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公開番号2021090338
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210610
出願番号2020097982
出願日20200604
発明の名称回転機制御装置、および、制御方法
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02P 27/08 20060101AFI20210514BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】トルクの急峻な変動の発生を抑制しながらインバータの素子の破壊を回避する。
【解決手段】回転機制御装置5は、インバータ10と、モータM1のロータ位置を検出する回転位置センサRSと、制御回路20とを備え、制御回路20は、モータM1の電流またはトルクが指令電流または指令トルクに追従するように、インバータ10を用いてモータM1に電圧を印加する第一制御部と、インバータ10を用いてモータM1に電圧を印加する第二制御部と、第一制御部と第二制御部とを切り替える切替部とを有し、第二制御部は、(i)U相の第一期間の全期間においてU相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となるようにインバータを駆動し、かつ、(ii)U相の第二期間の一部期間又は全期間においてU相スイッチング回路のハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチのいずれかが導通状態となるようにインバータを駆動する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
U相スイッチング回路、V相スイッチング回路及びW相スイッチング回路を有する、三相回転機を駆動するインバータと、
前記三相回転機のロータ位置を検出するロータ位置検出器と、
前記ロータ位置検出器、および、前記インバータと電気的に接続される制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記三相回転機の電流またはトルクが指令電流または指令トルクに追従するように、前記インバータを用いて前記三相回転機に電圧を印加する第一制御部と、
前記インバータを用いて前記三相回転機に電圧を印加する第二制御部と、
前記第一制御部と前記第二制御部とを切り替える切替部とを有し、
前記第二制御部は、
(a)前記ロータ位置検出器が検出した前記ロータ位置から得られるロータ角度が、前記三相回転機のU相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をU相の第二期間とし、隣接する前記U相の第二期間に挟まれた期間をU相の第一期間と定義し、
(b)前記ロータ角度が、前記三相回転機のV相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をV相の第二期間とし、隣接する前記V相の第二期間に挟まれた期間をV相の第一期間と定義し、
(c)前記ロータ角度が、前記三相回転機のW相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をW相の第二期間とし、隣接する前記W相の第二期間に挟まれた期間をW相の第一期間と定義したときに、
前記ロータ角度に基づいて前記インバータを駆動することにより前記三相回転機に電圧を印加し、
前記インバータの駆動では、
(i)前記U相の第一期間の全期間において前記U相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となり、前記V相の第一期間の全期間において前記V相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となり、前記W相の第一期間の全期間において前記W相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となるように前記インバータを駆動し、かつ、
(ii)前記U相の第二期間の一部期間又は全期間において前記U相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となり、前記V相の第二期間の一部期間又は全期間において前記V相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となり、前記W相の第二期間の一部期間又は全期間において前記W相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となるように前記インバータを駆動する
回転機制御装置。
続きを表示(約 2,900 文字)【請求項2】
前記第二制御部および前記切替部の少なくとも一方は、論理回路で構成されている
請求項1に記載の回転機制御装置。
【請求項3】
前記切替部は、前記インバータの直流母線部に電気的に接続された遮断器が非導通となるか、または、前記直流母線部に電気的に接続された過電圧検出回路から過電圧検出信号が出力された場合に、前記第一制御部から前記第二制御部に切替える
請求項1または2に記載の回転機制御装置。
【請求項4】
前記制御回路は、
前記U相スイッチング回路、前記V相スイッチング回路及び前記W相スイッチング回路における、それぞれの前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの一方が導通状態になり、他方が非導通状態になるように前記インバータを制御する第三制御部を、さらに備え、
前記切替部は、前記第一制御部と前記第二制御部とに加えて、前記第三制御部とも切替え、
前記切替部は、前記直流母線部における電圧が所定電圧以上である場合に、前記第二制御部から前記第三制御部に切り替える
請求項3に記載の回転機制御装置。
【請求項5】
前記切替部は、
前記第三制御部が前記インバータを駆動しているときに、前記ロータ位置検出器からの出力に基づいて前記三相回転機の回転数を算出し、
算出した前記回転数が所定回転数以下になれば、前記第三制御部から前記第二制御部に切替える
請求項4に記載の回転機制御装置。
【請求項6】
前記制御回路は、
前記U相スイッチング回路、前記V相スイッチング回路及び前記W相スイッチング回路における、それぞれの前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの一方が導通状態になり、他方が非導通状態になるように前記インバータを制御する第三制御部を、さらに備え、
前記切替部は、前記第一制御部と前記第二制御部とに加えて、前記第三制御部とも切替え、
前記切替部は、前記インバータの直流母線部に電気的に接続された遮断器が非導通となるか、または、前記直流母線部に電気的に接続された過電圧検出回路から過電圧検出信号が出力された場合に、前記第一制御部から前記第三制御部に切替える
請求項1に記載の回転機制御装置。
【請求項7】
前記切替部は、
前記第三制御部が前記インバータを駆動しているときに、前記ロータ位置検出器からの出力に基づいて前記三相回転機の回転数を算出し、
算出した前記回転数が所定回転数以下になれば、前記第三制御部から前記第二制御部に切替える
請求項6に記載の回転機制御装置。
【請求項8】
前記第三制御部は、論理回路で構成されている
請求項4または6に記載の回転機制御装置。
【請求項9】
前記切替部は、前記回転数が前記所定回転数以下であり、かつ、前記直流母線部における電圧が前記所定電圧以上である場合に、前記第二制御部から前記第三制御部に切替える
請求項5に記載の回転機制御装置。
【請求項10】
前記切替部は、前記回転数が前記所定回転数以下であり、かつ、前記直流母線部における電圧が所定電圧以上である場合に、前記第二制御部から前記第三制御部に切替える
請求項7に記載の回転機制御装置。
【請求項11】
回転機制御装置の制御方法であって、
前記回転機制御装置は、
U相スイッチング回路、V相スイッチング回路及びW相スイッチング回路を有する、三相回転機を駆動するインバータと、
前記三相回転機のロータ位置を検出するロータ位置検出器と、
前記ロータ位置検出器、および、前記インバータと電気的に接続される制御回路と、を備え、
前記制御方法は、
前記三相回転機の電流またはトルクが指令電流または指令トルクに追従するように、前記インバータを用いて前記三相回転機に電圧を印加する第一制御ステップと、
前記インバータを用いて前記三相回転機に電圧を印加する第二制御ステップと、
前記第一制御ステップと前記第二制御ステップとを切り替える切替ステップとを有し、
前記第二制御ステップは、
(a)前記ロータ位置検出器が検出した前記ロータ位置から得られるロータ角度が、前記三相回転機のU相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をU相の第二期間とし、隣接する前記U相の第二期間に挟まれた期間をU相の第一期間と定義し、
(b)前記ロータ角度が、前記三相回転機のV相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をV相の第二期間とし、隣接する前記V相の第二期間に挟まれた期間をV相の第一期間と定義し、
(c)前記ロータ角度が、前記三相回転機のW相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をW相の第二期間とし、隣接する前記W相の第二期間に挟まれた期間をW相の第一期間と定義したときに、
前記ロータ角度に基づいて前記インバータを駆動することにより前記三相回転機に電圧を印加し、
前記インバータの駆動では、
(i)前記U相の第一期間の全期間において前記U相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となり、前記V相の第一期間の全期間において前記V相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となり、前記W相の第一期間の全期間において前記W相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となるように前記インバータを駆動し、かつ、
(ii)前記U相の第二期間の一部期間又は全期間において前記U相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となり、前記V相の第二期間の一部期間又は全期間において前記V相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となり、前記W相の第二期間の一部期間又は全期間において前記W相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となるように前記インバータを駆動する
制御方法。
【請求項12】
前記制御方法は、
前記インバータを用いて前記三相回転機に電圧を印加する第三制御ステップを、さらに有し、
前記第三制御ステップは、
前記U相スイッチング回路、前記V相スイッチング回路および前記W相スイッチング回路における、それぞれの前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの一方が導通状態となり、他方が非導通状態となるように前記インバータを駆動する
請求項11に記載の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転機制御装置、および、制御方法に関する。
続きを表示(約 7,700 文字)【背景技術】
【0002】
燃費規制やCO2規制によって、EV(Electric Vehicle)、HEV(Hybrid Electric Vehicle)、PHV(Plug−in Hybrid Vehicle)、FCV(Fuel Cell Vehicle)などのように車両の電動化が進んでいる。また、車両の電気効率を向上するため、車両を駆動するモータとして永久磁石同期モータが使用されることが多くなっている。
【0003】
永久磁石同期モータは、励磁電流を必要としないために高効率であるが、永久磁石の界磁磁束によって発生する誘起電圧が回転数(以下の説明において、回転速度、あるいは角速度ともいう)に比例して上昇し、一定の回転数以上になると誘起電圧がインバータの出力電圧を超えてしまう。そのため、永久磁石同期モータを高速回転させる際は、永久磁石の界磁磁束によって発生する誘起電圧を抑制するための弱め磁束制御が行われる。
【0004】
一方、永久磁石同期モータの回転によって発生する大きな誘起電圧によって、インバータのスイッチ素子が破壊されることがある。
【0005】
その対策として、永久磁石同期モータの三相を短絡状態として、永久磁石同期モータから誘起される電圧をほぼ0(ゼロ)にする三相短絡制御が行われる。その三相短絡制御の一例として特許文献1には、永久磁石同期モータを駆動するインバータと、インバータに発生する過電圧などの異常を検出する異常検出部と、インバータを三相短絡制御の状態とするための三相短絡回路とを備える車両駆動装置が記載されている。この車両駆動装置では、異常検出部が異常を検出した場合に、インバータを三相PWM(Pulse Width Modulation)制御の状態から三相短絡制御の状態に切り替えることで、インバータにかかる過電圧を低減している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015−198503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、インバータを三相PWM制御の状態から三相短絡制御の状態に切り替える際にトルクの急峻な変動が生ずることがあるという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、トルクの急峻な変動の発生を抑制しながらインバータの素子の破壊を回避し得る回転機制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る回転機制御装置は、U相スイッチング回路、V相スイッチング回路及びW相スイッチング回路を有する、三相回転機を駆動するインバータと、前記三相回転機のロータ位置を検出するロータ位置検出器と、前記ロータ位置検出器、および、前記インバータと電気的に接続される制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記三相回転機の電流またはトルクが指令電流または指令トルクに追従するように、前記インバータを用いて前記三相回転機に電圧を印加する第一制御部と、前記インバータを用いて前記三相回
転機に電圧を印加する第二制御部と、前記第一制御部と前記第二制御部とを切り替える切替部とを有し、前記第二制御部は、(a)前記ロータ位置検出器が検出した前記ロータ位置から得られるロータ角度が、前記三相回転機のU相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をU相の第二期間とし、隣接する前記U相の第二期間に挟まれた期間をU相の第一期間と定義し、(b)前記ロータ角度が、前記三相回転機のV相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をV相の第二期間とし、隣接する前記V相の第二期間に挟まれた期間をV相の第一期間と定義し、(c)前記ロータ角度が、前記三相回転機のW相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をW相の第二期間とし、隣接する前記W相の第二期間に挟まれた期間をW相の第一期間と定義したときに、前記ロータ角度に基づいて前記インバータを駆動することにより前記三相回転機に電圧を印加し、前記インバータの駆動では、(i)前記U相の第一期間の全期間において前記U相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となり、前記V相の第一期間の全期間において前記V相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となり、前記W相の第一期間の全期間において前記W相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となるように前記インバータを駆動し、かつ、(ii)前記U相の第二期間の一部期間又は全期間において前記U相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となり、前記V相の第二期間の一部期間又は全期間において前記V相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となり、前記W相の第二期間の一部期間又は全期間において前記W相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となるように前記インバータを駆動する。
【0010】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の回転機制御装置は、トルクの急峻な変動の発生を抑制しながらインバータの素子の破壊を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1は、実施の形態1における回転機制御装置を備える電気車両を例示する概略図である。
図2は、実施の形態1における回転機制御装置の構成を例示する回路図である。
図3は、実施の形態1における制御回路の構成を示す概略図である。
図4は、実施の形態1におけるロータ位置とコイルとの位置関係を例示する概念図である。
図5は、実施の形態1における回転機の座標軸とロータ角度とを示す説明図である。
図6は、実施の形態1における第二モードにおけるスイッチングパターンを示す説明図である。
図7は、実施の形態1における第三モードにおけるスイッチングパターンを示す説明図である。
図8は、実施の形態1における第一モードおよび第二モードにおけるスイッチングパターンを示すタイミング図である。
図9は、実施の形態1における制御回路の第一例を示す回路図である。
図10は、実施の形態1における制御回路の第一例の処理を示すフロー図である。
図11は、実施の形態1における制御回路の第二例を示す回路図である。
図12は、実施の形態1における制御回路の第二例の処理を示すフロー図である。
図13は、実施の形態1における回転機制御装置により制御されたモータのトルク、電圧および電流の時間的変化の一例を示す説明図である。
図14は、実施の形態2における第二モードおよび第三モードにおけるスイッチングパターンを示すタイミング図である。
図15は、実施の形態2における制御回路の例を示す回路図である。
図16は、実施の形態2における制御回路の処理を示すフロー図である。
図17は、各実施の形態の変形例1における回転機制御装置により制御されたモータのトルク、電圧および電流の時間的変化の第一例を示す説明図である。
図18は、各実施の形態の変形例2における制御回路の処理を示すフロー図である。
図19は、各実施の形態の変形例2における回転機制御装置により制御されたモータのトルク、電圧および電流の時間的変化の第二例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一態様に係る回転機制御装置は、U相スイッチング回路、V相スイッチング回路及びW相スイッチング回路を有する、三相回転機を駆動するインバータと、前記三相回転機のロータ位置を検出するロータ位置検出器と、前記ロータ位置検出器、および、前記インバータと電気的に接続される制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記三相回転機の電流またはトルクが指令電流または指令トルクに追従するように、前記インバータを用いて前記三相回転機に電圧を印加する第一制御部と、前記インバータを用いて前記三相回転機に電圧を印加する第二制御部と、前記第一制御部と前記第二制御部とを切り替える切替部とを有し、前記第二制御部は、(a)前記ロータ位置検出器が検出した前記ロータ位置から得られるロータ角度が、前記三相回転機のU相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をU相の第二期間とし、隣接する前記U相の第二期間に挟まれた期間をU相の第一期間と定義し、(b)前記ロータ角度が、前記三相回転機のV相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をV相の第二期間とし、隣接する前記V相の第二期間に挟まれた期間をV相の第一期間と定義し、(c)前記ロータ角度が、前記三相回転機のW相における誘起電圧のゼロクロスポイントを中心とした±30°である期間をW相の第二期間とし、隣接する前記W相の第二期間に挟まれた期間をW相の第一期間と定義したときに、前記ロータ角度に基づいて前記インバータを駆動することにより前記三相回転機に電圧を印加し、前記インバータの駆動では、(i)前記U相の第一期間の全期間において前記U相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となり、前記V相の第一期間の全期間において前記V相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となり、前記W相の第一期間の全期間において前記W相スイッチング回路のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが非導通状態となるように前記インバータを駆動し、かつ、(ii)前記U相の第二期間の一部期間又は全期間において前記U相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となり、前記V相の第二期間の一部期間又は全期間において前記V相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となり、前記W相の第二期間の一部期間又は全期間において前記W相スイッチング回路の前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチのいずれかが導通状態となるように前記インバータを駆動する。
【0014】
上記態様によれば、回転機制御装置は、第一制御部から第二制御部へ切り替えることにより、トルクの急峻な変動を抑制することができる。第二制御部は、三相回転機が発生させる電力の少なくとも一部が無効電力となるようにインバータを駆動することにより、インバータの直流母線部の電圧の上昇を抑制しながら、制動力を生じさせる。また、第一制御部から第二制御部への切り替えの際にトルクの急峻な変動の発生が抑制されている。これにより、回転機制御装置は、トルクの急峻な変動の発生を抑制しながらインバータの素子の破壊を回避することができる。
【0015】
例えば、前記第二制御部および前記切替部の少なくとも一方は、論理回路で構成されていてもよい。
【0016】
上記態様によれば、回転機制御装置は、第二制御部および切替部の少なくとも一方が論理回路で構成されているので、演算装置又はプロセッサで構成される場合に比べて、故障に対する耐性が高い。よって、回転機制御装置は、故障に対する耐性を向上させ、トルクの急峻な変動の発生を抑制しながらインバータの素子の破壊を回避することができる。
【0017】
例えば、前記切替部は、前記インバータの直流母線部に電気的に接続された遮断器が非導通となるか、または、前記直流母線部に電気的に接続された過電圧検出回路から過電圧検出信号が出力された場合に、前記第一制御部から前記第二制御部に切替えてもよい。
【0018】
上記態様によれば、回転機制御装置は、原則として第一制御部により三相回転機を制御するとともに、上記遮断器の切断、又は、上記直流母線部の過電圧を実際に検出した場合に第二制御部への切り替えを行うことができる。これにより、回転機制御装置は、通常時には第一制御部による制御を行うとともに、必要に応じて第二制御部による制御を行うことで、三相回転機を適切に制御することができる。これにより、回転機制御装置は、第二制御部による制御が必要であるときに第二制御部による制御を行うことにより、トルクの急峻な変動の発生を抑制しながらインバータの素子の破壊を回避することができる。
【0019】
例えば、前記制御回路は、前記U相スイッチング回路、前記V相スイッチング回路及び前記W相スイッチング回路における、それぞれの前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの一方が導通状態になり、他方が非導通状態になるように前記インバータを制御する第三制御部を、さらに備え、前記切替部は、前記第一制御部と前記第二制御部とに加えて、前記第三制御部とも切替え、前記切替部は、前記直流母線部における電圧が所定電圧を超える場合に、前記第二制御部から前記第三制御部に切り替えてもよい。
【0020】
上記態様によれば、回転機制御装置は、第三制御つまり三相短絡制御により三相回転機を制御することでインバータに過電圧がかかることを抑制することができる。また、上記の三相短絡制御は、インバータの直流母線部の過電圧を実際に検出した場合になされる。これにより、回転機制御装置は、第一制御部又は第二制御部による制御を行っているときであっても、必要に応じて第三制御部による制御を行うことで、インバータに過電圧がかかることを抑制できる。これにより、回転機制御装置は、三相短絡制御をさらに用いることにより、トルクの急峻な変動の発生を抑制しながらインバータの素子の破壊を回避することができる。
【0021】
例えば、前記切替部は、前記第三制御部が前記インバータを駆動しているときに、前記ロータ位置検出器からの出力に基づいて前記三相回転機の回転数を算出し、算出した前記回転数が所定回転数以下になれば、前記第三制御部から前記第二制御部に切替えてもよい。
【0022】
上記態様によれば、回転機制御装置は、三相回転機の回転数が所定回転数以下であるときに第三制御部から第二制御部へ切り替えるので、第三制御つまり三相短絡制御において回転機の低速時に発生する負荷トルクを抑制し、インバータの素子の破壊を回避することができる。
【0023】
例えば、前記制御回路は、前記U相スイッチング回路、前記V相スイッチング回路及び前記W相スイッチング回路における、それぞれの前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの一方が導通状態になり、他方が非導通状態になるように前記インバータを制御する第三制御部を、さらに備え、前記切替部は、前記第一制御部と前記第二制御部とに加えて、前記第三制御部とも切替え、前記切替部は、前記インバータの直流母線部に電気的に接続された遮断器が非導通となるか、または、前記直流母線部に電気的に接続された過電圧検出回路から過電圧検出信号が出力された場合に、前記第一制御部から前記第三制御部に切替えてもよい。
【0024】
上記態様によれば、回転機制御装置は、原則として第一制御部により三相回転機を制御するとともに、上記遮断器の切断、又は、上記直流母線部の過電圧を実際に検出した場合に第三制御部への切り替えを行うことができる。これにより、回転機制御装置は、通常時には第一制御部による制御を行うとともに、必要に応じて第三制御部による制御を行うことで、三相回転機を適切に制御することができる。これにより、回転機制御装置は、第三制御部による制御が必要であるときに第三制御部による制御を行うことにより、インバータの素子の破壊を回避することができる。
【0025】
例えば、前記切替部は、前記第三制御部が前記インバータを駆動しているときに、前記ロータ位置検出器からの出力に基づいて前記三相回転機の回転数を算出し、算出した前記回転数が所定回転数以下になれば、前記第三制御部から前記第二制御部に切替えてもよい。
【0026】
上記態様によれば、回転機制御装置は、三相回転機の回転数が所定回転数以下であるときに第三制御部から第二制御部へ切り替えるので、第三制御つまり三相短絡制御において回転機の低速時に発生する負荷トルクを抑制し、インバータの素子の破壊を回避することができる。
【0027】
例えば、前記第三制御部は、論理回路で構成されていてもよい。
【0028】
上記態様によれば、回転機制御装置は、第三制御部が論理回路で構成されているので、演算装置又はプロセッサで構成される場合に比べて、故障に対する耐性が高い。よって、回転機制御装置は、故障に対する耐性を向上させ、トルクの急峻な変動の発生を抑制しながらインバータの素子の破壊を回避することができる。
【0029】
例えば、前記切替部は、前記回転数が前記所定回転数以下であり、かつ、前記直流母線部における電圧が前記所定電圧以上である場合に、前記第二制御部から前記第三制御部に切替えてもよい。
【0030】
上記態様によれば、回転機制御装置は、第三制御つまり三相短絡制御により三相回転機を制御することでインバータに過電圧がかかることを抑制することができる。また、上記の三相短絡制御は、直流母線部の電圧が所定電圧以上である場合になされる。これにより、回転機制御装置は、第二制御部による制御を行っているときであっても、必要に応じて第三制御部による制御を行うことで、インバータに過電圧がかかることを抑制できる。これにより、回転機制御装置は、トルクの急峻な変動の発生を抑制しながらインバータの素子の破壊を回避することができる。
(【0031】以降は省略されています)

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