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公開番号2021076702
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210520
出願番号2019202968
出願日20191108
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20210423BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温定着を目的として、定着時の溶融粘度を低下させたトナーであっても、紙の凹凸の影響による光沢度のムラが発生せず、かつ、離型性に優れるため定着部材へのオフセットが起こらず、強度が大きいため連続通紙後の割れ欠けが少ないトナーを提供すること。
【解決手段】結着樹脂とワックスおよび有機ケイ素重合体を含有するトナー粒子を有するトナーであって、走査透過型電子顕微鏡で観察される該トナー粒子の断面において、該有機ケイ素重合体のドメインが存在し、該ドメイン長さが0.5μm以上であるものを含む、トナーに含まれるトナー粒子の個数が全トナー粒子個数の20%以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂とワックスおよび有機ケイ素重合体を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
走査透過型電子顕微鏡で観察される該トナー粒子の断面において、該有機ケイ素重合体のドメインが存在し、
該ドメイン長さが0.5μm以上であるものを含む、トナーに含まれるトナー粒子の個数が全トナー粒子個数の20%以上であることを特徴とするトナー。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
示差走査熱量計によって測定した該トナー粒子のガラス転移温度が60℃以下である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
該有機ケイ素重合体が下記式(1)で表される構造を有する請求項1または2に記載のトナー。
R−SiO
3/2
式(1)
(式(1)中、Rは炭素数1以上4以下のアルキル基である)
【請求項4】
該ワックスおよび該有機ケイ素重合体の溶解度パラメーターの値を各々SPw、SPsとした場合、SPwおよびSPsが下記式(2)および(3)を満たす請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー。
|SPs−SPw|≦0.50 式(2)
8.40≦SPw≦9.00 式(3)
【請求項5】
該有機ケイ素重合体の含有量が該トナー粒子に対して、0.040質量%以上0.800質量%以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナー。
【請求項6】
該有機ケイ素重合体の含有量が該結着樹脂に対して、0.060質量%以上1.500質量%以下である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット方式記録法などの方法によって形成される静電潜像を現像してトナー画像を形成するために用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、複写機やプリンター、ファックスにおいては、省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられており、画像定着装置にかかる熱量の大幅な削減が望まれている。したがって、トナーにおいては、より低エネルギーでの画像定着が可能な、いわゆる「低温定着性」のニーズが高まっている。
トナーの低温定着性を改善するための一般的な方法としては、使用する結着樹脂の軟化を目的としてガラス転移温度(Tg)を低くする方法が挙げられる。しかしながら、単に結着樹脂のTgを低下させるだけでは、紙表面の凹凸によって、その上に乗ったトナーの定着時における溶け広がり具合にばらつきが生じ、その結果、光沢度のムラとなって現れる。
また、上記のように定着時の結着樹脂粘度を低下させることによって、低温定着性をえる方法においては、定着部材との離型性不足によるオフセットの発生や、強度低下によってトナーの割れや欠けが生じ、現像部材へのトナーの融着が起こりやすくなったりする。
紙の凹凸の影響を小さくするために、トナーの溶け広がりの抑制を目的としてトナーを構成する結着樹脂の分子量を大きくしたり、架橋構造とすることが一般的に行われている。しかしこの方法では溶け広がりは抑制されるものの、必然的に低温定着性が損なわれることとなる。
特許文献1では、結着樹脂の溶融粘度を低下させたトナーにおいて、シリカを添加することによって粘弾性を制御し、定着時の離型性を確保することが行われている。また、特許文献2では、パールネックレス状のシリカを添加することによって、トナー強度を大きくする方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002−82473号公報
特開2009−42386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、離型性の効果が得られる量のシリカを添加した場合、低温定着性が阻害されてしまう。また、特許文献2によれば一般的なシリカに比べトナー強度を大きくすることができるが、十分な効果を得ることができる量を添加した場合には、やはり低温定着性が阻害されてしまうという問題があった。
また、上記いずれの方法においても、紙の凹凸の影響による光沢度のムラについては一切言及されていない。
本発明は、低温定着を目的として、定着時の溶融粘度を低下させたトナーであっても、紙の凹凸の影響による光沢度のムラが発生せず。かつ、離型性に優れるため定着部材へのオフセットが起こらず、強度が大きいため連続通紙後の割れ欠けが少ないトナーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、結着樹脂とワックスおよび有機ケイ素重合体を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
走査透過型電子顕微鏡で観察される該トナー粒子の断面において、該有機ケイ素重合体のドメインが存在し、
該ドメイン長さが0.5μm以上であるものを含む、トナーに含まれるトナー粒子の個数が全トナー粒子個数の20%以上であることを特徴とするトナーに関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、低温定着性に優れ、かつ、紙の凹凸の影響による光沢度のムラが発生せず、定着部材へのオフセットや連続通紙後の割れ欠けの少ないトナーを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のトナーは、結着樹脂とワックスおよび有機ケイ素重合体を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
走査透過型電子顕微鏡で観察される該トナー粒子の断面において、該有機ケイ素重合体のドメインが存在し、
該ドメイン長さが0.5μm以上であるものを含むトナーに含まれるトナー粒子の個数が全トナー粒子個数の20%以上であることを特徴とする。
【0008】
該トナー中において有機ケイ素重合体がドメインとして存在し、ドメインが上記の特徴を有することによって、定着時のトナーの溶け広がり方が紙の凹凸の影響を受けにくくなるため、画像の光沢度のムラが生じない。
【0009】
また、有機ケイ素重合体はシリカなどの一般的な無機フィラーと比べ結着樹脂との親和性が高いため、添加量が少なくてもトナーの強度を高めることができる。そのため低温定着性を損なうことなく、連続的に画像形成した際のトナーの割れや欠けを抑制でき、転写効率の低下などをひきおこすことがない。
【0010】
該有機ケイ素重合体は、下記式(1)で表される構造を有する。
R−SiO
3/2
式(1)
【0011】
式(1)中Rは炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。有機ケイ素重合体が式(1)の構造を有すると、結着樹脂との親和性が高く、かつワックスとの親和性も高くなるため、トナーからのワックスの染み出しを抑制できるため好ましい。
【0012】
有機ケイ素重合体はトナー中のどの部分に存在してもよいが、フィラーとしての効果やワックスの染み出し抑制効果をより効率的に得る観点から、表層近傍にいるよりは、トナー内部に均一に存在することが好ましい。
【0013】
有機ケイ素重合体の含有量はトナー粒子に対して0.040質量%以上0.800質量%以下、結着樹脂に対して0.060質量%以上1.500質量%以下であることが好ましい。有機ケイ素重合体の含有量がこの範囲であると、低温定着性を阻害することなくモトルや連続通紙時のトナー粒子の割れ欠けを抑制することができ、耐久出力時の転写効率が向上する。より好ましくは有機ケイ素重合体の含有量はトナー粒子に対して0.050質量%以上0.700質量%以下、結着樹脂に対して0.070質量%以上1.200質量%以下であると上述の効果をより顕著に得ることができる。
【0014】
低温定着性を得るためには低温でトナーを軟化させる必要がある。トナーに含まれるトナー粒子のガラス転移温度(後述の示差走査熱量計により測定)を60℃以下とすると、十分な低温定着性が得られるため好ましい。
【0015】
トナー粒子には結着樹脂の可塑、定着時の離型性またはその両方の効果を得ることを目的としてワックスを含有する。このときワックスの溶解度パラメーターSPwは下記式(3)を満たすことが好ましく、下記式(3)’を満たすことがより好ましい。
8.40≦SPw≦9.00 式(3)
8.50≦SPw≦8.90 式(3)’
【0016】
SPwがこの範囲であると結着樹脂の可塑と定着時の離型性の両立が可能であるため好ましい。
【0017】
また、有機ケイ素重合体の溶解度パラメーターSPsと上記SPwの関係が下記式(2)を満たすことが好ましく、下記式(2)’を満たすことがより好ましい。
|SPs−SPw|≦0.50 式(2)
|SPs−SPw|≦0.40 式(2)’
【0018】
SPsとSPwが式(2)を満たす場合、ワックスのトナー表面への染み出しをより抑えることができ、過酷条件下に放置されても、流動性低下に起因する画像濃度低下が抑制される。
【0019】
本発明はあらゆる製法のトナーに適用することができるが、中でもトナー原材料を水系媒体中で造粒しトナー粒子を製造する湿式製法(懸濁重合法、溶解懸濁法など)に適用した場合に効果が顕著に得られる。例として重合性単量体を含む組成物を水系媒体中で造粒しトナー粒子を製造する懸濁重合法による製造方法を工程ごとに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】
(重合性単量体組成物の調製工程)
結着樹脂を生成し得る重合性単量体、ワックス、及び有機ケイ素重合体並びに、必要に応じて着色剤、極性樹脂、及び荷電制御剤などの他の成分を混合し、重合性単量体組成物を調製する。
【0021】
なお、有機ケイ素重合体及び着色剤は予め媒体撹拌ミルなどで重合性単量体又は有機溶媒中に分散させた後に他の組成物と混合してもよいし、全ての組成物を混合した後に分散させてもよい。
【0022】
また、有機ケイ素重合体はそれ単独で添加してもよいが、有機ケイ素重合体を予め含有するトナー粒子を原材料として再度用いることによって添加してもよい。
【0023】
(重合性単量体組成物の粒子の造粒工程)
分散安定剤を含む水系媒体を調製し、高剪断力を有する撹拌機を設置した撹拌槽などに投入し、ここに重合性単量体組成物を添加し、撹拌することによりこれを分散させ、水系媒体中に重合性単量体組成物の粒子を形成する。
【0024】
該分散安定剤としては、公知の界面活性剤や有機分散剤、無機分散剤を使用することができる。
【0025】
これらの中でも無機分散剤は重合温度や時間経過によっても安定性が崩れにくく、洗浄も容易でトナーに影響を与えにくいため、好適に使用することができる。
【0026】
該無機分散剤としては、以下のものが挙げられる。
【0027】
リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛のようなリン酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのような炭酸塩;メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムのような無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム;シリカ、ベントナイト、アルミナのような無機酸化物。
【0028】
該無機分散剤は、重合終了後に酸又はアルカリを加えて溶解することにより、ほぼ完全に取り除くことができる。
【0029】
(重合工程)
得られた重合性単量体組成物の粒子に含まれる重合性単量体を重合し、樹脂粒子分散液を得る。重合性単量体を重合することで結着樹脂が生成される。重合工程では、温度調節可能な一般的な撹拌槽を用いることができる。
【0030】
重合温度は、40℃以上であることが好ましく、50℃以上90℃以下であることがより好ましい。重合温度は終始一定でもよいが、所望の分子量分布を得る目的で重合工程後半に昇温してもよい。撹拌に用いられる撹拌翼は樹脂粒子分散液を滞留させることなく浮遊させ、かつ槽内の温度を均一に保てるようなものならばどのようなものを用いてもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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