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公開番号2021069254
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210430
出願番号2019195265
出願日20191028
発明の名称電源装置及び画像形成装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類H02M 3/28 20060101AFI20210402BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】簡易な回路構成で、スイッチングノイズによる雑音端子電圧の上昇を抑制すること。
【解決手段】直列に接続された一次巻線206a、206bと二次巻線206cとを有するトランス206と、出力端子203c、203dを有し、交流電圧を整流するダイオードブリッジ203と、出力端子203cと一次巻線206aと一次巻線206bとが接続された接続点との間に接続された、インダクタ204とダイオード205とが直列に接続された直列回路と、一端が一次巻線206bと接続され、他端が出力端子203dに接続され、オン状態又はオフ状態に切り替えられるFET208と、一端が一次巻線206aと接続され、他端が出力端子203dに接続された電解コンデンサ207と、一端が出力端子203cに接続され、他端が一次巻線206aに接続されたバイパス用コンデンサ211と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
直列に接続された第一の一次巻線及び第二の一次巻線と、二次巻線とを有するトランスと、
第一の出力端子及び第二の出力端子を有し、交流電圧を整流する整流回路と、
インダクタと整流素子とが直列に接続された直列回路であって、前記第一の出力端子と前記第一の一次巻線の一端と前記第二の一次巻線の一端とが接続された接続点との間に接続された前記直列回路と、
一端が前記第二の一次巻線の他端と接続され、他端が前記第二の出力端子に接続され、オン状態又はオフ状態に切り替えられるスイッチング素子と、
一端が前記第一の一次巻線の他端と接続され、他端が前記第二の出力端子に接続された第一のコンデンサと、
一端が前記第一の出力端子に接続され、他端が前記第一の一次巻線の他端に接続された第二のコンデンサと、
を備えることを特徴とする電源装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第二のコンデンサの容量は、前記第一のコンデンサの容量よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記第二のコンデンサの耐圧は、前記整流回路に入力される前記交流電圧のピーク電圧よりも低いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記直列回路は、前記第一の出力端子の出力電圧が前記接続点の電圧よりも高い場合に、電流が流れることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項5】
前記接続点の電圧は、前記スイッチング素子がオン状態のときには、前記第一のコンデンサの充電電圧を前記第一の一次巻線の巻数と前記第二の一次巻線の巻数とにより分圧した電圧であることを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
【請求項6】
前記整流回路は、前記交流電圧を全波整流することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項7】
前記インダクタの一端が前記第一の出力端子に接続され、前記整流素子の一端が前記第一の一次巻線の一端と前記第二の一次巻線の一端とが接続された接続点に接続されたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項8】
シートに画像形成を行う画像形成手段と、
前記画像形成手段に電力を供給する電源装置と、
を備える画像形成装置であって、
前記電源装置は、
直列に接続された第一の一次巻線及び第二の一次巻線と、二次巻線とを有するトランスと、
第一の出力端子及び第二の出力端子を有し、交流電圧を整流する整流回路と、
インダクタと整流素子とが直列に接続された直列回路であって、前記第一の出力端子と前記第一の一次巻線の一端と前記第二の一次巻線の一端とが接続された接続点との間に接続された前記直列回路と、
一端が前記第二の一次巻線の他端と接続され、他端が前記第二の出力端子に接続され、オン状態又はオフ状態に切り替えられるスイッチング素子と、
一端が前記第一の一次巻線の他端と接続され、他端が前記第二の出力端子に接続された第一のコンデンサと、
一端が前記第一の出力端子に接続され、他端が前記第一の一次巻線の他端に接続された第二のコンデンサと、
を有することを特徴とする画像形成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ノイズ放出を抑制した電源装置、及び電源装置を備える画像形成装置に関する。
続きを表示(約 9,900 文字)【背景技術】
【0002】
コンセントを介して商用交流電源から供給される電力を有効に利用するとともに、高周波ノイズを抑制する目的で、力率改善回路を備える電源装置が使用されることがある。力率改善回路を備える電源装置には、力率が100%に近い特性を有する専用電源装置と、力率が90%前後の1つのコンバータで構成される簡易な電源装置と、に大別される。例えば、特許文献1では、1つのコンバータで力率を改善した力率改善回路を備えたスイッチング電源装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002−247843号公報.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1で提案されたスイッチング電源装置では、スイッチング素子から発生する高周波ノイズを除去するバイパス用コンデンサが、ダイオードブリッジの出力側の端子間に並列に接続された構成となっており、次のような課題を有している。高周波ノイズがプリント基板のパターン配線に流れると、パターン配線が有するインピーダンスにより、電圧リップルが生じる。そして、バイパス用コンデンサがダイオードブリッジの出力側の端子間に接続された構成の場合には、ダイオードブリッジの入力側にも電圧リップルが伝達され、雑音端子電圧が上昇しやすい。また、特にグランド(GND)ライン側に高周波ノイズが発生すると、スイッチング電源装置を制御する制御ICのグランド端子にも高周波ノイズが生じ、グランド端子から入力した高周波ノイズにより制御ICが誤動作するおそれがある。更に、特許文献1で提案されたスイッチング電源装置では、商用交流電源からの入力電圧が、フィルタ回路を介してダイオードブリッジに直接印加される。そのため、バイパス用コンデンサには入力電圧のピーク電圧以上の耐圧を有するコンデンサが必要となり、コストアップとなるといった課題を有している。
【0005】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、簡易な回路構成で、スイッチングノイズによる雑音端子電圧の上昇を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
【0007】
(1)直列に接続された第一の一次巻線及び第二の一次巻線と、二次巻線とを有するトランスと、第一の出力端子及び第二の出力端子を有し、交流電圧を整流する整流回路と、インダクタと整流素子とが直列に接続された直列回路であって、前記第一の出力端子と前記第一の一次巻線の一端と前記第二の一次巻線の一端とが接続された接続点との間に接続された前記直列回路と、一端が前記第二の一次巻線の他端と接続され、他端が前記第二の出力端子に接続され、オン状態又はオフ状態に切り替えられるスイッチング素子と、一端が前記第一の一次巻線の他端と接続され、他端が前記第二の出力端子に接続された第一のコンデンサと、一端が前記第一の出力端子に接続され、他端が前記第一の一次巻線の他端に接続された第二のコンデンサと、を備えることを特徴とする電源装置。
【0008】
(2)シートに画像形成を行う画像形成手段と、前記画像形成手段に電力を供給する電源装置と、を備える画像形成装置であって、前記電源装置は、直列に接続された第一の一次巻線及び第二の一次巻線と、二次巻線とを有するトランスと、第一の出力端子及び第二の出力端子を有し、交流電圧を整流する整流回路と、インダクタと整流素子とが直列に接続された直列回路であって、前記第一の出力端子と前記第一の一次巻線の一端と前記第二の一次巻線の一端とが接続された接続点との間に接続された前記直列回路と、一端が前記第二の一次巻線の他端と接続され、他端が前記第二の出力端子に接続され、オン状態又はオフ状態に切り替えられるスイッチング素子と、一端が前記第一の一次巻線の他端と接続され、他端が前記第二の出力端子に接続された第一のコンデンサと、一端が前記第一の出力端子に接続され、他端が前記第一の一次巻線の他端に接続された第二のコンデンサと、を有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡易な回路構成で、スイッチングノイズによる雑音端子電圧の上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例のレーザビームプリンタの概略構成を示す断面図
実施例のスイッチング電源装置の回路図
実施例のスイッチング電源装置の電流ルートを説明する図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、本発明を適用したスイッチング電源装置を備える電子機器の一例である画像形成装置を例に挙げて説明するが、本発明が適用可能な電子機器は、画像形成装置に限るものではない。
【実施例】
【0012】
[画像形成装置の構成]
図1は、本発明が適用された電源装置を備える画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタ100(以下、プリンタ100という)の構成を示す概略構成図である。プリンタ100は、静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム101、感光ドラム101の表面を一様な電位に帯電する帯電部102、感光ドラム101の表面をレーザ光で走査し、静電潜像を形成する露光装置109を備えている。更に、プリンタ100は、図中、矢印方向に回転する感光ドラム101上に形成された静電潜像を、トナーを付着させて現像する現像部103を備えている。また、露光装置109は、画像情報に応じてレーザ光を出射するレーザダイオード109aと、レーザダイオード109aから出射されたレーザ光を偏向する回転多面鏡109bを有している。回転多面鏡109bにより偏向されたレーザ光は、光学レンズ、折り返しミラーを経由して、感光ドラム101上に照射され、感光ドラム101上に静電潜像が形成される。
【0013】
そして、プリンタ100は、感光ドラム101上に形成されたトナー像を転写部105で給紙カセット104から供給されたシートSに転写し、トナー像が転写されたシートSは、定着器106に搬送される。定着器106は、内部にヒータを有し、シートS上のトナーを加熱する定着ローラ106bと、定着ローラ106bとの間に挟持されたシートSを加圧する加圧ローラ106aとを有し、シートS上のトナー像を加熱、加圧して、シートSに定着させる。トナー像が定着されたシートSは搬送され、トレイ107に排出される。このようにシートに画像形成を行う感光ドラム101、帯電部102、現像部103、転写部105が、画像形成部(画像形成手段)を構成している。
【0014】
また、レーザビームプリンタ100は低電圧電源装置108を備え、低電圧電源装置108はモータ等の駆動部や制御部110に電力を供給する。制御部110は、画像形成部による画像形成動作やシートSの搬送動作を制御する。また、制御部110は、シートSに画像形成を行う場合には、画像形成に先立ち、定着器106のヒータに商用交流電源から電力供給を行う制御を行い、定着ローラ106bの温度がトナー像の定着に適切な温度となるように、温度制御を行う。
【0015】
[電源装置の構成]
図2は、図1において低電圧電源装置108として説明したスイッチング電源装置200の構成を示す回路図である。図2に示すスイッチング電源装置200は、フィルタ回路202、ダイオードブリッジ203、インダクタ204、ダイオード205、トランス206、スイッチング素子である電界効果トランジスタ(以下、FETという)208を有している。また、スイッチング電源装置200は、第一のコンデンサである電解コンデンサ207(以下、コンデンサ207ともいう)と、第二のコンデンサであるバイパス用コンデンサ211(以下、コンデンサ211ともいう)とを有している。更に、スイッチング電源装置200は、トランス206の二次側にはダイオード209、コンデンサ210を有している。また、トランス206は、一次巻線206a(第一の一次巻線)、206b(第二の一次巻線)、二次巻線206cを有し、一次巻線206a、206bと二次巻線206cの極性は、図中黒丸で示すように互いに逆に設定されている。
【0016】
図2において、ACプラグ201をコンセントに接続すると、商用交流電源(不図示)から交流電圧がスイッチング電源装置200に入力される。入力された交流電圧は、フィルタ回路202を介して、ダイオードブリッジ203に入力される。ダイオードブリッジ203は、入力側の端子203a、203bと、出力側の端子203c(第一の出力端子)、203d(第二の出力端子)を有する。ダイオードブリッジ203は、入力側の端子203a、203bから入力される交流電圧を全波整流し、出力側の端子203c、203dに出力する。
【0017】
整流回路であるダイオードブリッジ203の出力側の端子203cは、コンデンサ211の一端と、インダクタ204の一端に接続されている。コンデンサ211の他端は、電解コンデンサ207の一端と、トランス206の一次巻線206aの一端と、に接続されている。インダクタ204の他端は、ダイオード205のアノード端子に接続され、ダイオード205のカソード端子は、トランス206の一次巻線206bの一端と接続されている。このように、インダクタ204と整流素子であるダイオード205とは直列に接続され、直列回路を構成している。
【0018】
トランス206の一次巻線206aと一次巻線206bは直列に接続されており、一次巻線206aの一端は、コンデンサ211の他端と接続され、一次巻線206aの他端は、一次巻線206bの一端とダイオード205のカソード端子とに接続されている。一次巻線206bの他端は、FET208のドレイン端子に接続され、FET208のソース端子は、電解コンデンサ207の他端と、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203dと、に接続されている。また、FET208のゲート端子は制御IC(不図示)に接続され、FET208は、制御ICからゲート端子に印加される入力電圧に応じて、オン状態、又はオフ状態に設定される。上述した接続構成により、電解コンデンサ207は、トランス206の直列に接続された一次巻線206a及び一次巻線206bと並列に接続されている。
【0019】
また、トランス206の二次巻線206cの一端は、ダイオード209のアノード端子に接続され、カソード端子はコンデンサ210の一端に接続されている。コンデンサ210は、一端はダイオード209のカソード端子に接続され、他端は、トランス206の二次巻線206の他端に接続されている。コンデンサ210の充電電圧は、スイッチング電源装置200の出力電圧Voとして、スイッチング電源装置200に接続された外部負荷に出力される。
【0020】
上述したように、制御IC(不図示)からFET208のゲート端子に印加された電圧に応じて、FET208はオン状態、又はオフ状態となる。FET208がオン状態になると、トランス206の一次巻線206aと一次巻線206bとが接続された接続点の電圧は、電解コンデンサ207の充電電圧を一次巻線206a、206bのそれぞれの巻数により分圧した電圧となる。分圧された電圧は、ダイオード205のカソード端子側の電圧でもある。このとき、分圧された電圧よりも、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cの出力電圧の方が高い場合には、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cから出力電流が、次のような電流ルートで流れる。すなわち、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cからの出力電流は、インダクタ204、ダイオード205、一次巻線206b、FET208を経由して、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203dへと流れる。一方、分圧された電圧の方が、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cの出力電圧よりも高い場合には、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cからの出力電流は流れない。そして、ダイオードブリッジ203の出力電圧は、電解コンデンサ207の充電電圧を一次巻線206a、206bの巻数により分圧した電圧でクランプされる。
【0021】
このように、FET208がオン状態の場合には、トランス206の一次巻線206aと一次巻線206bとが接続された接続点の電圧は、電解コンデンサ207の充電電圧を一次巻線206a、206bの巻数により分圧した電圧である。そのため、一次巻線206aの巻数を一次巻線206bの巻数よりも多くすることで分圧電圧は低くなり、ダイオードブリッジ203の出力電圧がより低い電圧でも、出力側の端子203cから出力電流が流れることになる。また、スイッチング電源装置200に接続された外部負荷(不図示)が略一定であり、出力電圧Voが安定している場合には、電解コンデンサ207の充電電圧は、ほぼ一定の電圧となるため、分圧電圧も略一定の電圧となる。ダイオードブリッジ203では、正弦波である交流電圧を全波整流するため、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cの出力電圧は正弦波状に変化するため、出力電流の波形も略正弦波状に変化することになる。そのため、スイッチング電源装置200は、力率が高い電源特性を得ることができる。
【0022】
上述した制御IC(不図示)は、トランス206の出力電圧Voの状態に基づいて、出力電圧Voの電圧値を示すフィードバック信号を出力するフィードバック制御部(不図示)からのフィードバック信号に基づいて、FET208のオン、オフ制御を行う。すなわち、制御ICは、フィードバック信号に基づいて、FET208のオン状態の時間やデューティ(オン状態とオフ状態の時間比)を変化させて、二次巻線206c側に誘起される電圧の制御を行う。トランス206の二次側では、二次巻線206cに誘起される電圧をダイオード209、コンデンサ210で整流平滑することにより、出力電圧Voを安定化させる。
【0023】
図2に示すコンデンサ211は、FET208をオフ状態からオン状態、又はオン状態からオフ状態に切り替えた際に発生するスイッチングノイズをバイパスするためのコンデンサである。上述したように、電解コンデンサ207の充電電圧を一次巻線206aと一次巻線206bの巻数に応じて分圧し、分圧された電圧よりもダイオードブリッジ203の端子203cの出力電圧が高い場合には、ダイオードブリッジ203から出力電流が流れる。一方、ダイオードブリッジ203から出力電流が流れないときには、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cの出力電圧は、電解コンデンサ207の充電電圧を一次巻線206aと一次巻線206bによる分圧電圧でクランプされる。そのため、コンデンサ211の両端電圧は、商用交流電源からの入力電圧のピーク電圧と分圧電圧との差分電圧となる。一方、コンデンサ211をダイオードブリッジ203の出力側の端子203c、203d間に並列に接続した場合には、コンデンサ211の両端電圧は、商用交流電源からの入力電圧のピーク電圧とグランド(GND)との差分電圧となる。そのため、図2に示すコンデンサ211の接続構成では、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203c、203d間に並列に接続した場合と比較して、コンデンサ211の耐圧を下げることができる。
【0024】
また、電解コンデンサ207は、瞬時的な停電時にも安定した電圧を出力するとともに、電解コンデンサ207に流れるリップル電流による発熱を所定値以下に抑えるために、数百μF〜数千μFの大きな容量のコンデンサで構成される。一方、コンデンサ211は、高周波ノイズを吸収する目的で設置しているため、高周波のインピーダンス特性が低い0.1μF〜数μFの小容量のコンデンサで構成される。具体的には、コンデンサ211には、周波数特性の良いコンデンサであるフィルムコンデンサやセラミックコンデンサが使用される。
【0025】
[FETオン・オフ時の低周波電流、高周波電流の流れ]
図3は、FET208がオフ状態からオン状態、又はオン状態からオフ状態に切り替わったときのスイッチング電源装置200の回路に流れる電流を表した概念図である。図3(a)は、FET208がオフ状態からオン状態に切り替わった直後に流れる高周波電流の電流ルート(図中、太い矢印で表示)を示した図である。図3(a)に示すように、FET208がオフ状態からオン状態に切り替わった直後には、コンデンサ211からインダクタ204、ダイオード205、一次巻線206b、FET208、コンデンサ207を経由し、コンデンサ211に戻る高周波電流が流れる。図3(b)は、図3(a)の状態からその後、ダイオードブリッジ203の端子203cの出力電圧が、一次巻線206aと一次巻線206bとが接続された接続点の電圧よりも高い場合に流れる低周波電流の電流ルート(図中、太い矢印で表示)を示す図である。図3(b)に示すように、ダイオードブリッジ203の端子203cから出力された電流は、インダクタ204、ダイオード205、一次巻線206b、FET208を経由して、ダイオードブリッジ203の端子203dへと流れる。なお、上述したように、ダイオードブリッジ203の端子203cの出力電圧が、一次巻線206aと一次巻線206bとが接続された接続点の電圧よりも低い場合には、低周波電流は流れない。
【0026】
続いて、図3(c)は、FET208がオン状態からオフ状態に切り替わった直後に流れる高周波電流の電流ルート(図中、太い矢印で表示)を示した図である。図3(c)に示すようにFET208がオン状態からオフ状態に切り替わった直後には、コンデンサ211からインダクタ204、ダイオード205、一次巻線206aを経由し、コンデンサ211に戻る高周波電流が流れる。図3(d)は、図3(c)の状態からその後、ダイオードブリッジ203の端子203cの出力電圧が、一次巻線206aと一次巻線206bとが接続された接続点の電圧よりも高い場合に流れる低周波電流の電流ルート(図中、太い矢印で表示)を示す図である。図3(d)に示すように、ダイオードブリッジ203の端子203cから出力された電流は、インダクタ204、ダイオード205、一次巻線206a、コンデンサ207を経由して、ダイオードブリッジ203の端子203dへと流れる。なお、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cの出力電圧が、一次巻線206aと一次巻線206bとが接続された接続点の電圧よりも低い場合には、低周波電流は流れない。
【0027】
図3(b)と図3(d)に示す低周波電流は、コンデンサ211をどこに配置しても同じ電流ルートを流れる。一方、図2に示すように、コンデンサ211をダイオードブリッジ203の出力側の端子203cと、コンデンサ207と一次巻線206aとの接続点との間に配置することにより、高周波電流は次のようなルートで流れる。すなわち、FET208がオフ状態からオン状態に切り替わった際には、高周波電流は、図3(a)に示す電流ルートを通って流れる。同様に、FET208がオン状態からオフ状態に切り替わった際には、高周波電流は、図3(c)に示す電流ルートを通って流れる。高周波電流には、FET208のスイッチングノイズが多く含まれている。そのため、高周波電流がダイオードブリッジ203の近くを流れると、高周波電流に含まれるノイズ成分が、ダイオードブリッジ203の入力側に伝達されやすくなり、雑音端子電圧を上昇させる要因となってしまう。図3(a)と図3(c)に示す高周波電流の電流ルートに着目すると、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cから離れた位置を、高周波電流が流れていると判断することができる。そのため、高周波電流に含まれるノイズ成分が、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cから、ダイオードブリッジ203の入力側の端子203a、203bに伝達され難くなる。
【0028】
また、FET208を制御する制御IC(不図示)のグランド(GND)端子は、FET208のソース端子側、又はコンデンサ207のグランド(GND)側に接続するのが一般的である。そして、スイッチング電源装置200は、FET208がオフ状態からオン状態に切り替わったときよりも、オン状態からオフ状態に切り替わったときに、より大きなスイッチングノイズを放出する。図3(c)に示すように、FET208がオン状態からオフ状態に切り替わったときに流れる高周波電流は、FET208のソース端子側にもコンデンサ207のグランド(GND)側にも流れていないことが分かる。したがって、制御IC(不図示)のグランド(GND)端子は、FET208のソース端子側、又はコンデンサ207のグランド(GND)側のどちらかに接続しても、高周波電流の影響を受け難くなる。
【0029】
以上説明したように、本実施例では、バイパス用コンデンサ211を、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cと電解コンデンサ207(電解コンデンサ207と一次巻線206aとの接続点でもある)との間に配置している。これにより、FET208のオン状態からオフ状態、オフ状態からオン状態に切り替わる際に生じるスイッチングノイズを、ダイオードブリッジ203の入力側の端子203a、203bに伝達し難い構成とすることができる。その結果、雑音端子電圧の上昇を抑制することができる。また、バイパス用コンデンサ211をダイオードブリッジ203の出力側の端子203cと電解コンデンサ207との間に配置していることにより、バイパス用コンデンサ211に必要な耐圧を下げることもできる。
【0030】
更に、本実施例で説明した回路構成を有するスイッチング電源装置200を搭載したプリンタ100は、雑音端子電圧の上昇を抑制することができる。そのため、同じコンセントに接続された他製品に対し、雑音端子電圧の影響を抑えることができる。また、プリンタ100に入力される入力電流は、商用交流電源から入力される略正弦波形の交流電流がそのまま供給される定着器106への入力電流と、負荷に電力を供給するためにスイッチング電源装置200に入力される電流と、から構成される。上述したように、本実施例のスイッチング電源装置200は高い力率特性を有しており、その結果、プリンタ100の入力電流も高い力率を得ることができる。なお、インダクタ204とダイオード205の直列回路について、接続位置を逆にした構成でも同様の効果を得ることができる。逆にした構成とは、具体的に以下のとおりである。すなわち、ダイオードブリッジ203の出力側の端子203cが、ダイオード205のアノード端子に接続され、ダイオード205のカソード端子がインダクタ204の一端に接続されている。更に、インダクタ204の他端が、トランス206の一次巻線206aと一次巻線206bとが接続された接続点に接続された構成である。
(【0031】以降は省略されています)

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