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公開番号2021074648
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210520
出願番号2019200930
出願日20191105
発明の名称相互作用システム
出願人株式会社神戸製鋼所,株式会社神鋼エンジニアリング&メンテナンス
代理人個人,個人,個人
主分類B01D 11/04 20060101AFI20210423BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】定常状態に達するまでの立ち上げ時間を短縮可能な相互作用システムを提供する。
【解決手段】相互作用システム1は、第1〜第3相互作用部7,8,9の処理流路72へ第1〜第3供給配管65a,65b,65cを通じて抽出剤タンク2から抽出剤が供給されるのを許容する供給許容状態と、その抽出剤の供給を阻止する供給阻止状態とに切り換え可能な第1〜第3供給切換装置37,41,42と、第1相互作用部7の処理流路72へ第1戻し配管66を通じて第2分離容器11から抽出剤が流れるのを許容する戻し許容状態と、その抽出剤の流れを阻止する戻し阻止状態とに切り換え可能な第1戻し切換装置44と、第2相互作用部8の処理流路72へ第2戻し配管67を通じて第3分離容器12から抽出剤が流れるのを許容する戻し許容状態と、その抽出剤の流れを阻止する戻し阻止状態とに切り換え可能な第2戻し切換装置47とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1流体と第2流体との間で相互作用を生じさせる相互作用システムであって、
前記第1流体を貯留する第1流体タンクと、
前記第2流体を貯留する第2流体タンクと、
前記第1流体と前記第2流体とが互いに接触して相互作用を生じるように前記第1流体及び前記第2流体を流通させる処理流路を内部に有する相互作用部、及び、前記処理流路から排出される前記第1流体と前記第2流体との混合流体を受け入れてその混合流体を滞留させることにより前記第1流体と前記第2流体とに分離させる分離容器をそれぞれ有する複数の処理ユニットであって、前記第2流体タンクから前記第2流体が当該複数の処理ユニットに所定の順番で流れるように構成され、当該複数の処理ユニットのそれぞれの前記分離容器で分離した前記第2流体がその処理ユニットに対して次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路へ流入するように当該複数の処理ユニットのそれぞれの前記分離容器と対応する次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路とが接続されたものと、
前記第1流体タンクから前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路へ前記第1流体を導く第1流体経路であって前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる複数の接続経路部を有するものと、
前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路へその複数の処理ユニットのそれぞれに対応し且つ前記順番において後の処理ユニットである複数の後段処理ユニットの前記分離容器からその分離容器内で分離した前記第1流体を導く複数の戻し経路と、
前記複数の接続経路部にそれぞれ設けられた複数の第1流体供給切換装置であって、その第1流体供給切換装置が設けられた前記接続経路部と接続された前記処理流路へその接続経路部を通じて前記第1流体タンクから前記第1流体が供給されるのを許容する供給許容状態と、その第1流体の供給を阻止する供給阻止状態とにそれぞれ切り換え可能に構成されたものと、
前記複数の戻し経路にそれぞれ設けられた複数の第1流体戻し切換装置であって、その第1流体戻し切換装置が設けられた前記戻し経路と接続された前記処理流路へその戻し経路を通じて対応する前記後段処理ユニットの前記分離容器から前記第1流体が流れるのを許容する戻し許容状態と、その第1流体の流れを阻止する戻し阻止状態とにそれぞれ切り換え可能に構成されたものと、を備える、相互作用システム。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
前記複数の第1流体供給切換装置をそれぞれ前記供給許容状態と前記供給阻止状態とに切り換える制御と、前記第1流体戻し切換装置をそれぞれ前記戻し許容状態と前記戻し阻止状態とに切り換える制御とを行う制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記後段処理ユニットの前記分離容器内で前記混合流体が前記第1流体と前記第2流体とに分離した後、所定のタイミングで、その後段処理ユニットの分離容器と接続された前記戻し経路に設けられた前記第1流体戻し切換装置を前記戻し阻止状態から前記戻し許容状態に切り換えるとともにその戻し経路に接続された前記処理流路と繋がる前記接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置を前記供給許容状態から前記供給阻止状態に切り換える、請求項1に記載の相互作用システム。
【請求項3】
前記所定のタイミングは、前記後段処理ユニットの前記分離容器内で分離した前記第1流体が前記戻し経路に流れ出たタイミングである、請求項2に記載の相互作用システム。
【請求項4】
前記後段処理ユニットの前記分離容器内で分離した前記第1流体が前記戻し経路に流れ出たことを検知する第1流体流れセンサをさらに備え、
前記制御部は、前記第1流体流れセンサが前記後段処理ユニットの前記分離容器から前記戻し経路に前記第1流体が流れ出たことを検知したことに応じて、前記第1流体戻し切換装置を前記戻し阻止状態から前記戻し許容状態に切り換えるとともに前記第1流体供給切換装置を前記供給許容状態から前記供給阻止状態に切り換える、請求項3に記載の相互作用システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路へ前記第2流体が供給されるまでその処理流路に繋がる前記接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置を前記供給阻止状態にし、前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路へ前記第2流体が供給されるタイミングでその処理流路に繋がる前記接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置を前記供給阻止状態から前記供給許容状態に切り換える、請求項2〜4のいずれか1項に記載の相互作用システム。
【請求項6】
前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記分離容器からその分離容器内で分離した前記第2流体がその処理ユニットの次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路へ流れたことを検知する第2流体流れセンサをさらに備え、
前記制御部は、前記第2流体流れセンサにより前記複数の処理ユニットのうちの任意の処理ユニットの前記分離容器からその分離容器内で分離した前記第2流体が前記次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路へ流れたことが検知されたことに応じて、前記次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる前記接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置を前記供給阻止状態から前記供給許容状態に切り換える、請求項5に記載の相互作用システム。
【請求項7】
前記複数の処理ユニットは、前記順番において最初の前記処理ユニットである初段処理ユニットと、前記順番において最後の前記処理ユニットである最終段処理ユニットと、前記順番において前記初段処理ユニットと前記最終段処理ユニットとの間の前記処理ユニットである中間処理ユニットと、を含み、
前記複数の接続経路部は、前記初段処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる初段接続経路部と、前記最終段処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる最終段接続経路部と、前記中間処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる中間接続経路部と、を含み、
前記中間接続経路部は、前記初段接続経路部と前記最終段接続経路部とを繋ぐ中継配管と、前記中継配管に接続されるとともに前記中間処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に接続された中間接続配管と、を有し、
前記初段接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置は、前記初段接続経路部のうち前記中継配管が接続された箇所よりも前記第1流体タンク寄りの箇所に設けられ、前記第1流体タンクから供給されて前記初段接続経路部を通って流れる前記第1流体の流量を制御する第1流量制御弁を有し、
前記最終段接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置は、前記最終段接続経路部のうち前記中継配管が接続された箇所よりも前記第1流体タンク寄りの箇所に設けられ、前記第1流体タンクから供給されて前記最終段接続経路部を通って流れる前記第1流体の流量を制御する第2流量制御弁を有し、
前記中間接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置は、前記中継配管のうち前記中間接続配管が接続された箇所に対して前記初段接続経路部寄りの部位である第1部位に設けられ、前記第1流体が前記初段接続経路部から前記第1部位を通って前記中間接続配管へ流れるのを許容する開状態とその第1流体の流れを阻止する閉状態とに切り換え可能に構成された第1開閉弁と、前記中継配管のうち前記中間接続配管が接続された箇所に対して前記最終段接続経路部寄りの部位である第2部位に設けられ、前記第1流体が前記最終段接続経路部から前記第2部位を通って前記中間接続配管へ流れるのを許容する開状態とその第1流体の流れを阻止する閉状態とに切り換え可能に構成された第2開閉弁と、を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の相互作用システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の流体の間で相互作用を生じさせるための相互作用システムに関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、複数の流体の間で相互作用を生じさせるための相互作用システムが知られている。この従来の相互作用システムは、流体同士の相互作用をそれぞれ生じさせる複数段の相互作用部を備えている。下記特許文献1には、このような相互作用システムの一例として、原料流体から特定成分を抽出して抽出剤中に移動させる抽出処理をそれぞれ行う複数段の抽出部を備えた抽出装置が開示されている。
【0003】
具体的に、下記特許文献1には、原料流体が順次流れるように直列に接続された複数段の抽出部を備えた抽出装置であって、前記複数段の抽出部に対して原料流体が順番に流れる向きと逆向きに抽出剤が流れるように構成されたものが開示されている。
【0004】
この抽出装置では、前記複数段の抽出部は、それぞれ、複数の流路を内部に有する流路構造体を備えている。前記複数の流路は、それぞれ、抽出剤と原料流体を互いに接触した状態で流通させ、その流通過程で原料流体から特定成分が抽出されて抽出剤中へ移動するように構成されている。前記流路構造体の外面には、排出ヘッダが取り付けられ、前記複数の流路のそれぞれの出口が排出ヘッダの内部空間に連通している。これにより、各流路を通って流れた抽出剤と原料流体の混合流体が当該各流路の出口から排出ヘッダの内部空間へ排出され、その内部空間において混合流体が比重差により抽出剤と原料流体とに分離するようになっている。
【0005】
各段の抽出部の排出ヘッダのうち分離した原料流体が溜まる部分は、配管を介して次段の抽出部の流路に繋がっている。これにより、排出ヘッダ内で分離した原料流体が次段の抽出部の流路へ流れる。また、各段の抽出部の排出ヘッダのうち分離した抽出剤が溜まる部分は、配管を介して前段の抽出部の流路に繋がっている。これにより、排出ヘッダ内で分離した抽出剤が前段の抽出部の流路へ流れる。そして、原料流体からの前記特定成分の抽出は、原料流体の流れ方向において下流側の抽出部へ向かうにつれて進行するようになっている。このため、下流側の抽出部へ向かうにつれて、流路を流れる原料流体中の前記特定成分の濃度が低下する。一方、抽出剤中の前記特定成分の濃度は、上流側の抽出部へ向かうにつれて上昇する。従って、複数段の抽出部全体において、流路を流れる原料流体と抽出剤との間の前記特定成分の濃度差を大きく確保することができ、その結果、効率的な抽出処理が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5988504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された抽出装置では、当該抽出装置を、複数段の抽出部のいずれの流路にも未だ抽出剤及び原料流体が流入していない稼働停止状態からその複数段の抽出部に対して原料流体が順番に流れる向きと逆向きに抽出剤が流れて当該複数段の抽出部のそれぞれの流路において抽出剤と原料流体とによる抽出処理が行われる定常状態に立ち上げるまでにかかる立ち上げ時間が長くなる側面がある。
【0008】
具体的には、特許文献1に開示された抽出装置では、当該抽出装置が備える複数段の抽出部に抽出剤と原料流体とが互いに逆の順番で流れるため、例えば、その複数段の抽出部への抽出剤の供給と原料流体の供給とを同時に開始した場合には、原料流体が複数段の抽出部のうちの途中の段の抽出部に至るまで抽出剤と接触せず、抽出処理が不十分な原料流体が抽出装置から排出されることになる。このような事態を避けるため、特許文献1に開示された抽出装置では、まず、抽出剤を複数段の抽出部へ供給してそれらの全て抽出部の流路に抽出剤が流れている状態にし、その後、それらの抽出部の流路に原料流体を順番に流す必要があるが、この場合には、抽出剤が全ての抽出部の流路に流れるのを待つ必要があり、抽出装置が前記定常状態に立ち上がるまでの立ち上げ時間が長くなる。
【0009】
本発明の目的は、複数の処理ユニットの相互作用部に対して第2流体が順番に流れる向きと逆向きに第1流体が流れるとともにその複数の処理ユニットのそれぞれの相互作用部の処理流路において第1流体と第2流体とが流れながら相互作用を生じる定常状態に達するまでの立ち上げ時間を短縮可能な相互作用システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明により提供される相互作用システムは、第1流体と第2流体との間で相互作用を生じさせる相互作用システムである。この相互作用システムは、前記第1流体を貯留する第1流体タンクと、前記第2流体を貯留する第2流体タンクと、前記第1流体と前記第2流体とが互いに接触して相互作用を生じるように前記第1流体及び前記第2流体を流通させる処理流路を内部に有する相互作用部、及び、前記処理流路から排出される前記第1流体と前記第2流体との混合流体を受け入れてその混合流体を滞留させることにより前記第1流体と前記第2流体とに分離させる分離容器をそれぞれ有する複数の処理ユニットであって、前記第2流体タンクから前記第2流体が当該複数の処理ユニットに所定の順番で流れるように構成され、当該複数の処理ユニットのそれぞれの前記分離容器で分離した前記第2流体がその処理ユニットに対して次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路へ流入するように当該複数の処理ユニットのそれぞれの前記分離容器と対応する次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路とが接続されたものと、前記第1流体タンクから前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路へ前記第1流体を導く第1流体経路であって前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる複数の接続経路部を有するものと、前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路へその複数の処理ユニットのそれぞれに対応し且つ前記順番において後の処理ユニットである複数の後段処理ユニットの前記分離容器からその分離容器内で分離した前記第1流体を導く複数の戻し経路と、前記複数の接続経路部にそれぞれ設けられた複数の第1流体供給切換装置であって、その第1流体供給切換装置が設けられた前記接続経路部と接続された前記処理流路へその接続経路部を通じて前記第1流体タンクから前記第1流体が供給されるのを許容する供給許容状態と、その第1流体の供給を阻止する供給阻止状態とにそれぞれ切り換え可能に構成されたものと、前記複数の戻し経路にそれぞれ設けられた複数の第1流体戻し切換装置であって、その第1流体戻し切換装置が設けられた前記戻し経路と接続された前記処理流路へその戻し経路を通じて対応する前記後段処理ユニットの前記分離容器から前記第1流体が流れるのを許容する戻し許容状態と、その第1流体の流れを阻止する戻し阻止状態とにそれぞれ切り換え可能に構成されたものと、を備える。
【0011】
この相互作用システムでは、複数の処理ユニットのいずれの相互作用部の処理流路にも第1流体及び第2流体が流入していない稼働停止状態から複数の処理ユニットの相互作用部に対して第2流体が順番に流れる向きと逆向きに第1流体が流れるとともにその複数の処理ユニットのそれぞれの相互作用部の処理流路において第1流体と第2流体とが流れながら相互作用を生じる定常状態に立ち上げる過程で、第2流体タンクから第2流体が複数の処理ユニットに順番に流れる際、第2流体が流れ込んだ処理ユニットの相互作用部の処理流路へその第2流体が流れ込んだ時点で第1流体タンクから第1流体を供給してその処理流路において第1流体と第2流体との相互作用を生じさせることができる。このため、立ち上げの初期段階で従来のように複数の処理ユニットの全ての相互作用部の処理流路に第1流体が流れるのを待つ必要がなく、前記定常状態に立ち上がるまでの立ち上げ時間を短縮することができる。
【0012】
具体的に、この相互作用システムは、第1流体タンクから複数の処理ユニットのそれぞれの相互作用部の処理流路へ第1流体を導く第1流体経路であって複数の処理ユニットのそれぞれの相互作用部の処理流路に繋がる複数の接続経路部を有するものと、複数の接続経路部にそれぞれ設けられた複数の第1流体供給切換装置であって、その第1流体供給切換装置が設けられた接続経路部と接続された処理流路へその接続経路部を通じて第1流体タンクから第1流体が供給されるのを許容する供給許容状態と、その第1流体の供給を阻止する供給阻止状態とにそれぞれ切り換え可能に構成されたものとを備えるため、当該相互作用システムを立ち上げる過程で第2流体が複数の処理ユニットに順番に流れる際、第2流体が流れ込む処理ユニットの処理流路に繋がる接続経路部に設けられた第1流体供給切換装置を供給阻止状態から供給許容状態に切り換えることにより、その処理流路へ第1流体タンクから第1流体を供給することができる。このため、複数の処理ユニットのそれぞれの相互作用部の処理流路へ第2流体が順次流れ込んだ時点でその処理流路において第1流体と第2流体との相互作用を生じさせることができる。そして、この相互作用システムは、複数の処理ユニットのそれぞれの相互作用部の処理流路へその複数の処理ユニットのそれぞれに対応し且つ複数の後段処理ユニットの分離容器からその分離容器内で分離した第1流体を導く複数の戻し経路と、その複数の戻し経路にそれぞれ設けられた複数の第1流体戻し切換装置であって、その第1流体戻し切換装置が設けられた戻し経路と接続された処理流路へその戻し経路を通じて対応する後段処理ユニットの分離容器から第1流体が流れるのを許容する戻し許容状態と、その第1流体の流れを阻止する戻し阻止状態とにそれぞれ切り換え可能に構成されたものとを備えるため、各後段処理ユニットの分離容器においてその後段処理ユニットの相互作用部の処理流路から排出されて当該分離容器内に導入された混合流体が第1流体と第2流体とに分離した後、その各後段処理ユニットの分離容器に繋がる各戻し経路に設けられた各第1流体戻し切換装置を戻し阻止状態から戻し許容状態に順次切り換えるとともに対応する第1流体供給切換装置を供給許容状態から供給阻止状態に切り換えることにより、各後段処理ユニットの分離容器内で分離した第1流体を対応する処理ユニットの相互作用部の処理流路へ第1流体タンクからの第1流体に代えて供給することができる。これにより、相互作用システムを、複数の処理ユニットの相互作用部に対して第2流体が順番に流れる向きと逆向きに第1流体が流れるとともにその複数の処理ユニットのそれぞれの相互作用部の処理流路において第1流体と第2流体とが流れながら相互作用を生じる定常状態に移行させることができる。従って、この相互作用システムでは、前記定常状態に立ち上げる際に、従来必要であった複数の処理ユニットの全ての相互作用部の処理流路に第1流体が流れるのを待つ時間が不要となり、前記定常状態に達するまでの立ち上げ時間を短縮することができる。
【0013】
相互作用システムは、前記複数の第1流体供給切換装置をそれぞれ前記供給許容状態と前記供給阻止状態とに切り換える制御と、前記第1流体戻し切換装置をそれぞれ前記戻し許容状態と前記戻し阻止状態とに切り換える制御とを行う制御部をさらに備え、前記制御部は、前記後段処理ユニットの前記分離容器内で前記混合流体が前記第1流体と前記第2流体とに分離した後、所定のタイミングで、その後段処理ユニットの分離容器と接続された前記戻し経路に設けられた前記第1流体戻し切換装置を前記戻し阻止状態から前記戻し許容状態に切り換えるとともにその戻し経路に接続された前記処理流路と繋がる前記接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置を前記供給許容状態から前記供給阻止状態に切り換えることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、後段処理ユニットの分離容器内で混合流体が第1流体と第2流体とに分離した後、所定のタイミングで、後段処理ユニットの分離容器と接続された戻し経路に設けられた第1流体戻し切換装置を戻し阻止状態から戻し許容状態に自動的に切り換えるとともにその戻し経路に接続された処理流路と繋がる接続経路部に設けられた第1流体供給切換装置を供給許容状態から供給阻止状態に自動的に切り換えることができる。
【0015】
前記所定のタイミングは、前記後段処理ユニットの前記分離容器内で分離した前記第1流体が前記戻し経路に流れ出たタイミングであることが好ましい。
【0016】
こうすれば、後段処理ユニットの分離容器内で分離した第1流体が戻し経路に流れ出た時点で、遅滞なく、その戻し経路に設けられた第1流体戻し切換装置を戻し阻止状態から戻し許容状態に切り換えるとともにその戻し経路に接続された処理流路と繋がる接続経路部に設けられた第1流体供給切換装置を供給許容状態から供給阻止状態に切り換えて、後段処理ユニットの分離容器から戻し経路に流れ出た第1流体をその戻し経路に接続された前の順番の処理ユニットの処理流路へ供給することができる。このため、相互作用システムの立ち上げ時間をより短縮できる。
【0017】
この場合において、相互作用システムは、前記後段処理ユニットの前記分離容器内で分離した前記第1流体が前記戻し経路に流れ出たことを検知する第1流体流れセンサをさらに備え、前記制御部は、前記第1流体流れセンサが前記後段処理ユニットの前記分離容器から前記戻し経路に前記第1流体が流れ出たことを検知したことに応じて、前記第1流体戻し切換装置を前記戻し阻止状態から前記戻し許容状態に切り換えるとともに前記第1流体供給切換装置を前記供給許容状態から前記供給阻止状態に切り換えることが好ましい。
【0018】
この構成によれば、後段処理ユニットの分離容器内で分離した第1流体が戻し経路に流れ出たことに的確に応じて、その戻し経路へ流れ出た第1流体をその戻し経路と接続された前の順番の処理ユニットの処理流路へ供給することができる。
【0019】
前記制御部は、前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路へ前記第2流体が供給されるまでその処理流路に繋がる前記接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置を前記供給阻止状態にし、前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記相互作用部の前記処理流路へ前記第2流体が供給されるタイミングでその処理流路に繋がる前記接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置を前記供給阻止状態から前記供給許容状態に切り換えることが好ましい。
【0020】
この構成によれば、各処理ユニットの相互作用部の処理流路へ第2流体が供給されるときに、遅滞なく、対応する第1流体供給切換装置を供給阻止状態から供給許容状態に切り換えて、その第2流体が供給される処理ユニットの相互作用部の処理流路へ第1流体タンクから第1流体を供給することができる。
【0021】
この場合において、相互作用システムは、前記複数の処理ユニットのそれぞれの前記分離容器からその分離容器内で分離した前記第2流体がその処理ユニットの次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路へ流れたことを検知する第2流体流れセンサをさらに備え、前記制御部は、前記第2流体流れセンサにより前記複数の処理ユニットのうちの任意の処理ユニットの前記分離容器からその分離容器内で分離した前記第2流体が前記次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路へ流れたことが検知されたことに応じて、前記次の順番の処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる前記接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置を前記供給阻止状態から前記供給許容状態に切り換えることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、複数の処理ユニットのそれぞれの分離容器からその分離容器内で分離した第2流体が対応する次の順番の処理ユニットの相互作用部の処理流路へ流れたことに的確に応じて、前記次の順番の処理ユニットの相互作用部の処理流路へ第1流体タンクから第1流体を供給することができる。
【0023】
前記複数の処理ユニットは、前記順番において最初の前記処理ユニットである初段処理ユニットと、前記順番において最後の前記処理ユニットである最終段処理ユニットと、前記順番において前記初段処理ユニットと前記最終段処理ユニットとの間の前記処理ユニットである中間処理ユニットと、を含み、前記複数の接続経路部は、前記初段処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる初段接続経路部と、前記最終段処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる最終段接続経路部と、前記中間処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に繋がる中間接続経路部と、を含み、前記中間接続経路部は、前記初段接続経路部と前記最終段接続経路部とを繋ぐ中継配管と、前記中継配管に接続されるとともに前記中間処理ユニットの前記相互作用部の前記処理流路に接続された中間接続配管と、を有し、前記初段接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置は、前記初段接続経路部のうち前記中継配管が接続された箇所よりも前記第1流体タンク寄りの箇所に設けられ、前記第1流体タンクから供給されて前記初段接続経路部を通って流れる前記第1流体の流量を制御する第1流量制御弁を有し、前記最終段接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置は、前記最終段接続経路部のうち前記中継配管が接続された箇所よりも前記第1流体タンク寄りの箇所に設けられ、前記第1流体タンクから供給されて前記最終段接続経路部を通って流れる前記第1流体の流量を制御する第2流量制御弁を有し、前記中間接続経路部に設けられた前記第1流体供給切換装置は、前記中継配管のうち前記中間接続配管が接続された箇所に対して前記初段接続経路部寄りの部位である第1部位に設けられ、前記第1流体が前記初段接続経路部から前記第1部位を通って前記中間接続配管へ流れるのを許容する開状態とその第1流体の流れを阻止する閉状態とに切り換え可能に構成された第1開閉弁と、前記中継配管のうち前記中間接続配管が接続された箇所に対して前記最終段接続経路部寄りの部位である第2部位に設けられ、前記第1流体が前記最終段接続経路部から前記第2部位を通って前記中間接続配管へ流れるのを許容する開状態とその第1流体の流れを阻止する閉状態とに切り換え可能に構成された第2開閉弁と、を有することが好ましい。
【0024】
この構成によれば、相互作用システムの立ち上げ時に第1流体タンクから複数の処理ユニットの相互作用部の処理流路へそれぞれ供給される第1流体の流量を個別に制御できるようにしつつ、相互作用部の数に対する流量制御弁の数を削減して相互作用システムの製造コストを抑制することができる。
【0025】
具体的に、本構成では、第1流体タンクから初段処理ユニットの相互作用部の処理流路へ供給される第1流体の流量は第1流量制御弁によって制御することができ、第1流体タンクから最終段処理ユニットの相互作用部の処理流路へ供給される第1流体の流量は第2流量制御弁によって制御することができる。そして、複数の処理ユニットのうち初段処理ユニットと最終段処理ユニットとの間の順番の中間処理ユニットの相互作用部の処理流路へ第1流体タンクから供給される第1流体の流量は、第1流量制御弁と第2流量制御弁とのいずれか一方を利用して制御することができる。具体的には、第1開閉弁を開状態にするとともに第2開閉弁を閉状態にすれば、第1流体タンクから中間処理ユニットの相互作用部の処理流路へ第1流体が流れる経路が、初段接続経路部から中継配管の第1部位と中間接続配管とを通る経路、すなわち第1流量制御弁を通る経路になり、その第1流量制御弁を利用して中間処理ユニットの相互作用部の処理流路へ第1流体タンクから供給される第1流体の流量を制御することができる。また、第1開閉弁を閉状態にするとともに第2開閉弁を開状態にすれば、第1流体タンクから中間処理ユニットの相互作用部の処理流路へ第1流体が流れる経路が、最終段接続経路部から中継配管の第2部位と中間接続配管とを通る経路、すなわち第2流量制御弁を通る経路になり、その第2流量制御弁を利用して中間処理ユニットの相互作用部の処理流路へ第1流体タンクから供給される第1流体の流量を制御することができる。よって、本構成では、相互作用システムの立ち上げ時に第1流体タンクから複数の処理ユニットの相互作用部の処理流路へそれぞれ供給される第1流体の流量を個別に制御でき、しかも、相互作用部の数に対する流量制御弁の数を削減することができる。ただし、流量制御弁の数を削減できる代わりに第1開閉弁及び第2開閉弁が必要となるが、流量制御弁は開閉弁に比べて著しく高価であるため、流量制御弁の数の削減によるコスト低減の効果が大きく、相互作用システムの製造コストを抑制することができる。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、本発明によれば、複数の処理ユニットの相互作用部に対して第2流体が順番に流れる向きと逆向きに第1流体が流れるとともにその複数の処理ユニットのそれぞれの相互作用部の処理流路に第1流体と第2流体とが流れながら相互作用を生じる定常状態に達するまでの立ち上げ時間を短縮可能な相互作用システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の第1実施形態による相互作用システムの模式図である。
本発明の第1実施形態による相互作用システムの制御ブロック図である。
第1実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第1実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第1実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第1実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第1実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第1実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
本発明の第2実施形態による相互作用システムの模式図である。
本発明の第2実施形態による相互作用システムの制御ブロック図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
第2実施形態による相互作用システムの立ち上げプロセスを説明するための図である。
本発明の第2実施形態の一変形例による相互作用システムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0029】
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態による相互作用システム1の全体構成が示されている。また、図2は、本発明の第1実施形態による相互作用システム1の制御ブロック図である。この第1実施形態による相互作用システム1は、相互作用の一例として、原料液から特定成分を抽出して抽出剤中に移動させる抽出処理を行うものである。抽出剤は、本発明における第1流体の一例であり、原料液は、本発明における第2流体の一例である。抽出剤は、原料液に対して非相溶性の液体である。この第1実施形態で用いられる抽出剤の比重は、原料液の比重よりも小さい。
【0030】
抽出処理としては様々な例があり、その抽出処理の例ごとに原料液と抽出剤との組み合わせも様々である。例えば、抽出処理の一例として、有価金属が溶解した水溶液から特定の金属成分を抽出して分離する処理がある。このような処理では、有価金属が溶解している水溶液が原料液であり、そのような水溶液の一例としてNi及びCo等のレアメタルが溶解している水溶液が挙げられる。この水溶液からNi及びCo等のレアメタルを抽出するための抽出剤としては、例えば、大八化学工業株式会社製のPC88Aをケロシンで希釈した液が用いられる。また、抽出処理の別の例として、ポリマー合成反応後の液中に合成用触媒として溶存している金属成分をその液から抽出して分離除去する処理がある。この処理では、ポリマー合成反応後の液が原料液であり、その液から特定成分としての金属成分を抽出するための抽出剤として例えば水が用いられる。
(【0031】以降は省略されています)

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