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公開番号2021069245
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210430
出願番号2019194995
出願日20191028
発明の名称回転電機および回転電機の製造方法
出願人三菱電機株式会社
代理人特許業務法人ぱるも特許事務所
主分類H02K 1/18 20060101AFI20210402BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】分割コアで構成された回転電機において、素板である撥水、撥油コーティングのない電磁鋼板で、分割コアの隣接する電磁鋼板を固定するための接着剤が、組み立て時に外径側に広がり溶接点まで浸透していた。
【解決手段】分割コアを構成するステータコアの電磁鋼板は、ティース部を含む電磁鋼板の内径寄りの領域で、接着剤により厚さ方向に隣接する電磁鋼板と接着固定され、各分割コアは、ヨーク部の外郭を形成する周方向端部に、隣接する分割コアとで径方向の位置決めをする位置決め用凹部または位置決め用凸部を有し、位置決め用凹部および位置決め用凸部は、ヨーク部の周方向端部と組み合わせて形成される辺屈曲部をそれぞれ有し、電磁鋼板上での接着領域を、ヨーク部の辺屈曲部から離隔した箇所に設けるようにした。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
ロータ、
円弧状のヨーク部および前記ヨーク部の径方向内側に突出して形成されたティース部を持つ電磁鋼板を複数枚積層して、柱状体として構成されたコアが、複数個、環状に配置されたステータコアと、当該ステータコアに巻装されたコイルと、を有し、前記ロータと間隙を隔てて配置されたステータ、
を備えた回転電機であって、
一の前記コアの電磁鋼板は、前記ヨーク部の外郭を形成する周方向端部で、周方向に隣接する他の前記コアの電磁鋼板と組み合わされて径方向の位置決めをするための位置決め用凹部または位置決め用凸部を有し、
一の前記電磁鋼板は、前記ティース部を含む前記電磁鋼板の前記ヨーク部の内径寄りの領域において、接着剤により、厚さ方向に隣接する他の前記電磁鋼板と接着固定されるとともに、前記位置決め用凹部および前記位置決め用凸部は、前記ヨーク部の外郭を形成する周方向端部の外径寄りの部分と組み合わさって辺屈曲部を形成しており、
前記接着剤の各電磁鋼板上の接着領域は、前記辺屈曲部から離隔して設けられていることを特徴とする回転電機。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
一の前記コアは、前記ヨーク部の周方向両端の外周位置において、隣接する他の前記コアと互いに溶接固定されて環状体を形成していることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記接着領域は、
前記ヨーク部の周方向両端においては、前記位置決め用凹部または前記位置決め用凸部の最外径部よりも外側であって、前記ヨーク部の径方向の内径側にあり、
前記ヨーク部の中央部では、前記位置決め用凹部または前記位置決め用凸部の最外径部よりも前記ヨーク部の径方向の外径側に突出していることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記ステータコアは、円筒状のフレーム部材により、しまり嵌めにより固定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項5】
前記コアは、前記電磁鋼板がそれぞれ、前記ヨーク部の周方向両端の最外周部に切り欠き部を有し、
隣接する二つの前記コアの切り欠き部によって前記コアの軸方向に溝が形成されており、当該溝の内部において、隣接する二つの前記コアが互いに溶接固定されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項6】
隣接する2つのコアによって形成された前記溝の断面形状は、外径側に広がるテーパ形状であることを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
【請求項7】
隣接する2つのコアによって形成された前記溝の断面形状は、径方向に等幅に開口していることを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
【請求項8】
前記コアの電磁鋼板は、それぞれ、前記ヨーク部の最外周部で、隣接する電磁鋼板と溶接固定されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項9】
前記接着領域は、前記ヨーク部の周方向周辺部においては、前記位置決め用凹部または前記位置決め用凸部の最外径部よりも内径側にあり、
前記ヨーク部の周方向中央部においては、前記ヨーク部の周方向周辺部よりも前記電磁鋼板の径方向の内径側にある、ことを特徴とする請求項8に記載の回転電機。
【請求項10】
前記ヨーク部にて隣接する電磁鋼板同士を溶接して固定する溶接固定部は、
前記コアの前記ヨーク部の最外周部の、前記コアの軸方向に構成された溝の内側にあることを特徴とした請求項8または9に記載の回転電機。
【請求項11】
ロータ、
円弧状のヨーク部および前記ヨーク部の径方向内側に突出して形成されたティース部を持つ電磁鋼板を複数枚積層して、柱状体として構成されたコアが、複数個、環状に配置されたステータコアと、当該ステータコアに巻装されたコイルと、を有し、前記ロータと間隙を隔てて配置されたステータ、
を備えた回転電機であって、
一の前記コアの電磁鋼板は、前記ヨーク部の外郭を形成する周方向端部で、周方向に隣接する他の前記コアの電磁鋼板と組み合わされて径方向の位置決めをするための位置決め用凹部または位置決め用凸部を有し、
一の前記電磁鋼板は、前記ティース部を含む前記電磁鋼板の前記ヨーク部の内径寄りの領域において、接着剤により、厚さ方向に隣接する他の前記電磁鋼板と接着固定されるとともに、前記接着剤の各電磁鋼板上の接着領域は、前記電磁鋼板を溶接して固定するための溶接部の位置に応じて設けられていることを特徴とする回転電機。
【請求項12】
前記コアの前記位置決め用凹部または前記位置決め用凸部は、その形状を構成する曲線部または直線部が、隣接するコアと接する前記ヨーク部の側面と鋭角形状を構成することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項13】
前記ステータコアに巻装された前記コイルは、分布巻きに巻装されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項14】
ロータ、
円弧状のヨーク部および前記ヨーク部の径方向内側に突出して形成されたティース部を持つ電磁鋼板を複数枚積層して、柱状体として構成されたコアが、複数個、環状に配置されたステータコアと、当該ステータコアに巻装されたコイルと、を有し、前記ロータと間隙を隔てて配置されたステータ、を備えた回転電機の製造方法であって、
前記電磁鋼板上の、前記ヨーク部の外郭を形成する周方向端部を含む周方向周辺部において、周方向に隣接する他の前記コアの電磁鋼板と組み合わされて径方向の位置決めをするための位置決め用凹部および位置決め用凸部の最外周部よりも前記ヨーク部の径方向の内径側に構成された領域に接着剤を塗布または散布する工程と、
前記周方向端部で、前記位置決め用凹部および前記位置決め用凸部を有する電磁鋼板を形成する工程と、
前記接着剤を硬化して前記電磁鋼板を積層する工程と、
前記電磁鋼板を積層して構成されたコアを環状に配置する工程と、
隣接するコア同士の前記ヨーク部の外周接触部分において、前記コアの軸方向に溶接固定する工程と、
を含むことを特徴とする回転電機の製造方法。
【請求項15】
前記コア同士の溶接固定は、キーホール型のレーザ溶接によって行われていることを特徴とする請求項14に記載の回転電機の製造方法。
【請求項16】
前記コア同士の溶接固定は、熱伝導型のレーザ溶接によって行われていることを特徴とする請求項14に記載の回転電機の製造方法。
【請求項17】
前記接着剤は、主剤と硬化促進剤による2液性接着剤であり、
前記接着剤を塗布または散布する工程において、前記電磁鋼板に、前記硬化促進剤が全域に散布または塗布された後、前記主剤が、前記電磁鋼板の全域に塗布されることを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載の回転電機の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、回転電機および回転電機の製造方法に関する。
続きを表示(約 7,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来の回転電機においては、ティース部において電磁鋼板同士を固定して構成した分割コアを、ティース部の外径側に円弧状に形成されたヨーク部において溶接固定し円環状に連結してステータコアを構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来の方式では、ティース部に塗布した接着剤がヨーク部の溶接部に浸透し、溶接の際、溶接時の入熱により接着剤の一部がガス化し、溶接精度及び強度が悪化するという課題があるが、これらの問題を解決するための技術が開示されているものがある(例えば、特許文献2参照)。この文献では、ステータの隣接する分割コアを連結する溶接点の近傍に、撥水または撥油コーティングを施した電磁鋼板を積層し、各電磁鋼板を接着剤により連結している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平5-068352号公報
特開2002-262485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献2に開示されている回転電機によれば、隣接する分割コアを溶接固定する溶接点の近傍に撥水、撥油コーティングを有するため、電磁鋼板同士を固定するための接着剤の溶接点への浸透を阻止してガスの発生を阻止している。各電磁鋼板には撥水、撥油コーティングが施されているため、回転電機の価格が上昇してしまうという課題がある。また、電磁鋼板の絶縁皮膜上に撥水、撥油コーティングを設けるために各電磁鋼板の軸方向寸法が増大し、ステータコアの占積率が減少し、同一のコア軸長のモータにおいて、性能が低下するという課題がある。
【0006】
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、撥水、撥油コーティングのない電磁鋼板で、分割コアの隣接する電磁鋼板を固定するために塗布された接着剤が、組み立て時に外径側に広がる範囲を抑制し、溶接点への浸透を阻止することによって、コアの占積率を低下させず、溶接部の不良を抑制し、容易に周方向に隣接する分割コア間を溶接固定可能な回転電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に開示される回転電機は、
ロータ、
円弧状のヨーク部および前記ヨーク部の径方向内側に突出して形成されたティース部を持つ電磁鋼板を複数枚積層して、柱状体として構成されたコアが、複数個、環状に配置されたステータコアと、当該ステータコアに巻装されたコイルと、を有し、前記ロータと間隙を隔てて配置されたステータ、
を備えた回転電機であって、
一の前記コアの電磁鋼板は、前記ヨーク部の外郭を形成する周方向端部で、周方向に隣接する他の前記コアの電磁鋼板と組み合わされて径方向の位置決めをするための位置決め用凹部または位置決め用凸部を有し、
一の前記電磁鋼板は、前記ティース部を含む前記電磁鋼板の前記ヨーク部の内径寄りの領域において、接着剤により、厚さ方向に隣接する他の前記電磁鋼板と接着固定されるとともに、前記位置決め用凹部および前記位置決め用凸部は、前記ヨーク部の外郭を形成する周方向端部の外径寄りの部分と組み合わさって辺屈曲部を形成しており、
前記接着剤の各電磁鋼板上の接着領域は、前記辺屈曲部から離隔して設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本願に開示される回転電機によれば、前記分割コアの接着剤塗布領域を、隣接する前記分割コアと組みあわさって径方向の位置決めをする位置決め用凹部または位置決め用凸部の最外径部より内径側に配置することにより、前記位置決め用凹部または位置決め用凸部を構成する分割コアの曲線または隅形状の部分によって、接着剤の外径側への浸透を抑止することにより、分割コアの形状精度の悪化を抑止し、回転電機の生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1の回転電機の一例を示す断面図である。
実施の形態1の回転電機の外観を示す斜視図である。
図2の回転電機のステータを示す斜視図である。
実施の形態1の回転電機の分割コアの一例を示す図である。
図4の分割コアの集合体であるステータコアを示す図である。
図4の分割コアの構成要素である電磁鋼板の平面図である。
図6の電磁鋼板を分割コアとして組み立てた状態における接着剤の存在領域の一例を示す図である。
図6の電磁鋼板を分割コアとして組み立てる前の接着剤の塗布域の一例を示す図である。
実施の形態2の回転電機のステータコアを説明するための平面図である。
実施の形態3の回転電機の分割コアを説明するための平面図である。
実施の形態4の回転電機のステータを説明するための平面図である。
実施の形態5の回転電機の分割コアを説明するための平面図である。
実施の形態6の回転電機の分割コアを説明するための平面図である。
実施の形態7の回転電機の分割コアを説明するための平面図である。
実施の形態7の回転電機の分割コアの溶接部を説明するための図である。
図15の電磁鋼板を分割コアとして組み立てる前の接着剤の塗布域の一例を示す図である。
実施の形態8の回転電機の電磁鋼板を説明するための平面図である。
実施の形態9の回転電機の分割コアを説明するための平面図である。
実施の形態10の回転電機の分割コアを説明するための平面図である。
実施の形態11の回転電機の分割コアの製造方法の一例を説明するためのフローチャート図である。
実施の形態12の回転電機の分割コアの製造方法の一例を説明するためのフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
以下、実施の形態1に係る回転電機について、図を用いて説明する。
図1は、実施の形態1の回転電機100の一例を示す断面図である。また、図2は、実施の形態1の回転電機の外観を示す斜視図であり、図3は、この図2のうち、ステータを示す斜視図である。この回転電機100は、回転可能に設けられたロータ1(ロータ1は図1に示したようにシャフト3に固定されている)と、それに対向して配設されるステータ2を備えている(図1、図2参照)。ここで、このステータ2は、その構成要素にステータコア4とコイル5を含んでいる(図3参照)。
また、このステータ2は、図4に示したように、円弧状のヨーク部6と、そのヨーク部6から径方向内側に突出したティース部7を具備した電磁鋼板9を、厚さ方向に積層して柱状体として構成された分割コア10を、ヨーク部周方向両端8(位置決め用凹部8a及び位置決め用凸部8bを含む)で隣接する別の分割コア10と接して円環状に並べて環状体を形成したステータコア4(図5参照)に、コイル5を巻装して構成されている(図2参照)。なお、以下では、分割コアを単にコアと呼ぶことがある。
【0011】
この円環状に組み合わせられた分割コア10は、隣接する分割コアとの間を溶接固定されたり、またヨーク部6の外周で構成される円環部分の外径側に、筒状のフレーム構造を配置し、嵌めあい固定されたりして、ステータコア4を形成する。
また、上記分割コアは、隣接する分割コア同士がヨーク部の周方向側面に互いに組み合わさって径方向の位置ずれを抑止する、凹形状の位置決め用凹部8a、及び凸形状の位置決め用凸部8bを具備する(図4、図6参照)。
さらに、電磁鋼板9の積層は、少なくともティース部上では接着剤によって厚さ方向に隣接する電磁鋼板同士を接着することによってなされる(図7、図8参照)。この接着剤は、嫌気性接着剤、熱可塑性接着剤、熱硬化性接着剤などを用いることができる。
【0012】
上記接着剤によって電磁鋼板を接着する領域は、ヨーク部6の周方向の両端部(ヨーク部6の周方向の外郭を形成する周方向の左右の端部)においては、位置ずれ抑止用の凹形状の位置決め用凹部8aまたは凸形状の位置決め用凸部8bと、ヨーク部の外周側で隣接する分割コアに接触する部分の直線または曲線によって構成される、2箇所の辺屈曲部11(図6において、点線で囲った部分)よりも内径側を中心に配置される。すなわち、図7において、ハッチングで示した領域(以下、ハッチングで示した領域を接着領域Sと呼ぶ)である、ヨーク部6の2点鎖線で示した外径位置よりも内径側の領域(ティース部を含む)、および、ヨーク部6の2点鎖線で示した外径位置よりも外径側領域では、上記2箇所の辺屈曲部11(図7において、点線で囲った部分を参照)から離隔した領域に配置される。より具体的には、ヨーク部6の周方向の両端部よりも周方向内側の、上記電磁鋼板の形状中心軸AA(図中の一点鎖線参照。以下同様)寄りの部分に配置される。
【0013】
これにより、例えば分割コアの軸方向寸法の精度を向上させるための加圧時、または巻線時に接着剤が電磁鋼板間で塗布した領域の外側に浸透した場合、ヨーク部の周方向両端においては、従来、上記辺屈曲部まで流動していた接着剤が、塗布した領域の近傍に貯留し、ヨーク部の外周側に浸透することを抑止することができる。
【0014】
また、接着剤は、硬化促進剤と主剤による2液性接着剤を用いる場合も、硬化促進剤に比較して塗布量の多い主剤によって接着される領域を、ヨーク部の周方向の両端部においては、上記辺屈曲部よりも内側に配置することによって、同様の効果を得ることができる。
【0015】
なお、接着剤の塗布時には、積層した電磁鋼板の接着時に、接着領域が、上記ヨーク部の周方向の両端部においては、上記辺屈曲部よりも電磁鋼板の形状中心軸寄りの部分になるように、接着剤の塗布範囲を、例えば図8の点線の丸印で囲んだ図形で示したように、図7に比較して限定した領域(以降、接着剤塗布領域Tと呼ぶ)に設定することができる。
【0016】
上記のように、接着剤の塗布範囲を接着領域よりも限定することにより、接着剤が硬化した際に、分割コアのヨーク部外周の形状精度が向上する。また、このことにより、分割コアのヨーク部外周側の周方向両端の曲線または直線部分で隣接する分割コアと接触する場合、接触個所の形状精度が向上するため、ステータコアの形状ばらつきを抑制でき、回転電機の生産性を向上させることができる。さらに、これにより、分割コアを円環状に並べた際の、ステータコア最外径の形状精度が向上し、例えばフレーム等を外周に締り嵌めで固定する場合の、圧入時の力、あるいは分割コアに発生する応力の管理が、し易くなるという効果がある。
【0017】
なお、以上においては、各電磁鋼板は、コアを径方向に位置決めするための位置決め用凹部と位置決め用凸部を一対有している例について説明したが、これに限らず、位置決め用凹部のみを有する電磁鋼板と、位置決め用凸部のみを有する電磁鋼板とを用いて、これらを交互に隣接させてコアを径方向に位置決めしてもよい。
また、上記実施の形態1での上記ステータコアに巻装されたコイルは、分布巻きに巻装されていてもよい。これにより、電磁鋼板の打抜き時に高密度に打抜きすることができるため、電磁鋼板の廃棄領域を削減することができ、材料歩留りを向上することができる。
【0018】
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係る回転電機について図を用いて説明する。ここでは、隣接する分割コア間を溶接により固定した場合に、回転電機及ぼす影響について、図9を用いて説明する。分割コア同士は、ヨーク部の最外周の隣接点において、溶接により固定されている。この溶接がなされた部分である溶接部12は、軸方向に延出、または軸方向のいずれかの位置で点状に形成されている。
【0019】
実施の形態2の回転電機においては、隣接する分割コア同士を、そのヨーク部最外周位置で溶接により固定した場合、実施の形態1の分割コアを用いた場合には、溶接点に接着剤が存在しないため、溶接時における、接着剤によるガスの発生を抑えることができる。このため、溶接精度を管理し易いという効果がある。
また、溶接点への接着剤の浸透を防ぐために、撥油または撥水コーティングを電磁鋼板に設置する必要がないため、安価に回転電機を生産することができる。さらに、撥油または撥水コーティングによる電磁鋼板積層時の占積率の減少がなく、同じサイズの回転電機を製造する際に、その性能を向上させることができる。
【0020】
実施の形態3.
次に、実施の形態3に係る回転電機について図を用いて説明する。図10は、実施の形態3に係る回転電機の分割コアの一例を示す平面図である。ヨーク部6の周方向中央部(電磁鋼板9の形状中心軸AAを含み、形状中心軸に近い側。以下同様)では、ヨーク部周方向両端8を含む周方向周辺部(形状中心軸から遠い側。以下同様)よりも接着剤の接着領域Sが外径側に突出している。
【0021】
実施の形態3の回転電機においては、ヨーク部における積層鋼板の積層時の接着強度を向上させることができるため、組み立て時の変形を抑制し、生産性を向上させることができる。
【0022】
実施の形態4.
次に、実施の形態4に係る回転電機について図を用いて説明する。実施の形態4に係る回転電機においては、分割コアのヨーク部の周方向両端の最外周部において、円弧を一部切り欠いた切り欠き部が形成されており、その切り欠き部が組み合わさって軸方向に延びる溝14を形成し、この溝14の内部において溶接により固定される部分が設けられる(図11参照)。この溝14は、溶接部が軸方向全域に形成する必要がない場合、軸方向で溶接がされる箇所に限定して、間隔をおいて形成してもよい。
【0023】
実施の形態4の回転電機においては、溝形状によって、ステータコアの外周の輪郭形状に溶接部の影響が及ばないため、フレーム固定時の圧入の際の力、あるいは発生応力の管理がし易くなるという効果がある。また、ステータコアの外側に設けたフレーム部材13を用いて回転電機の筐体に固定するため、電磁鋼板に筐体への固定構造(例えば、ねじ穴など)を設ける必要がなく、加工により劣化する部分を減少させ、回転電機全体としての性能の向上につながる。
【0024】
実施の形態5.
次に、実施の形態5に係る回転電機について、図を用いて説明する。実施の形態5に係る回転電機においては、図12a、図12bに示すように、隣接する2つの分割コアの境界に形成されている溝14の、軸方向に直角な方向で切断した時の断面形状が、内径側から外径側に移行するにつれて広がる(サイズが大きくなる)テーパ形状に形成されていることが特徴である。
【0025】
実施の形態5の回転電機においては、隣接する2つの分割コアの境界に形成された溝14の形状が、上記のようにテーパ形状であるため、電磁鋼板の溶接時において、電磁鋼板の有機皮膜、電磁鋼板の打抜き時に使用するプレス油の残留分、あるいは2液アクリル系接着剤などで使用する硬化促進剤などの残留成分が溶融して気化した際に発生するガスが、大気中に逃げる領域を確保することができ、これにより、溶接性能が向上し、必要となる溶接強度を十分確保することができる。また、溝14により溶接時に発生する溶接ビードによる分割コアの外径の寸法変化を抑制することができる。
【0026】
実施の形態6.
次に、実施の形態6に係る回転電機について、図を用いて説明する。実施の形態6に係る回転電機においては、図13に示すように、溝14の、軸方向に直角な方向で切断した時の断面形状は、内径側から外径側に移行した場合、外径位置によらず等幅に形成されていることを特徴とする。この外径位置によらず等幅に形成されている部分を以下では開口部と呼ぶ。
【0027】
実施の形態6に係る回転電機においては、分割コアの組立時に、開口部を使用することで組立時の位置決めが可能となるため、生産性が向上する。また、隣接する分割コア同士を固定する際、開口部により溶接時に溶接ビードの膨らみを抑制でき、かつ、フレームとの接触面積を増加することができるため、コイル部で発生する熱、あるいは分割コア部で発生する熱をステータコア外周もしくは、フレームを介して冷却する際に優位となる。また、回転電機がフレームで固定される場合は、フレームとの接触面積増加により、ステータコアの保持力が増加し、回転電機の剛性が向上する
【0028】
実施の形態7.
次に、実施の形態7に係る回転電機について、図を用いて説明する。実施の形態7に係る回転電機においては、図14a、図14bに示すように、分割コアは、ヨーク部の外周側では、溶接によって厚さ方向に隣接する電磁鋼板同士を連結して積層されている。ヨーク部の外周側に溝形状を有し、溶接は溝の内部でなされる。ここで、図14aは溶接部12が分割コアの軸方向の全域にわたって設けられている場合を示し、図14bは溶接部12が分割コアの軸方向の全域ではなく、間隔をおいて設けられている場合を示している。
【0029】
これらの場合においては、図15の電磁鋼板の平面図に示したように、内径側の接着領域Sは、電磁鋼板の形状中心軸AAを含む周方向中央部においては、周方向周辺部よりもその領域が狭くなっており、形状中心軸AAに近づくにつれ、電磁鋼板の、より内径側に収まった領域となる。
【0030】
なお、周方向中央部においては、周方向周辺部に比べると、ヨーク部の周方向両端に設けられている辺屈曲部による、接着領域Sの外径方向への拡がりを抑制する作用が弱くなる。従って、図15に示したように当該周方向中央部における接着剤領域を周方向両端部よりも内径側に収まるようにするためには、接着剤塗布領域Tを上述の実施の形態1の場合(図8参照)とは異なる領域となるように、適宜、調整する必要がある。
具体的には、図16に示すように、周方向中央部に形成する接着剤塗布領域を、周方向周辺部に形成する接着剤塗布領域に比べて電磁鋼板9の内径側のみに限定して形成することにより、周方向中央部における接着剤領域の外径方向への拡がりを抑制することが可能となる。
(【0031】以降は省略されています)

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