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公開番号2021090323
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210610
出願番号2019220795
出願日20191206
発明の名称絶縁紙を成形する方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類H02K 15/10 20060101AFI20210514BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】成形パンチがスロット内に挿入された絶縁紙を引き摺り出すことを抑制する。
【解決手段】スロット20に挿入された絶縁紙23を成形する。治具21の基部26を絶縁紙23の下端に押し当てることで絶縁紙23を位置決めする。絶縁紙23の上端に成形パンチ24を挿入する。これを絶縁紙23の上からスロット20に押し当てて、絶縁紙23を折り曲げる。成形パンチをスロット20から引き離す。絶縁紙23を位置決めした時に、治具21のクランプ27は絶縁紙23の下端の内側に挿入されている。ヒンジ28を回動させることで、絶縁紙23を、スロット20の内面とクランプ27とによって挟持する。成形パンチ24をスロット20から引き離す間、この挟持によって絶縁紙23を上下方向において位置固定する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
ステータコアの有するスロットに挿入された絶縁紙を成形する方法であって、
前記絶縁紙は前記スロット内の上下方向に沿って筒状に丸められており、さらに下端が前記スロットの下端から飛び出しており、
治具の有する基部を前記絶縁紙の前記下端に押し当てることで前記絶縁紙を前記スロット内の上下方向において位置決めし、
前記スロットの上端から飛び出している前記絶縁紙の前記上端の内側に成形パンチを挿入するとともに、これを前記絶縁紙の上から前記スロットの前記上端に押し当てることで、前記成形パンチと前記スロットとに挟まれた前記絶縁紙の前記上端を折り曲げてこれを成形し、
その後、前記成形パンチを前記スロットから引き離す、
方法であって、
前記治具はさらに前記基部にヒンジで連結されたクランプであって、前記絶縁紙を位置決めした時に、前記絶縁紙の前記下端の内側に挿入されているものを有し、
前記ヒンジを回動させることで、前記位置決めがされた前記絶縁紙を、前記スロットの内面と前記クランプとによって挟持し、
前記成形パンチを前記スロットから引き離す間、この挟持によって前記絶縁紙を前記スロットの前記上下方向において位置固定する、
方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はステータコアの有するスロットに挿入された絶縁紙の成形方法に関する。
続きを表示(約 5,200 文字)【背景技術】
【0002】
図1はステータコア19のスロット20に挿入された絶縁紙23を表す。絶縁紙23の上端はスロット20から飛び出ている。加熱した成形パンチ24をスロット20の上端に向かって押し当てることで、成形パンチ24とスロット20に挟まれた絶縁紙23の上端は折れ曲がる。この絶縁紙23はスロット20に挿入されるコイルとステータコア19との間を絶縁する。同様の構成が特許文献1に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000−308314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図1において絶縁紙23の上端が成形パンチ24に付着することがある。成形パンチ24をスロット20から引き離すときに、成形パンチ24が絶縁紙23を引き摺り出すことがある。したがって絶縁紙23をスロット20内の所望の高さに留め置くことが難しい。なお図1に表現された各部材の形状や構造、あるいはそれらの利用の態様は、本発明の技術的課題の理解のために説明した。図1自体が本発明の構成や課題それら自体を具体的に限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ステータコアの有するスロットに挿入された絶縁紙を成形する方法であって、
前記絶縁紙は前記スロット内の上下方向に沿って筒状に丸められており、さらに下端が前記スロットの下端から飛び出しており、
治具の有する基部を前記絶縁紙の前記下端に押し当てることで前記絶縁紙を前記スロット内の上下方向において位置決めし、
前記スロットの上端から飛び出している前記絶縁紙の前記上端の内側に成形パンチを挿入するとともに、これを前記絶縁紙の上から前記スロットの前記上端に押し当てることで、前記成形パンチと前記スロットとに挟まれた前記絶縁紙の前記上端を折り曲げてこれを成形し、
その後、前記成形パンチを前記スロットから引き離す、
方法であって、
前記治具はさらに前記基部にヒンジで連結されたクランプであって、前記絶縁紙を位置決めした時に、前記絶縁紙の前記下端の内側に挿入されているものを有し、
前記ヒンジを回動させることで、前記位置決めがされた前記絶縁紙を、前記スロットの内面と前記クランプとによって挟持し、
前記成形パンチを前記スロットから引き離す間、この挟持によって前記絶縁紙を前記スロットの前記上下方向において位置固定する、
方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、成形パンチがスロット内に挿入された絶縁紙を引き摺り出すことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
ステータコア及び絶縁紙の斜視図。
治具の動作図。
スロット及びクランプの平面図。
スロット及びクランプの断面図。
成形パンチの動作図。
比較例に係る成形パンチの動作図。
実施例1に係る治具の動作図。
実施例2に係る治具の動作図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
上述した図1を含めて各図面に示すXYZ座標系は説明の便宜のためのものである。また前後、左右及び上下の方向も説明の便宜のためのものである。これらは各部材の相対的な位置関係を示すものである。これらは本発明に係る各部材をその向きに設置すべきことを限定しない。
【0009】
先に述べた通り、図1において絶縁紙23はステータコア19のスロット20に挿入されている。ステータコア19に対しては−Y方向側にロータが組み合わされる予定である。また成形パンチ24は絶縁紙23の上端を成形する。絶縁紙23はスロット20内の上下方向に沿って、スロット20の軸を中心に筒状に丸められている。
【0010】
図2はステータコア22及び絶縁紙23の断面を示す。断面はXY平面に平行である。図2中、順に並んだ左図、中央図及び右図が、治具21の動作順序を表している。
【0011】
図2の左図において絶縁紙23の下端がスロット20の下端から飛び出している。また図中では絶縁紙23の上端がスロット20の上端から飛び出している。絶縁紙23の上端は、まだスロット20の上端から飛び出していなくともよい。絶縁紙23の上端は、まだ成形パンチで成型されていない。
【0012】
図2はさらに治具21を示す。治具21は基部26とクランプ27とヒンジ28とを有する。ヒンジ28はクランプ27を基部26に対して連結する。左図に示すように治具21を絶縁紙23の下方にセットする。次に中央図に示すように基部26を絶縁紙23の下端に押し当てる。この時、さらにクランプ27を絶縁紙23の下端の内側に挿入する。さらに右図に示すように基部26が絶縁紙23を押し上げる。以上により、絶縁紙23をスロット20内の上下方向において位置決めする。これによりスロット20の下端と絶縁紙23の下端との間の高さの差は予め定めた寸法とすることができる。
【0013】
図3は平面視したスロット20及びクランプ27を示す。治具の備えるクランプ27以外の部材は省略されている。スロット20の内面とクランプ27とが絶縁紙23をさらに挟持する。図中では、ステータコア19の+Y側、いわゆるコアバックヨーク側又はコア外径側の内面を挟持に用いている。
【0014】
図4は図3に示すIV-IV断面で断面視したスロット20及びクランプ27を示す。治具21の位置決め時を行う時に、治具21の動作に連動して、スロット20内にあるクランプ27が可動する。ヒンジ28が回動することで、位置決めがされた絶縁紙23を、スロット20の内面とクランプ27とによって挟持する。スロット20内の絶縁紙23をスロット20内のコアバックヨーク側に押付けることで絶縁紙23を上下方向に位置固定する。位置固定は絶縁紙23の位置決め完了と同時に行ってもよい。位置固定は絶縁紙23の位置決め完了後に行ってもよい。
【0015】
図4に示す一態様において絶縁紙23の位置固定をした状態で成形パンチ24をスロット20内に挿入して絶縁紙23の上端を成形する。他の一態様において、成形パンチ24を絶縁紙23の上端を成形してから、成形パンチ24を引き抜く前に絶縁紙23をクランプ27で位置固定する。
【0016】
図5中、順に並んだ左図、中央図及び右図が、成形パンチ24の動作順序を表している。左図に示すように加熱した成形パンチ24を絶縁紙23の上方にセットする。中央図に示すようにスロット20の上端から飛び出している絶縁紙23の上端の内側に成形パンチ24を挿入する。さらに成形パンチ24を絶縁紙23の上からスロット20の上端に押し当てる。これにより成形パンチ24とスロット20に挟まれた絶縁紙23の上端を折り曲げる。結果として成形パンチ24は絶縁紙23の上端を成形する。
【0017】
図5中、右図に示すように成形パンチ24をスロット20から引き離す。成形パンチ24をスロット20から引き離す間、絶縁紙23をスロット20の上下方向において位置固定する。図4に示したようにクランプ27とスロット20の内面とで絶縁紙23を挟持することでこれを位置固定する。したがって成形パンチ24がスロット20内に挿入された絶縁紙23を引き摺り出すことを防止できる。このため成形後の絶縁紙23の上端及び下端の出代が一定になる。
【0018】
図1に示したようにステータコア19は円周上に配置された多数のスロット20を有する。これらの1スロットごとに絶縁紙23の成形を行ってもよい。またクランプを有する治具と成形パンチ24とのセットを複数用意して、複数のスロットで同時に絶縁紙23の成形を行ってもよい。全てのスロットで同時に絶縁紙23の成形をしてもよい。
【0019】
<比較例>
【0020】
図6は比較例に係る成形パンチの動作を示す。この比較例では図2〜5に示した治具21に代えて治具91を用いる。治具91は図2〜5に示した治具21の基部26に相当する部分しか有していない。したがって、治具91は絶縁紙23をスロット20の上下方向に位置固定する機能を有しない。
【0021】
図6中、順に並んだ左図、中央図及び右図が、成形パンチ24の動作順序を表している。左図から中央図までの動作は図5と同様である。右図に示すように成形パンチ24をスロット20から引き離す。ここで成形パンチ24が絶縁紙23に接することで絶縁紙23の表面が軟化している。この軟化により、成形パンチ24が絶縁紙23の上端に弱く貼り付いている。このため、成形パンチ24が絶縁紙23の上端をスロット20内から引き摺り出してしまう。
【0022】
図6中、右図に示すように絶縁紙23の上端の出代が大きくなる。想定より大きな出代は破れの原因になる。また成形パンチ24が絶縁紙23を引き上げることで、絶縁紙23の下端がスロット20内に引き摺り込まれる。下端がスロット20内に完全に引き摺り込まれた状態では、ステータコア19と、スロット20内に挿入されるべきコイルとの間の絶縁が害される。
【0023】
これに対して、図5ではクランプ27がスロット20の内面に対して絶縁紙23を押付けて、これを上下方向に固定する。このため成形パンチ24が絶縁紙23に弱く貼り付いていても、絶縁紙23から成形パンチ24が離れることができる。絶縁紙23のスロット20内での上下方向のズレの発生を抑制できる。
【0024】
<実施例1>
【0025】
図7中、順に並んだ左図及び右図が本実施例に係る治具31の動作順序を表している。治具31はレバー32を備える。クランプ27はレバー32と一体化した部品になっている。レバー32はヒンジ28を挟んでクランプ27の反対側に位置する。治具31が上昇するとレバー32がステータコア19の下面に接触する。レバー32はヒンジ28を中心にクランプ27を回転させる。クランプ27は絶縁紙23をスロット20の内面に対して押し付ける。基部26が絶縁紙23を所定の高さまで押し上げたところで治具31の上昇は停止する。絶縁紙23の上下方向の位置決めが行われると同時にクランプ27が回転する。クランプ27が絶縁紙23を上下方向に位置固定する。
【0026】
<実施例2>
【0027】
図8中、順に並んだ左図、中央図及び右図が本実施例に係る治具41の動作順序を表している。左図においてステータコア19の下方に予めブロック46が配置されている。治具41はブロック46に向かって上昇する。中央図において基部26はブロック46に接触して止まる。基部26は絶縁紙23の下端を押す。基部26が止まった高さで、治具41は絶縁紙23の上下方向の位置決めをする。
【0028】
図8において治具41はさらにカム42及びストッパー44を有する。ストッパー44はクランプ27が倒れないように支えている。絶縁紙23の位置決め後もカム42は上昇する。ヒンジ28を挟んでストッパー44の反対側からカム42がクランプ27を押す。クランプ27はヒンジ28を中心に回転する。クランプ27は絶縁紙23をスロット20の内面に対して押し付ける。以上の通り、絶縁紙23の上下方向の位置決め後に回転したクランプ27が絶縁紙23を上下方向に位置固定する。
【0029】
本発明は上記実施の形態や実施例に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0030】
19 ステータコア, 20 スロット, 21 治具, 22 ステータコア, 23 絶縁紙, 24 成形パンチ, 26 基部, 27 クランプ, 28 ヒンジ, 31 治具, 32 レバー, 41 治具, 42 カム, 44 ストッパー, 46 ブロック, 91 治具

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