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公開番号2021082761
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210527
出願番号2019210541
出願日20191121
発明の名称配線基板
出願人京セラ株式会社
代理人特許業務法人ブナ国際特許事務所
主分類H05K 3/38 20060101AFI20210430BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【解決手段】配線基板は、複数本のガラス繊維12を含み、上面から下面まで貫通するスルーホール2を有するコア基板1と、スルーホールの少なくとも内壁面に位置する第1部を有するスルーホール導体3とを含む。スルーホール導体は、ガラス繊維の一部に、第1部と3aつながっている第2部を3b有している。
【効果】スルーホール導体は、スルーホール導体との密着性に乏しいガラス繊維ともアンカー効果によって強固に密着することになり、スルーホールの内壁面全体でスルーホール導体の密着性を確保することができる。その結果、応力がスルーホールの内壁面全体に均一に分散され、導通信頼性を向上できる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数本のガラス繊維を含み、上面から下面まで貫通するスルーホールを有するコア基板と、
前記スルーホールの少なくとも内壁面に位置する第1部を有するスルーホール導体と、
を含み、
該スルーホール導体は、前記ガラス繊維の一部に、前記第1部とつながっている第2部を有している配線基板。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記スルーホールの内壁面に分断面を有している前記ガラス繊維全体に対して、前記第2部を含んでいる前記ガラス繊維の割合が30%以上である請求項1に記載の配線基板。
【請求項3】
前記第2部は、前記第1部とつながっている部分を除いて、前記ガラス繊維内に位置している請求項1または2に記載の配線基板。
【請求項4】
前記第2部の幅が、1μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の配線基板。
【請求項5】
前記第2部の深さが、前記内壁面から10μm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の配線基板。
【請求項6】
前記スルーホール導体の前記第2部は、前記ガラス繊維内においてフック形状を有している請求項1〜5のいずれかに記載の配線基板。
【請求項7】
前記スルーホール導体が、前記スルーホール全体に位置している請求項1〜6のいずれかに記載の配線基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板に関する。
続きを表示(約 5,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のようなコア基板を含む配線基板は、一般的にコア基板の上下面を電気的に接続するため、コア基板の上下面を貫通するスルーホールの少なくとも内壁面に、スルーホール導体が形成されている。コア基板には、強度を向上させるために、特許文献1に記載のように、補強材としてガラスクロス(ガラス繊維)が含まれることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011−108771号公報
【発明の概要】
【0004】
本開示に係る配線基板は、複数本のガラス繊維を含み、上面から下面まで貫通するスルーホールを有するコア基板と、スルーホールの少なくとも内壁面に位置する第1部を有するスルーホール導体とを含む。スルーホール導体は、ガラス繊維の一部に、第1部とつながっている第2部を有している。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示の一実施形態に係る配線基板のコア基板の断面の一部を示す模式図である。
図1に示すようなコア基板の一部を撮影した電子顕微鏡写真の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
コア基板は、特許文献1に記載のように、補強材としてガラス繊維を含んでいることがある。コア基板がガラス繊維を含んでいると、スルーホールに形成されるスルーホール導体の密着性が低下することがある。具体的には、スルーホールの内壁面に露出しているガラス繊維の断面(切断面)とスルーホール導体との密着性は弱い。そのため、コア基板に含まれる絶縁樹脂とスルーホール導体との密着性のみでしか、スルーホールの内壁面とスルーホール導体との密着性が確保されない。
【0007】
さらに、ガラス繊維、絶縁樹脂およびスルーホール導体(例えば銅)は熱膨張率が異なり、スルーホール導体との密着性に乏しいガラス繊維の場合、熱膨張の差による応力による滑りなどの影響を受けやすい。その結果、局所的に大きな歪みを生じることになり、導通信頼性が失われる。
【0008】
本開示に係る配線基板は、上記のように、スルーホールの少なくとも内壁面に位置する第1部を有するスルーホール導体を含んでいる。スルーホール導体は、ガラス繊維の一部に第1部とつながっている第2部を有している。これにより、スルーホール導体は、スルーホール導体との密着性に乏しいガラス繊維ともアンカー効果によって強固に密着することができる。このため、スルーホールの内壁面全体でスルーホール導体の密着性を確保することができる。その結果、応力がスルーホールの内壁面全体に均一に分散され、導通信頼性を向上させることができる。
【0009】
本開示の一実施形態に係る配線基板を、図1に基づいて説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る配線基板のコア基板の断面の一部を示す模式図である。図1に示すコア基板1は、絶縁樹脂11で形成されており、補強材としてガラス繊維12を含んでいる。図1において、ガラス繊維12を長方形および円で記載しているのは、ガラス繊維12は、絶縁樹脂11内で縦横に配置されているためである。すなわち、長方形で示されるガラス繊維12は、図面に対して繊維が横方向となるように配置されており、円で示されるガラス繊維12は、図面に対して繊維が手前から奥行き方向となるように配置されている。
【0010】
絶縁樹脂11としては限定されず、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。絶縁樹脂11には、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機絶縁性フィラーが、さらに分散されていてもよい。
【0011】
コア基板1は、コア基板1の上下面を貫通するスルーホール2を有している。スルーホール2の内壁面には、コア基板1の上下面を電気的に接続するためのスルーホール導体3が形成されている。スルーホール導体3のうち、スルーホール2の内壁面に位置しているものを説明の便宜上、第1部3aと定義する。スルーホール導体3は、例えば、銅めっきなどの金属めっきからなる導体で形成されている。スルーホール導体3は、図1に示すようにスルーホール2の内壁面のみに形成されていてもよく、スルーホール2内に充填されていてもよい。
【0012】
一実施形態に係る配線基板において、コア基板1に含まれるガラス繊維12の一部には、スルーホール2の内壁面に開口を有する空隙が形成されている。
【0013】
ガラス繊維12に形成された空隙には、スルーホール導体3の一部が充填されている。空隙に位置しているものを説明の便宜上、第2部3bと定義する。スルーホール導体3の第2部3bがガラス繊維12に形成された空隙に充填されており、スルーホール導体3の第1部3aとつながっている。そのため、スルーホール導体3は、密着性に乏しいガラス繊維12ともアンカー効果によって強固に密着している。
【0014】
スルーホール2の形成時に分断されて、その分断面がスルーホール2の内壁面に位置しているガラス繊維12のうち、第2部3bを含んでいるガラス繊維12の割合は30%以上である。かかる割合が30%以上であれば、より強固なアンカー効果が発揮され、スルーホール2の内壁面とスルーホール導体3との密着性がより向上する。
【0015】
ガラス繊維12に形成された第2部3bの大きさは特に限定されない。第2部3bの幅は、例えば最も広い部分で1μm以下であるのがよい。第2部3bの深さは、例えば開口から10μm以下であるのがよい。第2部3bがこのような大きさであれば、ガラス繊維12の補強材としての強度に影響を及ぼすことなく、より強固なアンカー効果を発揮させることができる。さらに、互いに隣接するスルーホール2間のマイグレーションを低減できる点でも有利である。第2部3bの幅は、スルーホール2の内壁面における1本のガラス繊維12が有している第2部3bの長さのことを指す。第2部3bの深さは、スルーホール2の内壁面からスルーホール2とは反対方向に伸びている第2部3bの長さのことを指す。
【0016】
第2部3bは、第1部3aとつながっている部分を除いて、ガラス繊維12内に位置していても構わない。言い換えれば、第2部3bが位置しているガラス繊維12の空隙は、スルーホール2の内壁面にのみ開口を有していても構わない。このような場合には、スルーホール2の内壁面以外に複数の開口を有する空隙に第2部3bが位置している場合に比べて、ガラス繊維12の強度を維持することが可能になる。このため、第2部3bに大きな応力が加わったときでも、第2部3b周りのガラス繊維12の損壊を低減することができる点で有利である。
【0017】
スルーホール導体3の第2部3bは、ガラス繊維12内において、図2に示すようなフック形状3Fを有していても構わない。フック形状とは、第2部3bが第1部3a側とは反対方向に延在する部分の先で90°以上の方向転換をして延在している形状を指す。第2部3bがこのような形状を有している場合には、第2部3bがガラス繊維12に係止されやすくなるためアンカー効果の向上に有利である。
【0018】
図2に、コア基板1に形成されたスルーホール2の内壁面近傍の電子顕微鏡写真を示す。図2にも図1と同じ部分には同じ符号を付しているが、図2に示す電子顕微鏡写真は、図1に示す配線基板の写真ではない。図1に示すコア基板1は、一実施形態に係る配線基板に含まれるコア基板を説明するために、あくまで模式的に記載したものである。
【0019】
一実施形態に係る配線基板は、コア基板1が上述のような構造を有していれば、配線基板全体の構造は特に限定されない。一実施形態に係る配線基板は、例えば、コア基板1の表面に配線導体層が形成され、必要に応じてコア基板1の少なくとも一方の表面に、絶縁樹脂層と配線導体層とが積層されたビルドアップ層が形成されていてもよい。
【0020】
本開示に係る配線基板の製造方法は、上述のような構造を有するように製造できれば、特に限定されない。以下、本開示に係る配線基板の製造方法の一実施形態を説明する。
【0021】
まず、コア基板1を準備する。コア基板1は絶縁樹脂11で形成されており、補強材としてガラス繊維12を含んでいる。このようなコア基板1の材料としては、ガラス繊維12に上述のエポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂などの樹脂を含浸させたプリプレグなどが挙げられる。樹脂には、上述のシリカ、硫酸バリウム、タルクなどの無機絶縁性フィラーが、さらに分散されていてもよい。
【0022】
このコア基板1の材料に、スルーホール2を形成する。スルーホール2の形成方法は特に限定されない。ガラス繊維12に、スルーホール2の内壁面に開口を有する空隙が形成されやすい点で、例えば、サンドブラストによってスルーホール2が形成される。
【0023】
サンドブラストによってスルーホール2を形成する場合、研削砥粒の供給圧力(研削砥粒の噴霧圧力)は、0.15MPa以上0.25MPa以下程度とするのがよい。また、研削砥粒の供給量は、30g/min以上150g/min以下程度とするのがよい。この程度の圧力および供給量で研削砥粒を噴霧することによって、ガラス繊維12の補強材としての強度に影響を及ぼすことなくガラス繊維12に空隙を形成することができる。その結果、スルーホール2内に研削砥粒が目詰まりすることを低減できる。
【0024】
研削砥粒の形状は、破砕形状の研削砥粒を用いるのがよい。球形状の研削砥粒に比べてスルーホール形成時に、研削砥粒の尖った部分がガラス繊維12に引っ掛かり易く、研削砥粒のエネルギーを伝達し易くなりガラス繊維12を破断させて空隙を効率よく形成することができる。同じ加工条件の下でガラス繊維12の径を小さくすると、研削砥粒が1本のガラス繊維12に伝達するエネルギーが小さくなり、空隙の大きさを小さくできる。つまり、第2部3bの幅や深さを小さくすることができる。コア基板1に含まれるガラス繊維12の体積を変更しないでガラス繊維12の径を小さくすると、コア基板1の強度を保持しつつ第2部3bの幅や深さを小さくすることが可能になる。その結果、例えばスルーホール2の間隔が小さい場合には、絶縁信頼性の向上を図ることができる点で有利である。
【0025】
研削砥粒としては、例えばガラスよりも硬度の高いアルミナ、炭化ケイ素、ジルコニア等が挙げられる。
【0026】
スルーホール2を形成した後、スルーホール2の少なくとも内壁面にスルーホール導体3を形成する。スルーホール導体3は、例えば無電解銅めっきおよび電解銅めっきなどの金属めっきによって形成される。スルーホール導体3は、図1に示すように空隙内およびスルーホール2の内壁面のみに形成されていてもよく、スルーホール2内に充填されていてもよい。スルーホール2内に充填されている場合、導通抵抗を小さくすることができ電気特性の向上に有利である。
【0027】
スルーホール2内で金属めっきが析出する際に、スルーホール2の内壁面に開口を有するガラス繊維12に形成された空隙にも、開口からめっき液が流入する。その結果、空隙内においても金属が析出してスルーホール導体3の一部から成りスルーホール導体3の第1部3aとつながっている第2部3bが形成される。
【0028】
このようにしてコア基板1を形成した後、必要に応じて、コア基板1の少なくとも一方の表面に、絶縁樹脂層と配線導体層とが積層されたビルドアップ層が形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 コア基板
11 絶縁樹脂
12 ガラス繊維
2 スルーホール
3 スルーホール導体
3a 第1部
3b 第2部

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