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公開番号2021060171
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210415
出願番号2019186144
出願日20191009
発明の名称冷蔵庫
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人
主分類F25D 23/12 20060101AFI20210319BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】高周波解凍装置を備えた冷蔵庫において、解凍室で発生する水蒸気による結露や着霜を防ぐ。
【解決手段】冷却機構からの冷気を貯蔵室に分散させて導入する分散導入風路20を設け、保存物を加熱中に前記分散導入風路20から冷気を導入する構成としてある。これにより、貯蔵室内の水蒸気は分散して導入される冷気によって効率よく排出され、解凍中に食品から水蒸気が発生しても解凍室から効率よく確実に除去されると共に、少ない冷気量で水蒸気排出ができるので解凍の長時間化も抑制でき、信頼性が高く高効率な冷蔵庫とすることができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
保存物を収納可能で冷却可能な貯蔵空間を有する少なくとも一つの貯蔵室と、冷気を形成する冷却機構と、前記冷却機構からの冷気を前記貯蔵室内に分散させて導入する分散導入風路と、前記保存物を加熱する高周波電界を前記貯蔵室内に形成する発振電極及び対向電極と、前記発振電極と対向電極とで前記貯蔵室内に高周波電界を形成させる制御部と、前記貯蔵室内の冷気を排出する排出部と、を備え、前記制御部は前記高周波電界による保存物の加熱中に前記分散導入風路から前記貯蔵室内に冷気を分散導入するようにした冷蔵庫。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記貯蔵室は、電磁波シールドと、前記電磁波シールドとの間に設けたシールド空間と、を備え、前記分散導入風路は前記シールド空間を利用して形成した請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記シールド空間の貯蔵室との間の壁面に多数の冷気導入孔を設けて分散導入風路を形成した請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記冷気導入孔は貯蔵室の天井面となるシールド空間の壁面に設けるとともに冷気排出部は前記貯蔵室の底部に設けて冷気が前記貯蔵室内で略上下方向に通気するようにした請求項3に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記冷気導入孔は貯蔵室の天井面となるシールド空間壁面の貯蔵室長手方向における前部に設けるとともに冷気の排出部は前記貯蔵室の前記冷気導入孔とは反対側の後部に設けて貯蔵室内で冷気が略前方から略後方に通気するようにした請求項4に記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記貯蔵室は、保存物を収納する収納ケースと、引き出し式扉と、前記収納ケースを前後に移動するためのレール部と、前記レール部を設置収納するために前記貯蔵室内に設けられたレール空間と、を備え、前記分散導入風路は前記レール空間を利用して形成した請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項7】
前記貯蔵室のレール空間内の収納ケース側面に多数の冷気導入孔を設けるとともに収納ケースの反対側の側面に前記レール空間とは反対のレール空間を介して冷気の排出部へと繋がる排気開口を設けた請求項6記載の冷蔵庫。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、冷凍機能を備えた冷蔵庫であって、冷凍品を解凍することが可能な貯蔵室を有する冷蔵庫に関する。
続きを表示(約 6,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、変温室内に解凍装置を備えた冷蔵庫が示されている。この冷蔵庫は、解凍装置内の解凍室に冷気を供給して解凍室内の食品を冷却することが出来ると共に、高周波を照射すれば食品を解凍することも出来るように構成されている。そして、変温室の内背面に冷蔵庫冷却風路から冷気を吐出する冷気吐出口が設けられていて、冷気吐出口から吐出された冷気が変温室の内背面と解凍室との間に設けられた背面スペースを通って解凍室内に導入される構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
中国実用新案公告第207095130号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、冷凍品を解凍することが可能な冷蔵庫において、解凍中に発生する水蒸気を解凍室から効率よく排出して結露や着霜を防止するとともに、解凍時間が長時間化するのを防止した冷蔵庫を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における冷蔵庫は、保存物を収納可能で冷却可能な貯蔵空間を有する少なくとも一つの貯蔵室と、冷気を形成する冷却機構と、前記冷却機構からの冷気を前記貯蔵室内に分散させて導入する分散導入風路と、前記保存物を加熱する高周波電界を前記貯蔵室内に形成する発振電極及び対向電極と、前記発振電極と対向電極とで前記貯蔵室内に高周波電界を形成させる制御部と、前記貯蔵室内の冷気を排出する排出部と、を備え、前記制御部は前記高周波電界による保存物の加熱中に前記分散導入風路から前記貯蔵室内に冷気を分散導入する構成としてある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、解凍中に貯蔵室内に冷気が分散して供給されるので、解凍中の食品から水蒸気が発生しても貯蔵室から効率よく確実に除去されると共に、少ない冷気量で水蒸気排出ができるので解凍の長時間化も抑制でき、かつ、冷気導入や水蒸気排出のために新設する風路スペースを最小化することも出来て冷蔵庫の有効内容積を従来技術よりも大きくすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施の形態1の冷蔵庫の縦断面図
実施の形態1の冷蔵庫における冷凍/解凍室を示す正面断面図
図2のA−A断面図
実施の形態1の冷蔵庫における冷凍/解凍室の組み立てを示す図
実施の形態1の冷蔵庫における発振電極および対向電極の背面からの見取り図
実施の形態1の冷蔵庫における発振電極および対向電極の上からの見取り図
実施の形態1の冷蔵庫に設けられた誘電加熱機構の構成を示すブロック図
実施の形態1の冷蔵庫における高周波解凍中の冷気導入制御を示す波形図り図
実施の形態2の冷蔵庫における冷凍/解凍室を示す正面断面図
図9のB−B断面図
実施の形態2の冷蔵庫における冷凍/解凍室の組み立てを示す図
実施の形態3の冷蔵庫における冷凍/解凍室を示す正面断面図
図12のC−C断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、特許文献1に記載された冷蔵庫が知られていた。この冷蔵庫は、解凍室内の食品を冷却することが出来るものの、解凍中は変温室ダンパーを閉じて冷気を導入しない運転を念頭に置いている。しかしながら、解凍中は食品温度が上がるために、食品から水蒸気が蒸発し解凍室内で結露したり着霜したりして、回路の絶縁部を導通させたり、風路の送風抵抗を増やしたり、扉やレールなど可動部に着霜固着させる懸念がある。
【0009】
上記食品から蒸発した比較的高温の水蒸気は自然対流によりまず解凍室内の天面近くに上昇し、さらに解凍室内で対流して広がる。特許文献1に示された一箇所の冷気吐出口から解凍室内に冷気を導入すると、天面近くに広がった水蒸気を残さずに排出することは困難であり、解凍室の天面や背面側の隅などに着霜が発達し易い。また、導入冷気量を多くして水蒸気の排出効果を上げると、多くした冷気によって解凍の加熱能力が相殺され、解凍時間が長くなったり消費エネルギーが増大したりして効率が低減するという課題が生じる。
【0010】
発明者らはこのような課題を見出し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
【0011】
そこで本開示は、解凍中に発生した水蒸気を解凍室となる貯蔵室から効率よく排出可能として着霜を防止するとともに解凍時間の長時間化を抑制した信頼性の高い高効率な冷蔵庫を提供する。
【0012】
以下、本発明の冷蔵庫に係る実施の形態として、冷凍機能を備えた冷蔵庫について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、本発明の冷蔵庫は、以下の実施の形態において説明する冷蔵庫の構成に限定されるものではなく、冷凍機能のみを有する冷凍庫においても適用可能であり、以下の実施の形態において説明する技術的特徴を有する各種冷蔵庫および冷凍庫を含むものである。従って、本発明において、冷蔵庫とは、冷蔵室、および/または冷凍室を備える構成である。
【0013】
また、以下の実施の形態において示す数値、形状、構成、ステップ、およびステップの順序などは、一例を示すものであり、本発明を限定するものではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。なお、実施の形態においては、変形例においても同じ要素には同じ符号を付して、説明を省略する場合がある。また、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
【0014】
(実施の形態1)
以下、本開示の冷蔵庫に係る実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。尚、本開示の冷蔵庫の説明に当たっては、理解を容易にするため各項目ごとに区切って説明していく。
【0015】
[1−1.冷蔵庫の全体構成]
図1は、実施の形態1の冷蔵庫10の縦断面を示す図である。
【0016】
図1において、左側が冷蔵庫10の正面側であり、右側が冷蔵庫10の背面側である。冷蔵庫10は、主に鋼板により形成された外箱1と、ABSなどの樹脂で成形された内箱2と、外箱1と内箱2との間の空間に充填発泡された断熱材(例えば、硬質発泡ウレタン)40とにより形成された断熱箱体で構成されている。
【0017】
冷蔵庫10の断熱箱体は複数の貯蔵室を備えており、それぞれの貯蔵室の正面側開口には開閉可能な扉が配設されている。それぞれの貯蔵室は扉の閉成により冷気が漏洩しないように密閉される。実施の形態1の冷蔵庫10においては、最上部の貯蔵室が冷蔵室3である。冷蔵室3の直下の両側には、製氷室4と冷凍/解凍室5の2つの貯蔵室が並設されている。更に、製氷室4と冷凍/解凍室5の直下には冷凍室6が設けられており、冷凍室6の直下である最下部には野菜室7が設けられている。実施の形態1の冷蔵庫10における各貯蔵室は、上記の構成を有しているが、この構成は一例であり、各貯蔵室の配置構成は仕様などに応じて設計時に適宜変更可能である。
【0018】
冷蔵室3は、食品などの保存物を冷蔵保存するために凍らない温度、具体的な温度例としては1℃〜5℃の温度帯で維持される。野菜室7は、冷蔵室3と同等もしくは若干高い温度帯、例えば2℃〜7℃に維持される。冷凍室6は、冷凍保存のために冷凍温度帯、具体的な温度例としては、例えば−22℃〜−15℃に設定される。冷凍/解凍室5は、通常は冷凍室6と同じ冷凍温度帯に維持され、ユーザの解凍指令に応じて、収納されている保存物(冷凍品)を解凍するための解凍処理が行われる。冷凍/解凍室5の構成、及び解凍処理に関する詳細については後述する。
【0019】
冷蔵庫10の上部には、機械室8が設けられている。機械室8には、圧縮機9および冷凍サイクル中の水分除去を行うドライヤ等の冷凍サイクルを構成する部品などが収容されている。なお、機械室8の配設位置としては冷蔵庫10の上部に特定されるものではなく、冷凍サイクルの配設位置などに応じて適宜決定されるものであり、冷蔵庫10の下部などの他の領域に配設してもよい。
【0020】
冷蔵庫10の下側領域にある冷凍室6と野菜室7の背面側には、冷却室11が設けられている。冷却室11には、冷気を生成する冷凍サイクルの構成部品であって冷却機構としての冷却器12、および冷却器12が生成した冷気を各貯蔵室(3、4、5、6、7)に送風する冷却ファン13が設けられている。冷却器12が生成した冷気は、冷却ファン13により各貯蔵室に繋がる風路18を流れて、各貯蔵室に供給される。それぞれの貯蔵室に繋がる風路18にはダンパー19が設けられており、圧縮機9と冷却ファン13の回転数制御とダンパー19の開閉制御により、それぞれの貯蔵室が所定の温度帯に維持される。冷却室11の下部には、冷却器12やその周辺に付着する霜や氷を除霜するための除霜ヒータ14が設けられている。除霜ヒータ14の下部には、ドレンパン15、ドレンチューブ16、蒸発皿17が設けられており、除霜時などに生じる水分を蒸発させる構成を有する。
【0021】
実施の形態1の冷蔵庫10には操作部47(後述の図7参照)が備えられている。ユーザが操作部47において冷蔵庫10に対する各種の指令(例えば、各貯蔵室の温度設定、急冷指令、解凍指令、製氷停止指令など)を行うことができる。また、操作部47には異常の発生などを報知する表示部を有している。なお、冷蔵庫10においては、無線通信部を備えて無線LANネットワークに接続して、ユーザの持つ外部端末から各種指令を入力する構成としてもよい。また、ユーザの外部端末のGPS機能により検知したユーザ位置や予想される帰宅時間に基づいて指令を入力する構成としてもよい。また、冷蔵庫10においては音声認識部を備えて、ユーザが音声による指令を入力する構成としてもよい。
【0022】
[1−2.冷凍/解凍室の概略構成]
図2は冷蔵庫前面側から見た第1の実施形態の冷凍/解凍室の正面断面図、図3は図2のA−A断面図、図4は実施の形態1の冷蔵庫における冷凍/解凍室の組み立てを示す図である。
【0023】
冷凍/解凍室5は、冷凍/解凍室5内に収納された食品等の保存物を冷凍温度帯で保持する冷凍庫であると共に、冷蔵庫10において当該保存物に対する解凍指令が入力されたときには、誘電加熱により解凍処理を行う解凍室となる。
【0024】
冷凍/解凍室5において貯蔵空間の内面を構成する天面、背面、両側面、および底面は、電気絶縁性の材料で成形された樹脂材の内面部材32で形成されている。また、冷凍/解凍室5の正面側開口には扉29が設けられており、扉29の閉成により冷凍/解凍室5の貯蔵空間が密閉される。実施の形態1の冷凍/解凍室5には、上部が開放した収納ケース31が扉29の背面側に設けられており、扉29の前後方向への開閉動作により収納ケース31が同時に前後に移動する構成である。扉29の前後方向への開閉動作により、収納ケース31に対する食品などの保存物の投入、および取り出しを容易なものとしている。
【0025】
冷凍/解凍室5の組み立て構成を図4に示す。冷凍/解凍室5は、上下を隔壁に囲まれた冷蔵庫本体の一部であり、背面側に冷気吹出用の専用の冷凍/解凍室吐出口28を有する。冷凍/解凍室5の内側に、内面部材32、発振電極24(図5参照)、対向電極25(図5参照)、電極保持基板52(図3参照)から成る高周波加熱モジュール53が組み込まれる。高周波加熱モジュール53の内部スペースに、扉29と収納ケース31から成る扉ユニット54が組み込まれる。内面部材32は、上面、両側面、下面、背面の5面が接合されて形成され、高周波加熱モジュール53の骨格構造の役割を果たす。一対の電極は、内面部材32に対して取り付けられることにより、電極板の平行な配置および電極孔41の上下位置関係(後述)が確保される。そのため、組立工程を簡素化することが可能になる。
【0026】
[1−3.冷凍品解凍のための誘電加熱機構]
次に、冷凍/解凍室5に冷凍保存されている保存物に対して、解凍処理を行うために誘電加熱を行う誘電加熱機構について説明する。
【0027】
図7は、実施の形態1の冷蔵庫10に設けられた誘電加熱機構の構成を示すブロック図である。実施の形態1における誘電加熱機構は、電源部48からの電力が入力されて所定の高周波信号を形成する発振回路22、整合回路23、発振電極24、対向電極25、および制御部50を備えている。半導体素子を用いて構成された発振回路22は、小型化されており、整合回路23ともに冷凍/解凍室5の背面側の空間である電極保持領域30(図3参照)の電極保持基板52に形成されている。発振回路22および整合回路23は、発振電極24と対向電極25との電極間に印加する高周波電界を形成するための高周波電界形成部となる。なお、上記発振回路22と整合回路23とは別々にしてリード線や同軸ケーブルで電気的に接続する等してもよく、このようにすることで、例えば空きスペースの大きな機械室8を利用して発振回路22を設置するなど冷蔵庫内の空きスペースを活用して合理的な配置構成とすることもできる。
【0028】
発振電極24は、冷凍/解凍室5の天面側に配設された電極である。対向電極25は、冷凍/解凍室5の底面側に配設された電極である。発振電極24と対向電極25は、冷凍/解凍室5の貯蔵空間(解凍空間)を介して対向に、かつ対向間隔が予め設定された所定の間隔に設定されている。この結果、実施の形態1における誘電加熱機構においては、発振電極24と対向電極25とが略平行に配設される。なお、本発明において、「略平行」とは、本質的に平行の状態を示すものであるが、加工精度などのばらつきに起因する誤差を含むことを示している。
【0029】
発振電極24は貯蔵空間の一方に設けられ、対向電極25は貯蔵空間を挟んで貯蔵空間の他方に設けられている。誘電加熱機構を構成する背面側の整合回路23、天面側の発振電極24、および底面側の対向電極25は、内面部材32により覆われており、保存物の接触による焼け(食品のジュール加熱)を確実に防止することができる。
【0030】
なお、実施の形態1の構成においては、冷凍/解凍室5の貯蔵空間は、前方から見て左側の冷凍/解凍空間、右側の冷凍空間から成る。また、冷凍/解凍空間の天面側に発振電極24を設け、冷凍/解凍空間の底面側に対向電極25を設けた構成で説明するが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、発振電極24と対向電極25が冷凍/解凍空間を介して対向する構成であればよく、貯蔵空間全体に電極を設けたり、電極を上下逆の配置や、左右方向に対向する配置にしたりしても同様の効果を奏する。
(【0031】以降は省略されています)

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