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公開番号2021071097
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210506
出願番号2019199051
出願日20191031
発明の名称送風機
出願人株式会社デンソー
代理人特許業務法人ゆうあい特許事務所
主分類F04D 29/28 20060101AFI20210409BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】外部から吸い込んだ車室外空気に車室内空気が混入してしまうことを抑制可能な遠心送風機を提供する。
【解決手段】送風機1のファン30は、複数の第1ブレード31と、複数の第2ブレード32と、分割板34と、を含んでいる。スクロールケーシング50の内側には、空気の通風路53を第1通風路531と第2通風路532とに仕切る仕切板57が設けられている。分割板34は、径方向DRrの外側に位置する後縁板部342を有する。後縁板部342は、径方向DRrの外側の端部が仕切板57におけるファン30に対向する上流縁部571よりも径方向DRrの外側であって上流縁部571よりも軸方向DRaの他方側に位置付けられている。仕切板57には、後縁板部342よりも径方向DRrの外側に、後縁板部342と仕切板57との隙間に向かう車室内空気の向きを仕切板57から離れる方向に転向させる気流転向部80が設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
車室外空気および車室内空気を区別して同時に吸入することが可能な送風機であって、
ファン軸心(CL)の軸方向(DRa)の一方側から吸い込んだ空気を前記ファン軸心から遠ざかる方向に向けて吹き出すファン(30)と、
前記ファンを収容し、前記ファンに対して前記軸方向の一方側に前記ファンへ吸い込まれる空気の吸込口(31)が形成されたケーシング(50)と、
前記ファンの径方向の内側に配置される筒状部(72)を含み、前記車室外空気を前記筒状部の外側に流し、且つ、前記車室内空気を前記筒状部の内側を流すことで、前記車室外空気と前記車室内空気とを分離する分離筒(70)と、を備え、
前記ファンは、
前記ファン軸心の周りに配置された複数の第1ブレード(31)と、
前記ファン軸心の周りに配置されて複数の前記第1ブレードに対して前記軸方向の他方側に位置する複数の第2ブレード(32)と、
複数の前記第1ブレードと複数の前記第2ブレードとを接続するとともに複数の前記第1ブレードの相互間に形成される第1翼通路(310)を流れる前記車室外空気と複数の前記第2ブレードの相互間に形成される第2翼通路(320)を流れる前記車室内空気との混合を抑える分割板(34)と、を含み、
前記ケーシングの内側には、前記ファンを基準として前記径方向の外側に前記ファンから吹き出された空気の通風路が形成されるとともに、前記通風路(53)を前記車室外空気が流入する第1通風路(531)と前記車室内空気が流入する第2通風路(532)とに仕切る仕切板(57)が設けられ、
前記分割板は、前記第1ブレードに対して前記径方向の外側に位置する後縁板部(342)を有し、
前記後縁板部は、前記後縁板部における前記径方向の外側の端部が前記仕切板における前記ファンに対向する上流縁部(571)よりも前記径方向の外側であって前記上流縁部よりも前記軸方向の他方側に位置付けられており、
前記仕切板には、前記後縁板部よりも前記径方向の外側に、前記後縁板部と前記仕切板との隙間に向かう前記車室内空気の向きを前記仕切板から離れる方向に転向させる気流転向部(80)が設けられている、送風機。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記仕切板は、前記上流縁部から前記気流転向部に至る上流部位(570)を有し、前記上流部位と前記気流転向部との間に形状が変化する変化点があり、前記変化点における前記気流転向部の前記上流部位に対する傾き角度(θs)が、前記変化点と前記後縁板部の下流側の端部とを結ぶ仮想線の前記上流部位に対する傾き角度(θv)に比べて大きくなっている、請求項1に記載の送風機。
【請求項3】
前記気流転向部は、前記軸方向の他方側から一方側に向けて窪んだ窪部(81)を含んでいる、請求項1または2に記載の送風機。
【請求項4】
前記気流転向部は、前記上流部位に対して前記軸方向の一方側にオフセットされたオフセット部(82)および前記オフセット部と前記上流部位とを接続する接続部(83)を含んでいる、請求項2に記載の送風機。
【請求項5】
前記気流転向部は、前記径方向の内側に比べて前記径方向の外側が前記軸方向の一方側に位置するように傾斜した傾斜部(84)を含んでいる、請求項1または2に記載の送風機。
【請求項6】
前記気流転向部は、前記軸方向の他方側に向けて突き出るリブ(85)を含んでいる、請求項1または2に記載の送風機。
【請求項7】
前記リブは、前記軸方向の寸法としてのリブ高さが、前記仕切板における前記後縁板部に対向する面と前記後縁板部における前記仕切板に対向する対向面の反対側の面との前記軸方向の間隔よりも小さくなっている、請求項6に記載の送風機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、送風機に関する。
続きを表示(約 5,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車室内空気(以下、内気とも呼ぶ。)および車室外空気(以下、外気とも呼ぶ。)を区別して同時に吸入することが可能な片側吸込式の遠心送風機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1記載の遠心送風機の羽根車は、軸方向の一方側に位置する複数の第1翼の間の空間と軸方向の他方側に位置する複数の第2翼の間の空間とが分割部材によって分割されている。また、羽根車を収容するスクロールケーシングは、羽根車の径方向の外側に形成される空気流路が、仕切壁により羽根車の軸方向の一方の第1空気流路と軸方向の他方の第2空気流路とに仕切られている。さらに、羽根車の径方向の内側には、外部から取り入れられた空気を第1空気流路と第2空気流路に分離して流す分離筒が配置されている。これにより、遠心送風機は、外気を分離筒の外側および羽根車を介して第1空気流路に流しつつ、内気を分離筒の内側および羽根車を介して第2空気流路に流すことが可能になっている。
【0004】
特許文献1には、分割部材のうち半径方向の内側の縁部が仕切壁のうち羽根車に対向する壁縁部より軸方向の一方側に位置し、且つ、分割部材のうち半径方向の外側の縁部が壁縁部よりも外側であって壁縁部よりも軸方向の他方側に位置するものが例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019−44739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1には、第1翼の下流側での圧力と第2翼の下流側での圧力との関係について何ら検討されていない。このため、何らかの要因によって、第1翼の下流側での圧力よりも第2翼の下流側での圧力が大きくなると、第2空気流路を流れる内気が分割部材と仕切壁との隙間を介して第1空気流路に流入し易くなる。
【0007】
本開示は、外部から吸い込んだ車室外空気に車室内空気が混入してしまうことを抑制可能な遠心送風機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、
車室外空気および車室内空気を区別して同時に吸入することが可能な送風機であって、
ファン軸心(CL)の軸方向(DRa)の一方側から吸い込んだ空気をファン軸心から遠ざかる方向に向けて吹き出すファン(30)と、
ファンを収容し、ファンに対して軸方向の一方側にファンへ吸い込まれる空気の吸込口(31)が形成されたケーシング(50)と、
ファンの径方向の内側に配置される筒状部(72)を含み、車室外空気を筒状部の外側に流し、且つ、車室内空気を筒状部の内側を流すことで、車室外空気と車室内空気とを分離する分離筒(70)と、を備え、
ファンは、
ファン軸心の周りに配置された複数の第1ブレード(31)と、
ファン軸心の周りに配置されて複数の第1ブレードに対して軸方向の他方側に位置する複数の第2ブレード(32)と、
複数の第1ブレードと複数の第2ブレードとを接続するとともに複数の第1ブレードの相互間に形成される第1翼通路(310)を流れる車室外空気と複数の第2ブレードの相互間に形成される第2翼通路(320)を流れる車室内空気との混合を抑える分割板(34)と、を含み、
ケーシングの内側には、ファンを基準として径方向の外側にファンから吹き出された空気の通風路が形成されるとともに、通風路(53)を車室外空気が流入する第1通風路(531)と車室内空気が流入する第2通風路(532)とに仕切る仕切板(57)が設けられ、
分割板は、第1ブレードに対して径方向の外側に位置する後縁板部(342)を有し、
後縁板部は、後縁板部における径方向の外側の端部が仕切板におけるファンに対向する上流縁部(571)よりも径方向の外側であって上流縁部よりも軸方向の他方側に位置付けられており、
仕切板には、後縁板部よりも径方向の外側に、後縁板部と仕切板との隙間に向かう車室内空気の向きを仕切板から離れる方向に転向させる気流転向部(80)が設けられている、送風機。
【0009】
これによると、後縁板部と仕切板との隙間に向かう車室内空気の向きが気流転向部によって仕切板から離れる方向に転向されることで、車室内空気が後縁板部と仕切板との隙間に流入し難くなる。これにより、後縁板部と仕切板との隙間を介した車室内空気の第1通風路への流入が抑えられる。すなわち、外部から吸い込んだ車室外空気に車室内空気が混入してしまうことを抑制することができる。
【0010】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
第1実施形態に係る遠心送風機の概略構成図である。
第1実施形態に係る遠心送風機の一部を示す模式図である。
図2のIII部分の拡大図である。
第2実施形態に係る遠心送風機の一部を示す模式図である。
図4のV部分の拡大図である。
第3実施形態に係る遠心送風機の一部を示す模式図である。
図6のVII部分の拡大図である。
第4実施形態に係る遠心送風機の一部を示す模式図である。
図8のIX部分の拡大図である。
第5実施形態に係る遠心送風機の一部を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
【0013】
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図3を参照しつつ説明する。本実施形態では、本開示の送風機1を、外気および内気を区分して車室内へ吹き出すことが可能な内外気二層式の車両用空調装置に適用した例について説明する。
【0014】
車両用空調装置は、図示しないが、デフロスタ吹出口とベント吹出口とフット吹出口とを有し、それぞれの吹出口から車両のフロントウインドウ、乗員の上半身および乗員の足元に向けて送風する。
【0015】
図1に示すように、送風機1は、内外気箱10、フィルタ20、ファン30、電動モータ40、スクロールケーシング50、分離筒70を含んで構成されている。送風機1は、ファン軸心CLの方向が鉛直方向に一致するように配置されている。なお、車両用空調装置が実際に車両に搭載された場合にファン軸心CLの方向が鉛直方向に一致するものと限定されるわけではない。
【0016】
ここで、本明細書では、説明の便宜上、ファン30の回転中心となるファン軸心CLに沿う方向を軸方向DRaと呼ぶ。また、本明細書においては、特別な注記がない限り、ファン軸心CL上の任意の点を中心としてファン軸心CLと直交する平面上に描かれた円の半径の方向を径方向DRrと呼び、当該円の円周方向を周方向と呼ぶ。
【0017】
内外気箱10は、送風機1において上方側に配置されている。内外気箱10の上面には、第1外気導入口11、第2外気導入口12、第1内気導入口13、および第2内気導入口14が形成されている。第1外気導入口11および第2外気導入口12は、内外気箱10の内側に外気を導入するための開口である。第1内気導入口13および第2内気導入口14は、内外気箱10の内側に内気を導入するための開口である。
【0018】
内外気箱10の内側には、外気ドア15、内外気ドア16、および内気ドア17が設けられている。外気ドア15は、第1外気導入口11を開閉するドアである。内外気ドア16は、第2外気導入口12および第1内気導入口13を選択的に開閉するドアである。内気ドア17は、第2内気導入口14を開閉するドアである。外気ドア15および内気ドア17はバタフライドアで構成されている。内外気ドア16は、ロータリドアで構成されている。
【0019】
送風機1は、内外気箱10を備えることで、内気と外気とを区別して同時に吸入することが可能になっている。なお、外気ドア15および内気ドア17は、バタフライドア以外のドア(例えば、ロータリドア)で構成されていてもよい。また、内外気ドア16は、ロータリドア以外のドア(例えば、バタフライドア)で構成されていてもよい。
【0020】
フィルタ20は、内外気箱10の下方に配置されている。フィルタ20は、水平方向に略平行となる姿勢で配置されている。フィルタ20は、内外気箱10から導入された空気を濾過してパーティクル等の汚染物質を除去するものである。
【0021】
ファン30は、ファン軸心CLの軸方向DRaの一方側から吸い込み、吸い込んだ空気をファン軸心CLから遠ざかる方向に向けて吹き出す遠心ファンである。ファン30は、シロッコファンで構成されている。なお、ファン30は、シロッコファンに限らず、ラジアルファン、ターボファン等で構成されていてもよい。
【0022】
ファン30は、複数の第1ブレード31、複数の第2ブレード32、主板33、および分割板34を有している。複数の第1ブレード31は、ファン軸心CLの周りに並んで配置されている。複数の第1ブレード31の相互間には、空気が流れる第1翼通路310が形成される。
【0023】
複数の第2ブレード32は、ファン軸心CLの周りに並んで配置されている。複数の第2ブレード32は、複数の第1ブレード31に対して軸方向DRaの他方側に位置付けられている。複数の第2ブレード32の相互間には、空気が流れる第2翼通路320が形成される。
【0024】
主板33は、ファン軸心CLを中心とする円盤状の部材で構成されている。主板33は、その中心部に電動モータ40のシャフト42が相対回転不能に連結されるボス部331が設けられている。主板33は、ファン30の径方向DRrの外側の部位に複数の第2ブレード32の下端部が固定されている。
【0025】
分割板34は、複数の第1ブレード31と複数の第2ブレード32とを接続する部材である。分割板34は、複数の第1ブレード31の相互間に形成される第1翼通路310を流れる空気と、複数の第2ブレード32の相互間に形成される第2翼通路320を流れる空気との混合を抑える部材でもある。分割板34は、ファン軸心CLを中心とするリング状の部材で構成されている。分割板34には、軸方向DRaの一方側の板面に複数の第1ブレード31の下端部が固定され、軸方向DRaの他方側の板面に複数の第2ブレード32の上端部が固定されている。
【0026】
このように構成されるファン30は、複数の第1ブレード31、複数の第2ブレード32、主板33、および分割板34が、射出成形等の成形技術によって一体に成形された一体成形物として構成されている。
【0027】
電動モータ40は、ファン30を回転させる電動機である。電動モータ40は、ファン30を回転させるための動力を発生させる本体部41、本体部41の動力によって回転するシャフト42を有している。
【0028】
シャフト42は、本体部41から軸方向DRaの一方側に向かって延伸している。シャフト42は、モータキャップ43によって主板33に固定されている。これにより、シャフト42が回転すると、ファン30が回転する。
【0029】
スクロールケーシング50は、内部にファン30が収容されるケーシングである。スクロールケーシング50は、ファン30から放射状に吹き出される気流をファン30の周方向への流れに整流する働きをする。スクロールケーシング50は、ファン30に対して径方向DRrの外側に渦巻き状の通風路53を形成する。
【0030】
スクロールケーシング50は、図示しないが、車両用空調装置の空調ユニットに向けて空気を吹き出す吐出路が形成されている。これにより、スクロールケーシング50の内側を流れる空気は、空調ユニットに導入される。図示しない空調ユニットは、送風機1から導入された空気を所望の温度に調整して車室内へ吹き出すものである。空調ユニットは、蒸発器、ヒータコア等の熱交換器によって送風機1から導入された空気を所望の温度に調整する。
(【0031】以降は省略されています)

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