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公開番号2021069247
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210430
出願番号2019195023
出願日20191028
発明の名称磁気結合共振回路を最適化する方法及びその方法によって最適化された回路を備える非接触電力伝送装置
出願人個人
代理人
主分類H02J 50/12 20160101AFI20210402BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】発熱量や発生電圧を小さく抑えて、高効率で安全に非接触電力伝送するための条件(回路定数)を求め、それを実現するための装置、特にコイルや動線の太さや巻数を把握する。
【解決手段】最初に、磁気結合共振回路に対して、(1)Kirchhoffの法則を適用して回路方程式を求め、(2)電源電圧が正弦波として、回路方程式を解き、(3)目標効率が得られるインダクタンスL値を求め、(4)伝送電力が最大になるコンデンサ容量の大きさ求める。続いて、この回路で所定の電力を伝送する場合の発熱量やコンデンサ電圧を求め(安全性の確認を行い)、回路電流の大きさと(3)のL値から、コイル大きさや銅線太さをの理論値を求める。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
1次回路の作る変動磁場に感応して、非接触で電力を受電する2次回路が、少なくともインダクタンスLsの2次コイルと、静電容量Csの2次コンデンサを含むものにおいて、
前記変動磁場の角周波数をωoとし、前記2次回路の全抵抗をRsとして、前記2次コイルのインダクタンスLsが、概略(数1)の関係を満たすことを特徴とする 磁気結合共振回路の最適化方法。
続きを表示(約 11,000 文字)【請求項2】
1次回路の作る変動磁場に感応して、非接触で電力を受電する2次回路が、 少なくともインダクタンスLsの2次コイルを含むのものにおいて、
前記変動磁場の角周波数をωoとし、前記2次回路の全抵抗をRsとし、(数11)で求まる比装荷ζと、 (数12)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記2次コイルのインダクタンスLsとの間に、概略(数2)の関係が成り立つことを特徴とする 磁気結合共振回路の最適化方法。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、前記結合係数kの定義式中のLpは前記1次コイルの積分領域を表し、 前記結合係数kの定義式中のLsは前記2次コイルの積分領域を表す。
【請求項3】
1次回路の作る変動磁場に感応して、非接触で電力を受電する2次回路が、 少なくともインダクタンスLsの2次コイルと、静電容量Csの2次コンデンサを含むものにおいて、
前記2次回路の全抵抗をRsとし、(数11)で求まる比装荷ζと、(数12)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記2次コイルのインダクタンスLsと前記2次コンデンサの静電容量Csの比との間に、 概略(数3)の関係が成り立つことを特徴とする磁気結合共振回路の最適化方法。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、前記結合係数kの定義式中のLpは前記1次コイルの積分領域を表し、前記結合係数kの定義式中のLsは前記2次コイルの積分領域を表す。
【請求項4】
1次回路の作る変動磁場に感応して、非接触で電力を受電する2次回路が、 少なくともインダクタンスLsの2次コイルと、静電容量Csの2次コンデンサを含むものにおいて、
前記2次回路の全抵抗をRsとし、(数12)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記2次コイルのインダクタンスLsと、前記2次コンデンサの静電容量Csの比が、 (数4)の関係を満たすことを特徴とする磁気結合共振回路の最適化方法。
ただし、前記結合係数kの定義式中のLpは前記1次コイルの積分領域を表し、 前記結合係数kの定義式中のLsは前記2次コイルの積分領域を表す。
【請求項5】
変動磁場を発生する1次回路が、少なくとも 高周波電源と、インダクタンスLpの1次コイルと、静電容量Cpの1次コンデンサを含むものにおいて、
前記変動磁場の角周波数をωoとし、前記1次回路の全抵抗をRpとして、前記変動磁場から電力を受電する2次回路のインダクタンスをLsとし、 前記2次回路の静電容量をCsとし、前記2次回路の全抵抗をRsとして、(数11)で求まる比装荷ζと、(数12)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kと、前記1次コイルのインダクタンスLpとの間に、 概略(数5)の関係が成り立つことを特徴とする磁気結合共振回路の最適化方法。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、前記結合係数kの定義式中のLpは前記1次コイルの積分領域を表し、 前記結合係数kの定義式中のLsは前記2次コイルの積分領域を表す。
【請求項6】
変動磁場を発生する1次回路が、少なくとも 高周波電源と、インダクタンスLpの1次コイルを含むものにおいて、
前記変動磁場の角周波数をωoとし、前記1次回路の全抵抗をRpとして、(数11)で求まる比装荷ζと、(数12)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記1次コイルのインダクタンスLpとの間に、 概略(数6)の関係が成り立つことを特徴とする磁気結合共振回路の最適化方法。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、前記結合係数kの定義式中のLpは前記1次コイルの積分領域を表し、 前記結合係数kの定義式中のLsは前記2次コイルの積分領域を表す。
【請求項7】
変動磁場を発生する1次回路が、少なくとも 高周波電源と、インダクタンスLpの1次コイルと、静電容量Cpの1次コンデンサを含むものにおいて、
前記1次回路の全抵抗をRpとし、(数11)で求まる比装荷ζと、(数12)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記1次コイルのインダクタンスLpと前記1次コンデンサの静電容量Cpの比との間に、概略(数7)の関係が成り立つことを特徴とする磁気結合共振回路の最適化方法。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、前記結合係数kの定義式中のLpは前記1次コイルの積分領域を表し、 前記結合係数kの定義式中のLsは前記2次コイルの積分領域を表す。
【請求項8】
変動磁場を発生し非接触で2次回路に電力を送電する1次回路が、少なくとも 高周波電源と、1次コイルを含むものにおいて、
前記変動磁場の角周波数をωoとし、前記1次回路の全抵抗をRpとして、(数12)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記1次コイルのインダクタンスLpが、(数8)の範囲大きさであることを特徴とする磁気結合共振回路の最適化方法。
ただし、前記結合係数kの定義式中のLpは前記1次コイルの積分領域を表し、 前記結合係数kの定義式中のLsは前記2次コイルの積分領域を表す。
【請求項9】
角周波数ωoの変動磁場を発生する1次共振回路と、 前記変動磁場から電力を受電する2次共振回路よりなる磁気結合共振回路において、
(数9)の関係が概略成り立つことを特徴とする、 特許請求項2、及び、特許請求項6の磁気結合共振回路の最適化方法。
【請求項10】
角周波数ωoの変動磁場を発生する1次共振回路と、 前記変動磁場から電力を受電する2次共振回路よりなる磁気結合共振回路において、
(数10)の関係が概略成り立つことを特徴とする、 特許請求項3、及び、特許請求項7の磁気結合共振回路の最適化方法。
【請求項11】
変動磁場を発生し、非接触で2次回路に電力を送電する1次回路において、
前記1次回路に流れる電流が概略極小となるように、 前記変動磁場の角周波数ωoを調整することを特徴とする請求項6の最適化方法。
【請求項12】
1次回路の作る変動磁場に感応して非接触で電力を受電する2次回路が、2つの自然数N1、N2の積N1*N2の数の2次子コイルより成る2次コイルと、2つの自然数N1'、N2'の積N1'*N2'数の2次子コンデンサより成る2次より成る2次コンデンサと、2つの自然数N1"、N2"の積N1"*N2"の数の子負荷より成る負荷を含むものにおいて、
前記N1*N2の数の2次子コイル、及び、前記N1'*N2'の数の2次子コンデンサ、及び、前記N1"*N2"の数の子負荷が直列または並列に接続可能であって、
前期N1*N2個の2次子コイルの直列接続と並列接続を組み合わせた2次コイルの合成インダクタンスをLsとし、
前期N1'*N2'個の2次子コンデンサの直列接続と並列接続を組み合わせた2次コンデンサ合成静電容量をCsとし、
前期N1"*N2"個の子負荷の直列接続と並列接続を組み合わせた負荷の合成抵抗をRsとして、
概略(数1)を満たすことを特徴とする請求項1の最適化方法。
【請求項13】
変動磁場を発生する1次回路が、2つの自然数N1、N2の積N1*N2の数の1次子コイルより成る1次コイルと、2つの自然数N1'、N2'の積N1'*N2'の1次子コンデンサより成る1次コンデンサと、2つの自然数N1"、N2"の積N1"*N2"の数の子DC電源よりなるDC電源と、スイッチング素子を含むものにおいて、
前記N1*N2の数の1次子コイル、及び、前記N1'*N2'の数の1次子コンデンサ、及び、前記N1"*N2"の数の子DC電源が直列または並列に接続可能であって、
前期N1*N2個の1次子コイルの直列接続と並列接続を組み合わせた1次コイルの合成インダクタンスをLpとし、
前期N1'*N2'個の1次子コンデンサの直列接続と並列接続を組み合わせた1次コンデンサの合成静電容量をCpとし、
前期1次回路の全抵抗をRpとしたものが、概略(数6)を満たすことを特徴とする請求項6の最適化方法。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、前記結合係数kの定義式中のLpは前記1次コイルの積分領域を表し、 前記結合係数kの定義式中のLsは前記2次コイルの積分領域を表す。
【請求項14】
1次回路の作る変動磁場に感応して、非接触で電力を受電する2次回路が、少なくとも 複数の2次子コイルよりなる2次コイルと、複数の2次子コンデンサよりなる2次コンデンサと、複数の子負荷よりなる負荷を含むものにおいて、
前記複数の2次子コイル、及び、前記複数の2次コンデンサ、及び、前記複数の負荷が直列または並列に接続可能であって、
前記複数の子負荷を直列に接続する場合は、前記複数の2次子コイル、及び、前記複数の2次子コンデンサを直列に接続し、前記複数の子負荷を並列に接続する場合は、前記複数の2次子コイル、及び、前記複数の2次子コンデンサを並列に接続することを特徴とする最適化方法。
【請求項15】
1次回路が、少なくとも実効電圧を調整可能な電源を含み、
2次回路の負荷を構成する複数の子負荷を直列に接続する場合の前記1次回路の電源の実効電圧が、
前記2次回路の負荷を構成する複数の子負荷を並列に接続する場合の前記1次回路の電源の実効電圧より大きいことを特徴とする、特許請求項14の最適化方法。
【請求項16】
非接触で2次回路に電力を伝送する1次回路が、少なくとも複数の1次子コイルより成る1次コイルと、複数の1次子コンデンサより成る1次コンデンサと、実効電圧を調整可能な電源を含むものにおいて、
前記複数の1次子コイル、及び、前記複数の1次子コンデンサが直列または並列に接続可能であって、
前記複数の1次子コイル、及び、前記複数の1次子コンデンサを直列に接続する場合に於ける前記1次回路の電源の実効電圧が、
前記複数の1次子コイル、及び、前記複数の1次子コンデンサを並列に接続する場合に於ける前記1次回路の電源の実効電圧より大きいことを特徴とする最適化方法。
【請求項17】
変動磁場を発生する1次回路が、少なくとも複数の子蓄電池より成る蓄電池と、前記複数の蓄電池に接続された高周波スイッチング回路を有し、前記複数の子蓄電池を直列または並列に接続することによって、1次回路の実効電圧を調整することを特徴とする、特許請求項16の最適化方法。
【請求項18】
変動磁場を発生する1次回路が、少なくとも低周波の交流電圧を直流電圧に変換する整流回路と、
前記整流回路に接続された複数の子蓄電池より成る蓄電池と、高周波スイッチング回路を有するものにおいて、
前記高周波スイッチング回路が前記整流回路に接続した状態と、
前記高周波スイッチング回路が前記整流回路と絶縁し、前記の蓄電池に接続した状態に切り替えることが可能であって、
前記蓄電池を構成する複数の子蓄電池を直列または並列に接続することで、1次回路の実効電圧を調整することを特徴とする、特許請求項16の最適化方法。
【請求項19】
複数の1次子蓄電池から成る1次蓄電池と、1次高周波スイッチング回路と、1次コイルと、1次コンデンサよりを含む1次回路と、
2次コイルと、2次コンデンサと、2次高周波スイッチング回路と、複数の2次子蓄電池よりなる2次蓄電池を含む2次回路が、前記1次コイルと前記2次コイルが磁気的に結合することで相互に電力を送受電可能のものにおいて、
前記1次回路から前記2次回路へ電力を供給する場合には、前記複数の1次子蓄電池を互いに直列に接続し、前記複数の2次子蓄電池を互いに並列に接続し、
前記2次回路から前記1次回路へ電力を供給する場合には、前記複数の1次子蓄電池を互いに並列に接続し、前記複数の2次子蓄電池を互いに直列に接続することを特徴とする最適化方法。
【請求項20】
1次コイルが複数の1次子コイルから成り、1次コンデンサが複数の1次子コンデンサから成り、
2次コイルが複数の2次子コイルから成り、2次コンデンサが複数の2次子コンデンサから成り、
1次回路から2次回路へ電力を供給する場合には、前記複数の1次子コイル、及び、前記複数の1次子コンデンサを直列に接続し、前記複数の2次子コイル、及び、前記複数の2次子コンデンサを並列に接続することとし、
前記2次回路から前記1次回路へ電力を供給する場合には、前記複数の1次子コイル、及び、前記複数の1次子コンデンサを並列に接続し、前記複数の2次子コイル、及び、前記複数の2次子コンデンサを並列に接続することを特徴とする特許請求項19最適化方法。
【請求項21】
少なくともインダクタンスLsの2次コイルと、静電容量Csの2次コンデンサと、整流器と、負荷とを含む、2次回路を包含する装置であって、前記2次コイルが、送電装置の作る変動磁場に感応して、非接触で電力を受電するものにおいて、
前記送電装置の作る変動磁場の角周波数をωoとし、前記2次コイルが受電する電力Psを、前記2次コイルに流れる電流の実効値Isの2乗Is^2で割って得られるPs/Is^2を前記2次回路の全抵抗Rsとして、前記2次コイルのインダクタンスLsが、概略次式の関係を満たすことを特徴とする 特徴とする非接触受電装置。
【請求項22】
少なくともインダクタンスLsの2次コイルと、整流器と、負荷とを含む、2次回路を包含する装置であって、 前記2次コイルが、送電装置の作る変動磁場に感応して、非接触で電力を受電するものにおいて、
前記変動磁場が所定の角周波数ωoで変動するとし、前記2次コイルが受電する電力Psを、前記2次コイルに流れる電流の実効値Isの2乗Is^2で割って得られるPs/Is^2を前記2次回路の全抵抗Rsとして、
(数11)で求まる比装荷ζと、前記1次回路が所定の1次コイルLpを含むとして、(数13)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記2次コイルのインダクタンスLsが、概略(数2)の関係を満たすことを特徴とする非接触受電装置。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、Ls,p:shortは、前記1次コイルと前記2次コイルを非接触で電力を送受電する所定の位置に配置し、前記1次コイルの両端を短絡して、前記2次コイルのインダクタンスを測定したものであり、 Lsは、前記2次コイルの孤立状態でのインダクタンスであり、前記1次コイルの両端を開放して測定しても良い。
【請求項23】
少なくともインダクタンスLsの2次コイルと、静電容量Csの2次コンデンサと、整流器と、負荷とを含む、2次回路を包含する装置であって、 前記2次コイルが、送電装置の作る変動磁場に感応して、非接触で電力を受電するものにおいて、
前記2次コイルが受電する電力Psを、 前記2次コイルに流れる電流の実効値Isの2乗Is^2で割って得られるPs/Is^2を前記2次回路の全抵抗Rsとし、
(数11)で求まる比装荷ζと、前記1次回路が所定の1次コイルLpを含むとして、(数13)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記2次コイルのインダクタンスLsと前記2次コンデンサの静電容量Csの比との間に、 概略(数3)の関係が成り立つことを特徴とする非接触受電装置。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、Ls,p:shortは、前記1次コイルと前記2次コイルを非接触で電力を送受電する所定の位置に配置し、前記1次コイルの両端を短絡して、前記2次コイルのインダクタンスを測定したものであり、 Lsは、前記2次コイルの孤立状態でのインダクタンスであり、前記1次コイルの両端を開放して測定しても良い。
【請求項24】
少なくともインダクタンスLsの2次コイルと、静電容量Csの2次コンデンサと、整流器と、負荷とを含む、2次回路を包含する装置であって、前記2次コイルが、送電装置の作る変動磁場に感応して、非接触で電力を受電するものにおいて、
前記2次コイルが受電する電力Psを、 前記2次コイルに流れる電流の実効値Isの2乗Is^2で割って得られるPs/Is^2を前記2次回路の全抵抗Rsとし、
前記1次回路が所定の1次コイルLpを含むとして、(数13)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記2次コイルのインダクタンスLsと、前記2次コンデンサの静電容量Csの比が、以下の関係を満たすことを特徴とする非接触受電装置。
ただし、Ls,p:shortは、前記1次コイルと前記2次コイルを非接触で電力を送受電する位置
に配置し、 前記1次コイルの両端を短絡して、前記2次コイルのインダクタンスを測定したものであり、 Lsは、前記1次コイルと前記2次コイルが磁気的に結合しない状態での2次コイルのインダクタンスであり、 前記1次コイルの両端を開放にして測定しても良い。
【請求項25】
少なくとも、DCを含む低周波の電源と、高周波のスイッチング素子と、インダクタンスLpの1次コイルとを含む、1次回路を包含する装置であって、前記1次コイルの作る変動磁場によって、受電装置に包含される2次回路に、非接触で電力を伝送するものにおいて、
前記変動磁場の角周波数をωoとし、前記2次回路が受電する電力Psを、前記2次回路に流れる電流の実効値Isの2乗Is^2で割って得られるPs/Is^2を、前記2次回路の全抵抗Rsとし、前記高周波のスイッチング素子に入力する電力から、前記受電装置が受電する電力Psを引いたものを、前記1次回路の消費電力Ppとし、前記1次回路に流れる電流の実効値Ipの2乗Ip^2で割って得られるPp/Ip^2を、前記1次回路の全抵抗Rpとし、
(数11)で求まる比装荷ζと、前記2次回路が所定の2次コンデンサCsと、(数14)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kと、前記1次コイルのインダクタンスLpが、概略(数5)の関係を満たすことを特徴とする非接触送電装置。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、Lp,s:shortは、前記1次コイルと前記2次コイルを非接触で電力を送受電する所定の位置に配置し、前記2次コイルの両端を短絡して、前記1次コイルのインダクタンスを測定したものであり、Lpは前記1次コイルと前記2次コイルが磁気的に結合しない状態での1次コイルのインダクタンスであり、 前記2次コイルの両端を開放して測定しても良い。
【請求項26】
少なくとも、DCを含む低周波の電源と、高周波のスイッチング素子と、インダクタンスLpの1次コイルとを含む、1次回路を包含する装置であって、前記1次コイルの作る変動磁場によって、非接触で受電装置に電力を伝送するものにおいて、
前記変動磁場の角周波数をωoとし、前記2次回路が受電する電力Psを、前記2次回路に流れる電流の実効値Isの2乗Is^2で割って得られるPs/Is^2を、前記2次回路の全抵抗Rsとし、前記高周波のスイッチング素子に入力する電力から、前記受電装置が受電する電力Psを引いたものを、前記1次回路の消費電力Ppとし、前記1次回路に流れる電流の実効値Ipの2乗Ip^2で割って得られるPp/Ip^2を、前記1次回路の全抵抗Rpとし、
(数11)で求まる比装荷ζと、前記2次回路が所定の2次コイLsを含むとして、(数14)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記1次コイルのインダクタンスLpが、概略(数6)の関係を満たすことを特徴とする非接触送電装置。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、Ls,p:shortは、前記1次コイルと前記2次コイルを非接触で電力を送受電する所定の位置に配置し、前記1次コイルの両端を短絡して、前記2次コイルのインダクタンスを測定したものであり、 Lsは前記2次コイルの孤立状態でのインダクタンスであり、前記1次コイルの両端を開放して測定しても良い。
【請求項27】
少なくとも、DCを含む低周波の電源と、高周波のスイッチング素子と、インダクタンスLpの1次コイルと、 静電容量Cpの1次コンデンサとを含む、1次回路を包含する装置であって、 前記1次コイルの作る変動磁場によって、非接触で受電装置に電力を伝送するものにおいて、
前記2次回路が受電する電力Psを、前記2次回路に流れる電流の実効値Isの2乗Is^2で割って得られるPs/Is^2を、前記2次回路の全抵抗Rsとし、前記高周波のスイッチング素子に入力する電力から、前記受電装置が受電する電力Psを引いたものを、前記1次回路の消費電力Ppとし、前記1次回路に流れる電流の実効値Ipの2乗Ip^2で割って得られるPp/Ip^2を、前記1次回路の全抵抗Rpとし、
(数11)で求まる比装荷ζと、前記2次回路が所定の2次コイLsを含むとして、(数14)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、前記1次コイルのインダクタンスLpと前記1次コンデンサの静電容量をCpの比の間に、 概略(数7)の関係が成り立つことを特徴とする非接触送電装置。
ただし、Ppは前記1次回路の消費電力で、Ipは前記1次回路電流であり、Psは前記2次回路の受電電力で、Isは前記2次回路電流である。
ただし、Lp,s:shortは、前記1次コイルと前記2次コイルを非接触で電力を送受電する所定の位置に配置し、前記2次コイルの両端を短絡して、前記1次コイルのインダクタンスを測定したものであり、 Lpは前記1次コイルの孤立状態でのインダクタンスであり、前記2次コイルの両端を開放して測定しても良い。
【請求項28】
少なくとも、DCを含む低周波の電源と、高周波のスイッチング素子と、インダクタンスLpの1次コイルとを含む、1次回路を包含する装置であって、前記1次コイルの作る変動磁場によって、非接触で受電装置に電力を伝送するものにおいて、
前記変動磁場の角周波数をωoとし、前記2次回路が受電する電力Psを、前記2次回路に流れる電流の実効値Isの2乗Is^2で割って得られるPs/Is^2を、前記2次回路の全抵抗Rsとし、前記高周波のスイッチング素子に入力する電力から、前記受電装置が受電する電力Psを引いたものを、前記1次回路の消費電力Ppとし、前記1次回路に流れる電流の実効値Ipの2乗Ip^2で割って得られるPp/Ip^2を、前記1次回路の全抵抗Rpとし、
前記2次回路が所定の2次コイLsを含むとして、(数14)で求まる前記1次コイルと前記2次コイルの結合係数kが、0.1と同等か0.1より小さい値のものであって、
前記1次コイルのインダクタンスLpが、(数8)の範囲の大きさであることを特徴とする非接触送電装置。
ただし、Lp,s:shortは、前記1次コイルと前記2次コイルを非接触で電力を送受電する所定の位置に配置し、前記2次コイルの両端を短絡して、前記1次コイルのインダクタンスを測定したものであり、 Lpは、前記1次コイルの孤立状態でのインダクタンスであり、前記2次コイルの両端を開放して測定しても良い。
【請求項29】
角周波数ωoの変動磁場を発生する送電装置と、前記変動磁場から電力を受電する受電装置の組において、
概略(数9)の関係が成り立つことを特徴とする、特許請求項22、及び、特許請求項26の非接触電力伝送装置。
【請求項30】
角周波数ωoの変動磁場を発生する送電装置と、前記変動磁場から電力を受電する受電装置において、
概略(数10)の関係が成り立つことを特徴とする、特許請求項23、及び、特許請求項27の非接触電力伝送装置。
(【請求項31】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的に絶縁された1次回路と2次回路が共に実質的なLCR直列共振回路と見なすことができ、 磁気結合によって1次側から2次側へ電力を伝送する回路(磁気結合共振回路)を備える非接触電力伝送方式に関し、特に、磁気結合共振回路のインダクタンスと静電容量を最適化する方法と、 その方法によって最適化された磁気結合共振回路を有する非接触電力伝送装置に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
既知の発明は、非接触電力伝送装置に含まれる要素に関する特定の方式や形態に関するものであるのに対し,本発明は、電磁気学の理論とKirchhoffの法則を用いて演繹した磁気結合共振回路の理論的な限界(最適)条件を得る方法とそれを用いた装置に関するものである。この違いを明確にするために、電力伝送の物理の基礎と今日までの発展の概要を背景技術として述べる。
【0003】
「伝送領域の分類」
電気的に絶縁された(つまり、互いに電荷の移動の無い)回路間での電力伝送は、 これらの回路の浸る場(電磁ポテンシャル)を介して行われる。 したがって、(1)回路に流れる電流による場の生成、(2)回路の浸る場から回路に流れる電流への作用という 2つの過程に分けて考えることができる。 よく知られているように、場は次の3つ領域で異なる振る舞いをする(非特許文献1参照)。
1. 近接領域(静電磁領域) d << r << λ
2. 中間領域(誘導領域) d << r 〜 λ
3. 遠方領域(放射領域) d << λ << r
ただし、d:発生源の大きさ、r:発生源からの距離、λ:波長(=c/f, c:光速,f:振動数)である。
【0004】
「1. 近接領域」の場(近接場)は領域全体で一様に(時間遅れ無く)増減し、空間的には波として性質は現れない。 1次回路で生成された場のエネルギーの一部が2次回路に伝送され、残りのエネルギーの殆どが1次回路に戻るので、 エネルギー効率は高い(損失はコイルでのジュール熱や周辺物質での渦電流やヒステリシスでの損失である)。 場のポテンシャルは 1/r^2 かそれ以上の速さで急速に小さくなる。
【0005】
近接場を利用する代表的なデバイスであるトランスは、1886年にスタンリーによってマサチューセッツ州グレートバーリントンに設置された最初の実用的多電圧交流伝送システムに用いられ,テスラ等によって改良され今日の電力網に発展して来ている(非特許文献2)。そして低周波の交流理論は、19世紀末には殆ど現在の水準に達している(非特許文献3)。
【0006】
「3. 遠方領域」の場(遠方場)は、空間的にも時間的には波として振る舞い、発生源から無限遠へ拡散する。 このとき場のポテンシャルは 1/r で減衰するので、エネルギー密度は1/r^2 で減衰し、半径 r の球面全体のエネルギーは一定になる。 このエネルギーの流れがポインティングベクトルであって、2次コイル(アンテナ)に到達するか否かにかかわらずエネルギーは散逸する。 しかも、2次コイルに到達したポインティングベクトルの一部しかエネルギーに変換されないので、エネルギーの伝達効率は極めて小さい。
【0007】
遠方場は、Maxwell方程式が完成したの僅か3年後の1886年にHeltzによっての双極子輻射の解として求められ、 1896年にMarconiが英国で無線通信の公開実験に成功し、実用化された。 遠方場で送れる電力は極めて微弱なため、受信側で増幅して信号(情報)を取り出す、情報伝達手段として発展する。 交流伝送システムが直流伝送システムに勝利するのに大いに貢献したTeslaが、遠距離の無線電力伝送にチャレンジしたが失敗した。
【0008】
「2.中間領域」とは近接場と遠方場が混在する領域である。 距離 r ~ 0 では近接場が優勢で遠方場は無視できる大きさであるが、 r が大きくなるにつれ近接場は 1/r^2 で急激に減衰し、d ~ r でほとんど0になる。 一方、遠方場は 1/r で緩やかに減衰するために、中間領域の途中から遠方場が優勢になる。 このことはまた、遠方領域での電力伝送は近接領域でのそれに比べて桁違いに小さいことを意味している。 なぜなら、近接領域で近接場に対して無視できる程小さかった遠方場が、さらに減衰する距離での電力伝送になるからである。 この中間領域での実用的な電力伝送は後述するWiTricityの登場まで待つ必要があった。
【0009】
19世紀末から20世紀末までの約100年は、電力伝送は低周波の近接場を用いて行い、情報伝達には高周波の遠方場を用いるという棲み分けが行われ、 夫々に適したツール(理論や測定器)が発達し、異なった指標でシステム設計が行われてきた。 例えば、電力伝送では効率や力率が重要な指標であるが、情報伝達では効率(殆どゼロのためdB:デシベル表記される)は問題ではなく、代わりにS/N比が重要な指標となり、 インピーダンス・マッチング(IM)を前提とした回路網設計理論と高周波計測機器が発達した。
【0010】
「電磁誘導応用の歴史:WiTricity以前」
1980年代に電動歯ブラシの二次電池を非接触で充電する製品が発売され、水周りで使う小電力機器をワイヤレス充電する技術として普及し始めた(非特許文献4)。 ビー・アンド・プラス社(旧日本バルーフ)からは、電力供給・信号伝送を非接触で行う近接センサが発売された。 この時点では、(二次電池の充電速度が律速となり)伝送電力は1W以下と小さく、非接触電力伝送系の効率や発熱が大きな問題となることは無かった(非特許文献5)。 また、1990年代には、非接触IC カードNFCやRFIDタグなどの電源を持たないデバイスに、 情報と共に微弱ではあるが情報を処理するには十分な電力を高周波で送るシステムが登場した。 また、この頃からAuckland Univ.(ニュージーランド)のJ.Boys等が、軌道状の1次コイル上を移動する 2次コイルに非接触で給電する論文を発表し(非特許文献6)、後日、日本の株ダイフクとの共同で実用化された。
【0011】
この頃からノートパソコンや携帯電話を始めとするモバイル機器が急速に普及し、 大容量で急速充電可能な二次電池(リチウムイオン電池など)が開発され、利便性を上げるためのワイヤレス給電の開発やその規格化に検討も始まった。 さらに大容量化した二次電池を搭載する電気自動車(EV)やハイブリッド車が誕生し、 これらEV車は利便性だけでなく循環型社会の構築にも寄与すると期待され、2000年台に入ると経産省の委託を受けた早稲田大学や昭和飛行機でEVバスへの 非接触電力伝送の実証実験が始まり(非特許文献7)、埼玉大学などでもEV車への非接触給電の研究がなされた(非特許文献8)。
【0012】
この時点では、微弱な電力を送るRFIDなどの場合には電磁波の放射や受信アンテナの理論が用いられ、 大電力を可動体に送る場合にはトランスの理論や磁気回路の理論を拡張する形で技術開発が行われた。
【0013】
「WiTricity登場とそれ以後」
このようなニーズの高まりと周辺技術が拡充していた中、MITのソーリャチッチ等は、中距離の電力伝送方式 WiTricity を発表し(2006年)、 2m離れた送電コイルと受電コイルの間に立って、受電側の60W電球を点灯するという公開実験を行った(2007年、非特許
文献9)。 これは、それまでの「電力伝送は密着して行う」という常識を覆し、非接触電力伝送の大きな可能性を実感させた。
【0014】
WiTricityは、送受信コイルに自己共振コイルを採用することで「高いQ値を得る」「高耐電圧(コンデンサ不要)」「低電圧で送電コイルを励磁する」 「高電圧の受電コイルから減圧して負荷を駆動する」「共振周波数の調整(容易)」といった多くの技術課題を解決した優れた発明であった。 しかしその動作は、Magnetic Resonance(磁界共鳴、磁界共振)や Strongly Coupled Regime(強結合状態)という誤った印象を与える用語と、 Coupled-Mode Theory という単なる数学モデルを用いて定性的に説明された。 そして、Scienceに掲載されたの論文の序文で nonradiative power transfer(非放射電力伝送)であるとしながらも、ポインティングベクトルが 3.2 mW/cm^2のエネルギーを運んでいるとの相反する説明がなされている。 無論、nonradiative が正しい:WiTricityの条件では自己共振コイルから放射されるポインティングベクトルは極めて微弱である。 しかも、指向性はコイル軸方向のゼロ(軸と垂直方向で最大)であり、受電コイルを通過するポインティングベクトルは全放射の一部に過ぎない。仮に、ポインティングベクトル電力を伝送しているとするなら効率は良くても数%程度であり、 40%の効率が有ったとする実験結果と矛盾する。 しかし、このような矛盾は見落とされ、多くの研究者がMITに追従した。
【0015】
電気学会や電信学会の論文誌や会誌にもWiTricityに追従した論文や解説文が次々と掲載された。 例えば、電気学会129巻7号(2009年)p.415に掲載された「電磁界共振結合による伝送技術」(非特許文献10)では、 次のように紹介されている。
本方式は、電磁波を放出しない非放射型であり、電磁界の結合によって電力伝送を行う。同じ非放射型として電磁誘導が有名であるが、通常エアギャップは数cmである。 近年数十cmまでエアギャップを達成したものの、数mクラスのエアギャップ長は達成されていない。(中略)
2009年には国内において大小複数のアンテナ特性を検証した発表がなされた(4)。 筆者らも2008年に磁界型のヘリカルアンテナ(5)と電界型のメアンダラインアンテナ(6)によるワイヤレス電力伝送の発表を行っている。 筆者らの研究室では解析と実験において距離20cm、効率約95%、100Wを確認している。
【0016】
この著者らの一連の論文には、出力数100Wの電源に関する記述は無く、ネットワーク・アナライザを 送受信アンテナに接続した図が有り、 「Sパラメータの透過係数S21の2乗を電力効率である」としている。 また「式の煩雑さを避けるためにR=0Ω」とし「虚数成分が0になる共振周波数の場合に最大の効率が得られる」としている。
【0017】
ネットワーク・アナライザという情報通信機器の解析用に市販されている測定器を用い、 Sパラメータや透過率・反射率といった(高周波での信号伝達で実績のある)指標を用いて、 高周波での電力伝送を記述することは極めて容易で、これを安易に受け入れる研究者も現れた。 例えば、非特許文献12ではS21の2乗を効率とする定義を踏襲し、さらに伝送コイルや整流器の随所で反射が発生する として、これを差し引いた透過率の積が全体の効率になるとされている。 そして、電源から伝送コイルを経て負荷に至る全ての部分のインピーダンスが50Ωのとき反射が無くなり効率が最大になるとしている。
【0018】
無論、このようなインダクタンスマッチング(IM)を取る方法に反対する研究者もいる。非特許文献13では「例えば,送電側の信号出力部の出力インピーダンスを50Ω、受電側の負荷部を50Ωとすると、 システム全体としての電力効率は、理論上の最大値でも50%である」として、ソフトスイッチング(ZVS)電源による駆動を推奨し 「電源の抵抗R=0Ω」と仮定し、電力供給能力は無限大としている。
【0019】
また、非特許文献14では「コイルや配線のインダクタンス、抵抗をLCRメータによる測
定等で事前に把握しても力率を1とする コンデンサ静電容量は単純な等価回路計算から厳密には求まらない可能性がある」と理論が実験から乖離していることを指摘している。
【0020】
総務省では、学会・産業界の有識者を集めてワイヤレス給電の製品・設備を法制的に受け入れるための準備が進められた。 2013年(平成25年)6月5日の会議の”諮問第3号「国際無線特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち、 「ワイヤレス電力伝送システムの技術的条件」の 検討開始について” には、 以下のように書かれている。
○近年、家電製品や電気自動車等において、無線技術により迅速かつ容易に充電することを 可能としたワイヤレス電力伝送システムを導入するニーズが高まってきている。
○「電波有効利用の促進に関する検討会」報告書(平成24年12月25日)では、新たな電波利 用としてワイヤレス電力伝送の実用化の加速が提言された。
・ ワイヤレス電力伝送システムの円滑な導入に向け、官民連携の下、平成27年の実用化 を目指す。
・ 他の無線機器との共用及び安全性を確保した上で、簡易な手続きを導入する(個別許可 ⇒型式確認等)。
【0021】
そして、「一般に非接触電力伝送は、電磁誘導による伝送、電磁波による伝送、及び磁界共鳴による伝送の3つの方式が有力」 つまり、電磁誘導と並んで「磁界共鳴」なる手段が存在し、平成27年(2015年)には実用化できるとの認識が示されている。
【0022】
2015年7月の[資料22-5]では、磁界結合の中に電磁誘導と磁界共振(磁界共鳴から変更)が含められ混乱は少しだけ是正されたが、 依然としてし「磁界共振」という特別な電力伝送メカニズが存在するかのような表現がされている。 しかし、電荷・電流によって生起する場(Maxwell方程式の解)は冒頭の分類で示したような近接場と遠方場しかない。WiTricityは、近接場が減衰し遠方場による損失が問題になり始める限界の領域(彼らのいうエバネッセント領域)での電磁誘導によって電力伝送を行うために、高いQ値と高耐電圧の自己共振コイルを用いている。この優れた発明に関して、磁界共振(共鳴現象のアナロジー)やCoupled-Mode Theory(単なる数学モデル)による説明に終始したために、十年以上もの長きにわたって多大な開発投資がなされたに拘わらず実用化に至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
特許第5152338号公報
特開2014‐64465公報
特表2009-501510号公報
特開平10-257681号公報
特開2006-320079号公報
国際公開第2007/008646号パンフレット
【非特許文献】
【0024】
J.D. ジャクソン (著), 西田 稔 (訳):「ジャクソン電磁気学(下)」原著第3版, 吉岡書店 (2003) (Jackson, J. D.: "Classical Electrodynamics (3rd ed.)". New York: John Wiley & Sons. (1998)
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C. P. Steinmetz: "Theory and Calculation of Alternating Current Phenomena (3ed ed.)", New York: Electrical World and Engineer, (1900).
安倍秀明, 坂本浩, 原田耕介:「非接触充電システムにおける負荷整合」電学論D, Vol.119, No.4, pp.536-543 (1999)
岡村賢一・鳥居三朗:「非接触型ICカードの定番“FeliCa(登録商標)”のRF技術」, CQ出版社RFワールド, No.12, pp.83-98 (2010)
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紙屋雄史, 大聖泰弘, 松木英敏:「電動車両用非接触急速充電システム」,電学誌, Vol.128, No.12, pp.804-807 (2008)
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米津大吾, 山本靖:「省電力非接触充電回路の動作予測の計算に関する検討」, 電学論D, Vol.134 No.11, pp. 948-955, (2014)
総務省 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波利用環境委員会(第11回) 配布資料11-2 平成25年6月5日、 インターネットURL:http://www.soumu.go.jp/main_content/000232507.pdf
総務省 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波利用環境委員会(第22回) 配布資料22-5 平成27年7月6日、 インターネットURL:http://www.soumu.go.jp/main_content/000367149.pdf
澤山昇:「磁気結合共振回路の一般解と伝送電力の理論式」, 電学論D, Vol.136 No.4, pp.291-301, (2016).
澤山昇:「磁気結合共振回路の解空間の構造と等時定数解」, 電学論D, Vol.136 No.10, pp.798-810, (2016).
澤山昇:「最大電力伝送定理の結合共振回路への拡張及び統合共振条件の導出」, 電学論D, Vol.137 No.4, pp.284-294, (2017).
竹内寿太郎(原著)西方正司(監修):「大学課程 電気設計学」 改定3版, オーム社(2016).
阿部茂:「非接触給電とパワーエレクトロニクス技術」, 島田理化学技報, No.21 (2011)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
任意の効率と伝送距離で最大の電力を伝送する磁気結合共振回路の回路定数(厳密解)を、第一原理(電磁気学とKirchhoffの法則)から演繹的に求めることが第一の課題である。
【0026】
第一の課題で得られた厳密解は、Qiのような極近距離からWiTricityのようなエバネッセント領域まで、任意の効率の伝送条件を求めることができるが、所定の電力を伝送したときに破綻しないという保証はない。 第二の課題は、実用的な電力を安全に、かつ可能な限り遠方まで伝送する非接触電力伝送装置の要件を明らかにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
図1は非接触電力伝送を担う磁気結合共振回路の等価回路である。実際の装置は種々の素子が複雑に組み合わされているだけでなく、回路外の部材も影響する。例えば回路部材と周辺材料との静電(浮遊)容量や、回路電流の作る磁場による渦電流やヒステリシス損はその代表的なものである。しかし、如何なる回路においても電圧降下の要因はインダクタンス成分Lとキャパシタンス成分Cと抵抗成分Rであり、これがに回路に付与された起電力と常に(つまりいかなる瞬間にも)平衡するのである。つまり、1次回路の全抵抗Rpは1次コイルの抵抗に電源の損失や1次電流の作る磁場による渦電流やヒステリシス損に相当する抵抗(成分)を加えたものである。2次回路の全抵抗RsもRpと同様である。負荷が複数ある場合回路で消費する電力に相当する抵抗RLと、残りの部分(2次コイルの抵抗に2次電流の作る磁場による渦電流やヒステリシス損に相当する抵抗(成分)を加えたもの)Rslに分けて。
【0028】
磁気結合共振回路が、図1に示すように線形素子のみからなるとして、次の4つのステップで最大の電力を伝送する磁気結合共振回路の回路定数を求める。
(1) Kirchhoffの法則を適用して回路方程式(数1)を得る
(2) 電源電圧が正弦波として、回路方程式の厳密解(数2)を求める
(3) 目標とする効率で電力伝送するためのインダクタンスの大きさを求める
(4) 伝送電力が最大なる静電容量の大きさ求める
この回路定数を用いると、最も小さな電流、電圧、損失(発熱)で所定の電力を伝送することができる。 なお、このような操作で、最小損失となる回路定数を求めることを「最適化」と略称することもある。
【0029】
実際の非接触電力伝送装置は、多くの非線形素子から構成されている。 例えば、高周波電源は2次電池や太陽電池などのDC電源にスイッチング素子を接続し、 そのスイッチング素子を高周波でON/OFFすることでを交番電圧を発生させたり(図2)、 低周波(50~60Hz)のAC電圧を高周波でON/OFFしたり(図3)、低周波のAC電圧を整流して 高周波でON/OFFする(図4)ことでを交番電圧を発生させている。 また、図6に示すように、(バリコンの代わりに)スイッチング素子を用いて 共振コンデンサの実効容量を変化させる場合もある。 さらに、受電装置の出力は多くの場合整流器を介して電池に接続される(図7〜図9参照)。 したがって、実際の非接触電力伝送装置は、図10に示すように多くの非線形素子を含む複雑な構成になっている。
【0030】
しかし、共振回路はシャープなバンドパスフィルタの役割を果すので、共振電流(高周波)の流れる部分、 つまり 「送電装置のスイッチング素子以降から受電装置の整流器以前まで」を、図1の等価回路の 磁気結合共振回路とみなすことができる。 ただし、共振電流に関わる全ての損失と(電池に供給される)出力電力に相当する抵抗を、 磁気結合共振回路の対応する回路の抵抗成分に加える必要がある (なお、損失の大きさは入力電圧や周波数に依存するので、非接触電力伝送装置が実際に使用される条件で 損失を実測して用いるのが望ましい)。
(【0031】以降は省略されています)

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