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公開番号2021082428
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210527
出願番号2019207317
出願日20191115
発明の名称コネクタ
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人特許業務法人グランダム特許事務所
主分類H01R 24/38 20110101AFI20210430BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】同軸ケーブルの電気特性が変化し難いコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ10は、芯線51の外周を編組線53で包囲したシールド電線Wの端部に取り付けられ、編組線53の外周を包囲するスリーブ11と、スリーブ11の外周を包囲してスリーブ11に加締め付けられる第1外導体12とを備え、スリーブ11の内周には、内向きに突出する突出部11Aが形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
芯線の外周をシールド層で包囲した同軸ケーブルの端部に取り付けられ、
前記シールド層の外周を包囲するスリーブと、
前記スリーブの外周を包囲して前記スリーブに加締め付けられる外導体と、
を備えたコネクタであって、
前記スリーブの周面には、径方向に突出する突出部が形成されているコネクタ。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記突出部は、前記スリーブの周面から径方向に突出する複数の突起部を環状に並べた形態である請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記シールド層は、編組線を有している請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記シールド層は、編組線を有し、
前記編組線が折り返されることによって、前記スリーブの外周を包囲する折返部が形成され、
前記外導体は、前記折返部を外周側から内向きに押え込む押え部を有し、
前記押え部は、前記スリーブに形成された被係止部に係止する請求項1に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記押え部は、前記折返部を屈曲させた状態で前記スリーブに押し付ける請求項4に記載のコネクタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタに関するものである。
続きを表示(約 7,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ケーブルの剥離領域にスリーブを取り付けることが開示されている。このスリーブには半径方向の内向きに作用する力をケーブルに加える保持部材が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019−21632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のコネクタ装置は、スリーブの保持部材を剥離領域の外部導体に食い込ませることによってスリーブの位置がずれることを防止している。このコネクタ装置は、保持部材を外部導体に対して強く食い込ませる必要があるため、この食い込みによってケーブルの断面形状が変形してしまい、ケーブルのインピーダンス等の電気特性が変化するおそれがある。
【0005】
そこで、本開示では同軸ケーブルの電気特性が変化し難いコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のコネクタは、
芯線の外周をシールド層で包囲した同軸ケーブルの端部に取り付けられ、
前記シールド層の外周を包囲するスリーブと、
前記スリーブの外周を包囲して前記スリーブに加締め付けられる外導体と、
を備えたコネクタであって、
前記スリーブの周面には、径方向に突出する突出部が形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、同軸ケーブルの電気特性を変化し難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態1のコネクタの側面視断面図である。
図2は、実施形態1のスリーブの拡大した一部の側面視断面図である。
図3は、実施形態1のコネクタの側面視断面図であり、第1外導体の押え部を加締める前の状態である。
図4は、他の実施形態のスリーブの拡大した一部の側面視断面図である。
図5は、他の実施形態のコネクタの押え部を第1外導体の中心軸に直交する方向から見た要部拡大図である。
図6は、他の実施形態のコネクタであって、編組線と被覆との間に金属箔を設けたコネクタの側面視断面図である。
図7は、他の実施形態のスリーブの拡大した位置部の側面視断面図である。
図8は、他の実施形態のコネクタであって、他の実施形態のスリーブを拡大して示す側面視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
(1)芯線の外周をシールド層で包囲した同軸ケーブルの端部に取り付けられ、シールド層の外周を包囲するスリーブと、スリーブの外周を包囲してスリーブに加締め付けられる外導体とを備えたコネクタであって、スリーブの周面には、径方向に突出する突出部が形成されている。
本開示の構成によれば、加締め力が小さかったとしても、突出部がシールド層の外周に食い込むことによって、シールド層とスリーブとが確実に固着して、シールド層に対してスリーブの位置がずれることを抑えることができる。これによって、突出部がない場合に比べて、スリーブに対する加締め力を小さくすることができるため、同軸ケーブルの変形(外周の潰れ)を防止し、同軸ケーブルの変形に起因する電気特性の変化を回避することができる。
【0010】
(2)本開示のコネクタの各突出部は、スリーブの径方向に突出する複数の突起部が環状に並び得る。
この構成によれば、環状に並んだ複数の突起部がシールド層に食い込むとともに、複数の突起部で囲まれた凹部内にシールド層が嵌り込むので、シールド層の外周に対してより広範囲で効果的に食い込むことができる。
【0011】
(3)本開示のコネクタのシールド層は、編組線を有し得る。
この構成によれば、シールド層の編組線の網目の隙間に突起部が引っかかるように嵌り込むため、編組線を過剰に変形させることなく、シールド層に対してスリーブの位置がずれることを抑えることができる。
【0012】
(4)本開示のコネクタのシールド層は、編組線を有し、編組線が折り返されることによって、スリーブの外周を包囲する折返部が形成され、外導体は、折返部を外周側から内向きに押え込む押え部を有し、押え部は、スリーブに形成された被係止部に係止し得る。
この構成によれば、押え部がスリーブの被係止部に引っ掛かりながら編組線の折返部を押え込むことによって、編組線に対してスリーブの位置がずれることを抑えることができる。
【0013】
(5)本開示のコネクタの押え部は、折返部を屈曲させた状態でスリーブに押し付け得る。
この構成によれば、折返部の屈曲によって、編組線に対してスリーブの位置がずれることを確実に抑えることができる。
【0014】
[本開示の実施形態の詳細]
[実施形態1]
以下、本発明の実施形態1に係るコネクタを、図1〜図3を参照しつつ説明する。実施形態1に係るコネクタ10はシールド電線Wの端部に取り付けられるものである。シールド電線Wは、所謂、同軸ケーブルであって、導電性の芯線51と、芯線51の外周を包囲する絶縁性の被覆52と、被覆52の外周を包囲し、素線を網状に編成してなる導電性の編組線53と、編組線53の外周を包囲する絶縁性のシース54とを備えている。芯線51は高周波信号を伝送し、編組線53は電磁波をシールドする役割を有している。つまり、シールド電線Wはシールド層として編組線53を有している。シールド電線Wは、その端部において、シース54と被覆52とを除去することによって、先端側から順に芯線51と編組線53とが露出する形態にされる。シールド電線Wは、芯線51の外周を編組線53で包囲した形態である。
【0015】
[コネクタの構成]
コネクタ10はスリーブ11、内導体13、外導体である第1外導体12、誘電体14、第2外導体15、及びハウジング16を備えている。スリーブ11、第1外導体12、内導体13、及び第2外導体15は金属で形成されている。誘電体14及びハウジング16は合成樹脂で形成されている。
【0016】
スリーブ11は円筒状をなしている。スリーブ11は平板状の金属をプレス工法によって円形に曲げ加工し、周方向の両端縁を突き合せ、突き合せた端縁同士を溶接することによって形成されている。スリーブ11は複数の突出部11Aを有している。突出部11Aは図2に示すように、スリーブ11の内周面から径方向の内向きに突出する複数の突起部11Bを有している。つまり、スリーブ11の内周面には径方向の内向きに突出する突出部11Aが形成されている。これら突起部11Bはスリーブ11の内周面において円環状に並べた形態に配置されている。円環状に並んだ突起部11Bの内側に位置するスリーブ11の内面は円環状に並んだ突起部11Bの外側よりも窪んで形成されている。
【0017】
スリーブ11の製造方法について説明する。スリーブ11は、四角形状をなした平板状の金属板の状態において、互いに反対に位置する各辺の中央部に係止片が形成される。スリーブ11は、平板状の金属板の状態で複数の突出部11Aを形成する。突出部11Aは、例えば、金型によるプレスの他に、円柱状のピンを金属板に当接させてたたいたり、エッチングを用いたりして形成する。そして、各係止片を平板状の金属板に直交するように曲げる。そして、金属板を、各係止片が形成された辺を突き合せるように丸める。そして、丸められた金属板をシールド電線Wに加締めで取り付けるときに各係止片を当接させて、当接した各係止片をレーザ溶接等によって溶接する。レーザ溶接は必ずしも必要ではない。
【0018】
スリーブ11には中心軸に直交する方向に貫通して形成された一対の貫通孔が被係止部11Cとして形成されている。これら被係止部11Cは互いにスリーブ11の同一円周上に等間隔に位置している。これら被係止部11Cは貫通した方向から見ると四角形状をなしている(図示せず。)。被係止部11Cの対向する辺の組の内の一つはスリーブ11の中心軸方向に伸びている(図示せず。)。被係止部11Cの対向する辺の組のもう1つはスリーブ11の中心軸方向に直交する方向に伸びている(図示せず。)。スリーブ11はシールド電線Wの露出した編組線53の外周を包囲して配置される。
【0019】
露出した編組線53の先端部には、シース54の先端に編組線53の先端を対向させるように折り返されて折返部53Aが設けられている。折返部53Aの基端は、露出した被覆52の外周面に接触するように配置されており、露出した芯線51の外周面には配置されていない。スリーブ11は露出した編組線53に沿って配置されている。スリーブ11の一端はシース54の先端に隣合い配置される。スリーブ11は露出した芯線51の外周面に接触していない。スリーブ11は編組線53と折返部53Aとに径方向に挟み込まれるように配置される。編組線53の折返部53Aは、スリーブ11の外周を包囲する。実施形態1は、折返部53Aがない場合に比べて、スリーブ11と編組線53との接触面積がおよそ倍である。このため、スリーブ11と編組線53とがより確実に固着することができる。折返部53Aは必須の構成ではない。
【0020】
内導体13は金属板を曲げ加工等して筒状に形成されている。内導体13の一端部には芯線圧着部13Aが設けられている。内導体13の芯線圧着部13Aには、シールド電線Wの露出した芯線51が挿通される。芯線圧着部13Aは芯線51に対して加締め付けられて連結される。内導体13の芯線圧着部13Aは露出した被覆52の先端に隣合う。
【0021】
第1外導体12は金属板を曲げ加工等して円筒状に形成されている。第1外導体12は第1筒部12A、第2筒部12Bを有している。第1筒部12A、及び第2筒部12Bの各々の中心軸は同一直線上に配置されている。第1筒部12A、及び第2筒部12Bの間には第1縮径部12Cが形成されている。第1縮径部12Cの外径は第1筒部12A、第2筒部12Bの外径よりも小さい。
【0022】
第1外導体12の第1筒部12Aは、折返部53Aを外周側から内向きに押え込む一対の押え部12Dを有している。これら押え部12Dは第1筒部12Aの同一円周上に等間隔に位置している。各押え部12Dは、方形をなし第1外導体12の一部を径方向内側へ切り起こすことによって形成されている。各押え部12Dは、第1外導体12の中心軸に直交する方向から見ると三辺がスリットによって形成され、残りの一辺が第1筒部12Aに連結した四角形状をなしている(図示せず。)。各押え部12Dの第1筒部12Aに連結した辺及びこの辺に平行な辺は第1筒部12Aの中心軸に直交する周方向に伸びている(図示せず。)。各押え部12Dにおけるもう1つの互いに平行な辺は第1筒部12Aの中心軸方向に伸びている(図示せず。)。各押え部12Dの第1筒部12Aに連結した辺は、第1縮径部12C側に位置している。
【0023】
誘電体14は円筒状をなしている。誘電体14は第3筒部14A、第4筒部14B、及び第5筒部14Cを有している。第3筒部14A、第4筒部14B、及び第5筒部14Cの各々の中心軸は同一直線上に配置されており、この順で互いに連結されている。第3筒部14Aの外径は第4筒部14Bの外径より小さい。第5筒部14Cの外径は第3筒部14A及び第4筒部14Bの外径より小さい。第3筒部14Aの内径は第4筒部14B及び第5筒部14Cの内径よりも大きい。第4筒部14B及び第5筒部14Cの内径は同じである。
【0024】
第2外導体15は円筒状をなしている。第2外導体15は第6筒部15A、及び第7筒部15Bを有している。第6筒部15A及び第7筒部15Bの各々の中心軸は同一直線上に配置されている。第6筒部15Aの外径は第7筒部15Bの外径より大きい。第6筒部15Aの内径は第1外導体12の第2筒部12Bの外径と同じである。
【0025】
ハウジング16は筒状をなしている。ハウジング16は直方体状をなした第8筒部16A、及び円筒状をなした第9筒部16Bを有している。第8筒部16Aに形成された孔の中心軸と第9筒部16Bの中心軸とは同一直線上に配置されている。第8筒部16Aの孔の直径は第9筒部16Bの内径より大きい。第9筒部16Bの内径は第2外導体15の第6筒部15Aの外径と同じである。
【0026】
〔第1外導体、誘電体、第2外導体の組付け〕
誘電体14は第2外導体15に挿通されて第2外導体15に連結される。誘電体14の第3筒部14A及び第4筒部14Bは第2外導体15の第6筒部15A内に配置される。誘電体14の第5筒部14Cは第2外導体15の第7筒部15B内に配置される。誘電体14は第2外導体15の外部に突出しない。
【0027】
第2外導体15の第6筒部15Aには、第1外導体12の第2筒部12Bが嵌め込まれる。第2筒部12Bは、第6筒部15Aの内周面と、誘電体14の第3筒部14Aの外周面との間に配置される。誘電体14の一端は第1外導体12の第1縮径部12Cに隣合う。誘電体14は第1縮径部12Cと、第2外導体15の第6筒部15A及び第7筒部15Bの境界部とによって中心軸方向への移動を規制される。第1外導体12、及び第2外導体15は、例えば、第6筒部15Aを第2筒部12Bに対して加締め付けることによって連結される。こうして、第1外導体12、誘電体14、及び第2外導体15は互いに組付けられる。
【0028】
〔第1外導体、誘電体、第2外導体のシールド電線への組付け〕
互いに組付けられた第1外導体12、誘電体14、及び第2外導体15には、第1外導体12の第1筒部12Aの一端からシールド電線Wが挿通される。シールド電線Wはスリーブ11及び内導体13を組付けて構成されている。第1外導体12はシース54の先端部、シールド電線Wの露出した編組線53の外周、折返部53A、スリーブ11の外周、露出した被覆52の外周の一部、及び内導体13の一部を包囲するように配置される。第1外導体12の第1縮径部12Cは折返部53Aの基端に隣合うように配置される。第1縮径部12Cは露出した被覆52の外周面に配置される。芯線51から離れた内導体13の他端部は、誘電体14の第5筒部14Cから外部に突出する。内導体13は第2外導体15から外部に突出しない。
【0029】
第1外導体12の各押え部12Dは、図3に示すように、スリーブ11の各被係止部11Cを覆うように配置される。第1外導体12は各押え部12Dに対して内向きに力F1を付与することによってスリーブ11に加締め付けられる。これによって、各押え部12Dは、編組線53の折返部53Aを屈曲させつつ、スリーブ11の各被係止部11Cの各々に入り込み、スリーブ11に形成された各被係止部11Cに係止される。各押え部12Dは、折返部53Aを屈曲させた状態でスリーブ11に押し付けている。各押え部12Dの第1縮径部12Cに近い側の辺は第1筒部12Aの外周面に連続している。各押え部12Dの第1縮径部12Cから離れた側の辺は、第1筒部12Aの外周面に対して窪んで第1筒部12Aから内向きに突出している。各押え部12Dは第1筒部12Aの中心軸に沿う方向において、第1縮径部12Cから離れるにつれて内向きに傾斜している。
【0030】
さらに、第1外導体12の第1筒部12Aのシース54の端部とスリーブ11とが隣合う部分は、円周方向の全周にわたって中心軸に向かう方向に力F2が付与されることによってシールド電線Wに加締め付けられる。こうして、第1筒部12Aには、図1に示すように、第1筒部12Aより外径の小さい第2縮径部12Eが形成される。第2縮径部12Eの外径は第1縮径部12Cの外径よりも大きい。こうして、第1外導体12、誘電体14、及び第2外導体15はシールド電線Wに対して組付けられる。
(【0031】以降は省略されています)

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