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公開番号2021065038
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210422
出願番号2019188602
出願日20191015
発明の名称車両
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人特許業務法人アイテック国際特許事務所
主分類H02P 27/08 20060101AFI20210326BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ゼロトルク制御を実行するときのキャリアノイズを抑制する。
【解決手段】モータと、モータを駆動するインバータと、インバータに電力ラインを介して接続された蓄電装置と、インバータを制御する制御装置とを備える車両において、制御装置は、モータのトルクがゼロとなるようにインバータを制御するゼロトルク制御を実行するときには、ゼロトルク制御を実行しないときに比して高いキャリア周波数を用いてインバータを制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
モータと、
前記モータを駆動するインバータと、
前記インバータに電力ラインを介して接続された蓄電装置と、
前記インバータを制御する制御装置と、
を備える車両であって、
前記制御装置は、前記モータのトルクがゼロとなるように前記インバータを制御するゼロトルク制御を実行するときには、前記ゼロトルク制御を実行しないときに比して高いキャリア周波数を用いて前記インバータを制御する、
車両。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
請求項1記載の車両であって、
前記制御装置は、非同期パルス幅変調制御により前記インバータを制御するときにおいて、前記ゼロトルク制御を実行するときには、前記ゼロトルク制御を実行しないときに比して高いキャリア周波数を用いて前記インバータを制御する、
車両。
【請求項3】
請求項1または2記載の車両であって、
前記制御装置は、シフトポジションがニュートラルポジションで且つ前記モータの回転に伴って発生する逆起電圧が前記電力ラインの電圧よりも高いときには、前記ゼロトルク制御を実行する、
車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関し、詳しくは、モータとインバータと蓄電装置とを備える車両に関する。
続きを表示(約 6,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両としては、電動機とインバータと蓄電装置とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、電動機の駆動が不要なときには、電動機の逆起電圧が蓄電装置側電圧よりも大きいときに、電動機からの出力トルクが値0となるよう電動機の電圧指令を設定してインバータを制御するゼロトルク制御を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018−70033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした車両では、インバータの複数のスイッチング素子のスイッチングに伴って、モータに供給される電流のリプルが生じ、放射音(キャリアノイズ)が生じる。そして、ゼロトルク制御を実行するときに生じるキャリアノイズは、騒音として運転者が感じやすいと想定される。
【0005】
本発明の車両は、ゼロトルク制御を実行するときのキャリアノイズを抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の車両は、
モータと、
前記モータを駆動するインバータと、
前記インバータに電力ラインを介して接続された蓄電装置と、
前記インバータを制御する制御装置と、
を備える車両であって、
前記制御装置は、前記モータのトルクがゼロとなるように前記インバータを制御するゼロトルク制御を実行するときには、前記ゼロトルク制御を実行しないときに比して高いキャリア周波数を用いて前記インバータを制御する、
ことを要旨とする。
【0008】
この本発明の車両では、モータのトルクがゼロとなるようにインバータを制御するゼロトルク制御を実行するときには、ゼロトルク制御を実行しないときに比して高いキャリア周波数を用いてインバータを制御する。これにより、ゼロトルク制御を実行するときのキャリアノイズを抑制することができる。もとより、ゼロトルク制御を実行しないときには、インバータの複数のスイッチング素子のスイッチングによる損失を低減することができる。
【0009】
こうした本発明の車両において、前記制御装置は、非同期パルス幅変調制御により前記インバータを制御するときにおいて、前記ゼロトルク制御を実行するときには、前記ゼロトルク制御を実行しないときに比して高いキャリア周波数を用いて前記インバータを制御するものとしてもよい。
【0010】
本発明の車両において、前記制御装置は、シフトポジションがニュートラルポジションで且つ前記モータの回転に伴って発生する逆起電圧が前記電力ラインの電圧よりも高いときには、前記ゼロトルク制御を実行するものとしてもよい。こうすれば、ニュートラルポジションでゼロトルク制御を実行するときのキャリアノイズを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の一実施例としての電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。
電子制御ユニット50により実行されるキャリア周波数設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
変形例のハイブリッド自動車320の構成の概略を示す構成図である。
変形例の燃料電池車420の構成の概略を示す構成図である。
変形例の電気自動車520の構成の概略を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0013】
図1は、本発明の一実施例としての電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車20は、図示するように、モータ32と、インバータ34と、蓄電装置としてのバッテリ36と、電子制御ユニット50とを備える。
【0014】
モータ32は、同期発電電動機として構成されており、回転子コアに永久磁石が埋め込まれた回転子と、固定子コアに三相コイルが巻回された固定子とを備える。このモータ32は、回転子が駆動輪22a,22bにデファレンシャルギヤ24を介して連結された駆動軸26に接続されている。
【0015】
インバータ34は、モータ32の駆動に用いられると共に電力ライン38を介してバッテリ36に接続されており、6つのスイッチング素子としてのトランジスタT11〜T16と、6つのトランジスタT11〜T16のそれぞれに並列に接続された6つのダイオードD11〜D16とを有する。トランジスタT11〜T16は、それぞれ、電力ライン38の正極側ラインと負極側ラインとに対してソース側とシンク側になるように2個ずつペアで配置されている。また、トランジスタT11〜T16の対となるトランジスタ同士の接続点の各々には、モータ32の三相コイル(U相,V相,W相のコイル)の各々が接続されている。したがって、インバータ34に電圧が作用しているときに、電子制御ユニット50によって、対となるトランジスタT11〜T16のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータ32が回転駆動される。
【0016】
バッテリ36は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、電力ライン38を介してインバータ34に接続されている。電力ライン38の正極側ラインと負極側ラインとには、コンデンサ39が取り付けられている。
【0017】
電子制御ユニット50は、CPU52を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52に加えて、処理プログラムを記憶するROM54や、データを一時的に電子制御ユニット50には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット50に入力される信号としては、例えば、モータ32の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ(例えばレゾルバ)32aからの回転位置θmや、モータ32の各相の相電流を検出する電流センサ32u,32vからの相電流Iu,Ivを挙げることができる。また、バッテリ36の端子間に取り付けられた図示しない電圧センサからのバッテリ36の電圧Vbや、バッテリ36の出力端子に取り付けられた図示しない電流センサからのバッテリ36の電流Ib、コンデンサ39の端子間に取り付けられた電圧センサ39aからのコンデンサ39(電力ライン38)の電圧VHも挙げることができる。さらに、イグニッションスイッチ60からのイグニッション信号や、シフトレバー61の操作位置を検出するシフトポジションセンサ62からのシフトポジションSP、アクセルペダル63の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル65の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ66からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ68からの車速Vも挙げることができる。電子制御ユニット50からは、インバータ34のトランジスタT11〜T16へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。
【0018】
なお、シフトポジションSPとしては、駐車ポジション(Pポジション)や後進ポジション(Rポジション)、ニュートラルポジション(Nポジション)、前進ポジション(Dポジション)などが用意されている。
【0019】
こうして構成された実施例の電気自動車20では、電子制御ユニット50は、シフトポジションが前進ポジションや後進ポジションのときには、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸26に要求される要求トルクTd*を設定し、要求トルクTd*が駆動軸26に出力されるようにモータ32のトルク指令Tm*を設定する。そして、モータ32がトルク指令Tm*で駆動されるようにインバータ34のトランジスタT11〜T16のスイッチング制御を行なう。このため、モータ32のトルク指令Tm*が値0のときには、モータ32のトルクがゼロとなるようにインバータ34を制御するゼロトルク制御を実行することになる。
【0020】
また、シフトポジションSPがニュートラルポジションのときには、基本的には、インバータ34のゲート遮断を行なう(トランジスタT11〜T16の全てをオフにする)。しかし、シフトポジションSPがニュートラルポジションのときでも、モータ32の回転に伴って発生する逆起電圧Vmがコンデンサ(電力ライン38)の電圧VHよりも高いときなどには、上述のゼロトルク制御を行なう。これは、モータ32で逆起電圧Vmに起因する制動トルクが生じるのを抑制するためや、インバータ34を保護するためなどの理由による。
【0021】
ここで、インバータ34の制御について説明する。実施例では、インバータ34を同期パルス幅変調制御(PWM制御)や非同期PWM制御により制御するものとした。PWM制御は、モータ32の各相の電圧指令と搬送波(三角波)との比較によりトランジスタT11〜T16のオン時間の割合を調節する制御である。また、同期PWM制御は、搬送波の周期がモータ32の各相の電圧指令の周期(モータ32の回転数Nm)に依存する制御であり、非同期PWM制御は、搬送波の周期がモータ32の各相の電圧指令の周期に依存しない制御である。例えば、モータ32の回転数Nmが閾値Nmref以下の領域では非同期PWM制御が用いられ、モータ32の回転数Nmが閾値Nmrefよりも大きい領域では、同期PWM制御が用いられる。閾値Nmrefは、適宜設定される。搬送波の周波数であるキャリア周波数fcは、同期PWM制御では、モータ32の回転数Nmに基づいて設定され、非同期PWM制御では、後述のように設定される。
【0022】
次に、こうして構成された実施例の電気自動車20の動作、特に、インバータ34の非同期PWM制御で用いるキャリア周波数fcを設定する際の動作について説明する。図2は、電子制御ユニット50により実行されるキャリア周波数設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。本ルーチンは、インバータ34を非同期PWM制御により制御するときに繰り返し実行される。
【0023】
図2のキャリア周波数設定ルーチンが実行されると、電子制御ユニット50は、最初に、ゼロトルク制御フラグFを入力し(ステップS100)、入力したゼロトルク制御フラグFの値を調べる(ステップS110)。ここで、ゼロトルク制御フラグFは、本ルーチンと並行して実行されるフラグ設定ルーチンにより設定された値が入力される。フラグ設定ルーチンでは、上述のゼロトルク制御を実行するときには、ゼロトルク制御フラグFに値1が設定され、ゼロトルク制御を実行しないときには、ゼロトルク制御フラグFに値0が設定される。
【0024】
そして、ゼロトルク制御フラグFが値0のときには、ゼロトルク制御を実行しないと判断し、キャリア周波数fcに比較的小さい所定周波数fc1を設定して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。ここで、所定周波数fc1は、ゼロトルク制御を実行しないときのキャリア周波数fcとして予め定められた値であり、例えば、4.5kHz〜5.5kHz程度が用いられる。
【0025】
ステップS110でゼロトルク制御フラグFが値1のときには、ゼロトルク制御を実行すると判断し、キャリア周波数fcに所定周波数fc1よりも高い所定周波数fc2を設定して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。ここで、所定周波数fc2は、ゼロトルク制御を実行するときのキャリア周波数fcとして予め定められた値であり、例えば、所定周波数fc1の1.5倍〜2.5倍程度の値が用いられる。
【0026】
一般に、インバータ34を非同期PWM制御により制御するときには、キャリア周波数fcとして比較的小さい所定周波数fc1が用いられる。これは、インバータ34のトランジスタT11〜T16のスイッチング制御による損失を低減するためである。しかし、キャリア周波数fcが低いほどインバータ34のスイッチング制御に伴って発生する電流のリプルが大きくなり、放射音(キャリアノイズ)が大きくなりやすい。特に、シフトポジションSPがニュートラルポジションのとき(運転者が加速の意思を有していないとき)に生じるキャリアノイズは、騒音として運転者が感じやすいと想定される。これらを踏まえて、実施例では、インバータ34の非同期PWM制御およびゼロトルク制御を実行するときには、キャリア周波数fcに所定周波数fc1よりも高い所定周波数fc2を設定するものとした。これにより、ゼロトルク制御を実行するときのキャリアノイズを抑制することができる。
【0027】
以上説明した実施例の電気自動車20では、モータ32のトルクがゼロとなるようにインバータ34を制御するゼロトルク制御を実行するときには、ゼロトルク制御を実行しないときに比して高いキャリア周波数fcを用いてインバータ34を制御する。これにより、ゼロトルク制御を実行するときのキャリアノイズを抑制することができる。
【0028】
実施例の電気自動車20では、蓄電装置として、バッテリ36を用いるものとしたが、キャパシタを用いるものとしてもよい。
【0029】
実施例では、モータ32とインバータ34とバッテリ36とを備える電気自動車20の構成とした。しかし、モータ32とインバータ34とバッテリ36とに加えてエンジンも備えるハイブリッド自動車の構成としてもよいし、モータ32とインバータ34とバッテリ36とに加えて燃料電池も備える燃料電池車の構成としてもよい。
【0030】
ハイブリッド自動車の構成としては、例えば、図3の変形例のハイブリッド自動車120に示すように、駆動輪22a,22bに連結された駆動軸26にモータ32を接続すると共に駆動軸26にプラネタリギヤ130を介してエンジン122およびモータ124を接続し、モータ32,124にインバータ34,126を介してバッテリ36を接続する構成を挙げることができる。また、図4の変形例のハイブリッド自動車220に示すように、駆動輪22a,22bに連結された駆動軸26に変速機230を介してモータ32を接続すると共にモータ32にクラッチ229を介してエンジン222を接続し、モータ32にインバータ34を介してバッテリ36を接続する構成も挙げることができる。さらに、図5の変形例のハイブリッド自動車320に示すように、駆動輪22a,22bに連結された駆動軸26にモータ32を接続すると共にエンジン322に発電機324を接続し、モータ32および発電機324にインバータ34,326を介してバッテリ36を接続する構成も挙げることができる。なお、図3のハイブリッド自動車120の場合、インバータ34だけでなく、インバータ126についても、ゼロトルク制御の実行の有無に基づいてキャリア周波数を設定するものとしてもよい。ここで、インバータ126についてゼロトルク制御を実行するときとしては、例えば、エンジン22が停止状態でモータ32からの動力だけを用いて走行するときを挙げることができる。
(【0031】以降は省略されています)

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