摩擦力と、出力部10B1と推力受け部11Bの内面との間に生じる摩擦力は、駆動ユニット4A,4Bの駆動負荷を実質的に増加させるものではない。更に、移動体3のZ方向の位置は、支持コロ5及びコロ受け部8によって定められ、出力部10A1,10B1のZ方向の位置によって規制されることはない。つまり、Z方向において、移動体3と駆動ユニット4A,4Bとの間に加圧力が作用することはない。
【0028】
したがって、並進駆動装置100では、実質的に駆動ユニット4A,4Bを駆動したときに発生する出力部10A1、10B1の推力のみによって、移動体3をXY平面内の任意の方向に並進させることができる。また、駆動ユニット4A,4Bの駆動負荷は、移動体3の影響を受けず、実質的に駆動ユニット4A,4B自体の構成に依存して定まる。よって、並進駆動装置100では、駆動ユニット4A,4Bで発生させた推力を、効率よく移動体3に与えて、移動体3をXY平面内で並進させることができる。
【0029】
次に、並進駆動装置100における駆動ユニット4A,4B、支持コロ5、第1の変位センサ6a,6b及び第2の変位センサ7の位置関係について説明する。
【0030】
図2に示されるように、出力部10A1,10B1の推力を受ける推力受け部11A,11Bはそれぞれ、移動体3の中心を挟んで対向する2つの支持コロ5を結ぶ直線上に設けられている。つまり、推力受け部11A,11Bと出力部10A1,10B1は、支持コロ5に近接する位置に設けられている。ここで、支持コロ5は、固定部1に対して移動体3のZ方向の位置を決めている部品である。そのため、仮に移動体3の剛性が不足して移動体3に変形が生じたとしても、その影響を軽減することができ、移動体3を並進させる際の駆動精度を向上させることができる。
(【0031】以降は省略されています)

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