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公開番号2021071107
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210506
出願番号2019200142
出願日20191101
発明の名称遠心送風機
出願人ミネベアミツミ株式会社
代理人特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
主分類F04D 29/30 20060101AFI20210409BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】遠心送風機の羽根の内外径比の範囲をより最適化することによって、ファンの風量特性を低下させることなく、さらなる低騒音化を図ることができる遠心送風機を提供すること。
【解決手段】実施形態の遠心送風機は、上ケーシングと下ケーシングとから構成されるケーシングの内部にインペラを収容し、前記ケーシングの側面に形成された開口からケーシング外方に空気を吹き出す遠心送風機である。前記インペラは、中央に開口が設けられた円板状のシュラウドと、円板状の主板と、前記シュラウドと前記主板との間に設けられた複数の羽根とを備える。前記羽根の内周縁を通る仮想円の直径をdとし、前記シュラウドの外周縁の直径をDとしたとき、前記直径Dに対する前記直径dの比率d/Dは、該比率d/Dに対する前記インペラの固有振動数が最低となる値よりも小さい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
上ケーシングと下ケーシングとから構成されるケーシングの内部にインペラを収容し、前記ケーシングの側面に形成された開口からケーシング外方に空気を吹き出す遠心送風機であって、
前記インペラは、中央に開口が設けられた円板状のシュラウドと、円板状の主板と、前記シュラウドと前記主板との間に設けられた複数の羽根とを備え、
前記羽根の内周縁を通る仮想円の直径をdとし、前記シュラウドの外周縁の直径をDとしたとき、
前記直径Dに対する前記直径dの比率d/Dは、該比率d/Dに対する前記インペラの固有振動数が最低となる値よりも小さい、
遠心送風機。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記比率d/Dが略0.2以下である、
請求項1に記載の遠心送風機。
【請求項3】
前記比率d/Dが略0.1以上である、
請求項2に記載の遠心送風機。
【請求項4】
前記シュラウドと前記主板と前記羽根とは、一体に形成される、
請求項1〜3のいずれか一つに記載の遠心送風機。
【請求項5】
前記主板の前記シュラウドと反対側の面に設けられた円筒壁の内面に、アウターロータ型のモータのバックヨークおよびマグネットが固定される、
請求項1〜4のいずれか一つに記載の遠心送風機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心送風機に関する。
続きを表示(約 5,000 文字)【背景技術】
【0002】
家電機器、OA機器、産業機器の冷却、換気、空調や、車両用の空調、送風などに広く用いられている送風機として、遠心送風機が知られている。
【0003】
従来の遠心送風機として、上ケーシングと下ケーシングとから構成されるケーシングの側面に形成された開口から全周にわたってケーシング外方に空気を吹き出す構成の遠心式ファンが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
このような遠心送風機に対して、風量特性の向上および低騒音化の要望がある。このような要望に対しては、羽根の翼弦長を増加させて羽根に対する負荷を低減するとともに、インペラの剛性を改善することが有効と思われる。羽根の翼弦長が増加することで、羽根の単位長あたりの負荷が低減して、振動の原因となる羽根の各部に作用する力を弱めることができると考えられる。また、羽根の翼弦長が増加することで、インペラの広範囲に羽根による補強が行き渡り、剛性を高めることができると考えられる。
【0005】
また、ブレード(羽根)について、最内側の内径(D1)と最外側の外径(D2)との比(D1/D2)を0.5以下にすることによって、ファン効率を高くすることができ、低騒音を図ることができる送風ファンが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012−189047号公報
特開2005−240798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に示される送風ファンでは、上述したように羽根の内外径比(D1/D2)を0.5以下にすることによって、ファン効率を高くすることができ、低騒音を図ることができることが記載されているが、内外径比が0.4以下の場合について効果はあまりないとされている。
【0008】
一方、特許文献1に記載されているような従来の遠心送風機では、羽根の内外径比は大凡、0.4〜0.5の範囲に設定されており、特許文献2に明示された範囲と大差はない。
【0009】
上述したように、遠心送風機においては低騒音化の工夫がなされてきてはいるが、遠心送風機が用いられる用途によっては、さらなる低騒音化を図ることが求められている。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、遠心送風機の羽根の内外径比の範囲をより最適化することによって、ファンの風量特性を低下させることなく、さらなる低騒音化を図ることができる遠心送風機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る遠心送風機は、上ケーシングと下ケーシングとから構成されるケーシングの内部にインペラを収容し、前記ケーシングの側面に形成された開口からケーシング外方に空気を吹き出す遠心送風機である。前記インペラは、中央に開口が設けられた円板状のシュラウドと、円板状の主板と、前記シュラウドと前記主板との間に設けられた複数の羽根とを備える。前記羽根の内周縁を通る仮想円の直径をdとし、前記シュラウドの外周縁の直径をDとしたとき、前記直径Dに対する前記直径dの比率d/Dは、該比率d/Dに対する前記インペラの固有振動数が最低となる値よりも小さい。
【0012】
本発明の一態様に係る遠心送風機は、遠心送風機の羽根の内外径比の範囲をより最適化することによって、ファンの風量特性を低下させることなく、さらなる低騒音化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1は、一実施形態にかかる遠心送風機の外観斜視図である。
図2は、遠心送風機の縦断面図(図1におけるA−A断面図)である。
図3Aは、インペラを軸方向から見た図の例(1)である。
図3Bは、インペラを軸方向から見た図の例(2)である。
図3Cは、インペラを軸方向から見た図の例(3)である。
図4は、羽根の内外径比(d/D)に対するインペラの固有振動数の変化の例を示すグラフである。
図5は、羽根の内外径比(d/D)に対する遠心送風機の消費電力の変化の例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施形態に係る遠心送風機について図面を参照して説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、1つの実施形態や変形例に記載された内容は、原則として他の実施形態や変形例にも同様に適用される。
【0015】
図1は、一実施形態にかかる遠心送風機1の外観斜視図である。また、図2は、遠心送風機1の縦断面図(図1におけるA−A断面図)である。
【0016】
図1および図2において、遠心送風機1は、下ケーシング2と上ケーシング3とからケーシングが構成される。そして、ケーシングの側面に形成された開口である吹出口6から、全周にわたってケーシング外方に空気を吹き出す構造となっている。ケーシング内には、インペラ7と、インペラ7を回転させるためのモータ8とが収容されている。
【0017】
上ケーシング3の中央には吸込口5となる開口3dが形成され、下ケーシング2と上ケーシング3との間には複数の支柱4が介装されて下ケーシング2と上ケーシング3とが結合されている。支柱4と下ケーシング2との結合は、例えば、締結材(ねじ)でもよいし、支柱4の先端部を下ケーシング2の裏側に突出させた上で、先端部を熱カシメするものでもよい。ケーシングの側面は、支柱4の間に形成された開口が吹出口6を形成している。
【0018】
上ケーシング3は、例えば樹脂製である。上ケーシング3は中央に吸込口5となる開口3dを有し、吸込口5の周縁は、2段の段差部3b、3cが形成されている。外側の段差部3bの外周側の平坦部3aの面上には放射状および同心円状に複数のリブ3fが形成され、リブ3fの隣は凹部3gとなっている(図2)。
【0019】
上ケーシング3の下面で、吸込口5となる開口3dの周縁には環状の凹部3eが形成され、この環状の凹部3eの中にインペラ7のシュラウド7dの開口周縁に形成された環状の突部7eの一部が収容され、ラビリンスシールとして機能する。また、上ケーシング3の下面には、凹部(段差)3hが形成されており、この凹部3hにはインペラ7のシュラウド7dの上面が収容される。上ケーシング3と複数の支柱4は、例えば樹脂の一体成形にて形成されている。
【0020】
インペラ7は、円板状の主板7aと、中央に開口が設けられた円板状のシュラウド7dと、シュラウド7dと主板7aとの間に設けられた複数(例えば、13枚)の羽根7cとを備えている。羽根7cは、例えば、全て同じ形状で、周方向に等間隔に配置され、インペラ7の回転方向に対して凸状に湾曲している。
【0021】
シュラウド7dの開口は上ケーシング3の開口3d(吸込口5)と対向した位置にあるため、上ケーシング3の開口3dから吸い込まれた空気は、シュラウド7dの開口を通して羽根7cの間に案内され、羽根7cの間に案内された空気は、インペラ7の外周縁から吹き出され、ケーシングの側面の開口(吹出口6)からケーシング外方に吹き出される。
【0022】
下ケーシング2は、例えば金属製である。モータ8は下ケーシング2に取り付けられている。モータ8は、例えばアウターロータ型の3相ブラシレスDCモータである。下ケーシング2の中央に形成された開口2aには、内側に一対の軸受11を装着した例えば金属製の軸受ホルダ10が例えばカシメ固着されている。なお、下ケーシング2は樹脂で形成した構成であってもよく、その場合、軸受ホルダ10は圧入でも、インサート成型によるものでもよい。
【0023】
軸受ホルダ10の内側に装着された一対の軸受11によりシャフト9が回動自在に支持されている。シャフト9は例えば金属製であり、シャフト9の一端はインペラ7の主板7aの中央に形成されたボス状のハブ7bに結合(圧入)されている。なお、インペラ7とシャフト9は、インサート成形で一体に形成してもよい。
【0024】
軸受ホルダ10の外周面には、環状のコアバック部から径外方に延在する複数のティースを有するステータコア12が装着され、ステータコア12の軸方向両側には絶縁性の例えば樹脂で形成されたインシュレータ13が設けられ、インシュレータ13を介して各ティースにコイル14が巻回されている。また、インシュレータ13の下方には回路基板17が配置されている。
【0025】
インペラ7の円板状の主板7aの下面には、円筒壁7fが一体に形成されている。円筒壁7fの内周面には、軟磁性材からなる環状のバックヨーク15が固着され、バックヨーク15の内周面には環状のマグネット16が固着されている。マグネット16は、ステータコア12のティースと対向配置されている。シュラウド7dと、主板7aと、複数の羽根7cと、円筒壁7fは、例えば、樹脂の一体成形にて形成されている。
【0026】
図3A〜図3Cは、インペラ7を軸方向から見た図の例であり、インペラ7の中央のハブ7bは図示が省略されている。図3A〜図3Cは、インペラ7の羽根7cの内周縁を通る仮想円の直径をdとし、シュラウド7dの外周縁の直径(羽根7cの外周縁を通る仮想円の直径とほぼ等しい)をDとして、直径Dに対する直径dの比率d/Dを変えたものである。図3Aでは、例えば、D=90mm、d=36.25mmで、比率d/D≒0.4である。図3Bでは、例えば、D=90mm、d=27mmで、比率d/D≒0.3である。図3Cでは、例えば、D=90mm、d=18mmで、比率d/D≒0.2である。
【0027】
図3A〜図3Cから明らかなように、比率d/Dが小さくなるにしたがって、羽根7cがインペラ7の中心側に近づくため、羽根7cの翼弦長が増加している。羽根の翼弦長を増加させることで、羽根に対する負荷を低減するとともに、インペラの剛性を改善することが期待される。
【0028】
直径D(インペラ7の外径)に対する直径d(羽根7cの内径)の比率(d/D)に対するインペラ7の固有振動数(Hz)をコンピュータシミュレーションにより解析した結果が次の表1であり、それをグラフ化したものが図4である。図4は、羽根7cの内外径比(d/D)に対するインペラ7の固有振動数の変化の例を示すグラフである。
【0029】
図4から明らかなように、比率(d/D)が略0.3の時が最も固有振動数が小さく、比率(d/D)が略0.3よりも小さくなると、固有振動数は次第に高くなる。この領域では、羽根の翼弦長が増加することで、インペラ7の剛性が高まったことにより固有振動数が高くなったものと考えられ、騒音を低減させる効果が期待できる。従って、比率d/Dに対するインペラ7の固有振動数が最低となる値よりも比率d/Dを小さい状態とすることを、設計上の一つの指標とすることができる。
【0030】
また、図4において、従来の遠心送風機における比率(d/D)=0.4〜0.5に対応する点P1〜P2では、翼弦長が減少することで、インペラ7の剛性が低下するとともに、インペラ7の質量の低下により固有振動数が上がっている。点P2の比率0.5は、設計上のほぼ最大点となる。
(【0031】以降は省略されています)

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