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公開番号2021058926
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210415
出願番号2019186176
出願日20191009
発明の名称部材の接合方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人,個人
主分類B21D 39/06 20060101AFI20210319BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約【課題】金属部材同士を弾性体によって接合する際、弾性体に生じる局所歪や割れを防止する。
【解決手段】筒状の第1部材1と、開口部を有する板状の第2部材2とを接合する部材の接合方法である。この方法は、前記第2部材2の開口部に第1部材1を挿通するステップと、前記第1部材1内に弾性体6を挿入するステップと、前記第2部材2の両側で、前記第1部材1の外径側を一対の外金型5でそれぞれガイドするステップと、前記第1部材1内の弾性体を一対の内金型4で圧縮するステップと、とを含む。前記内金型4は、前記外金型5が位置する範囲内で前記弾性体を圧縮する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
筒状の第1部材と、開口部を有する板状の第2部材とを接合する部材の接合方法であって、
前記第2部材の開口部に第1部材を挿通するステップと、
前記第1部材内に弾性体を挿入するステップと、
前記第2部材の両側で、前記第1部材の外径側を一対の外金型でそれぞれガイドするステップと、
前記第1部材内の弾性体を一対の内金型で圧縮するステップと、
を含み、
前記内金型は、前記外金型が位置する範囲内で前記弾性体を圧縮する、部材の接合方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記内金型は、上下にそれぞれ配置され、少なくともいずれか一方の内金型で前記弾性体を圧縮する、請求項1に記載の部材の接合方法。
【請求項3】
前記外金型は、複数の割型で構成されている、請求項1又は2に記載の部材の接合方法。
【請求項4】
前記外金型は、端面に向かうに従って徐々に開口面積が大きくなる凹部が形成され、前記内金型は前記凹部内には突出しない、請求項1から3のいずれか1項に記載の部材の接合方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、部材の接合方法に関する。
続きを表示(約 5,200 文字)【背景技術】
【0002】
自動車の軽量化や安全性向上のために、ハイテンション鋼と呼ばれる高強度の鋼板が使用されている。ハイテンション鋼は軽量化や安全性向上に有効であるが、アルミなどの低比重材料と比較すると重い。また、ハイテンション鋼を使用すると、高強度ゆえに、成形性の低下、成形荷重の上昇、および寸法精度の低下などの問題が生じる。これらの問題を解決するために、近年、鋼よりも低比重のアルミを用いた押し出し成形品、鋳造品、またはプレス成形品を、鋼製部品と合わせて活用するマルチマテリアル化が行われている。
【0003】
マルチマテリアル化で問題となるのは鋼製部品とアルミ製部品のような異種金属の接合である。一般に、このように性質の異なる異種金属を接合することは困難であるが、例えば、特許文献1および特許文献2では、弾性体を利用することによりマルチマテリアル化における異種金属の接合を可能にする部材の接合方法が開示されている。詳細には、特許文献1および特許文献2の部材の接合方法では、壁面体(板部材)の孔部に管体を挿入し、管体(管部材)の内側に弾性体(ウレタン弾性体)を挿入し、弾性体を加圧することで変形させ、それによって管体を拡管し、壁面体と管体とをかしめ接合している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭51−133170号公報
特開平9−192760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された接合方法では、ポンチ及びダイによって弾性体を加圧して管体を拡管させて壁面体と管体とをかしめ接合している。このため、弾性体で管体を拡管させる際、ポンチ及びダイが弾性体に食い込んで、この弾性体に局所的な歪が発生したり、場合によっては割れてしまったりすることがある。
【0006】
特許文献2に開示された接合方法では、穴あき円板と、その穴に挿通される心棒を備えた心棒付き円板との間に弾性体を挟持し、心棒を引っ張って円板同士を接近させることにより弾性体を圧縮している。このため、円板が弾性体に食い込んで、前記同様、弾性体に局所的な歪や割れが発生することがある。
【0007】
本発明は、部材同士を弾性体によって接合する際、弾性体に生じる局所歪や割れを防止することができる部材の接合方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、筒状の第1部材と、開口部を有する板状の第2部材とを接合する部材の接合方法であって、前記第2部材の開口部に第1部材を挿通するステップと、前記第1部材内に弾性体を挿入するステップと、前記第2部材の両側で、前記第1部材の外径側を一対の外金型でそれぞれガイドするステップと、前記第1部材内の弾性体を一対の内金型で圧縮するステップと、とを含み、前記内金型は、前記外金型が位置する範囲内で前記弾性体を圧縮する、部材の接合方法を提供する。
【0009】
これによれば、外金型によって第1部材の外径側をガイドし、内金型によって弾性体を圧縮するのは外金型が位置する範囲内であるので、内金型が弾性体に食い込むことがない。したがって、弾性体に局所歪や割れが発生することがない。
【0010】
前記内金型は、上下にそれぞれ配置され、少なくともいずれか一方の内金型で前記弾性体を圧縮すればよい。
【0011】
前記外金型は、複数の割型で構成されているのが好ましい。
【0012】
これによれば、第1部材が長尺な構成であっても、外金型が割型であれば、その周囲に容易に配置することができる。
【0013】
前記外金型は、端面に向かうに従って徐々に開口面積が大きくなる凹部が形成され、前記内金型は、前記凹部内には突出しないのが好ましい。
【0014】
これによれば、内金型で弾性体を圧縮する際、凹部の存在により、弾性体をスムーズに圧縮方向とは直交する方向へと弾性変形させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、部材同士を弾性体によって接合する際、弾性体に生じる局所歪や割れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本実施形態に係る部材の接合方法に於ける第1ステップを示す模式断面図である。
本実施形態に係る部材の接合方法に於ける第2ステップを示す模式断面図である。
本実施形態に係る部材の接合方法に於ける第3ステップを示す模式断面図である。
本実施形態に係る部材の接合方法に於ける第4ステップを示す模式断面図である。
図3の外金型を2つの割型で構成した例を示す模式平面図である。
他の実施形態に係る外金型の模式断面図である。
他の実施形態に係る外金型の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
【0018】
図1から図4は、本実施形態に係る部材の接合方法を説明するための模式断面図である。接合する部材は、第1部材1と第2部材2からなる。
【0019】
第1部材1は中空円筒状である。第2部材2は板状で、第1部材1が挿通可能な円形の開口部3を有する。第2部材2には第1部材1よりも強度の大きい材料が使用されている。強度とは機械的強度を意味し、例えば、引張強度、降伏応力などが該当する。第1部材1には、例えば、アルミニウム合金が使用されている。アルミニウム合金の引張強度は、400MPa以下である。第2部材2には、例えば、ハイテンション鋼が使用されている。ハイテンション鋼の引張強度は、400〜1000MPaである。
【0020】
第1部材1と第2部材2の接合に使用される接合装置は、上下一対の内金型4及び外金型5からなる金型と、第1部材1に挿入される弾性体6とで構成されている。
【0021】
内金型4は炭素鋼などの金型として一般的に使用される材料で構成されている。内金型4は、下方側に配置され、ダイとして機能する第1内金型7と、上方側に配置され、パンチとして機能する第2内金型8とで構成されている。第1内金型7の上端面が後述する弾性体6の下端面に当接する第1当接面7aである。第2内金型8の下端面が弾性体6の上端面に当接する第2当接面8aである。第1内金型7と第2内金型8は、鉛直方向に延びる同一軸心SC上に配置されている。
【0022】
第1内金型7及び第2内金型8は円柱状で、第2内金型8に対して第1内金型7が昇降するように構成されている。第1内金型7は、接合装置本体(図示せず)に取り付けられている。第2内金型8の昇降には、プレス装置(図示せず)が使用されている。第1内金型7及び第2内金型8の外径寸法は、第1部材1の内径寸法よりも若干小さい。第1内金型7及び第2内金型8は、第1部材1の上下開口端からそれぞれ内部空間へと挿入可能となっている。
【0023】
外金型5も炭素鋼などの金型として一般的に使用される材料で構成されている。外金型5は、第1外金型9と第2外金型10とで構成されている。第1外金型9は下方側に配置され、第1内金型7とで第1部材1の外径側をガイドする。第2外金型10は上方側に配置され、第2内金型8とで第1部材1の外径側をガイドする。第1外金型9と第2外金型10は、内金型4と同じ、鉛直方向に延びる同一軸心SC上に配置されている。第2外金型10は、昇降台(図示せず)に取り付けられ、昇降機構(図示せず)によって昇降する。第2外金型10の昇降動作は、第2内金型8とは独立している。第2外金型10が第1設定位置(図3参照)まで降下した後、第2内金型8がさらに第2設定位置(図4参照)まで降下する。
【0024】
第1外金型9及び第2外金型10は円筒状で、中心孔11の内径寸法は第1部材1の外径寸法よりも若干大きい。第1外金型9の内周面と第1内金型7の外周面との間には環状の隙間(第1環状空間12)が形成され、第1部材1の下方部が挿通可能となっている。第2外金型10の内周面と第2内金型8の外周面との間にも環状の隙間(第2環状空間13)が形成され、第1部材1の上方部が挿通可能となっている。また、第1外金型9及び第2外金型10の端面すなわち対向面には第1凹部14及び第2凹部15がそれぞれ形成されている。第1凹部14及び第2凹部15は、深さ方向に徐々に開口面積が小さくなる円錐面状に形成されている。ここでは、図4に示すように、第1凹部14及び第2凹部15を構成する円錐面と軸心方向との成す角度θが約45°となるように設計されている。但し、この角度θは、弾性体6の材質やサイズに応じて変化する、圧縮量に対する径方向外側への弾性変形量に基づいて決定すればよい。つまり、弾性体6の弾性変形によって形状を変化させた第1部材1が、第1凹部14又は第2凹部15に圧接しないような角度θとすればよい。
【0025】
弾性体6は円柱状で、弾性材料で構成されている。使用可能な弾性材料は、例えば、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、CNRゴム(クロロプレンゴム+ニトリルゴム)、シリコンゴムなどが含まれる。使用する弾性材料の硬度はショアAで30以上であることが好ましい。弾性体6は、弾性変形前の外径寸法が第1部材1の内径寸法よりも若干小さく、第1部材1に挿通可能となっている。弾性体6は、内金型4によって軸心方向SCに圧縮されることにより径方向外側に弾性変形する。
【0026】
次に、第1部材1と第2部材2の接合方法について説明する。
【0027】
図1に示すように、第2内金型8及び第2外金型10を上昇させた状態で、第1内金型7と第1外金型9との間に形成される第1環状空間12に第1部材1を挿入する(第1ステップ)。第1外金型9には第1凹部14が形成されている。このため、挿入された第1部材1を第1凹部14から第1環状空間12へとスムーズに案内することができる。挿入された第1部材1は、その下端開口部を接合装置本体の一部に支持され、上下方向に位置決めされる。
【0028】
図2に示すように、第1部材1内に弾性体6を挿入する(第2ステップ)。弾性体6は、その下端面が第1内金型7の第1当接面に当接することにより上下方向に位置決めされる。
【0029】
図3に示すように、第1部材1の外径側に第2部材2を配置する(第3ステップ)。すなわち、第2部材2を昇降台に取り付け、第2外金型10と共に降下させる。これにより、第2部材2の開口部3に第1部材1が挿通し、第2部材2は接合位置CPに移動する。第2部材2が接合位置CPに移動した状態では、第2外金型10は接合位置CPを中心として第1外金型9とは面対称な位置に位置決めされる。このとき、第2内金型8の第2当接面8aが弾性体6の上端面に当接する。
【0030】
図4に示すように、第2内金型8を降下させる(第4ステップ)。第2内金型8の降下により、第1内金型7との間に位置する弾性体6が軸心方向に圧縮され、径方向外側に弾性変形する。弾性体6が径方向外側に弾性変形すると、第1部材1は内周面を押圧されて、径方向外側へと形状を変化させる。第1外金型9と第2外金型10の中心位置に、第1部材1よりも強度の大きい材料で形成された第2部材2が位置し、第1部材1の径方向外側への変形が阻止されている。このため、弾性体6は、第2部材2が位置する部分では変形を抑えられ、その両側では径方向外側に弾性変形する。弾性体6が第2部材2の両側部分で径方向外側に弾性変形することで、第1部材1は、外周面の一部を第2部材2の開口部3内面に圧接させると共に第2部材2を挟んで断面波形に形状を変化させる。これにより、第1部材1と第2部材2とが接合される。
(【0031】以降は省略されています)

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