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公開番号2021090313
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210610
出願番号2019220626
出願日20191205
発明の名称電力変換装置
出願人株式会社日立産機システム
代理人青稜特許業務法人
主分類H02P 21/26 20160101AFI20210514BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】
高速域で速度特性が悪化することを防ぐ電力変換装置を提供することにある。
【解決手段】
電力変換装置は、スイッチング素子を有する電力変換器と、誘導モータの電圧情報および電流情報から電力変換器を制御する制御部とを有し、
制御部は、誘導モータの電圧情報と電流情報から演算した第1の電力情報を演算し、誘導モータの電気回路定数、電流指令値、出力周波数指令値および磁束推定値から第2の電力情報を演算し、第2の電力情報が、第1の電力情報に追従するように磁束推定値を演算する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
スイッチング素子を有する電力変換器と、
誘導モータの電圧情報および電流情報から前記電力変換器を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、
前記誘導モータの電圧情報と電流情報から演算した第1の電力情報を演算し、
前記誘導モータの電気回路定数、電流指令値、出力周波数指令値および磁束推定値から第2の電力情報を演算し、
前記第2の電力情報が、前記第1の電力情報に追従するように前記磁束推定値を演算する
電力変換装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記第1の電力情報および前記第2の電力情報は、有効電力である電力変換装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電力変換装置において、
前記制御部は、
d軸およびq軸の電圧指令値とd軸およびq軸の検出電流から前記第1の電力情報を演算し、
前記誘導モータの前記電気回路定数、d軸およびq軸の前記電流指令値、前記出力周波数指令値およびd軸の前記磁束推定値から前記第2の電力情報を演算し、
前記第2の電力情報が、前記第1の電力情報に追従するようにd軸の前記磁束推定値を演算する
電力変換装置。
【請求項4】
請求項2に記載の電力変換装置において、
前記制御部は、
三相交流の電圧指令値および電流検出値の振幅値から前記第1の電力情報を演算し、
前記誘導モータの電気回路定数、d軸およびq軸の前記電流指令値、前記出力周波数指令値およびd軸の前記磁束推定値から前記第2の電力情報を演算し、
前記第2の電力情報が、前記第1の電力情報に追従するようにd軸の前記磁束推定値を演算する
電力変換装置。
【請求項5】
請求項2に記載の電力変換装置において、
前記制御部は、
前記電力変換器の直流電圧値と直流電流値から前記第1の電力情報を演算し、
前記誘導モータの前記電気回路定数、d軸およびq軸の前記電流指令値、前記出力周波数指令値およびd軸の前記磁束推定値から前記第2の電力情報を演算し、
前記第2の電力情報が、前記第1の電力情報に追従するようにd軸の前記磁束推定値を演算する
電力変換装置。
【請求項6】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記第1の電力情報および前記第2の電力情報は、無効電力である電力変換装置。
【請求項7】
請求項6に記載の電力変換装置において、
前記制御部は、
d軸およびq軸の電圧指令値とd軸およびq軸の検出電流から前記第1の電力情報を演算し、
前記誘導モータの前記電気回路定数、d軸およびq軸の前記電流指令値、前記出力周波数指令値およびd軸の前記磁束推定値から前記第2の電力情報を演算し、
前記第2の電力情報が、前記第1の電力情報に追従するようにd軸の前記磁束推定値を演算する
電力変換装置。
【請求項8】
請求項6に記載の電力変換装置において、
前記制御部は、
三相交流の電圧指令値および電流検出値の振幅値から前記第1の電力情報を演算し、
前記誘導モータの前記電気回路定数、d軸およびq軸の前記電流指令値、前記出力周波数指令値およびd軸の前記磁束推定値から前記第2の電力情報を演算し、
前記第2の電力情報が、前記第1の電力情報に追従するようにd軸の前記磁束推定値を演算する
電力変換装置。
【請求項9】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記制御部は、
前記第1の電力情報と前記第2の電力情報との偏差を零とするように比例制御と積分制御により前記磁束推定値を演算する
電力変換装置。
【請求項10】
請求項9に記載の電力変換装置において、
前記誘導モータの前記出力周波数指令値あるいはq軸の前記電流指令値の少なくともどちらか一方に基づいて、
前記比例制御と前記積分制御の制御ゲインを修正する
電力変換装置。
【請求項11】
請求項1に記載の電力変換装置において、
デジタル・オペレータやパーソナル・コンピュータあるいはタブレット、スマートフォン機器から、
比例制御あるいは積分制御に設定する制御ゲインを、記録部に設定するか、もしくは設定した制御ゲインを変更する
電力変換装置。
【請求項12】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記磁束推定値に基づいて電圧指令値を出力するベクトル制御演算部と、
前記磁束推定値に基づいて前記出力周波数指令値と周波数推定値を出力する周波数・位相推定演算部とを
有する電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導モータを駆動する電力変換装置に関する。
続きを表示(約 4,600 文字)【背景技術】
【0002】
誘導モータの高精度な制御方法としては、特許文献1に記載のように、電力変換部から誘導モータへの出力電圧と電動機の巻線抵抗により生じる電圧降下量の差分に基づいて、誘導モータの固定子磁束ベクトルを推定する技術の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016−32364
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、静止座標系α、βを使い、磁束ベクトルを推定する。αβの各軸成分では、磁束ベクトルは正弦波の形状に変化する。そのため、高速域では、正弦波の変化を検出するサンプリング周期が十分に短くないと、正弦波の振幅の値を正確に検出できない。しかし、サンプリング周期には限界が有るので、その限界を超える高速域では磁束の推定の精度を高めるのは困難である。
【0005】
磁束推定の精度が十分ではないことにより、特許文献1では、速度指令値と実際の誘導モータの回転速度にずれが生じ速度特性が悪くなることが考えられる。また、高速域で磁束を推定する場合に、電気回路定数の誤差で速度特性が悪くなるという課題がある。
【0006】
本発明の目的は、高速域で速度特性が悪化することを防ぐ電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好ましい一例としては、スイッチング素子を有する電力変換器と、
誘導モータの電圧情報および電流情報から前記電力変換器を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、
前記誘導モータの電圧情報と電流情報から演算した第1の電力情報を演算し、
前記誘導モータの電気回路定数、電流指令値、出力周波数指令値および磁束推定値から第2の電力情報を演算し、
前記第2の電力情報が、前記第1の電力情報に追従するように前記磁束推定値を演算する電力変換装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高速域で速度特性の悪化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1における電力変換装置の構成図。
実施例1におけるd軸の二次磁束推定演算部の構成図。
比較例を用いた場合の制御特性を示す図。
実施例1を用いた場合の制御特性を示す図。
実施例1の変形例のd軸の二次磁束推定演算部の構成図。
実施例1における顕現性を確認するための構成図。
実施例2におけるd軸の二次磁束推定演算部の構成図。
実施例3におけるd軸の二次磁束推定演算部の構成図。
実施例4におけるd軸の二次磁束推定演算部の構成図。
実施例5におけるd軸の二次磁束推定演算部の構成図。
実施例6における電力変換装置の構成図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて実施例を詳細に説明する。
【実施例】
【0011】
図1は、実施例1における電力変換装置の構成図を示す。誘導モータ1は、磁束軸(d軸)成分の電流により発生する磁束と、磁束軸に直行するトルク軸(q軸)成分の電流によりトルクを発生する。
【0012】
電力変換器2は、スイッチング素子としての半導体素子を備える。電力変換器2は、3相交流の電圧指令値v
u
*
、v
v
*
、v
w
*
を入力し、3相交流の電圧指令値v
u
*
、v
v
*
、v
w
*
に比例した電圧値を出力する。電力変換器2の出力に基づいて、誘導モータ1の出力電圧値と出力周波数値を可変する。スイッチング素子としてIGBTを使うようにしてもよい。
【0013】
直流電源3は、電力変換器2に直流電圧および直流電流を供給する。
【0014】
電流検出器4は、誘導モータ1の3相の交流電流i
u
、i
v
、i
w
の検出値であるi
uc
、i
vc
、i
wc
を出力する。また電流検出器4は、誘導モータ1の3相の内の2相、例えば、u相とw相の交流電流を検出し、v相の交流電流は、交流条件(i
u
+i
v
+i
w
=0)から、i
v
=−(i
u
+i
w
)として求めてもよい。本実施例では、電流検出器4は、電力変換装置内に設けた例を示したが、電力変換装置の外部に設けてもよい。
【0015】
制御部は、以下に説明する座標変換部5、速度制御演算部6、d軸の二次磁束推定演算部7、ベクトル制御演算部8、周波数・位相推定演算部9、座標変換部10を備える。そして、制御部は、電力変換器2を制御する。
【0016】
制御部は、マイコン(マイクロコンピュータ)やDSP(Digital Signal Processor)などの半導体集積回路(演算制御手段)によって構成される。制御部は、いずれかまたは全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアで構成することができる。
【0017】
次に、電力変換器2を制御する制御部の各構成要素について、説明する。
【0018】
座標変換部5は、3相の交流電流i
u
、i
v
、i
w
の交流電流検出値i
uc
、i
vc
、i
wc
と位相演算値θ
dc
からd軸の電流検出値i
dc
およびq軸の電流検出値i
qc
を出力する。
【0019】
速度制御演算部6は、周波数指令値ω
r
*
と周波数推定値ω
r
^
に基づいて演算したq軸の電流指令値i
q
*
を出力する。
【0020】
d軸の二次磁束推定演算部7は、d軸およびq軸の電圧指令値v
dc
**
、v
qc
**
、電流検出値i
dc
、i
qc
、電流指令値i
d
*
、i
q
*
と出力周波数指令値ω
1
*
に基づいて演算したd軸の磁束推定値φ
2d
**
を出力する。
【0021】
ベクトル制御演算部8は、d軸の二次磁束推定値φ
2d
**
、d軸およびq軸の電流指令値i
d
*
、i
q
*
、電流検出値i
dc
、i
qc
と出力周波数指令値ω
1
*
に基づいて演算したd軸およびq軸の電圧指令値v
dc
**
、v
qc
**
を出力する。
【0022】
周波数・位相推定演算部9は、q軸の電圧指令値v
qc
**
、d軸の電流指令値i
d
*
、q軸の電流指令値i
q
*
および電流検出値i
qc
とd軸の二次磁束推定値φ
2d
**
に基づいて演算した周波数推定値ω
r
^
、出力周波数指令値ω
1
*
と位相演算値θ
dc
を出力する。
【0023】
座標変換部10は、d軸の電圧指令値v
dc
**
とq軸の電圧指令値v
qc
**
と、位相演算値θ
dc
から3相交流の電圧指令値v
u
*
、v
v
*
、v
w
*
を出力する。
【0024】
最初に、d軸の二次磁束推定演算部7を用いた場合のセンサレスベクトル制御の基本動作について説明する。
【0025】
速度制御演算部6は、周波数指令値ω
r
*
に周波数推定値ω
r
^
が追従するように、比例制御と積分制御により(数1)に従いトルク電流指令であるq軸の電流指令値i
q
*
を演算する。
【0026】
ここでK
sp
は速度制御の比例ゲイン、K
si
は速度制御の積分ゲインである。
【0027】
ベクトル制御演算部8では、第1に、d軸の二次磁束推定値φ
2d
**
、d軸およびq軸の電流指令値i
d
*
、i
q
*
と出力周波数指令値ω
1
*
を用いて(数2)に従いd軸およびq軸の電圧指令値v
dc
*
、v
qc
*
を出力する。
【0028】
ここでT
acr
は電流制御遅れ相当の時定数、R
1
は一次抵抗値、L
σ
は漏れインダクタンス値、Mは相互インダクタンス値、L
2
は二次側インダクタンス値である。
【0029】
第2に、d軸およびq軸の電流指令値i
d
*
、i
q
*
に、各成分の電流検出値i
dc
、i
qc
が追従するよう比例制御と積分制御により、(数3)に従いd軸およびq軸の電圧補正値Δv
dc
、Δv
qc
を演算する。
【0030】
ここでK
pd
はd軸の電流制御の比例ゲイン、K
id
はd軸の電流制御の積分ゲイン、K
pq
はq軸の電流制御の比例ゲイン、K
iq
はq軸の電流制御の積分ゲインである。
(【0031】以降は省略されています)

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