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公開番号2021060291
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210415
出願番号2019184798
出願日20191007
発明の名称基板表面欠陥検査方法
出願人株式会社神戸製鋼所,株式会社エスピーテック
代理人特許業務法人栄光特許事務所
主分類G01N 21/95 20060101AFI20210319BHJP(測定;試験)
要約【課題】短時間で効率よくアルミニウム基板の表面を検査して、微小な欠陥を検出すると共に、該欠陥が表面欠陥か表面に付着した埃かを判別することができる基板表面欠陥検査方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム基板20の全面を撮影して得られた画像を用いて、30μm以上の大きさの欠陥を含む欠陥領域21を抽出する第1検査工程と、第1検査工程により抽出された欠陥領域21の画像に基づいて、欠陥が表面欠陥か表面に付着した埃かを判別する第2検査工程と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
磁気ディスク用アルミニウム基板における表面の欠陥を検出する基板表面欠陥検査方法であって、
前記アルミニウム基板の全面を撮影して得られた画像を用いて、30μm以上の大きさの欠陥を含む欠陥領域を抽出する第1検査工程と、
前記第1検査工程により抽出された前記欠陥領域の画像に基づいて、前記欠陥が表面欠陥か表面に付着した埃かを判別する第2検査工程と、
を備える基板表面欠陥検査方法。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記第2検査工程は、前記第1検査工程により抽出された前記欠陥領域を撮像して得られた画像に基づいて、前記欠陥が表面欠陥か表面に付着した埃かを判別する、請求項1に記載の基板表面欠陥検査方法。
【請求項3】
前記30μm以上の大きさの前記欠陥領域をレーザ顕微鏡または白色干渉顕微鏡で測定して、該欠陥の深さを得ることで、前記欠陥が表面欠陥か表面に付着した埃かを判別する、請求項1又は2に記載の基板表面欠陥検査方法。
【請求項4】
前記第2検査工程は、前記表面欠陥のうち、欠陥工程推定のための欠陥の特徴をさらに判別する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板表面欠陥検査方法。
【請求項5】
前記第1検査工程において、前記アルミニウム基板の全面の画像は、ラインカメラによって撮像される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板表面欠陥検査方法。
【請求項6】
前記第1検査工程において用いる画像は、1画素の分解能が20μm/pixel以下であり、
前記第2検査工程において用いる画像は、1画素の分解能が0.5μm/pixel以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板表面欠陥検査方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基板表面欠陥検査方法に関し、特に磁気ディスク用アルミニウム基板の表面欠陥検査方法に関する。
続きを表示(約 5,900 文字)【背景技術】
【0002】
磁気ディスク用基板は、研削加工により鏡面仕上げをしたアルミニウム基板(グラインド・サブストレート基板)にNi−Pめっきを行い、研磨により鏡面加工をしたNi−Pめっきポリッシュ基板を作製し、その表面に磁気記録を行うための磁性膜や疵防止のための保護膜などを形成したものが使用されている。
【0003】
従来、めっき処理前の鏡面仕上げされたアルミニウム基板の表面欠陥検査は目視で行われており、熟練した検査員が、打痕やスクラッチと呼ばれる洗浄疵、乾燥ムラなどの表面欠陥を検出していた。
【0004】
しかしながら、目視検査で検出可能な欠陥のサイズは、100μm以上の比較的粗大な欠陥のみであるため、記録密度の増加に伴い許容される欠陥サイズが微小化するなかで、メッキ処理後のめっきポリッシュ基板で検出される欠陥と、めっき処理前のアルミニウム基板の目視で検出可能な欠陥とのサイズのギャップが広がっていた。このため、より微小な欠陥を検出するため、アルミニウム基板に適した検査機が求められている。
【0005】
例えば、特許文献1には、ディスクの表面にレーザービームを照射して、表面からの反射光に含まれる正反射光の強度変化や偏向を検出するとともに、散乱光の空間的強度分布パターン(回折パターン)を検出する反射光分布検査装置と、面状光源(または線状光源)からディスクの表面上に白色光を照射させ、撮像装置によってとられたディスクの輝点をしきい値と比較する暗視野画像検査装置と、を備え、2つの検査装置からの検出データに基づいて、表面欠陥の種類や数、程度などを総合判定する表面欠陥検査システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開昭63−42453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載の表面欠陥検査システムによれば、アルミニウム基板に疵や汚れを発生させない非破壊検査により、サブミクロンオーダーの表面欠陥の検査及び判別を可能としているが、これは、ダイヤモンド切削バイトで表面を鏡面加工したアルミニウム切削基板に対しては適用可能である。しかしながら、現在は、より平滑性が高い、無電解ニッケルリンめっきポリッシュ基板が使用されており、その下地となるPVA砥石で研削仕上げを行うアルミニウム基板では、加工による研削目が存在し、それによるレーザ光の散乱が大きく、上記の検査方法を使用することができない。そのため、レーザ光以外の方法での検査手法の模索が必要であり、また、表面欠陥の発生率は1%以下と発生頻度が低いので、アルミニウム基板の一面を数秒以内で測定可能な検査スピードが要求されている。
【0008】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、短時間で効率よくアルミニウム基板の表面を検査して、微小な欠陥を検出すると共に、微細な欠陥が検出可能になった際に問題となる該欠陥が表面欠陥か表面に付着した埃かを判別することができる基板表面欠陥検査方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、本発明の上記目的は、基板表面欠陥検査方法に係る下記(1)の構成により達成される。
(1) 磁気ディスク用アルミニウム基板における表面の欠陥を検出する基板表面欠陥検査方法であって、
前記アルミニウム基板の全面を撮影して得られた画像を用いて、30μm以上の大きさの欠陥を含む欠陥領域を抽出する第1検査工程と、
前記第1検査工程により抽出された前記欠陥領域の画像に基づいて、前記欠陥が表面欠陥か表面に付着した埃かを判別する第2検査工程と、
を備える基板表面欠陥検査方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の基板表面欠陥検査方法によれば、PVA砥石を用いて鏡面仕上げされたアルミニウム基板の表面を短時間で効率よく検査して、微小な欠陥を検出することができ、さらに該欠陥が表面欠陥か表面に付着した埃かを判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の一実施形態に係る基板表面欠陥検査方法を実施するための基板表面欠陥検査システムの概略構成を示す構成図である。
各検査ステージで検査した画像を表示するモニタ画面を示す図である。
レーザ顕微鏡で測定した欠陥の形状及び深さを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る基板表面欠陥検査方法を図面を用いて詳細に説明する。
【0013】
図1に示すように、基板表面欠陥検査システム10は、検査台11を備え、該検査台11上には、ローディングステージ40、第1検査ステージ50、第2検査ステージ60、及び第3検査ステージ70が所定の方向にこの順で配置されている。
【0014】
ローディングステージ40は、リフト部15や、不図示のロボットなどにより、基板表面欠陥検査システム10に付設されたアルミニウム基板供給台12上のカセット13に貯留されている磁気ディスク用アルミニウム基板(以下では、単にアルミニウム基板とも言う)20を、回転台30上に位置決めして載置する。なお、本実施形態のアルミニウム基板20は、PVA砥石を用いて鏡面仕上げされており、後工程によって、無電解ニッケルリンめっきポリッシュ基板を構成する。
【0015】
回転台30は、垂直軸31を中心として回転可能であり、回転台30上に載置されたアルミニウム基板20を水平面内で回転させる。また、回転台30は、検査台11上に設けられたコンベア32によって、水平面において第1〜第3検査ステージ50、60、70が並ぶ方向であるX方向に移動可能に構成されており、第1〜第3検査ステージ50、60、70の下方に配置される。
【0016】
なお、回転台30の上面は、疵や汚れが付かないようにアルミニウム基板20の表面に極力触れず、例えば、外周縁のみで表面と接触する構造が好ましい。また、上述したリフト部15や、ロボットのチャック部などのアルミニウム基板20と直接触れる部分は、ウレタンなどのアルミニウム基板20に疵をつけない柔らかい素材で形成されるのが好ましい。
【0017】
第1検査ステージ50は、上方に配置されたラインカメラ51を備える。そして、回転台30、即ちアルミニウム基板20を、所定の一定回転速度で回転させながら、ラインカメラ51でアルミニウム基板20を半径方向にスキャンしてアルミニウム基板20の全面の画像を撮像する。
【0018】
第1検査ステージ50は、ラインカメラ51で撮像された画像から、欠陥の有無、欠陥を含む欠陥領域の位置、及びそのサイズを特定し、コンピュータ(PC)80に記憶する。また、ラインカメラ51で撮像された画像は、図2に示すように、コンピュータ80の表示部81に表示される。第1検査ステージ50におけるアルミニウム基板20の全面の欠陥検出工程は、作業効率の観点から5秒以下で行われるのが好ましい。
【0019】
第1検査ステージ50では、1画素の分解能が20μm/pixel以下の撮像が可能なラインカメラ51を使用しており、これにより、30μm以上の大きさの欠陥の検出可能としている。また、ラインカメラ51による画像は、上記欠陥と、アルミニウム基板20の表面に存在するPVA砥石による研削目とを判別でき、欠陥領域を正確に抽出することができる。
【0020】
ここで、ラインカメラ51が30μm以上の大きさの欠陥を検出するようにしたのは、アルミニウム基板20では、表面に膜厚10μm程度のNi−Pめっきを行った後に、研磨による鏡面加工を施すので、30μm以下の表面欠陥があっても、鏡面加工後にもそのまま欠陥として残る可能性が低いためである。また、30μm以上の大きさの欠陥が捉えられれば、欠陥の70%以上がカバーされ、逆に、30μm未満の微小な欠陥も検出しようとすると、検出時間が多くなるとともに誤検出も多くなるため、非効率となる。
なお、ラインカメラ51の1画素の分解能の下限値は、検査時間を考慮して、1μm/pixel以上であることが好ましい。
【0021】
そして、第1検査ステージ50において欠陥が検出されなかったアルミニウム基板20は、ローディングステージ40に搬送され、表面側の表面検査を終了する。一方、欠陥が検出されたアルミニウム基板20は、回転台30と共に第2検査ステージ60に搬送される。第2検査ステージ60は、アルミニウム基板20の表面の任意の箇所を拡大観察可能なエリアカメラ61を備える。
【0022】
そして、エリアカメラ61の下方に搬送された回転台30はX方向に移動、また必要に応じて回転し、第1検査ステージ50で検出されてコンピュータ80の記憶部に記憶された欠陥領域を、エリアカメラ61の視野内に位置させて該欠陥領域の拡大画像を撮像する。この拡大画像の撮像は、第1検査ステージ50で検出された全欠陥領域について順次行われる。また、エリアカメラ61で撮像された拡大画像も、表示部81に表示される。
【0023】
エリアカメラ61での観察では、検出された微小な欠陥が、表面に付着した埃か、又は実欠陥かを判別可能であり、また実欠陥の場合には、欠陥発生原因を特定可能な、明瞭な画像が要求される。このため、エリアカメラ61には、1画素の分解能が0.5μm/pixel以下のものが使用される。
【0024】
即ち、エリアカメラ61には、30〜50μmの比較的小さい欠陥が、表面に付着した埃か、又は実欠陥かを判別するために、少なくとも0.5μm/pixelの解像度のもが使用される。これは、より高解像度のエリアカメラ61を使えば、より微小な欠陥は見やすくなるものの、100μmを超えるような大きい欠陥は全体像が捉えにくくなるといったデメリットがあるため、最適な倍率としてピクセルサイズが0.5μmの解像度を有するエリアカメラ61が好適に選択される。
なお、エリアカメラ61の1画素の分解能の下限値は、検査時間を考慮して、0.05μm/pixel以上であることが好ましい。
【0025】
図2は、エリアカメラ61で撮像された各欠陥領域21の画像を、その位置と共にコンピュータ80の表示部81上に表示した一例である。図2に示すように、画面左上段には、3か所の欠陥領域21のアルミニウム基板20上の位置が表示され、画面左下段には、それぞれの欠陥画像22が表示され、画面右側には、選択された欠陥の拡大画像23(図では、3つの欠陥の内、2番目の欠陥が選択されている)が表示されている。図2に示す欠陥画像22A、及び22Cは、実欠陥であるピット欠陥(押込み疵及びスクラッチ)であり、欠陥画像22Bは、アルミニウム基板20の表面に付着した埃である。
【0026】
作業者は、画面下段に表示されている欠陥画像22を順次指定して、その拡大画像23を画面右側に表示して、この欠陥がアルミニウム基板20の表面に付着した埃か、又は実欠陥かを目視により判別する。欠陥が埃であると判別した場合は、画面上のOKエリアをタッチした後、画像保存エリアをタッチして画像及び判別結果を保存する。一方、欠陥が実欠陥であると判別した場合は、画面上のNGタッチした後、画像保存エリアをタッチして画像及び判別結果を保存する。その際に、欠陥のカテゴリーを入力し、NG,OK情報とともに保存してもよい。
【0027】
また、第1検査ステージ50及び第2検査ステージ60で撮像した画像データ、欠陥の位置、欠陥の大きさは、予め設定した欠陥のカテゴリーの情報と共にデータとしてコンピュータ80の記憶部に蓄積しておけば、AI技術などを利用して、新たに得られた欠陥画像を、該データと比較して、欠陥がアルミニウム基板20の表面に付着した埃か、実欠陥かを自動的に判別することもできる。
【0028】
なお、検出される主な欠陥としては、以下のものがある。
1.ピット欠陥(窪み系欠陥)
押込み疵:アルミニウム粉や砂、金属の微粉などを押し込んでできた窪み。
打痕系:何かをアルミニウム基板の表面に当てたり、引っ掻いてしまってできた疵。
スクラッチ:研削中に異物を巻き込んでできた深い疵。
2.付着系欠陥
ステイン、乾燥ムラなどのしみ。程度のひどいものは欠陥となる。
3.埃
表面に載っているだけの埃。
以上の欠陥のうち、1.と2.が実欠陥であり、3.の埃と区別する必要がある。
【0029】
なお、本実施形態では、レーザ顕微鏡71を備えた第3検査ステージ70を有しており、第2検査ステージ60において拡大画像が撮像されたアルミニウム基板20が、回転台30と共に第3検査ステージ70に搬送される。
【0030】
レーザ顕微鏡71は、第1、第2検査ステージ50,60で検出された30μm以上の大きさの欠陥をレーザ測定して欠陥の深さを測定する。図3は、レーザ顕微鏡71により得られた欠陥の断面プロファイルの一例であり、欠陥の大きさと深さを示している。このように、第2検査ステージ60の拡大画像に加えて、欠陥の大きさや深さを併せて測定することで、欠陥がアルミニウム基板20の表面に付着した埃か、又は実欠陥かを判別するようにしてもよい。さらに、欠陥の断面プロファイルをもとに、表面欠陥の種類や、欠陥の発生原因を推定するようにしてもよい。なお、凹凸測定を十分な精度で行うことが可能な装置であれば、レーザ顕微鏡71の替わりに、例えば、白色干渉顕微鏡を用いてもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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