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公開番号2021064623
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210422
出願番号2021008247
出願日20210121
発明の名称LANケーブル
出願人日立金属株式会社
代理人
主分類H01B 7/295 20060101AFI20210326BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】高い難燃性を有するLANケーブルを提供する。
【解決手段】導体の外周に絶縁層を備えた絶縁電線と、前記絶縁電線の外周を被覆するシースとを備えたLANケーブルにおいて、前記シースと前記絶縁電線との間に、800での質量減少率が80質量%以下である中間層を有し、前記シースは、800での質量減少率が60質量%以下である架橋物からなり、JIS―X5150、及びTIA-568―C,2に準拠して得られる静電容量が5.6nF/100m以下である、LANケーブル。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導体の外周に絶縁層を備えた絶縁電線と、
前記絶縁電線の外周を被覆するシースとを備えたLANケーブルにおいて、
前記シースと前記絶縁電線との間に、800℃での質量減少率が80質量%以下である中間層を有し、
前記シースは、800℃での質量減少率が60質量%以下であるノンハロゲン難燃性樹脂組成物である架橋物からなり、
JIS―X5150、及びTIA−568―C,2に準拠して得られる静電容量が5.6nF/100m以下である、
LANケーブル。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記絶縁電線と前記中間層との間に金属層が位置する、
請求項1に記載のLANケーブル。
【請求項3】
前記金属層は、銅編組を含む、
請求項2に記載のLANケーブル。
【請求項4】
前記シースは、ポリオレフィン系ポリマー100質量部に対して、難燃剤を150質量部以上含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のLANケーブル。
【請求項5】
前記中間層は、ポリイミドフィルムからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLANケーブル。
【請求項6】
前記難燃剤は、水酸化マグネシウム又は水酸化アルミニウムからなることを特徴とする請求項4に記載のLANケーブル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、LANケーブルに関する。
続きを表示(約 5,700 文字)【背景技術】
【0002】
LANケーブルは、LAN(Local Area Network)構築に用いられる。LANケーブルは、導体の外周に絶縁層を形成した絶縁電線の外周を被覆するシースを備えた構成からなり、そのシースには、ノンハロゲン難燃樹脂組成物を用いるものがある(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
LANケーブルは、伝送特性を維持するために、絶縁層への難燃剤の添加は避けるべきであるため、シースに難燃剤を高充填したノンハロゲン難燃樹脂組成物を使用する難燃手法が採られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015−4025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、かかる従来の難燃手法では、海外規格に代表される難燃性試験に求められる高い難燃性を実現することができず、更なる改良の余地があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、高い難燃性を有するLANケーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明によれば、以下のLANケーブルが提供される。導体の外周に絶縁層を備えた絶縁電線と、前記絶縁電線の外周を被覆するシースとを備えたLANケーブルにおいて、前記シースと前記絶縁電線との間に、800℃での質量減少率が80質量%以下である中間層を有し、前記シースは、800℃での質量減少率が60質量%以下であるノンハロゲン難燃性樹脂組成物である架橋物からなり、JIS―X5150、及びTIA−568―C,2に準拠して得られる静電容量が5.6nF/100m以下である、LANケーブル。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高い難燃性を有するLANケーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係るLANケーブルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<本発明の一実施形態>
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0011】
〔LANケーブル〕
本発明の実施形態に係るLANケーブルは、導体の外周に絶縁層を備えた絶縁電線と、前記絶縁電線の外周を被覆するシースとを備えたLANケーブルにおいて、前記シースと前記絶縁電線との間に、800℃での質量減少率が80質量%以下である中間層を有し、前記シースは、800℃での質量減少率が60質量%以下であるノンハロゲン難燃性樹脂組成物である架橋物からなる。
【0012】
シースに難燃剤を高充填する従来の難燃手法では、例えば、EN45545、NFPA130等の海外規格に代表される難燃性試験に求められる高難燃性を実現することができなかった。
【0013】
そこで、本発明者らは、かかる従来の難燃手法では、絶縁層の燃焼を抑制することができないことを実証した上で、燃焼時に絶縁層から発生する可燃性ガスの燃焼場への流出を抑制する必要がある点に着目した。
【0014】
そして、本発明者らは、絶縁層から発生する可燃性ガスの燃焼場への流出を抑制するには、中間層が燃焼時に形状を保持する必要があり、また、燃焼時にシースがドリップしてしまうと中間層が酸素存在下で燃焼してしまうため、シースが燃焼時にドリップすることなく炭化層を形成する必要があると考えた。
【0015】
そこで、本発明は、シースと絶縁電線との間に800℃での質量減少率が80質量%以下である中間層と、800℃での質量減少率が60質量%以下であるノンハロゲン難燃性樹脂組成物である架橋物からなるシースとを採用した。
【0016】
(中間層)
中間層は、シースと絶縁電線との間に設けられている。中間層は800℃での質量減少率が80質量%以下であり、より好ましくは、60質量%以下である。中間層の質量減少率は熱重量測定機(TGA)を用い、チッソ雰囲気中において昇温速度10℃/分の条件で測定し、加熱前後での質量の変化率を測定した値である。上記の特性を有する中間層を備えることにより、燃焼時における形状を保持することができ、絶縁層から発生する可燃性ガスの燃焼場への流出を抑制することができ、高い難燃性を満足することができる。
【0017】
中間層の材質としては、例えば、金属及び有機物等が挙げられる。金属としては、銅等が挙げられる。また、中間層の材質として有機物を用いれば、LANケーブルの可撓性を一層向上させることができる。有機物としては、ポリイミド、マイカ等が挙げられるが、ポリイミドが好ましい。
【0018】
LANケーブルにおける中間層の位置は適宜選択することができるが、シース直下の位置が好ましい。シース直下である場合、シースと中間層とを密着させることでシースと中間層との間に空気が介在しない分、シースが燃焼時に炭化し、中間層が酸素雰囲気下で燃焼することを抑制する効果が更に高まると考えられる。
【0019】
中間層の形態としては、例えば、フィルムを巻いて構成された形態が挙げられる。複数枚のフィルムを複数場所に巻いて中間層を構成してもよい。フィルムの巻き方としては、特に限定されないが、例えば、横巻き、縦添え等が挙げられる。フィルムの巻き方を横巻きとすることにより、LANケーブルの可撓性を一層向上させることができる。横巻きの場合、例えば、フィルムのうち、規定の幅の部分をラップさせながら巻くことができる。ラップの量は、1/4ラップ以上であることが好ましい。
【0020】
(シース)
シースは800℃での質量減少率が60質量%以下であるノンハロゲン難燃性樹脂組成物からなる架橋物であり、より好ましくは、52質量%以上58質量%以下、52質量%以上56質量%以下、52質量%以上54質量%以下である。シースの質量減少率は熱重量測定機(TGA)を用い、窒素雰囲気中において昇温速度10℃/分の条件で測定し、加熱前後での質量変化率を測定した値である。上記の特性を有するシースを備えることにより、燃焼時にシースがドリップせず、中間層を酸素が欠乏した状態にすることで、難燃性を満足することができる。
【0021】
シースは架橋されていれば特に架橋度は限定しないが、好適にはゲル分率80質量%以上のものを用いることができる。ゲル分率の測定は、JIS C 3005の4.25項の架橋度測定方法に準拠し、110℃キシレン中にシースを24時間浸漬し、浸漬前後の重量比から算出した値である。
【0022】
シースには、ポリオレフィン系ポリマーを用いることができる。ポリオレフィン系ポリマーは、シースのベースポリマーとして用いることが好ましい。ポリオレフィン系ポリマーとして、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状超低密度ポリエチレン(VLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−スチレン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ブテン−ヘキセン三元共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、エチレン−オクテン共重合体(EOR)、エチレン共重合ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、マレイン酸グラフト低密度ポリエチレン、水素添加スチレン−ブタジエン共重合体(H-SBR)、マレイン酸グラフト直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンと炭素数が4から20までのαオレフィンとの共重合体、エチレン-スチレン共重合体、マレイン酸グラフトエチレン−メチルアクリレート共重合体、マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸三元共重合体、ブテン−1を主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体等が挙げられる。ポリオレフィン系ポリマーとして、EVAが好ましく、VA量20質量%以上50質量%以下のEVAが特に好ましい。ポリオレフィン系ポリマーとして、いずれか1種のEVAを単独で用いてもよいし、2種以上のEVAをブレンドして用いてもよい。
【0023】
シースは、ポリオレフィン系ポリマーに対して難燃剤を含有するものを用いることができる。難燃剤として、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、非晶質シリカ、スズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛等の亜鉛化合物等、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム等のホウ酸化合物、リン系難燃剤、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤、燃焼時に発泡する成分と固化する成分との混合物からなるインテュメッセント系難燃剤等が挙げられる。難燃剤として、好ましくは、金属水酸化物であり、特に好ましくは、水酸化マグネシウムである。難燃剤として、水酸化マグネシウム、及び/又は、水酸化アルミニウムを含む場合、LANケーブルの難燃性が一層向上する。
【0024】
上記の難燃剤のうち、いずれか1種を単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。例えば、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムとをブレンドして用いてもよい。また、上記の難燃剤は、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、ステアリン酸やステアリン酸カルシウム等の脂肪酸、脂肪酸金属塩等によって表面処理されたものであってもよい。
【0025】
難燃剤の添加量は、100質量部のポリオレフィン系ポリマーに対し、150質量部以上である。150質量部以上であることにより、LANケーブルの難燃性が向上する。難燃剤の添加量における上限値は特に限定されないが、250質量部以下が好ましい。難燃剤の添加量を抑えることにより、低温下におけるシースの伸びを一層大きくすることができる。より好ましくは、難燃剤の添加量は、100質量部のポリオレフィン系ポリマーに対し、150質量部以上220質量部以下、180質量部以上200質量部以下である。
【0026】
シースは、必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、架橋剤、架橋助剤、滑剤、無機充填剤、相溶化剤、安定剤、カーボンブラック、着色剤等の添加剤等をさらに含んでいてもよい。また、シースを、有機過酸化物により架橋したり、電子線等の放射線により架橋したりしてもよい。
【0027】
酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、フェノール系、硫黄系、アミン系、リン系酸化防止剤等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えばジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート] 、1,3,5-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジル)-S-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)トリオン、チオジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等が挙げられ、より好適には、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]である。
【0028】
硫黄系酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、ジドデシル3,3'-チオジプロピオネート、ジトリデシル3,3'-チオジプロピオネート、ジオクタデシル3,3'-チオジプロピオネート、テトラキス[メチレン-3-(ドデシルチオ)プロピオネート]メタン等が挙げられ、より好適には、テトラキス[メチレン-3-(ドデシルチオ)プロピオネート]メタンである。これらの酸化防止剤は、いずれか1種を単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
【0029】
金属不活性剤は、金属イオンをキレート形成により安定化し、酸化劣化を抑制する効果がある。金属不活性剤の構造は特に限定されないが、例えば、N-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド、ドデカン二酸ビス[N2-(2-ヒドロキシベンゾイル)ヒドラジド]、2',3-ビス[[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド等が挙げられ、より好適には、2',3-ビス[[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジドである。
【0030】
架橋助剤としては、特に限定されないが、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)等が挙げられる。滑剤としては、特に限定されないが、例えば、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド等が挙げられ、具体的には、ステアリン酸亜鉛が挙げられる。これらの滑剤は、いずれか1種を単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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