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公開番号2021085970
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210603
出願番号2019214256
出願日20191127
発明の名称光回路基板
出願人京セラ株式会社
代理人特許業務法人ブナ国際特許事務所
主分類G02B 6/122 20060101AFI20210507BHJP(光学)
要約【解決手段】光回路基板1は、配線基板2と、配線基板上に位置する導体層24aと、導体層上に位置する光導波路3とを備える。光導波路は、導体層の上面に位置する下部クラッド層32aと、下部クラッド層上に位置しているとともに反射ミラー部33を有するコア31と、下部クラッド層およびコアを被覆している上部クラッド層とを含む。コアの側面の算術平均粗さ(Ra)は、導体層の上面の算術平均粗さ(Ra)よりも小さい。
【効果】導体層と光導波路とがアンカー効果によって密着するために、密着強度に必要な導体層上面の凹凸を確保しつつ、コア側面の起伏を小さくすることで、安定して低損失な光導波路を提供できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
配線基板と、
該配線基板上に位置する導体層と、
該導体層上に位置する光導波路と、を備え、
該光導波路は、
前記導体層の上面に位置する下部クラッド層と、該下部クラッド層上に位置しているとともに反射ミラー部を有するコアと、前記下部クラッド層および前記コアを被覆している上部クラッド層と、を含み、
前記コアの側面の算術平均粗さ(Ra)は、前記導体層の前記上面の算術平均粗さ(Ra)よりも小さい、光回路基板。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記導体層の前記上面の反射率が8%以下である請求項1に記載の光回路基板。
【請求項3】
前記コアの側面の算術平均粗さ(Ra)が、5nm以上70nm以下である請求項1または2に記載の光回路基板。
【請求項4】
前記導体層の前記上面の算術平均粗さ(Ra)が、240nm以上440nm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の光回路基板。
【請求項5】
前記導体層が銅である請求項1〜4のいずれかに記載の光回路基板。
【請求項6】
前記導体層の上面の最大谷深さ(Rv)が、400nm以上800nm以下である請求項5に記載の光回路基板。
【請求項7】
前記反射ミラー部につながる開口部が、三角形状である請求項1〜6のいずれかに記載の光回路基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光回路基板に関する。
続きを表示(約 6,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、大容量のデータを高速で通信可能な光通信網が拡大しており、このような光通信網を利用した種々の光通信機器が存在する。このような機器は、例えば特許文献1に記載されるように基板に光導波路接続された光回路基板が搭載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002−6156号公報
【発明の概要】
【0004】
本開示に係る光回路基板は、配線基板と、配線基板上に位置する導体層と、導体層上に位置する光導波路とを備える。光導波路は、導体層の上面に位置する下部クラッド層と、下部クラッド層上に位置しているとともに反射ミラー部を有するコアと、下部クラッド層およびコアを被覆している上部クラッド層とを含む。コアの側面の算術平均粗さ(Ra)は、導体層の上面の算術平均粗さ(Ra)よりも小さい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示の一実施形態に係る光回路基板の断面を示す模式図である。
図1に示す光回路基板における光導波路の平面を示す模式図である。
本開示の一実施形態に係る光回路基板において、(A)は、光導波路と配線基板との間に形成された導体層(銅層)の表面を示す電子顕微鏡写真であり、(B)は、光導波路に含まれるコアの側面を示す電子顕微鏡写真である。
従来の光回路基板において、(A)は、光導波路と配線基板との間に形成された導体層(銅層)の表面を示す電子顕微鏡写真であり、(B)は、光導波路に含まれるコアの側面を示す電子顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
光回路基板において、配線基板の表面に位置している導体層表面の状態によって、導体層と光導波路との密着強度が変化する。また、導体層表面の状態によって、光導波路に含まれるコア側面の起伏の状態が変化し、コア内を伝送する光の損失が変動する。そのため、光回路基板は、安定した密着強度と安定して低損失な光導波路とが求められている。
【0007】
本開示の光回路基板は、光導波路が導体層を介して配線基板に位置しており、光導波路に含まれるコアの側面の算術平均粗さ(Ra)は、導体層の上面の算術平均粗さ(Ra)よりも小さい。そのため、導体層と光導波路とがアンカー効果によって密着するために必要な導体層上面の凹凸を確保しつつ、コア側面の起伏を小さくすることで、安定して低損失な光導波路を提供することができる。
【0008】
本開示の一実施形態に係る光回路基板を、図1および2に基づいて説明する。図1に示す一実施形態に係る光回路基板1は、配線基板2と光導波路3とを含む。配線基板2は、コア基板21と、コア基板21の両面に積層されたビルドアップ層22とを含む。コア基板21は、絶縁性を有する素材で形成されていれば特に限定されない。絶縁性を有する素材としては、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などの樹脂が挙げられる。これらの樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。コア基板21の厚みは特に限定されず、例えば200μm以上2000μm以下である。
【0009】
コア基板21には、補強材が含まれていてもよい。補強材としては、例えば、ガラス繊維、ガラス不織布、アラミド不織布、アラミド繊維、ポリエステル繊維などの絶縁性布材が挙げられる。補強材は2種以上を併用してもよい。さらに、コア基板21には、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機絶縁性フィラーが、分散されていてもよい。
【0010】
コア基板21には、コア基板21の上下面を電気的に接続するために、スルーホール導体23が位置している。スルーホール導体23は、コア基板21の上下面を貫通するスルーホールに位置している。スルーホール導体23は、例えば、銅めっきなどの金属めっきからなる導体で形成されている。スルーホール導体23は、コア基板21の両面に形成された導体層24に接続されている。形成された導体層24には、ランドが含まれていてもよい。スルーホール導体23は、スルーホールの内壁面のみに形成されていてもよく、スルーホールに充填されていてもよい。
【0011】
コア基板21の両面には、ビルドアップ層22が積層されている。図1に示す配線基板2では、ビルドアップ層22が1層ずつ積層された構造を示しているが、ビルドアップ層22と導体層24とがそれぞれ2層以上交互に積層された構造であっても構わない。
【0012】
ビルドアップ層22に含まれる絶縁層は、コア基板21と同様、絶縁性を有する素材で形成されていれば特に限定されない。絶縁性を有する素材としては、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などの樹脂が挙げられる。これらの樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。ビルドアップ層22に絶縁層が2層以上存在する場合、それぞれの絶縁層は、同じ樹脂で形成されていてもよく、異なる樹脂で形成されていてもよい。ビルドアップ層22に含まれる絶縁層とコア基板21とは、同じ樹脂で形成されていてもよく、異なる樹脂で形成されていてもよい。
【0013】
さらに、ビルドアップ層22に含まれる絶縁層には、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機絶縁性フィラーが分散されていてもよい。ビルドアップ層22に含まれる絶縁層の厚みは特に限定されず、例えば5μm以上100μm以下である。ビルドアップ層22に絶縁層が2層以上存在する場合、それぞれの絶縁層は同じ厚みを有していてもよく、異なる厚みを有していてもよい。
【0014】
ビルドアップ層22に含まれる絶縁層には、層間を電気的に接続するためのビアホール導体25が位置している。ビアホール導体25は、ビルドアップ層22に含まれる絶縁層の上下面を貫通するビアホールに位置している。ビアホール導体25は、例えば、銅めっきなどの金属めっきからなる導体で形成されている。ビアホール導体25は、ビルドアップ層22に含まれる絶縁層の両面に形成された導体層24に接続されている。形成された導体層24には、ランドが含まれていてもよい。ビアホール導体25は、ビアホールの内壁面のみに形成されていてもよく、ビアホールに充填されていてもよい。
【0015】
配線基板2の上面(ビルドアップ層22の表面)には、導体層24aを介して光導波路3が位置している。光導波路3は、図1に示すように、コア31と、クラッド層32と、反射ミラー部33とを含む。
【0016】
光導波路3に含まれるコア31は光路として作用し、光導波路3に侵入した光は、コア31の側面および上下面において屈折を繰り返しながらしながら伝送される。コア31を形成している材料は限定されず、例えば、光の透過性や通る光の波長特性などを考慮して適宜設定される。材料としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。コア31を形成している樹脂の屈折率は、クラッド層32を形成している樹脂の屈折率よりも大きく、コア31内の光はコア31とクラッド層32との境界で屈折を繰り返しながら伝送される。このため、クラッド層32との境界となるコア31の上下面および側面は可能な限り平坦であることが望まれる。コア31は、例えば20μm以上40μm以下の厚みを有していてもよい。
【0017】
コア31の側面31a(図3(B)に示す)は、例えば算術平均粗さ(Ra)で5nm以上70nm以下の粗度を有しており、45nm±10nm程度の粗度Raを有していてもよい。側面31aの算術平均粗さが、5nmよりも小さくなるとコア31と上部クラッド層32bとの接続強度が低下してしまうおそれがあり、70nmよりも大きくなると光の伝搬損失が大きくなるおそれがある。
【0018】
光導波路3に含まれるクラッド層32は、下部クラッド層32aおよび上部クラッド層32bを有している。下部クラッド層32aの上面にコア31が位置しており、上部クラッド32bが下部クラッド層32aの上面およびコア31を被覆している。クラッド層32を形成している材料は限定されず、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。クラッド層32は、例えば10μm以上20μm以下の厚みを有していてもよい。下部クラッド層32aおよび上部クラッド層32bは、同じ厚みを有していてもよく、異なる厚みを有していてもよい。
【0019】
光導波路3に含まれる反射ミラー部33は、上部クラッド層32b、コア31および下部クラッド層32aを厚み方向に貫通するように形成されている。反射ミラー部33は、光導波路3の厚み方向に対して平行ではなく、厚み方向に対して傾斜を有している。傾斜角度は、光導波路3に接続される光ファイバーFや光素子Dなどに応じて適宜設定され、例えば、コア31と反射ミラー部33とのなす角が40°以上50°以下程度である。
【0020】
反射ミラー部33につながる開口部33aの形状、すなわち上部クラッド層32bから平面視した場合の開口形状は特に限定されない。開口部33aは、例えば三角形状、四角形状、五角形状、六角形状などの多角形状(多角形状には、各頂点が丸みを有する多角形状も含む)や、円形状、楕円(長円)形状などの形状を有していてもよい。開口部33aの周囲に光素子D等を搭載するための接続用貫通穴34等を形成する領域を十分に確保するために、開口部33aは、図2に示すように、三角形状(三角形状には、各頂点が丸みを有する三角形状も含む)を有していると有利である。開口部33aが複数ある場合は、それぞれが同じ形状であってもよく、異なる形状であっても構わない。
【0021】
一実施形態に係る光回路基板1において、コア31の側面の算術平均粗さ(Ra)は、導体層24aの上面の算術平均粗さ(Ra)よりも小さい。コア31の側面31aの算術平均粗さ(Ra)は、例えば5nm以上70nm以下である。導体層24aの上面の算術平均粗さ(Ra)は、例えば240nm以上440nm以下である。そのため、導体層と光導波路とがアンカー効果によって密着するために必要な導体層24a上面の凹凸を確保しつつ、光がコア31の側面31aで屈折するときの損失を低減することにより、安定して低損失な光導波路を提供することができる。
【0022】
上記のような、一実施形態に係る光回路基板1は、例えば次のようにして形成される。まず、コア基板21を用意する。コア基板21は、両面銅張り積層板等の絶縁板にドリル、ブラストまたはレーザー加工することでスルーホールを形成し、サブトラクティブ法により絶縁板表面およびスルーホール内に導体層24を形成する。コア基板21の上下面の導体層24は、スルーホール内の導体層24であるスルーホール導体23によって導通している。
【0023】
次に、コア基板21の上下面にビルドアップ層22を形成する。ビルドアップ層22は、熱硬化性の絶縁樹脂フィルムを真空下でコア基板21の上下面に被着して熱硬化することで形成される。
【0024】
次に、ビルドアップ層22にレーザー加工することで、導体層24を底部とするビアホールを形成する。レーザー加工後は、炭化物等を除去するためのデスミア処理を行うことでビアホールとビアホール導体25との密着強度が向上する。
【0025】
次に、セミアディティブ法により、ビルドアップ層22表面およびビアホール内に銅めっき金属により導体層24を形成する。ビルドアップ層22表面の導体層24と、ビアホール底部にある導体層24は、ビアホール内の導体層24であるビアホール導体25によって導通されている。
【0026】
ビルドアップ層22の形成工程および導体層24の形成工程を繰り返すことによって、ビルドアップ層22を所定の層数に形成することができる。最上面のビルドアップ層22には、光導波路3を形成する位置に導体層24aを形成する。このような導体層24aは、上面の反射率が8%以下となるように形成する。本明細書において「反射率」とは、正反射光および散乱光の両方の光の反射率の合計を意味する。本明細書において「反射率」の測定は、導体層24a表面の垂線に対して5°の角度に位置する光源から入射した光の正反射光および散乱光を、光源と垂線に線対称な位置に備えられた検出器で測定することによって行われる。導体層24aは、銅層に限定されず、例えばアルミ、タングステン、モリブデン等の金属であっても構わない。銅層を形成する場合には、他の導体層24と同時に形成することができるため生産効率の点で有利である。
【0027】
導体層24aの上面の反射率を8%以下とするには、導体層24aが上記のセミアディティブ法により銅めっき金属で形成された銅層である場合、例えば導体層24a上面を粗化する方法がある。粗化処理によって、導体層24aの上面の算術平均粗さ(Ra)が、例えば240nm以上440nm以下となるように処理を行う。具体的には、例えば導体層24aが銅層の場合、例えばメック株式会社製のCZ8101という薬液を用意して、薬液の温度を25℃±1℃、処理時間80秒で導体層24aを処理すればよい。
【0028】
粗化状態を示す指標としては、上記の算術平均粗さ(Ra)ではなく、最大谷深さ(Rv)を用いても構わない。例えば導体層24aが銅層の場合、上記のような処理を行うことで、最大谷深さ(Rv)が400nm以上800nm以下となり、およそ650nm程度にすることができる。最大谷深さ(Rv)は、導体層24a上面において最も深い谷(凹部)を表すものであり、光導波路3が導体層24aにアンカー効果で密着するための重要な指標である。後述するコア31形成時に露光する際の光の反射に影響を及ぼす重要な指標でもある。導体層24a上面の粗さ測定は、例えば導体層24a上面の露出部分(光導波路3が位置していない部分)に触針式測定器を用いて行えばよい。
【0029】
図3(A)は、一実施形態に係る光回路基板1における銅層の表面を示す電子顕微鏡写真であり、図4(A)は、従来の光回路基板における銅層の表面を示す電子顕微鏡写真である。図3(A)に示す銅層の表面は、図4(A)に示す従来の銅層の表面よりも細やかで一様な凹凸を有していることがわかる。これにより、後述する下部クラッド層32aを銅層に安定して密着させることが可能になるとともに、コア31形成の際の露光時の散乱光を低減することが可能になる。
【0030】
表面処理の方法としては、上記のような粗化処理に限定されず、例えば黒化処理にて導体層24aにマイクロオキシ層を形成しても構わない。
(【0031】以降は省略されています)

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