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公開番号2021058066
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210408
出願番号2019181998
出願日20191002
発明の名称回転電機
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人特許業務法人YKI国際特許事務所
主分類H02K 7/00 20060101AFI20210312BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】中空軸部分と中実軸部分を有する回転電機のロータシャフトにおいて、内部空間の最深部にあるスプラインの加工性を改善する。
【解決手段】回転電機のロータシャフト44は、互いに隣接した中空軸部分84と中実軸部分86を有する。中実軸部分86の、中空軸部分84側の端部に内径スプライン88が形成されている。ロータシャフト44は、中空軸部分84の、中実軸部分86に隣接する位置において、コア支持部品90と延長部品92に分かれており、延長部品92と一体の挟持ナット部48により結合されている。延長部品92単体の状態で内径スプライン88を加工することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ロータコアと、
前記ロータコアの中心を貫き、前記ロータコアと結合されて一体に回転するロータシャフトであって、互いに隣接した中空軸部分と中実軸部分を有するロータシャフトと、
前記ロータシャフトと同軸配置され、前記中空軸部分を貫く内側シャフトと、
を備え、
前記ロータシャフトの前記中実軸部分の、前記中空軸部分側の端部と、前記内側シャフトの一方の端部とには、互いにかみ合うスプラインが設けられ、
前記ロータシャフトは、前記中空軸部分の、前記中実軸部分に隣接する位置において、当該ロータシャフトの軸線方向において分かれている2つの部品を結合して形成されている、
回転電機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機の構造、特に回転電機の伝動軸の構造に関する。
続きを表示(約 5,000 文字)【背景技術】
【0002】
電気エネルギを回転の運動エネルギに変換する電動機、回転の運動エネルギを電気エネルギに変換する発電機、さらに電動機と発電機どちらにも機能する電気機器が知られている。以下において、これらの電気機器を回転電機と記す。
【0003】
下記特許文献1には、中空のロータシャフト(第1ロータ軸32)を有する回転電機(第1電動機MG1)と、ロータシャフト(32)の内部空間を貫く内側シャフト(オイルポンプ駆動軸48)が示されている。ロータシャフト(32)は、遊星歯車装置(28)のサンギヤ(S)の中空軸部分の端に結合し、サンギヤ(S)と一体に回転する。内側シャフト(48)は、サンギヤ(S)の中空軸の内部空間を貫き、エンジン(14)に結合している入力軸(34)と結合している。なお、上記の( )内の部材名および符号は、下記特許文献1で用いられている部材名および符号であり、本願の実施形態の説明で用いられる部材名および符号とは関連しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018−201277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
互いに隣接した中空軸部分と中実軸部分を有するロータシャフトと、ロータシャフトと同軸配置されロータシャフトの中空軸部分を貫く内側シャフトを有する回転電機において、内側シャフトをロータシャフトにより駆動したい場合がある。ロータシャフトの中実軸部分の中空軸部分側の端部と、内側シャフトの一方の端部とにスプラインを設け、これらを嵌合させることでロータシャフトと内側シャフトを結合することができる。ロータシャフトのスプラインは、中空軸部分により規定された内部空間の最深部に位置する。このため、スプラインの加工用のカッターが長くなってカッターがたわみ、加工性が悪くなる。
【0006】
本発明は、中空軸部分と中実軸部分を有するロータシャフトにおいて、中空軸部分の内部空間の最深部に位置するスプラインの加工性を向上すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る回転電機は、ロータコアと、ロータコアの中心を貫き、ロータコアと結合されて一体に回転するロータシャフトであって、互いに隣接した中空軸部分と中実軸部分を有するロータシャフトと、ロータシャフトと同軸配置され、中空軸部分を貫く内側シャフトと、を備える。ロータシャフトの中実軸部分の、中空軸部分側の端部と、内側シャフトの一方の端部とには、互いにかみ合うスプラインが設けられ、ロータシャフトの回転が内側シャフトに伝達される。ロータシャフトは、中空軸部分の、中実軸部分に隣接する位置において、当該ロータシャフトの軸線方向において分けられている2つの部品を結合して形成されている。
【発明の効果】
【0008】
ロータシャフトが分解された状態、つまり加工対象部分が浅い位置にある状態でスプラインの加工を行うことができ、加工性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の回転電機を含む動力装置の要部を模式的に示す断面図である。
ロータシャフトを示す図である。
ロータシャフトを分けた状態で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施形態を図面に従って説明する。図1は、回転電機10を備えた動力装置12の断面、特に回転電機10の周囲の構造の断面を模式的に示す図である。動力装置12は、さらに他の原動機としてエンジン(不図示)、例えばレシプロエンジン(不図示)を備える。動力装置12は、エンジンにより回転電機10を駆動して発電を行う。また、エンジン始動時には、回転電機10によりエンジンを駆動する。
【0011】
回転電機10は、ハウジング14に収容されている。ハウジング14は、回転電機10の周囲および一方の端面を囲むケース16と、ケース16の開口を覆い、回転電機10の他方の端面に対向するカバー18とを含む。ケース16は、回転電機10の周囲を囲む周壁20と、回転電機10の一方の端面(図1において右側の端面)に対向する端面壁22を含む。カバー18の内壁面には、オイルポンプ24を収容するオイルポンプケース26がガスケット28を介して結合されている。
【0012】
回転電機10は、ケース16にボルト30で固定された略円筒形状のステータ32と、ステータ32に囲まれるように配置されたロータ34とを含む。ステータ32は、略円筒形状であって円筒内周面に周方向に間隔を空けて配列されたティースを有するステータコア36と、ティースに巻回されたコイル38とを含む。ロータ34は、略円筒形状であって円筒周囲に永久磁石40が埋め込まれたロータコア42と、ロータコア42の中心を貫くロータシャフト44とを含む。ロータシャフト44は、回転電機10の出力をエンジンに伝え、またエンジンの出力を回転電機10に伝える伝動軸である。ロータシャフト44には、ロータコア42を回転軸線方向において挟持する挟持フランジ46および挟持ナット部48が設けられ、これらによってロータコア42がロータシャフト44に固定され、これらが一体となって回転する。ロータシャフト44は、玉軸受50,52を介してオイルポンプケース26と端面壁22に回転可能に支持されている。
【0013】
ロータシャフト44の一端(図1において右端)は、ケース16の端面壁22を貫き、ねじりダンパ54を介してエンジンのフライホイール56に結合されている。ねじりダンパ54は、概略円板形状を有し、円板の中央に位置するハブ部58と、外周部に位置する外周プレート部60を含む。ハブ部58と外周プレート部60は、周方向に規定された範囲で相対変位が可能であり、間にコイルばね62が介在している。外周プレート部60は、フライホイール56の外周部にボルト64により結合されている。ロータシャフト44とねじりダンパ54のハブ部58はスプラインにより結合し、一体となって回転する。ねじりダンパ54により、エンジンの回転変動が減衰されてロータ34に伝達される。
【0014】
ロータシャフト44は、中空軸の部分と中実軸の部分を有し、これらの部分はロータシャフト44の延びる方向において隣接している。ロータシャフト44の中空軸の部分を貫くように、またロータシャフト44と同軸に、内側シャフト66が配置されている。内側シャフト66の一端(図1において右端)は、ロータシャフト44にスプラインにより結合し、他端(左端)はオイルポンプ24に結合し、また針状ころ軸受68を介してオイルポンプケース26に支持されている。オイルポンプ24は、歯車ポンプ、具体的にはトロコイドポンプとすることができ、トロコイドポンプのインナロータ70に内側シャフト66がスプラインなどによって結合している。回転電機10のロータ34が回転すると、回転が内側シャフト66を伝わり、オイルポンプ24のインナロータ70が回転し、さらにインナロータ70とかみ合うアウタロータ72も回転する。インナロータ70とアウタロータ72の回転に伴い潤滑油が動力装置12の各部に供給される。
【0015】
内側シャフト66は中空軸であり、オイルポンプ24から送り出された潤滑油の一部は、内側シャフト66の内部を通り、さらに内側シャフト66の管壁に設けられた油孔74からロータシャフト44の内部空間に送られる。潤滑油は、内側シャフト66の内部に設けられたプラグ76により、堰き止められてここに保持される。ロータシャフト44にも、内部空間と外周をつなぐように設けられた油孔78が設けられ、さらにこの油孔78に連通するように、ロータコア42内に油路80が設けられている。ロータシャフト44内の潤滑油は、油孔78および油路80を通ってロータコア42の端面から排出される。このとき、潤滑油はロータコア42を内部から冷却する。また、ロータシャフト44内の潤滑油の一部はプラグ76を越え、針状ころ軸受68および玉軸受50に達し、これらを潤滑する。内側シャフト66により送られる潤滑油の一部は、内側シャフト66の先端からロータシャフト44に設けられた油孔82を介して玉軸受52に供給され、これを潤滑する。
【0016】
図2および図3は、ロータシャフト44を示す図であり、図2は2つの部品からなるロータシャフト44が組み立てられた状態を示し、図3は2つの部品を分けた状態を示している。
【0017】
前述のようにロータシャフト44は中空軸の部分と中実軸の部分を有する。以降、中空軸の部分を中空軸部分84、中実軸の部分を中実軸部分86と記す。中空軸部分84は、ロータシャフト44の延びる方向において、ロータコア42の全体にわたって対応し、ロータコア42を支持している。さらに、中空軸部分84は、オイルポンプ24側の端において開口している。中実軸部分86は、中空軸部分84のオイルポンプ24とは反対側において、中空軸部分84に隣接して配置されている。中実軸部分86の中空軸部分84側の端部には、内径スプライン88が形成され、この内径スプライン88に内側シャフト66の端部に設けられた外径スプラインが嵌合する。内径スプライン88は、中空軸部分84で規定される内部空間の最深部に位置する。
【0018】
一体に構成されたロータシャフトの場合、内径スプライン88を加工するには、細く長いカッターを開口から挿入して切削を行う。この場合、切削荷重のためにカッターがたわみ加工精度が低下する問題がある。また、加工精度を確保するために1回の切削量を少なくすれば、加工時間が延びるという問題がある。
【0019】
本実施形態のロータシャフト44は、ロータコア42を支持するコア支持部品90と、コア支持部品90から延びる延長部品92の2つの部品を含む。コア支持部品90と延長部品92は、中空軸部分84の、中実軸部分86に隣接する位置において分けられている。また、コア支持部品90と延長部品92の分割面94は、中空軸部分84と中実軸部分86の境界とロータコア42の端面の間に位置する。
【0020】
コア支持部品90は、全長にわたって中空構造を有し、ロータコア42の端面から延長部品92側に突出した部分の外周面に雄ねじ96が切られている。延長部品92は、端部に中空構造を有するが、全長にわたって中実構造であってもよい。延長部品92のコア支持部品90側の端部には、前述の挟持ナット部48が一体に設けられており、挟持ナット部48の内周面には雌ねじ98が切られている。雄ねじ96と雌ねじ98が結合することにより、コア支持部品90と延長部品92が結合する。結合時、挟持ナット部48は、ロータコア42の端面に当接し、反対側の挟持フランジ46と協働してロータコア42を挟持し、ロータシャフト44に固定する。
【0021】
コア支持部品90と結合する前の、単体の延長部品92に対して内径スプライン88の加工を行うことにより、カッターの長さが短縮され、加工精度の向上および加工時間の短縮が可能となる。
【符号の説明】
【0022】
10 回転電機、12 動力装置、14 ハウジング、16 ケース、18 カバー、24 オイルポンプ、32 ステータ、34 ロータ、42 ロータコア、44 ロータシャフト、46 挟持フランジ、48 挟持ナット部、66 内側シャフト、84 中空軸部分、86 中実軸部分、88 内径スプライン、90 コア支持部品、92 延長部品。

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