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公開番号2021077970
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210520
出願番号2019202464
出願日20191107
発明の名称駆動回路
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H03F 3/45 20060101AFI20210423BHJP(基本電子回路)
要約【課題】複数の差動増幅回路に対して共通して提供される電源電圧の変動を低減することができる駆動回路を提供する。
【解決手段】駆動回路は、単一の電源から単一の電源電圧の供給を受けて互いに並行して動作する複数の差動増幅回路を備える。複数の差動増幅回路のそれぞれは、一方の電流端子が第1負荷抵抗を介して単一の電源に接続され、制御端子が差動入力信号の正相成分を受ける第1トランジスタと、一方の電流端子が第2負荷抵抗を介して単一の電源に接続され、制御端子が差動入力信号の逆相成分を受ける第2トランジスタと、第1トランジスタ及び第2トランジスタの他方の電流端子が互いに電気的に接続された回路節点と、を含む差動対回路と、抵抗素子と、一定の線路幅を有し、接地配線から一定の距離を隔てて一方向に延びる線路配線を含む線路素子と、が回路節点と定電位線との間に直列に接続される直列抵抗回路と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
半導体発光素子または光変調器を駆動する駆動回路であって、
単一の電源から単一の電源電圧の供給を受けて互いに並行して動作する複数の差動増幅回路を備え、
前記複数の差動増幅回路のそれぞれは、
一方の電流端子が第1負荷抵抗を介して前記単一の電源に接続され、制御端子が差動入力信号の正相成分を受ける第1トランジスタと、一方の電流端子が第2負荷抵抗を介して前記単一の電源に接続され、制御端子が前記差動入力信号の逆相成分を受ける第2トランジスタと、前記第1トランジスタの他方の電流端子と前記第2トランジスタの他方の電流端子とが互いに電気的に接続された回路節点と、を含み、前記第1負荷抵抗及び前記第2負荷抵抗の少なくともいずれか一方によって駆動信号が生成される差動対回路と、
抵抗素子と、一定の線路幅を有し、接地配線から一定の距離を隔てて一方向に延びる線路配線を含む線路素子と、が前記回路節点と定電位線との間に直列に接続される直列抵抗回路と、
を備える、駆動回路。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記差動入力信号は基本周波数を有し、
前記基本周波数の2倍の周波数における前記回路節点側から見た前記直列抵抗回路のインピーダンスは、前記抵抗素子の抵抗値より大きい、請求項1に記載の駆動回路。
【請求項3】
前記基本周波数の2倍の周波数における前記回路節点側から見た前記直列抵抗回路のインピーダンスは、前記抵抗素子の抵抗値の10倍より大きい、請求項2に記載の駆動回路。
【請求項4】
前記差動入力信号は基本周波数を有し、
前記基本周波数の2倍の周波数における前記回路節点側から見た前記直列抵抗回路のインピーダンスは、前記基本周波数における前記回路節点側から見た前記直列抵抗回路のインピーダンスより大きい、請求項1に記載の駆動回路。
【請求項5】
前記基本周波数は15GHz以上60GHz以下である、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の駆動回路。
【請求項6】
前記基本周波数の2倍の周波数における前記回路節点側から見た前記直列抵抗回路のインピーダンスが100Ω以上である、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の駆動回路。
【請求項7】
前記線路配線は、前記回路節点と前記抵抗素子との間に接続されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の駆動回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、駆動回路に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、発光素子の駆動回路に関する技術を開示する。この駆動回路は、差動出力回路、入力回路、リファレンス電圧生成回路、比較回路、及び可変電圧供給回路を備える。差動出力回路は、互いの第1の電流端子同士が接続された第1及び第2のトランジスタと、第1及び第2のトランジスタの第1の電流端子同士の接続点と基準電位線との間に接続された電流/電圧変換素子とを有する。発光素子は、第1のトランジスタの第2の電流端子と電源電圧源との間に接続される。入力回路は、差動の駆動信号を受けて供給される駆動電圧のレベルに応じたレベルの差動信号を、第1及び第2のトランジスタの各制御端子にそれぞれ供給する。リファレンス電圧生成回路は、リファレンス電圧を生成する。比較回路は、差動出力回路の第1及び第2のトランジスタの第1の電流端子同士の接続点の電位とリファレンス電圧とを比較し、比較結果に応じたレベルの信号を出力する。可変電圧供給回路は、比較回路の出力信号の入力レベルに応じた電圧を生成し、入力回路に駆動電圧として供給する。電流/電圧変換素子は、抵抗素子である。
【0003】
特許文献2は、レーザ駆動回路に関する技術を開示する。このレーザ駆動回路は、差動信号を受けて半導体レーザ素子の駆動電流を生成するレーザ駆動回路であって、差動回路及び駆動回路を備える。差動回路は、互いに直列に接続された抵抗、トランジスタ、及び電流源をそれぞれ含む一対の直列回路と、一対の直列回路のトランジスタの一方の電流端子間にて互いに並列に接続された可変抵抗素子及び可変容量素子と、を有する。差動回路は、一対の直列回路それぞれのトランジスタの制御端子にて差動信号を受け、トランジスタの他方の電流端子から駆動信号を出力する。駆動回路は、半導体レーザ素子のカソードに直列に接続され、駆動信号を駆動電流に変換し、半導体レーザ素子に駆動電流を流す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11−251668号公報
特開2017−028043号公報
特開2018−121217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光通信システムにおいて用いられる光送信モジュールは、直接変調方式または間接変調方式を備える。直接変調方式では、駆動回路から提供される変調信号を発光素子に直接入力することにより、発光素子から変調後の光を出力する。また、間接変調方式では、発光素子から出力される連続光を電界吸収型光変調器(Electro-Absorption Modulator:EAM)やマッハツェンダ光変調器(Mach-Zender Modulator:MZM)といった光変調器に入力するとともに、駆動回路から提供される変調信号を光変調器に入力することにより、光変調器から変調後の光を出力する。
【0006】
近年、光送信容量の大容量化に従い、28Gbaudから56Gbaudといった高速な変調速度が求められている。そのため、従来のNRZ方式に代えて、例えばPAM4といった多値信号方式が採用されつつある。大容量の光通信システムでは、信号数に応じた複数の発光素子又は光変調器を駆動するために、複数の差動増幅回路が必要となる。通常、複数の差動増幅回路に対しては共通の電源が用いられるが、或る差動増幅回路において電源電圧を変動させる要因が存在すると、その電源電圧によって動作する他の差動増幅回路からの出力信号にも影響が及ぶ。
【0007】
そこで、本開示は、複数の差動増幅回路に対して共通して提供される電源電圧の変動を低減することができる駆動回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態に係る駆動回路は、半導体発光素子または光変調器を駆動する駆動回路であって、単一の電源から単一の電源電圧の供給を受けて互いに並行して動作する複数の差動増幅回路を備え、複数の差動増幅回路のそれぞれは、一方の電流端子が第1負荷抵抗を介して単一の電源に接続され、制御端子が差動入力信号の正相成分を受ける第1トランジスタと、一方の電流端子が第2負荷抵抗を介して単一の電源に接続され、制御端子が差動入力信号の逆相成分を受ける第2トランジスタと、第1トランジスタの他方の電流端子と第2トランジスタの他方の電流端子とが互いに電気的に接続された回路節点と、を含み、第1負荷抵抗及び第2負荷抵抗の少なくともいずれか一方によって駆動信号が生成される差動対回路と、抵抗素子と、一定の線路幅を有し、接地配線から一定の距離を隔てて一方向に延びる線路配線を含む線路素子と、が回路節点と定電位線との間に直列に接続される直列抵抗回路と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、複数の差動増幅回路に対して共通して提供される電源電圧の変動を低減することができる駆動回路を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の一実施形態に係る駆動回路を備える光送信モジュール1Aの概略構成を示す図である。
図2は、駆動回路7に電源電圧を提供する配線態様を示す図である。
図3は、差動増幅回路8の内部構成を示す図である。
図4は、プリバッファ9及び出力バッファ10の詳細な構成例を示す回路図である。
図5の(a),(b)及び(c)は、線路素子3の例である線路素子3A,3B及び3Cをそれぞれ示す断面図であって、線路素子3の延在方向に垂直な断面を示している。
図6は、半導体基板20の上に形成された差動増幅回路8を示す平面図である。
図7は、第1の比較例に係る出力バッファ110Aの構成を示す回路図である。
図8は、第2の比較例に係る出力バッファ110Bの構成を示す回路図である。
図9の(a)は、差動入力信号と、トランジスタTr71,Tr72のコレクタ電流I
c
との関係を示す。図9の(b)は、周期的な電圧波形Wvを示す。図9の(c)は、電流波形Wiを示す。
図10は、クロストークノイズを抑制するために、N個の差動増幅回路8毎にフィルタ回路92を設けた図である。
図11は、直列抵抗回路14のインピーダンス−周波数特性のシミュレーション結果を示すグラフである。
図12は、PAM4信号を入力した一方の差動増幅回路8の単相出力波形を示すグラフである。
図13は、他方の差動増幅回路8の単相出力波形を示すグラフである。
図14は、線路配線18及び抵抗素子R5の配置による直列抵抗回路14のインピーダンス−周波数特性の違いを示すグラフである。
図15は、線路配線18の遅延時間による直列抵抗回路14のインピーダンス−周波数特性の違いを示すグラフである。
図16は、線路配線18の特性インピーダンスZ
0
による直列抵抗回路14のインピーダンス−周波数特性の違いを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態を列記して説明する。一実施形態に係る駆動回路は、半導体発光素子または光変調器を駆動する駆動回路であって、単一の電源から単一の電源電圧の供給を受けて互いに並行して動作する複数の差動増幅回路を備え、複数の差動増幅回路のそれぞれは、一方の電流端子が第1負荷抵抗を介して単一の電源に接続され、制御端子が差動入力信号の正相成分を受ける第1トランジスタと、一方の電流端子が第2負荷抵抗を介して単一の電源に接続され、制御端子が差動入力信号の逆相成分を受ける第2トランジスタと、第1トランジスタの他方の電流端子と第2トランジスタの他方の電流端子とが互いに電気的に接続された回路節点と、を含み、第1負荷抵抗及び第2負荷抵抗の少なくともいずれか一方によって駆動信号が生成される差動対回路と、抵抗素子と、一定の線路幅を有し、接地配線から一定の距離を隔てて一方向に延びる線路配線を含む線路素子と、が回路節点と定電位線との間に直列に接続される直列抵抗回路と、を備える。
【0012】
この駆動回路では、回路節点と定電位線との間において、線路素子が抵抗と直列に接続されている。この線路素子は、一定の線路幅を有し、接地配線から一定の距離を隔てて一方向に延びる線路配線を含む。すなわち、線路素子は、いわゆる伝送線路と同様の形態を有する。この場合、回路節点側から見た線路素子のインピーダンス特性は、線路素子を流れる電流の周波数に依存し、周波数がゼロ(すなわち直流)である場合に最も低くなり、或る周波数においてピークを有する。一方、本発明者の知見によれば、各差動増幅回路において、差動入力信号が有する基本周波数の2倍の周波数を有するノイズ電流が差動対回路を流れ、これにより電源電圧が変動する。上記の駆動回路によれば、基本周波数の2倍の周波数において線路素子のインピーダンスを高めることが可能なので、差動対回路を流れるノイズ電流を小さくすることができ、ひいては電源電圧の変動を低減することができる。
【0013】
上記の駆動回路において、差動入力信号は基本周波数を有し、基本周波数の2倍の周波数における回路節点側から見た直列抵抗回路のインピーダンスは、抵抗素子の抵抗値より大きくてもよい。例えばこのような構成によって、差動対回路を流れるノイズ電流を効果的に小さくすることができる。また、この場合、基本周波数の2倍の周波数における回路節点側から見た直列抵抗回路のインピーダンスは、抵抗素子の抵抗値の10倍より大きくてもよい。例えばこのような構成によって、差動対回路を流れるノイズ電流を更に小さくすることができる。
【0014】
上記の駆動回路において、差動入力信号は基本周波数を有し、基本周波数の2倍の周波数における回路節点側から見た直列抵抗回路のインピーダンスは、基本周波数における回路節点側から見た直列抵抗回路のインピーダンスより大きくてもよい。この場合、差動対回路からの差動出力信号の振幅が小さくなることを抑制しつつ、基本周波数の2倍の周波数を有するノイズ電流を効果的に小さくすることができる。
【0015】
上記の駆動回路において、基本周波数は15GHz以上60GHz以下であってもよい。この場合、高速の光通信システムにおいて品質のよい光送信信号を生成することができる。
【0016】
上記の駆動回路において、基本周波数の2倍の周波数における回路節点側から見た直列抵抗回路のインピーダンスが100Ω以上であってもよい。例えばこのような構成によって、差動対回路を流れるノイズ電流を効果的に小さくすることができる。
【0017】
上記の駆動回路において、線路素子は、回路節点と抵抗素子との間に接続されてもよい。この場合、基本周波数の2倍の周波数における回路節点側から見た直列抵抗回路のインピーダンスをより高め、差動対回路を流れるノイズ電流を効果的に小さくすることができる。
【0018】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の駆動回路の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
なお、以下の説明においては、トランジスタがヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)である場合を例示するが、トランジスタはバイポーラトランジスタ及び電界効果トランジスタの何れであってもよい。トランジスタがバイポーラトランジスタである場合、制御端子はベース、電流端子はエミッタ又はコレクタをそれぞれ意味する。または、トランジスタが電界効果トランジスタである場合、制御端子はゲート、電流端子はソース又はドレインをそれぞれ意味する。また、以下の説明において、「接続」とは電気的な接続を意味する。電気的な接続には、抵抗値が実質的にゼロである導電経路を介して接続される場合と、抵抗等の電子部品を介して接続される場合とが含まれる。
【0020】
図1は、本開示の一実施形態に係る駆動回路を備える光送信モジュール1Aの概略構成を示す図である。光送信モジュール1Aは、N個(Nは2以上の整数、図ではN=4を例示)の電気的な差動電圧信号である送信信号SE1,SE2,SE3,及びSE4を受け、それぞれを光送信信号SP1,SP2,SP3,及びSP4に変換して出力する。そのために、光送信モジュール1Aは、N個の光変調器6と、N個の光変調器6をそれぞれ駆動するN個の差動増幅回路8を含む駆動回路7と、を備える。N個の差動増幅回路8は、互いに並行して動作し、それぞれ送信信号SE1,SE2,SE3,及びSE4を受け、N個の光変調器6を駆動するための信号を生成する。N個の光変調器6は、対応する差動増幅回路8から信号を受けるとともに、図示しない半導体レーザ素子から連続光を受ける。N個の光変調器6は、差動増幅回路8からの信号に基づいて連続光を変調し、それぞれ光送信信号SP1,SP2,SP3,及びSP4として出力する。なお、光送信モジュール1Aは、N個の光変調器6に代えて、N個の半導体レーザ素子を備えてもよい。その場合、N個の差動増幅回路8それぞれは、N個の半導体レーザ素子それぞれを直接変調する。N個の半導体レーザ素子は、変調後の光送信信号SP1,SP2,SP3,及びSP4をそれぞれ出力する。
【0021】
図2は、駆動回路7に電源電圧を提供する配線態様を示す図である。図2に示すように、駆動回路7に含まれるN個の差動増幅回路8それぞれには、共通の電源配線93と、共通の定電位線94とが接続される。定電位線94は、N個の差動増幅回路8それぞれの基準電位(接地電位)を規定するための配線である。電源配線93は、N個の差動増幅回路8それぞれに単一の電源電圧を提供するための配線であって、その一端はフィルタ回路92を介して単一の電源端子91に接続されており、他端は各差動増幅回路8へ分岐している。電源端子91には、光送信モジュール1Aの外部から所定の大きさの電源電圧が入力される。フィルタ回路92は、電源ノイズの伝搬を抑制する。なお、電源配線93は、例えば0.1nHから1nH程度の寄生インダクタンスを有する。この寄生インダクタンスは、ワイヤが有する寄生インダクタンス、及び回路基板上のパターン配線が有する寄生インダクタンスである。
【0022】
図3は、差動増幅回路8の内部構成を示す図である。図3に示すように、差動増幅回路8は、プリバッファ9と、プリバッファ9の後段に接続された出力バッファ10とを有する。プリバッファ9及び出力バッファ10は、それぞれ差動増幅回路によって構成される。プリバッファ9の正相入力端は、一方の信号入力端子8aと接続されている。プリバッファ9の逆相入力端は、他方の信号入力端子8bと接続されている。信号入力端子8aには、差動電圧信号である送信信号(図2に示されたSE1,SE2,SE3及びSE4のいずれか)の正相成分が入力され、信号入力端子8bには、送信信号の逆相成分が入力される。プリバッファ9は、信号入力端子8a,8bを介して入力された送信信号を増幅して、差動電圧信号のまま出力する。出力バッファ10の正相入力端及び逆相入力端それぞれは、プリバッファ9の正相出力端及び逆相出力端それぞれと接続されている。出力バッファ10は、プリバッファ9から増幅後の送信信号を入力し、送信信号を更に増幅して差動電圧信号のまま出力する。出力バッファ10の正相出力端及び逆相出力端それぞれは、信号出力端子8c,8dそれぞれと接続されている。出力バッファ10による増幅後の送信信号の正相成分及び逆相成分は、それぞれ信号出力端子8c,8dを介して光変調器6(図1を参照)へ提供される。
【0023】
図4は、プリバッファ9及び出力バッファ10の詳細な構成例を示す回路図である。図4に示すように、プリバッファ9は、一対のトランジスタTr11,Tr12と、一対の負荷抵抗R11,R12と、一対の抵抗R21,R22と、トランジスタTr3とを有する。トランジスタTr11,Tr12,Tr3は、例えばバイポーラトランジスタであって、一実施例ではHBTである。負荷抵抗R11,R12、トランジスタTr11,Tr12、及び抵抗R21,R22は、差動対回路を構成する。具体的には、トランジスタTr11,Tr12の各制御端子は、それぞれ信号入力端子8a,8bと接続されている。トランジスタTr11,Tr12は、それぞれ送信信号の正相成分Vin1及び逆相成分VinB1を制御端子に受ける。トランジスタTr11の一方の電流端子(例えばコレクタ)は負荷抵抗R11を介して電源配線93に接続され、他方の電流端子(例えばエミッタ)は抵抗R21を介してノードN1に接続されている。トランジスタTr12の一方の電流端子(例えばコレクタ)は負荷抵抗R12を介して電源配線93に接続され、他方の電流端子(例えばエミッタ)は抵抗R22を介してノードN1に接続されている。すなわち、トランジスタTr11,Tr12の他方の電流端子同士は、抵抗R21,R22を介して互いに接続されている。一例では、トランジスタTr11,Tr12は互いに同一サイズ及び同一特性を有し、負荷抵抗R11,R12の抵抗値は互いに等しく、抵抗R21,R22の抵抗値は互いに等しい。
【0024】
トランジスタTr3は、上記の差動対回路を流れる電流の大きさを制御する電流源トランジスタである。トランジスタTr3は、ノードN1と定電位線94との間に接続されている。すなわち、トランジスタTr3の一方の電流端子(例えばコレクタ)はノードN1と接続され、他方の電流端子(例えばエミッタ)は定電位線94と接続されている。トランジスタTr3の制御端子は、入力端子15と接続されており、上記の差動対回路を流れる電流の大きさを規定するための制御電圧を、入力端子15を介して受ける。
【0025】
このプリバッファ9において、送信信号の逆相成分VinB1がオフ状態になり正相成分Vin1がオン状態になると、トランジスタTr3によって規定された大きさの電流が、負荷抵抗R11、トランジスタTr11及び抵抗R21を流れる。このとき、負荷抵抗R11とトランジスタTr11との間のノードN21の電位は、電源電圧から負荷抵抗R11の電圧降下分を差し引いたレベルとなる。また、正相成分Vin1がオフ状態になり逆相成分VinB1がオン状態になると、トランジスタTr3によって規定された大きさの電流が、負荷抵抗R12、トランジスタTr12及び抵抗R22を流れる。このとき、負荷抵抗R12とトランジスタTr12との間のノードN22の電位は、電源電圧から負荷抵抗R12の電圧降下分を差し引いたレベルとなる。送信信号の正相成分Vin1及び逆相成分VinB1は相補的に動作するので、ノードN21,N22の電位もまた相補的に動作する。こうして、増幅後の正相成分Vin2及び逆相成分VinB2が、ノードN21,N22からプリバッファ9の外部へ出力される。
【0026】
出力バッファ10は、一対のエミッタフォロワ回路11,12と、差動対回路13と、直列抵抗回路14とを有する。エミッタフォロワ回路11は、トランジスタTr41及びTr51を含んで構成される。トランジスタTr41及びTr51は、例えばバイポーラトランジスタであって、一実施例ではHBTである。トランジスタTr41及びTr51は、電源配線93と定電位線94との間において、互いに直列に接続されている。具体的には、トランジスタTr41の一方の電流端子(例えばコレクタ)が電源配線93と接続され、他方の電流端子(例えばエミッタ)がトランジスタTr51の一方の電流端子(例えばコレクタ)と接続されている。トランジスタTr51の他方の電流端子(例えばエミッタ)は定電位線94と接続されている。トランジスタTr41の制御端子は、ノードN21と接続されており、プリバッファ9による増幅後の正相成分Vin2を受ける。トランジスタTr51は、エミッタフォロワ回路11を流れる電流の大きさを制御する電流源トランジスタである。トランジスタTr51の制御端子は入力端子16と接続されており、エミッタフォロワ回路11を流れる電流の大きさを規定するための制御電圧を、入力端子16を介して受ける。
【0027】
エミッタフォロワ回路12は、トランジスタTr42及びTr52を含んで構成される。トランジスタTr42及びTr52は、例えばバイポーラトランジスタであって、一実施例ではHBTである。トランジスタTr42及びTr52は、電源配線93と定電位線94との間において、互いに直列に接続されている。具体的には、トランジスタTr42の一方の電流端子(例えばコレクタ)が電源配線93と接続され、他方の電流端子(例えばエミッタ)がトランジスタTr52の一方の電流端子(例えばコレクタ)と接続されている。トランジスタTr52の他方の電流端子(例えばエミッタ)は定電位線94と接続されている。トランジスタTr42の制御端子は、ノードN22と接続されており、プリバッファ9による増幅後の逆相成分VinB2を受ける。トランジスタTr52は、エミッタフォロワ回路12を流れる電流の大きさを制御する電流源トランジスタである。トランジスタTr52の制御端子は入力端子16と接続されており、エミッタフォロワ回路12を流れる電流の大きさを規定するための制御電圧を、入力端子16を介して受ける。
【0028】
プリバッファ9から出力される正相成分Vin2がオン状態になると、エミッタフォロワ回路11において、トランジスタTr51によって規定された大きさの電流が、トランジスタTr41及びTr51を流れる。このとき、トランジスタTr41とトランジスタTr51との間のノードN31の電位がオン状態になる。また、プリバッファ9から出力される逆相成分VinB2がオン状態になると、エミッタフォロワ回路12において、トランジスタTr52によって規定された大きさの電流が、トランジスタTr42及びTr52を流れる。このとき、トランジスタTr42とトランジスタTr52との間のノードN32の電位がオン状態になる。正相成分Vin2及び逆相成分VinB2は相補的に動作するので、ノードN31,N32の電位もまた相補的に動作する。こうして、エミッタフォロワ回路11,12による増強後の正相成分Vin3及び逆相成分VinB3が、ノードN31,N32から出力される。
【0029】
なお、本実施形態ではトランジスタTr51及びTr52の各制御端子が共通の入力端子16に接続されているが、これらの制御端子は別個の入力端子に接続されてもよい。その場合、これらの制御端子に入力される制御電圧の大きさは互いに異なってもよい。
【0030】
差動対回路13は、負荷抵抗R31及びR32、トランジスタTr61及びTr62、トランジスタTr71及びTr72、並びに抵抗R41及びR42を含んで構成される。トランジスタTr61,Tr62,Tr71及びTr72は、例えばバイポーラトランジスタであって、一実施例ではHBTである。
(【0031】以降は省略されています)

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分岐付きケーブル
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電気絶縁ケーブル
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光ファイバケーブル
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光ファイバケーブル
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超電導線材接続構造
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炭化珪素半導体装置
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光ファイバケーブル
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光ケーブルの製造方法
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光ファイバの製造方法
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半導体装置の製造方法
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利得可変差動増幅回路
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