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公開番号2021090334
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210610
出願番号2020018740
出願日20200206
発明の名称電力変換装置、診断装置及び診断方法
出願人株式会社安川電機
代理人個人,個人,個人
主分類H02P 29/024 20160101AFI20210514BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】異常診断性能の向上と、システム構成の簡素化との両立に有効な装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置1は、モータ5と、モータ5による駆動対象4とを有する機器2のモータ5に対し、駆動電力を供給する電力変換回路10と、電力変換回路10とモータ5との間に流れる駆動電流に基づいてモータ5の発生トルクを算出する発生トルク算出部114と、モータ5の回転速度推定値を出力する速度推定部115と、回転速度推定値に基づいて機器2の慣性トルクを算出する慣性トルク算出部117と、発生トルクと慣性トルクとに基づいて、モータ5の回転軸6に作用する負荷トルクを算出する負荷トルク算出部118と、負荷トルクに基づいて機器に異常があるかを診断する異常診断部119と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
モータと、前記モータによる駆動対象とを有する機器の前記モータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、
前記電力変換回路と前記モータとの間に流れる駆動電流に基づいて前記モータの発生トルクを算出する発生トルク算出部と、
前記モータの回転速度推定値を出力する速度推定部と、
前記回転速度推定値に基づいて前記機器の慣性トルクを算出する慣性トルク算出部と、
前記発生トルクと前記慣性トルクとに基づいて、前記モータの回転軸に作用する負荷トルクを算出する負荷トルク算出部と、
前記負荷トルクに基づいて前記機器に異常があるかを診断する異常診断部と、を備える電力変換装置。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
前記モータの回転速度と、前記駆動対象の駆動トルクとの関係を表す駆動トルクプロファイルを記憶するトルク記憶部と、
前記回転速度推定値と前記駆動トルクプロファイルとに基づいて前記駆動対象の駆動トルクを算出する駆動トルク算出部と、
前記負荷トルクと前記駆動トルクとのトルク偏差を算出するトルク偏差算出部と、を更に備え、
前記異常診断部は、前記トルク偏差に基づいて前記機器に異常があるかを診断する、請求項1記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記駆動電流と前記電力変換回路が前記モータに印加する駆動電圧とに基づいて、前記電力変換回路と前記モータとの間に流れる無効電力を算出する無効電力算出部を更に備え、
前記異常診断部は、前記無効電力に更に基づいて前記機器に異常があるかを診断する、請求項2記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記異常診断部は、前記トルク偏差が所定のトルクレベルを超えた場合に前記機器に異常があると診断し、前記無効電力が所定の電力レベルを超えた場合にも前記機器に異常があると診断する、請求項3記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記異常診断部は、前記トルク偏差が所定のトルクレベルを超え、且つ前記無効電力が所定の電力レベルを超えた場合に前記機器に異常があると診断する、請求項3記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記トルク偏差にローパス型の第1フィルタ処理を施す第1フィルタ処理部を更に備え、
前記異常診断部は、前記第1フィルタ処理が施されたトルク偏差に基づいて前記機器に異常があるかを診断する、請求項2〜5のいずれか一項記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記トルク偏差にバンドパス型の第2フィルタ処理を施す第2フィルタ処理部を更に備え、
前記異常診断部は、前記第2フィルタ処理が施されたトルク偏差に更に基づいて前記機器に異常があるかを診断する、請求項6記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記異常診断部は、
前記モータの目標速度が変化する期間において、前記発生トルクに基づいて前記機器に異常があるかを診断する第1診断部と、
前記モータの回転速度を前記目標速度に維持している期間において、前記トルク偏差に基づいて前記機器に異常があるかを診断する第2診断部とを有する、請求項2〜7のいずれか一項記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記第1診断部は、前記モータの目標速度が変化する期間における前記発生トルクのピーク値に基づいて前記機器に異常があるかを診断する請求項8記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記モータの目標速度が変化する度に、前記発生トルクのピーク値を記憶することで、複数のピーク値を時系列で記憶するピーク値記憶部を更に備え、
前記第1診断部は、前記ピーク値記憶部が記憶する最新のピーク値の変化に基づいて前記機器に異常があるかを診断する、請求項9記載の電力変換装置。
【請求項11】
前記第1診断部は、前記最新のピーク値の変化の積算値に基づいて前記機器に異常があるかを診断する、請求項10記載の電力変換装置。
【請求項12】
前記速度推定部は、前記電力変換回路が前記モータに印加する駆動電圧と、前記モータの特性を表す少なくとも一つのパラメータと、前記駆動電流とに基づいて前記回転速度推定値を出力する、請求項1〜11のいずれか一項記載の電力変換装置。
【請求項13】
モータと、前記モータによる駆動対象とを有する機器の前記モータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、前記モータとの間に流れる駆動電流に基づいて前記モータの発生トルクを算出する発生トルク算出部と、
前記モータの回転速度推定値を出力する速度推定部と、
前記回転速度推定値に基づいて前記機器の慣性トルクを算出する慣性トルク算出部と、
前記発生トルクと前記慣性トルクとに基づいて、前記モータの回転軸に作用する負荷トルクを算出する負荷トルク算出部と、
前記負荷トルクに基づいて前記機器に異常があるかを診断する異常診断部と、を備える診断装置。
【請求項14】
モータと、前記モータによる駆動対象とを有する機器の前記モータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、前記モータとの間に流れる駆動電流に基づいて前記モータの発生トルクを算出することと、
前記モータの回転速度推定値を出力することと、
前記回転速度推定値に基づいて前記機器の慣性トルクを算出することと、
前記発生トルクと前記慣性トルクとに基づいて、前記モータの回転軸に作用する負荷トルクを算出することと、
前記負荷トルクに基づいて前記機器に異常があるかを診断することと、を含む診断方法。
【請求項15】
モータと、前記モータによる駆動対象とを有する機器の前記モータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、
前記電力変換回路と前記モータとの間に流れる駆動電流と、前記電力変換回路が前記モータに印加する駆動電圧とに基づいて、前記電力変換回路と前記モータとの間に生じる無効電力を算出する無効電力算出部と、
前記無効電力に基づいて機器に異常があるかを診断する異常診断部と、を備える電力変換装置。
【請求項16】
モータと、前記モータによる駆動対象とを有する機器の前記モータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、前記モータとの間に流れる駆動電流と、前記電力変換回路が前記モータに印加する駆動電圧とに基づいて、前記電力変換回路と前記モータとの間に生じる無効電力を算出する無効電力算出部と、
前記無効電力に基づいて前記機器の異常を検知する異常診断部と、を備える診断装置。
【請求項17】
モータと、前記モータによる駆動対象とを有する機器の前記モータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、前記モータとの間に流れる駆動電流と、前記電力変換回路が前記モータに印加する駆動電圧とに基づいて、前記電力変換回路と前記モータとの間に生じる無効電力を算出することと、
前記無効電力に基づいて前記機器に異常があるかを診断することと、を含む診断方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電力変換装置、診断装置及び診断方法に関する。
続きを表示(約 6,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、センサで検知された電圧や電流及び騒音や振動等の波形に基づいて、電気設備の故障や劣化を診断するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005−251185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、異常診断性能の向上と、システム構成の簡素化との両立に有効な装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係る電力変換装置は、モータと、モータによる駆動対象とを有する機器のモータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、電力変換回路とモータとの間に流れる駆動電流に基づいてモータの発生トルクを算出する発生トルク算出部と、モータの回転速度推定値を出力する速度推定部と、回転速度推定値に基づいて機器の慣性トルクを算出する慣性トルク算出部と、発生トルクと慣性トルクとに基づいて、モータの回転軸に作用する負荷トルクを算出する負荷トルク算出部と、負荷トルクに基づいて機器に異常があるかを診断する異常診断部と、を備える。
【0006】
本開示の他の側面に係る診断装置は、モータと、モータによる駆動対象とを有する機器のモータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、モータとの間に流れる駆動電流に基づいてモータの発生トルクを算出する発生トルク算出部と、モータの回転速度推定値を出力する速度推定部と、回転速度推定値に基づいて機器の慣性トルクを算出する慣性トルク算出部と、発生トルクと慣性トルクとに基づいて、モータの回転軸に作用する負荷トルクを算出する負荷トルク算出部と、負荷トルクに基づいて機器に異常があるかを診断する異常検知部と、を備える。
【0007】
本開示の更に他の側面に係る診断方法は、モータと、モータによる駆動対象とを有する機器のモータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、モータとの間に流れる駆動電流に基づいてモータの発生トルクを算出することと、モータの回転速度推定値を出力することと、回転速度推定値に基づいて機器の慣性トルクを算出することと、発生トルクと慣性トルクとに基づいて、モータの回転軸に作用する負荷トルクを算出することと、負荷トルクに基づいて機器に異常があるかを診断することと、を含む。
【0008】
本開示の更に他の側面に係る電力変換装置は、モータと、モータによる駆動対象とを有する機器のモータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、電力変換回路とモータとの間に流れる駆動電流と、電力変換回路がモータに印加する駆動電圧とに基づいて、電力変換回路とモータとの間に生じる無効電力を算出する無効電力算出部と、無効電力に基づいて機器に異常があるかを診断する異常検知部と、を備える。
【0009】
本開示の更に他の側面に係る診断装置は、モータと、モータによる駆動対象とを有する機器のモータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、モータとの間に流れる駆動電流と、電力変換回路がモータに印加する駆動電圧とに基づいて、電力変換回路とモータとの間に生じる無効電力を算出する無効電力算出部と、無効電力に基づいて機器の異常を検知する異常検知部と、を備える。
【0010】
本開示の更に他の側面に係る診断方法は、モータと、モータによる駆動対象とを有する機器のモータに対し、駆動電力を供給する電力変換回路と、モータとの間に流れる駆動電流と、電力変換回路がモータに印加する駆動電圧とに基づいて、電力変換回路とモータとの間に生じる無効電力を算出することと、無効電力に基づいて機器に異常があるかを診断することと、を含む。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、異常診断性能の向上と、システム構成の簡素化との両立に有効な装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
電力変換装置の構成を例示する模式図である。
制御回路の変形例を示すブロック図である。
制御回路のハードウェア構成を例示するブロック図である。
制御回路による電力変換回路の制御手順を例示するフローチャートである。
加速制御手順を例示するフローチャートである。
定常制御手順を例示するフローチャートである。
減速制御手順を例示するフローチャートである。
異常診断手順を例示するフローチャートである。
第1診断処理手順を例示するフローチャートである。
第2診断処理手順を例示するフローチャートである。
図10における診断手順を例示するフローチャートである。
診断手順の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0014】
〔電力変換装置〕
図1に示す電力変換装置1は、機器2に駆動電力を供給する装置である。機器2は、モータ5と、モータ5による駆動対象4とを有し、電力変換装置1はモータ5に駆動電力を供給する。機器2の具体例としては、冷却用又は換気用等のファンが挙げられる。ファンにおいては、回転羽根が駆動対象4に相当する。機器2は、モータ5と、モータ5による駆動対象4とを有する限りいかなるものであってもよく、ファンには限られない。他の機器2の具体例としては、ポンプが挙げられる。モータ5は、回転電動機である。モータ5は、誘導電動機であってもよいし、同期電動機であってもよい。
【0015】
電力変換装置1は、電源3の電力(一次側電力)を駆動電力(二次側電力)に変換してモータ5に供給する。電源3の電力は、交流電力であってもよく、直流電力であってもよい。駆動電力は交流電力である。一例として、電源3の電力及び駆動電力は、いずれも三相交流電力である。例えば電力変換装置1は、電力変換回路10と、制御回路100とを有する。
【0016】
電力変換回路10は、一次側電力を二次側電力に変換してモータ5に供給する。電力変換回路10は、例えば電圧形インバータであり、電圧指令に従った駆動電圧をモータ5に印加する。
【0017】
例えば電力変換回路10は、コンバータ回路11と、平滑コンデンサ12と、インバータ回路13と、電流センサ14とを有する。コンバータ回路11は、例えばダイオードブリッジ回路又はPWMコンバータ回路であり、上記電源電力を直流電力に変換する。平滑コンデンサ12は、上記直流電力を平滑化する。インバータ回路13は、上記直流電力と上記駆動電力との間の電力変換を行う。例えばインバータ回路13は、複数のスイッチング素子15を有し、複数のスイッチング素子15のオン・オフを切り替えることによって上記電力変換を行う。スイッチング素子15は、例えばパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等であり、ゲート駆動信号に応じてオン・オフを切り替える。
【0018】
電流センサ14は、インバータ回路13とモータ5との間に流れる電流を検出する。例えば電流センサ14は、三相交流の全相(U相、V相及びW相)の電流を検出するように構成されていてもよいし、三相交流のいずれか2相の電流を検出するように構成されていてもよい。零相電流が生じない限り、U相、V相、及びW相の電流の合計はゼロなので、2相の電流を検出する場合にも全相の電流の情報が得られる。
【0019】
以上に示した電力変換回路10の構成はあくまで一例であり、モータ5に駆動電力を供給し得る限りにおいていかようにも変更可能である。例えば電力変換回路10は、電流形インバータであってもよい。電流形インバータは、電流指令に従った駆動電流をモータ5に出力する。電力変換回路10は、直流化を経ることなく電源電力と駆動電力との双方向の電力変換を行うマトリクスコンバータ回路であってもよい。電源電力が直流電力である場合に、電力変換回路10はコンバータ回路11を有していなくてもよい。
【0020】
制御回路100は、モータ5に駆動電力を供給するように電力変換回路10を制御する。例えば制御回路100は、電圧指令に従った駆動電圧をモータ5に印加するように電力変換回路10を制御する。電圧指令は、例えば電圧指令ベクトルの大きさと位相とを含む。制御回路100は、電力変換回路10とモータ5との間に流れる駆動電流に基づいてモータ5の発生トルクを算出することと、モータ5の回転速度推定値を出力することと、回転速度推定値に基づいて機器2の慣性トルクを算出することと、発生トルクと慣性トルクとに基づいて、モータ5の回転軸6に作用する負荷トルクを算出することと、負荷トルクに基づいて機器2に異常があるかを診断することと、を更に実行するように構成されている。
【0021】
機器2の慣性トルクは、上記回転軸6を含むモータ5のロータの慣性トルクと、駆動対象4の慣性トルクとを含む。負荷トルクは、駆動対象4からモータ5に作用する反力トルクと、モータ5の回転軸6の軸受7から回転軸6に作用するメカロストルクとを含む。反力トルクの大きさは、モータ5から駆動対象4に作用する駆動トルクの大きさに等しい。メカロストルクは、潤滑剤の粘性に起因する粘性トルクを含む。
【0022】
例えば制御回路100は、機能上の構成(以下、「機能ブロック」という。)として、速度制御部111と、PWM制御部112と、電流情報取得部113と、発生トルク算出部114と、速度推定部115と、速度記憶部116と、慣性トルク算出部117と、負荷トルク算出部118と、異常診断部119とを有する。
【0023】
速度制御部111は、モータ5の動作速度を、目標速度に追従させるように上記電圧指令を生成する。速度制御部111は、例えば上位コントローラ200から目標速度(例えば周波数指令)を取得する。上位コントローラ200の具体例としては、プログラマブルロジックコントローラが挙げられる。速度制御部111は、予め定められた目標速度を保持していてもよい。
【0024】
例えば速度制御部111は、V/f方式にて電圧指令を生成する。具体的に速度制御部111は、モータ5の回転速度(周波数)と電圧振幅との関係を定めたV/fプロファイルと、目標速度とに基づいて電圧指令ベクトルの大きさを算出し、目標速度に基づいて電圧指令ベクトルの位相を算出する。速度制御部111は、電圧指令ベクトルの算出を所定の制御周期で繰り返し実行する。
【0025】
PWM制御部112は、速度制御部111により算出された電圧指令に従った駆動電圧をモータ5に印加するように電力変換回路10を制御する。例えばPWM制御部112は、電圧指令ベクトルに一致した駆動電圧をモータ5に印加するように、インバータ回路13の複数のスイッチング素子15のオン・オフを切り替える。
【0026】
速度制御部111は、モータ5の起動後にモータ5の回転速度を目標速度まで上昇させ、モータ5の停止指令に応じてモータ5の回転速度をゼロまで低下させるように構成されていてもよい。例えば、速度制御部111は、ゼロから上記目標速度(以下、「定常時目標速度」という。)まで徐々に上昇する加速時目標速度にモータ5の回転速度を追従させるように電圧指令を生成する。ここで、徐々に変化させることは2以上の段階を経て階段状に変化させることを含む。また、速度制御部111は、モータ5の回転速度を定常時目標速度に維持するように電力変換回路10を制御する。例えば電流情報取得部113は、上記V/fプロファイルと定常時目標速度とに基づいて電圧指令ベクトルの大きさを算出し、定常時目標速度に基づいて電圧指令ベクトルの位相を算出する。また、速度制御部111は、モータ5の回転速度を低下させ、モータ5を停止させる。例えば速度制御部111は、定常時目標速度からゼロまで徐々に低下する減速時目標速度にモータ5の回転速度を追従させるように電圧指令を生成する。例えば速度制御部111は、上記V/fプロファイルと減速時目標速度とに基づいて電圧指令ベクトルの大きさを算出し、減速時目標速度に基づいて電圧指令ベクトルの位相を算出する。
【0027】
なお、電圧指令の生成方式はV/f方式に限られない。例えば速度制御部111は、加速時目標速度、定常時目標速度又は減速時目標速度とモータ5の回転速度との偏差を算出し、当該偏差を縮小するように電圧指令を生成してもよい。一例として、速度制御部111は、上記偏差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算等を施して電流指令を生成し、上記駆動電流を電流指令に追従させるように電圧指令を生成してもよい。
【0028】
電流情報取得部113は、電流センサ14から電流情報を取得する。例えば電流情報取得部113は、電流センサ14から取得した電流情報に対し、3相2相変換と、座標変換とを施して、回転座標系における電流ベクトルを算出する。一例として、電流情報取得部113は、モータ5の誘起電圧ベクトルに平行な座標軸(δ軸)方向の電流成分であるδ軸電流と、δ軸に垂直な座標軸(γ軸)方向の電流成分であるγ軸電流とを算出する。なお、上述したV/f方式において、誘起電圧ベクトルは電圧指令ベクトルと等しくてもよい。電圧指令の生成に上記誘起電圧オブザーバが用いられる場合、誘起電圧ベクトルは誘起電圧オブザーバにより算出される。
【0029】
座標変換には、固定座標系に対する回転座標系の位相が必要となる。例えば電流情報取得部113は、回転座標系の位相として、速度制御部111が算出した電圧指令ベクトルの位相を用いる。電流情報取得部113は、電流情報の取得と、δ軸電流及びγ軸電流の算出とを、上記制御周期で繰り返し実行する。
【0030】
発生トルク算出部114は、電力変換回路10とモータ5との間に流れる駆動電流に基づいてモータ5の発生トルクを算出する。例えば発生トルク算出部114は、電流情報取得部113が算出したδ軸電流にモータ5のトルク定数を乗算することによって発生トルクを算出する(次式参照)。
T1=Kt・Iδ・・・(1)
T1:発生トルク
Kt:トルク定数
Iδ:δ軸電流
発生トルク算出部114は、発生トルクの算出を上記制御周期で繰り返し実行する。
(【0031】以降は省略されています)

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