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公開番号2021069310
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210506
出願番号2019197441
出願日20191030
発明の名称作業機
出願人株式会社クボタ
代理人個人
主分類A01B 69/00 20060101AFI20210409BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】 ダッシング現象等の予期せぬ走行速度の増速を抑制して自動走行を行う。
【解決手段】作業機は、走行する走行装置と、走行装置の制動を行う制動装置と、を有する車体と、車体に対地作業装置を昇降可能に連結する昇降装置と、車体の位置を検出する位置検出装置と、位置検出装置が検出した車体の位置と走行予定ルートとに基づいて車体の自動走行及び昇降装置の制御を行う自動走行制御部と、を備え、自動走行制御部は、車体を走行させ且つ昇降装置に対地作業装置を昇降させながら、制動装置を制動させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
走行する走行装置と、前記走行装置の制動を行う制動装置と、を有する車体と、
前記車体に対地作業装置を昇降可能に連結する昇降装置と、
前記車体の位置を検出する位置検出装置と、
前記位置検出装置が検出した前記車体の位置と走行予定ルートとに基づいて前記車体の自動走行及び前記昇降装置の制御を行う自動走行制御部と、
を備え、
前記自動走行制御部は、前記車体を走行させ且つ前記昇降装置に前記対地作業装置を昇降させながら、前記制動装置を制動させる作業機。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記昇降装置は、前記対地作業装置を昇降させ、前記対地作業装置が接地していない非作業姿勢と、前記対地作業装置が接地し作業を行う作業姿勢と、に切り換え可能であり、
前記自動走行制御部は、前記昇降装置が前記非作業姿勢から前記作業姿勢に安定するまでの間、前記制動装置を制動させる請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記自動走行制御部は、前記昇降装置が前記非作業姿勢から前記作業姿勢に切り換わり、前記対地作業装置の作業部の圃場に対する上下位置が所定位置に達するまでの間、前記制動装置を制動させる請求項2に記載の作業機。
【請求項4】
前記昇降装置は、前記対地作業装置を昇降させ、前記対地作業装置が接地していない非作業姿勢と、前記対地作業装置が接地し作業を行う作業姿勢と、に切り換え可能であり、
前記自動走行制御部は、前記昇降装置が前記作業姿勢から前記非作業姿勢に安定するまでの間、前記制動装置を制動させる請求項1に記載の作業機。
【請求項5】
前記自動走行制御部は、前記昇降装置が前記作業姿勢から前記非作業姿勢に切り換わり、前記対地作業装置の作業部の圃場に対する上下位置が所定位置に達するまでの間、前記制動装置を制動させる請求項4に記載の作業機。
【請求項6】
前記対地作業装置は、回転して耕耘を行う耕耘爪と、前記耕耘爪を覆う耕耘カバーと、を有するロータリ耕耘機であり、
前記耕耘カバーは、揺動自在に取り付けられており、且つ下端部が圃場に接地可能であり、当該耕耘カバーの揺動角度を検出する角度検出部が設けられ、
前記自動走行制御部は、前記耕耘カバーの揺動角度が所定未満である場合、前記制動装置を制動させる請求項3に記載の作業機。
【請求項7】
前記昇降装置には、前記車体及び/又は前記対地作業装置から付与される負荷を検出する負荷検出部が設けられ、
前記自動走行制御部は、前記負荷検出部が検出した負荷の変化量が所定以上である場合、前記制動装置を制動させる請求項3又は5に記載の作業機。
【請求項8】
前記車体の走行速度の加速度を取得する加速度取得部を備え、
前記自動走行制御部は、前記加速度取得部が取得した加速度が所定以上である場合、前記制動装置を制動させる請求項3又は5に記載の作業機。
【請求項9】
前記車体及び前記対地作業装置のピッチ角を取得するピッチ角取得部を備え、
前記自動走行制御部は、前記ピッチ角取得部が取得したピッチ角が所定以上である場合、前記制動装置を制動させる請求項3又は5に記載の作業機。
【請求項10】
前記走行装置に付与される荷重を検出する荷重検出部を備え、
前記走行装置は、車輪と、前記車輪を支持する車軸と、を有し、
前記荷重検出部は、前記車軸に取り付けられ、当該車軸の変形に基づいて前記車輪に付与される荷重を検出し、
前記自動走行制御部は、前記荷重検出部が検出した荷重が所定以上減少した場合、前記制動装置を制動させる請求項3又は5に記載の作業機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ダッシング現象等の予期せぬ増速を抑制して自動走行する作業機に関する。
続きを表示(約 9,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されている作業機は、走行する走行装置と、前記走行装置の制動を行う制動装置と、を有する車体と、前記車体に対地作業装置を昇降可能に連結する昇降装置と、前記対地作業装置に動力を伝達する出力軸と、前記出力軸の回転トルクを測定するトルク測定手段と、昇降装置が非作業姿勢から作業姿勢へ下降させ、対地作業装置が非作業状態から作業状態へ降下する際の回転トルクの変動に基づいて制動装置に制動出力する制御装置と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010−011745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の作業機では、対地耕耘装置によるダッシング量の大きさを早期に判定することができる。
しかしながら、作業機が走行予定ルートに基づいて自動走行を行う場合には、作業者が作業機を操作しないため、ダッシング現象に対する制御が一層重要であり、対地作業装置を上昇させた際に、対地作業に対する抵抗が減少することによる予期せぬ増速を抑制する必要があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、ダッシング現象等の予期せぬ走行速度の増速を抑制して自動走行を行うことができる作業機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る作業機は、走行する走行装置と、前記走行装置の制動を行う制動装置と、を有する車体と、前記車体に対地作業装置を昇降可能に連結する昇降装置と、前記車体の位置を検出する位置検出装置と、前記位置検出装置が検出した前記車体の位置と走行予定ルートとに基づいて前記車体の自動走行及び前記昇降装置の制御を行う自動走行制御部と、を備え、前記自動走行制御部は、前記車体を走行させ且つ前記昇降装置に前記対地作業装置を昇降させながら、前記制動装置を制動させる。
【0007】
また、前記昇降装置は、前記対地作業装置を昇降させ、前記対地作業装置が接地していない非作業姿勢と、前記対地作業装置が接地し作業を行う作業姿勢と、に切り換え可能であり、前記自動走行制御部は、前記昇降装置が前記非作業姿勢から前記作業姿勢に安定するまでの間、前記制動装置を制動させる。
また、前記自動走行制御部は、前記昇降装置が前記非作業姿勢から前記作業姿勢に切り換わり、前記対地作業装置の作業部の圃場に対する上下位置が所定位置に達するまでの間、前記制動装置を制動させる。
【0008】
また、前記昇降装置は、前記対地作業装置を昇降させ、前記対地作業装置が接地していない非作業姿勢と、前記対地作業装置が接地し作業を行う作業姿勢と、に切り換え可能であり、前記自動走行制御部は、前記昇降装置が前記作業姿勢から前記非作業姿勢に安定するまでの間、前記制動装置を制動させる。
また、前記自動走行制御部は、前記昇降装置が前記作業姿勢から前記非作業姿勢に切り換わり、前記対地作業装置の作業部の圃場に対する上下位置が所定位置に達するまでの間、前記制動装置を制動させる。
【0009】
また、前記対地作業装置は、回転して耕耘を行う耕耘爪と、前記耕耘爪を覆う耕耘カバーと、を有するロータリ耕耘機であり、前記耕耘カバーは、揺動自在に取り付けられており、且つ下端部が圃場に接地可能であり、当該耕耘カバーの揺動角度を検出する角度検出部が設けられ、前記自動走行制御部は、前記耕耘カバーの揺動角度が所定未満である場合
、前記制動装置を制動させる。
【0010】
また、前記昇降装置には、前記車体及び/又は前記対地作業装置から付与される負荷を検出する負荷検出部が設けられ、前記自動走行制御部は、前記負荷検出部が検出した負荷の変化量が所定以上である場合、前記制動装置を制動させる。
また、前記車体の走行速度の加速度を取得する加速度取得部を備え、前記自動走行制御部は、前記加速度取得部が取得した加速度が所定以上である場合、前記制動装置を制動させる。
【0011】
また、前記車体及び前記対地作業装置のピッチ角を取得するピッチ角取得部を備え、前記自動走行制御部は、前記ピッチ角取得部が取得したピッチ角が所定以上である場合、前記制動装置を制動させる。
また、前記走行装置に付与される荷重を検出する荷重検出部を備え、前記走行装置は、車輪と、前記車輪を支持する車軸と、を有し、前記荷重検出部は、前記車軸に取り付けられ、当該車軸の変形に基づいて前記車輪に付与される荷重を検出し、前記自動走行制御部は、前記荷重検出部が検出した荷重が所定以上減少した場合、前記制動装置を制動させる。
【発明の効果】
【0012】
上記作業機によれば、ダッシング現象等の予期せぬ走行速度の増速を抑制して自動走行を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
作業機のブロック図、制動装置等を示す図である。
昇降装置を示す斜視図である。
昇降装置の動作を示す図である。
走行予定ルートを説明する図である。
自動走行を説明する図である。
昇降装置がロータリ耕耘装置を下降させる場合を説明する左側面図である。
昇降装置が牽引式耕耘装置を上昇させる場合を説明する左側面図である。
自動走行制御部による制動装置の制御の一連の流れを説明する図である。
第1の変形例における作業機のブロック図を示す図である。
第1の変形例における自動走行制御部による制動装置の制御の一連の流れを説明する図である。
第2の変形例における作業機のブロック図を示す図である。
第2の変形例における自動走行制御部による制動装置の制御の一連の流れを説明する図である。
第3の変形例における作業機のブロック図を示す図である。
第3の変形例における自動走行制御部による制動装置の制御の一連の流れを説明する図である。
第4の変形例における作業機のブロック図を示す図である。
第4の変形例における自動走行制御部による制動装置の制御の一連の流れを説明する図である。
第5の変形例における作業機のブロック図を示す図である。
第5の変形例における自動走行制御部による制動装置の制御の一連の流れを説明する図である。
作業装置としてロータリ耕耘装機を連結した作業機の側面全体図である。
作業装置として牽引式耕耘装置を連結した作業機の側面全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、作業機1の1つであるトラクタについて説明する。図12A、図12Bに示すように、作業機1は、走行装置7を有する車体(走行車両)3と、原動機4と、変速装置5
と、を備えている。車体3には運転席10が設けられている。以下の説明においては、作業機1の運転席10に着座した運転者の前側(図12A、図12Bの矢印A1方向)を前方、運転者の後側(図12A、図12Bの矢印A2方向)を後方、運転者の左側(図12A、図12Bの手前側)を左方、運転者の右側(図12A、図12Bの奥側)を右方として説明する。また、前後方向に直交する方向である水平方向を車体幅方向として説明する。
【0015】
走行装置7は、回転する車輪(前輪7F及び後輪7R)を有する装置である。車輪7F,7Rは、車軸21によって支持されており、図1に示すように前輪7Fは前車軸21Fによって支持され、後輪7Rは後車軸21Rによって支持されている。前輪7Fは、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。また、後輪7Rも、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。
【0016】
原動機4は、ディーゼルエンジン、電動モータ等である。変速装置5は、変速によって走行装置7の推進力を切換可能であるとともに、走行装置7の前進、後進の切換が可能である。本実施形態においては、変速装置5は、無段変速機であり、特に油圧機械式無段変速機(HMT:Hydraulic Mechanical Transmission)である。車体3は、原動機4からの動力を伝達する出力軸(PTO軸)6を備えている。出力軸6は、車体3の後部から後方に向けて突出している。
【0017】
また、図12A、図12Bに示すように、車体3は、作業装置2を着脱可能、且つ昇降可能な昇降装置8を有している。具体的には、車体3の後部には、3点リンク機構等で構成された昇降装置8が設けられている。これによって、車体3は、作業装置2を連結可能である。車体3は、作業装置2を昇降装置8に連結することによって、作業装置2を牽引することができる。
【0018】
作業装置2は、芋や人参の掘り取りを行う掘り取り装置、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う掘り取り装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。本実施形態においては、作業装置2は、圃場で対地作業(耕耘作業)を行う対地作業装置30であり、特にロータリ耕耘装置31及び牽引式耕耘装置41である。対地作業装置30は、圃場に対して対地作業を行う作業部33,42を有しており、作業部33,42は、外部から入力された動力によって駆動し、又は車体3によって牽引されることで、掘削等の対地作業を行う。なお、図12Aでは、作業装置2としてロータリ耕耘装置31を昇降装置8に連結した例を示し、図12Bでは、作業装置2として牽引式耕耘装置41を昇降装置8に連結した例を示している。ロータリ耕耘装置31は、出力軸6から伝達された動力によって駆動して対地作業を行う作業装置2であり、牽引式耕耘装置41は、車体3に牽引されることで対地作業を行うサブソイラや、プラウ、カルチベータである。
【0019】
図1に示すように、作業機1は、操舵装置11を備えている。操舵装置11は、ハンドル(ステアリングホイール)11aと、ハンドル11aの回転に伴って回転する回転軸(操舵軸)11bと、ハンドル11aの操舵を補助する補助機構(パワーステアリング機構)11cと、を有している。補助機構11cは、油圧ポンプ12と、油圧ポンプ12から吐出した作動油が供給される制御弁13と、制御弁13により作動するステアリングシリンダ14とを含んでいる。制御弁13は、制御信号に基づいて作動する電磁弁である。制御弁13は、例えば、スプール等の移動によって切り換え可能な3位置切換弁である。また、制御弁13は、操舵軸11bの操舵によっても切換可能である。ステアリングシリンダ14は、前輪7Fの向きを変えるアーム(ナックルアーム)15に接続されている。
【0020】
したがって、ハンドル11aを操作すれば、当該ハンドル11aに応じて制御弁13の切換位置及び開度が切り換わり、当該制御弁13の切換位置及び開度に応じてステアリングシリンダ14が左又は右に伸縮することによって、前輪7Fの操舵方向を変更することができる。なお、上述した操舵装置11は一例であり、上述した構成に限定されない。
図1に示すように、作業機1は、制動装置25を備えている。制動装置25は、左制動装置25aと、右制動装置25bとを有している。左制動装置25a及び右制動装置25
bは、ディスク型の制動装置25であり、制動する制動状態と、制動を解除する解除状態に切換可能である。左制動装置25aは、後車軸21Rの左側に設けられ、右制動装置25bは、後車軸21Rの右側に設けられている。例えば、運転席10の近傍には、左ブレーキペダルと、右ブレーキペダルとが設けられている。作業機1を操作するオペレータが左ブレーキペダルを操作する(踏み込む)ことによって、左ブレーキペダルに連結された左連結部材26aが制動方向へ動き、左制動装置25aを制動状態にすることができる。オペレータが右ブレーキペダルを操作する(踏み込む)ことによって、右ブレーキペダルに連結された右連結部材26bが制動方向へ動き、右制動装置25bを制動状態にすることができる。
【0021】
また、左連結部材26aには、作動油により作動する左油圧作動部27aが連結されている。左油圧作動部27aには、油路を介して第1作動弁(左制動弁)28aが接続されている。第1作動弁28aによって、左油圧作動部27aを作動させることにより、左連結部材26aを制動方向に移動させることができる。また、右連結部材26bには、作動油により作動する右油圧作動部27bが連結されている。右油圧作動部27bには、油路を介して第2作動弁(右制動弁)28bが接続されている。第2作動弁28bによって、右油圧作動部27bを作動させることにより、右連結部材26bを制動方向に移動させることができる。
【0022】
以上のように、左制動装置25a及び右制動装置25bは、左ブレーキペダル及び右ブレーキペダルの操作だけでなく、左油圧作動部27a及び右油圧作動部27bの作動によっても、左の後輪7R及び右の後輪7Rのそれぞれを独立して制動状態にすることができる。なお、本実施形態において、左制動装置25aは、後車軸21Rの左側に設けられ、右制動装置25bは、後車軸21Rの右側に設けられ、制動装置25は、車輪7F,7Rのうち後輪7Rの制動を行うが、制動装置25は、左制動装置25a及び右制動装置25bに代えて、或いは加えて前車軸21Fの左側及び右側に設けられ、前輪7Fの制動を行ってもよい。
【0023】
対地作業装置30のうち、ロータリ耕耘装置31を例に説明すると、対地作業装置30は、連結構造20等の装着構造を介して、或いは直接昇降装置8に着脱自在に連結される。図12に示すように、対地作業装置30は、機枠32と、作業部(対地作業部)33と、耕耘カバー34と、を備えている。機枠32は、作業機1の昇降装置8と連結される部分である。作業部33は、対地作業を行う部分であり、本実施形態においては耕耘作業を行う。作業部33は、爪軸33aと、耕耘爪33bを有している。爪軸33aは、ロータリ耕耘装置31に設けられた伝動機構35によって出力軸6から動力を伝達される。耕耘爪33bは、爪軸33aに取り付けられており、当該爪軸33aの軸心廻りに回転して、耕起と砕土を行う。耕耘爪33bは、車体3が前進する際の車輪7F,7Rの回転方向と同一の回転方向、即ち左側方視で反時計回りに回転する。耕耘爪33bは、爪軸33aの車体幅方向の一方側(左側)から他方側(右側)に亘って配置されており、爪軸33aの軸心から径外方に延びている。
【0024】
図12Aに示すように、耕耘カバー34は、作業部33を覆うカバーである。耕耘カバー34は、作業部33の上方側、後方側、及び作業部33の車体幅方向の両側の後部側を覆い、下端側には、整地カバーが着脱可能に取り付けられている。耕耘カバー34は、車体幅方向に延びる枢支軸廻りに回動自在に枢支されている。具体的には、耕耘カバー34の上端側は、伝動機構35に固定された側板に枢支されており、鉛直方向に揺動可能である。耕耘カバー34は、対地作業装置30に設けられた弾下装置36によって下方に付勢される。
【0025】
また、牽引式耕耘装置41について、プラウを例に説明すると、プラウの作業部42は、基端部から下方に延びる耕耘爪42aを有し、作業機1に牽引されることで鋤き起こし作業を行なう。プラウは作業機1に牽引されると、耕耘爪42aが圃場に進入して土を反転し、圃場を鋤き起こす。
昇降装置8について詳しく説明すると、図2に示すように、昇降装置8は、リフトアーム8a、ロアリンク8b、トップリンク8c、リフトロッド8d、リフトシリンダ8eを
有しており、図3に示すように、対地作業装置30を昇降させ、対地作業装置30が接地していない非作業姿勢と、対地作業装置30が接地し作業を行う作業姿勢と、に切り換え可能である。リフトアーム8aの前端部は、変速装置5を収容するケース(ミッションケース)の後上部に上方又は下方に揺動可能に支持されている。リフトアーム8aは、リフトシリンダ8eの駆動によって揺動(昇降)する。リフトシリンダ8eは、油圧シリンダから構成されている。リフトシリンダ8eは、制御弁16を介して油圧ポンプ12と接続されている。制御弁16は、電磁弁等であって、リフトシリンダ8eを伸縮させる。
【0026】
図2、図3に示すように、ロアリンク8bの前端部は、変速装置5の後下部に上方又は下方に揺動可能に支持されている。トップリンク8cの前端部は、ロアリンク8bよりも上方において、変速装置5の後部に上方又は下方に揺動可能に支持されている。リフトロッド8dは、リフトアーム8aとロアリンク8bとを連結している。ロアリンク8bの後部及びトップリンク8cの後部には、作業装置2が連結される。図3に示すように、リフトシリンダ8eが駆動(伸縮)すると、リフトアーム8aが昇降するとともに、リフトロッド8dを介してリフトアーム8aと連結されたロアリンク8bが昇降する。これにより、昇降装置8は、非作業姿勢と作業姿勢とに切り換え可能であり、作業装置2がロアリンク8bの前部を支点として、上方又は下方に揺動(昇降)する。
【0027】
作業機1は、予め設定された走行予定ルートLに基づいて、自動走行を行い、且つ昇降装置8を昇降させ、作業を行うことができる。
図1に示すように、作業機1は、位置検出装置50を備えている。位置検出装置50は、車体3の位置を検出する装置である。本実施形態において、位置検出装置50は、例えば測位装置である。位置検出装置50は、D−GPS、GPS、GLONASS、北斗、ガリレオ、みちびき等の衛星測位システム(測位衛星)により、自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出可能である。即ち、位置検出装置50は、測位衛星から送信された衛星信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)を受信し、衛星信号に基づいて、作業機1の位置(例えば、緯度、経度)、即ち、車体位置W1を検出する。図1に示すように、位置検出装置50は、受信装置51と、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)52とを有している。受信装置51は、アンテナ等を有していて測位衛星から送信された衛星信号を受信する装置であり、慣性計測装置52とは別に車体3に取付けられている。この実施形態では、受信装置51は、車体3に設けられたロプスの上部に取り付けられている。なお、受信装置51の取り付け位置は、上記位置に限定されず、ボンネットの中央部であってもよく、車体3にキャビン等の保護機構が設けられている場合、保護機構の上部であってもよい。
【0028】
慣性計測装置52は、車体3の加速度αを検出する加速度センサ、車体3の角速度を検出するジャイロセンサ等を有している。車体3、例えば、運転席10の下方に設けられ、慣性計測装置52によって、車体3のロール角、ピッチ角θ2、ヨー角等を検出することができる。
なお、本実施形態において、位置検出装置50は、衛星信号に基づいて車体3の位置を検出する位置検出装置50であるが、位置検出装置50は、車体3の位置を検出することができればよく、慣性計測装置52が検出した加速度αと所定の位置情報に基づいて車体3の位置を検出するようなものでもよく、上記構成に限定されない。
【0029】
図1に示すように、作業機1は、制御装置60と記憶部62とを備えている。制御装置60は、作業機1における走行系の制御、作業系の制御等を行う装置である。記憶部62は、不揮発性のメモリ等であり、制御装置60の制御に関する様々な情報を記憶している。
図1に示すように、操舵装置11は、自動操舵装置17を有している。自動操舵装置17は、車体3の自動操舵を行う機構であって、走行予定ルートLと、位置検出装置50で検出された車体3の位置(走行位置)と、に基づいて車体3を自動操舵する。自動操舵装置17は、ステアリングモータ17aとギア機構17bとを備えている。ステアリングモータ17aは、走行位置に基づいて、回転方向、回転速度、回転角度等が制御可能なモータである。ギア機構17bは、操舵軸11bに設けられ且つ当該操舵軸11bと供回りす
るギアと、ステアリングモータ17aの回転軸に設けられ且つ当該回転軸と供回りするギアとを含んでいる。ステアリングモータ17aの回転軸が回転すると、ギア機構17bを介して、操舵軸11bが自動的に回転(回動)し、走行位置が走行予定ルートRに一致するように、前輪7Fの操舵方向を変更することができる。
【0030】
図1に示すように、制御装置60は、作業機1の自動走行を制御する自動走行制御部60aを有している。自動走行制御部60aは、制御装置60に設けられた電気・電子回路、CPU等に格納されたプログラム等から構成されている。自動走行制御部60aは、変速装置5の変速段、原動機4の回転数、制動装置25の制動制御、及び昇降装置8の昇降制御を行うことができ、位置検出装置50が検出した車体3の位置と走行予定ルートLとに基づいて車体3の自動走行、及び対地作業装置30による作業を制御する。具体的には、例えば自動走行制御部60aは、左ブレーキペダル及び右ブレーキペダルの操作とは別に制動装置25の制御を行う。自動走行制御部60aは、第1作動弁28aを制御し、左油圧作動部27aを作動させることにより、左連結部材26aを制動方向に移動させる。一方、自動走行制御部60aは、第2作動弁28bを制御し、右油圧作動部27bを作動させることにより、右連結部材26bを制動方向に移動させる。
(【0031】以降は省略されています)

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