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公開番号2021056876
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210408
出願番号2019180646
出願日20190930
発明の名称移動体
出願人本田技研工業株式会社
代理人特許業務法人大塚国際特許事務所,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G08G 1/16 20060101AFI20210312BHJP(信号)
要約【課題】前輪の前方に存在する障害物を検知するのに有利な移動体を提供する。
【解決手段】運転者を乗せて移動する移動体であって、前記運転者によるハンドルの操作によって操舵される前輪と、前記前輪の内部に設けられ、障害物を検知するセンサと、を有し、前記センサは、前記前輪の回転に連動して前記前輪の径方向の定点が描く円の軌跡に沿って移動しながら周期的に前記障害物を検知することを特徴とする移動体を提供する。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
運転者を乗せて移動する移動体であって、
前記運転者によるハンドルの操作によって操舵される前輪と、
前記前輪の内部に設けられ、障害物を検知するセンサと、を有し、
前記センサは、前記前輪の回転に連動して前記前輪の径方向の定点が描く円の軌跡に沿って移動しながら周期的に前記障害物を検知することを特徴とする移動体。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記センサは、前記センサの位置が前記軌跡の最下点に近づくタイミングで前記障害物を検知することを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項3】
前記センサは、前記センサが前記軌跡の最下点に位置するタイミングで前記障害物を検知することを特徴とする請求項2に記載の移動体。
【請求項4】
前記センサは、前記センサが前記移動体の前後方向において前側に位置するタイミングで前記障害物を検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体。
【請求項5】
前記前輪の側面に対して位置が固定された検出体と、
前記前輪の側面に設けられ、前記前輪の回転に連動して前記軌跡に沿って移動しながら前記検出体を検出する検出部と、
を更に有し、
前記センサは、前記検出部が前記検出体を検出したタイミングで前記障害物を検知することを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項6】
前記検出部は、前記前輪の円周方向に沿って、前記センサに対して180度の角度差を有して設けられていることを特徴とする請求項5に記載の移動体。
【請求項7】
前記前輪を支持するフロントフォークを更に有し、
前記検出体は、前記フロントフォークに設けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載の移動体。
【請求項8】
前記センサは、前記移動体が所定の速度以下で走行しているときだけ、前記障害物を検知することを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の移動体。
【請求項9】
前記センサは、前記移動体が所定の高さの水面を走行しているときだけ、前記障害物を検知することを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の移動体。
【請求項10】
前記センサは、前記移動体が所定の速度以下で走行し、且つ、前記移動体が所定の高さの水面を走行しているときだけ、前記障害物を検知することを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の移動体。
【請求項11】
前記センサは、超音波センサを含むことを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の移動体。
【請求項12】
前記移動体は、鞍乗型車両を含むことを特徴とする請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載の移動体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体に関する。
続きを表示(約 7,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、二輪車などの移動体(車両)において、移動体の外界(周辺環境)に関する情報を取得して運転を支援する技術が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、車両の前方に配置されたセンサによって、車両の前方の他車両を検知する技術が開示されている。かかる技術では、センサは、フロントライトなどの近傍に配置され、ハンドルの操舵に関わらず、常に、車両の進行方向に存在する他車両を検知(監視)している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018−106508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、ある程度先、例えば、5m〜10m先に存在する他車両を検知することには優れているが、前輪の前方(車両の前方下方)に存在する障害物を見落としてしまう可能性がある。このような傾向は、特に、時速10km以下の低速走行時において顕著となる。
【0005】
そこで、本発明は、前輪の前方に存在する障害物を検知するのに有利な移動体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、運転者を乗せて移動する移動体であって、前記運転者によるハンドルの操作によって操舵される前輪と、前記前輪の内部に設けられ、障害物を検知するセンサと、を有し、前記センサは、前記前輪の回転に連動して前記前輪の径方向の定点が描く円の軌跡に沿って移動しながら周期的に前記障害物を検知することを特徴とする移動体が提供される。
【0007】
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、例えば、前輪の前方に存在する障害物を検知するのに有利な移動体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一側面としての自動二輪車を示す概略側面図である。
本発明の一側面としての自動二輪車を示す概略側面図である。
図1に示す自動二輪車のハンドル部の拡大図である。
前輪の近傍を拡大して示す図である。
障害物検知処理における制御部と自動二輪車の各部との制御関係を示すブロック図である。
障害物検知処理を説明するためのフローチャートである。
障害物検知処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
図1A及び図1Bは、本発明の一側面としての自動二輪車1を示す概略側面図である。図2は、自動二輪車1のハンドル部の拡大図であって、自動二輪車1の運転者から見たハンドル部を示している。自動二輪車1は、運転者を乗せて移動する移動体、具体的には、鞍乗型車両である。また、自動二輪車1は、図1Aに示すようなカブ型の自動二輪車であってもよいし、図1Bに示すようなスクーター型の自動二輪車であってもよい。なお、図1A、図1B及び図2を含む各図において、矢印Xは、自動二輪車1の前後方向を示し、矢印Yは、自動二輪車1の車幅方向(幅方向)を示し、矢印Zは、自動二輪車1の上下方向を示している。また、図1Bでは、本発明に関連する特徴的な構成要素(構造)にのみ参照番号を付している。
【0012】
自動二輪車1は、図1Aに示すように、車両の骨格となる車体フレーム11と、車体フレーム11に支持されたフロントフォーク12と、エンジン13と、シート14と、スイングアーム15と、センサ16と、メータユニット20と、スピーカ30と、グリップ40と、トルク付与部50と、制御部60と、計測部70と、アクチュエータ80とを有する。
【0013】
車体フレーム11は、例えば、フロントフォーク12を操舵可能に支持するヘッドパイプと、ヘッドパイプの下部から後方斜め下方に延在するメインフレームと、メインフレームの後端部から下方に延在するセンターフレームと、メインフレームの後端部から後上がりに延在するシートレールと、メインフレームの前端部から下方斜め後方に延在するダウンフレームと、ヘッドパイプの上部からメインフレームに後下がりに延在するアッパーフレームとを含む。
【0014】
フロントフォーク12は、上端部において、運転者が操作するハンドル121を支持する。また、フロントフォーク12は、下端部において、車軸122を介して、ハンドル121の操作によって操舵される前輪123を支持する。前輪123は、上方から、フロントフェンダ124でカバーされている。
【0015】
ハンドル121を含むハンドル部には、図2に示すように、メータユニット20と、スピーカ30と、グリップ40と、トルク付与部50とが設けられている。メータユニット20は、自動二輪車1の車両前方の中央に設けられ、速度計202、インジケータ204、燃料計、時計などを表示可能なユニットである。速度計202は、自動二輪車1の走行中の速度を表示する。インジケータ204は、運転者に対して、自動二輪車1に関する各種の情報を通知する。スピーカ30は、音を出力する。
【0016】
グリップ40は、ハンドル121の左右に設けられている。右側のグリップ40は、ハンドル121に対して、例えば、回動可能に支持されている。運転者が右側のグリップ40を回動することで、動力源であるエンジン13のスロットル操作が行われる。このように、運転者は、右側のグリップ40を介して、自動二輪車1を走行させる(移動体を移動させる)駆動力を制御することができる。
【0017】
トルク付与部50は、右側のグリップ40の車両中央側に近接して設けられている。トルク付与部50は、トルクを発生させて、かかるトルクを右側のグリップ40に付与する。本実施家形態では、トルク付与部50は、右側のグリップ40に対して、グリップ40を戻す方向に回転させるトルクを間欠的に付与する。換言すれば、トルク付与部50は、右側のグリップ40に対して、自動二輪車1を走行させる駆動力を減らす回転方向に間欠的にトルクを付与する。
【0018】
図1Aに戻って、エンジン13は、例えば、クランクケースと、クランクケースに設けられたシリンダ部とを含む。なお、クランクケースの後部には、変速機が一体的に設けられていてもよい。シート14は、シートレールの上部に設けられている。スイングアーム15は、ピボット軸153に上下揺動可能に設けられ、後端部において、車軸151を介して後輪152を支持する。後輪152は、上方から、リアフェンダ154でカバーされている。
【0019】
センサ16は、障害物を検知する。センサ16は、障害物が検知可能なセンサであれば、当業界で周知の如何なるセンサをも適用することができるが、超音波センサで構成されていることが好ましい。超音波センサは、送波器から対象物(障害物)に超音波を発信し、対象物からの反射波を受信器で受信することで、対象物の存在(有無)を検知するセンサである。センサ16を超音波センサで構成することで、センサ16(例えば、前輪123)の近傍のみに検知範囲を規定することができるため、センサ16の近傍に存在する障害物を確実に検出することができる。また、センサ16の近傍以外が検知範囲外となるため、センサ16の近傍に存在しない障害物(例えば、自動二輪車1の前方に存在する他車両など)を、センサ16の近傍に存在する障害物として誤検知してしまうことを抑制することができる。
【0020】
センサ16は、本実施形態では、前輪123の内部(内側面)に設けられている。これにより、センサ16を外部環境に曝すことなく、前輪123の前方に存在する障害物を確実に検出することができる。また、外部からの衝撃によってセンサ16が故障する可能性を低減させることができる。また、センサ16を前輪123に設けているため、センサ16は、前輪123の回転に連動して前輪123の径方向の定点DPが描く円の軌跡LCに沿って移動する(図3(a)参照)。従って、障害物を常に検知するようにセンサ16を機能(動作)させるのではなく、前輪123の回転に応じて、周期的に障害物を検知するようにセンサ16を機能させることが可能となる。これにより、エネルギー(燃料)を効率よく使用し、無駄なエネルギーの使用を抑制する、即ち、省エネを実現することができる。また、前輪123の内部にセンサ16を設けることで、自動二輪車1が水面(特に、水深の浅い水面)を走行している場合であっても、水面下にセンサ16を配置することが可能となり、水面下に存在する障害物を検知することができる。一般的に、水面下に存在する障害物を空中に配置されたセンサで検知することは困難であり、水中(水面下)にセンサを配置することが望まれる。但し、自動二輪車1では、最低地上高を確保するために、低い位置に車両構造物が存在しない。このため、水面下、特に、水深の浅い水面下にセンサを配置することは困難であるが、本実施形態では、前輪123の内部にセンサ16が配置されているため、このようなセンサの配置に関する問題を解決することができる。
【0021】
センサ16による周期的な障害物の検知の一例について説明する。例えば、センサ16の位置が軌跡LCの最下点に近づくタイミングで障害物を検知するように、好ましくは、センサ16が軌跡LCの最下点に位置するタイミングで障害物を検知するようにセンサ16を機能させる。これにより、センサ16が道路(路面)に近づいたタイミングで障害物を検知することが可能となるため、低い高さの障害物を検知するのに有利となる。また、例えば、自動二輪車1の前後方向において、センサ16が前側に位置するタイミングで障害物を検知するようにセンサ16を機能させることで、前輪123の後方ではなく、確実に、前輪123の前方に存在する障害物を検知することができる。
【0022】
図3(a)、図3(b)及び図3(c)を参照して、センサ16が前輪123の前方に存在する障害物を一定のタイミング(間隔)で検出するための構成の一例を説明する。図3(a)乃至図3(c)は、前輪123の近傍を拡大して示す図である。前輪123の近傍には、前輪123の側面に対して位置が固定された検出体162が設けられている。また、前輪123の側面には、検出体162を検出する検出部161が設けられている。検出部161は、前輪123の側面に設けられているため、前輪123の回転に連動して軌跡LCに沿って移動する。従って、図3(a)に示す状態から、前輪123が矢印方向に回転すると、図3(b)に示すように、検出部161と検出体162とが重なり、検出部161が検出体162を検出する。検出部161が検出体162を検出したタイミングで、障害物を検知するようにセンサ16を機能させて、センサ16から超音波を発信する。図3(b)に示す状態から、前輪123が更に回転すると、図3(c)に示すように、前輪123の前方に存在する障害物からの反射波がセンサ16で受信され、障害物が検知される。このように、検出部161及び検出体162を設けることで、センサ16が一定のタイミングで、具体的には、前輪123が1回転するごとに障害物を検出することができる。
【0023】
検出部161としては、例えば、半導体を利用した磁気センサ、具体的には、ホール効果(電流磁気効果)を応用したホール素子を適用することが可能である。また、検出体162としては、マグネットなどの検出素子を適用することが可能である。
【0024】
本実施形態では、検出体162がフロントフォーク12に設けられている。これにより、検出体162を支持する特別な構造が不要となる。但し、本発明は、検出体162を支持する特別な構造を設けることを排除するものではない。また、検出部161は、前輪123の円周方向に沿って、センサ16に対して180度の角度差を有して設けられている。これにより、センサ16の位置が軌跡LCの最下点に近づくタイミングで、或いは、センサ16が軌跡LCの最下点に位置するタイミングでセンサ16を機能させる構成を容易に実現することが可能となる。
【0025】
計測部70は、自動二輪車1の下部、例えば、車体フレーム11の道路(路面)に最も近い部分に設けられ、水面(液面)の高さを計測する機能を有する。計測部70は、本実施形態では、自動二輪車1が走行している道路(路面)が水没している場合において、その水面の高さを計測する。計測部70としては、種々の原理及び種類の水面(液面)センサを採用可能であるが、非接触で水面を検知する水面センサで計測部70を構成することが好ましい。
【0026】
アクチュエータ80は、自動二輪車1に対するセンサ16の姿勢(角度)を変更する。アクチュエータ80は、センサ16と同様に、前輪123の内部(内側面)に設けられている。アクチュエータ80は、センサ16を回動させることで、センサ16の軸方向(検知方向)を自動二輪車1の上下方向に変更する。具体的には、アクチュエータ80は、センサ16の軸方向が前輪123の径方向と同一方向を指向するように、或いは、センサ16の軸方向が前輪123の前方下方の方向を指向するように、センサ16の姿勢を変更する。このように、センサ16は、アクチュエータ80を介して、自動二輪車1に対して姿勢を変更可能に構成されている。
【0027】
制御部60は、CPUやメモリなどを含むECU(電子制御ユニット)であって、所定のプログラムに従って自動二輪車1の各部を統括的に制御する。なお、制御部60には、PLD(プログラマブルロジックデバイス)、ASIC(特定用途向け集積回路)などを用いてもよい。制御部60の機能は、ハードウェア及びソフトウェアのいずれによっても実現可能である。
【0028】
制御部60は、本実施形態では、自動二輪車1の走行時における自動二輪車1の前方下方、具体的には、前輪123の前方に存在する障害物の検知に関する処理(以下、「障害物検知処理」と称する)を制御する。図4は、障害物検知処理における制御部60と自動二輪車1の各部、具体的には、センサ16、メータユニット20、スピーカ30、トルク付与部50、計測部70及びアクチュエータ80との制御関係を示すブロック図である。
【0029】
本実施形態において、制御部60は、障害物検知処理において、メータユニット20(速度計202)から自動二輪車1の走行速度を取得し、自動二輪車1が所定の速度以下、例えば、時速10km以下で走行しているときだけ、前輪123の前方に存在する障害物を検知するようにセンサ16を機能させる。また、制御部60は、障害物検知処理において、計測部70で計測される水面の高さを取得し、かかる水面の高さが基準値を超えているときだけ、自動二輪車1の前方や前輪123の前方に存在する障害物を検知するようにセンサ16を機能させてもよい。更に、制御部60は、障害物検知処理において、自動二輪車1が所定の速度以下で走行し、且つ、自動二輪車1が所定の高さの水面を走行しているときだけ、自動二輪車1の前方や前輪123の前方に存在する障害物を検知するようにセンサ16を機能させてもよい。このように、周期的に障害物を検知するようにセンサ16を機能させることに加えて、障害物の検知が必要であるときだけセンサ16を機能させることで、更なる省エネを実現することができる。
【0030】
また、制御部60は、障害物検知処理において、計測部70で計測される水面の高さに応じて、或いは、自動二輪車1が水面を走行しているか否かに応じて、アクチュエータ80を介して、自動二輪車1に対するセンサ16の姿勢を変更する。例えば、水面下に存在する障害物を検出する際には、センサ16の検知範囲が更に前輪123の下方(即ち、更に手前側)を指向するように、アクチュエータ80を介して、センサ16の姿勢を変更するとよい。これにより、水面下に存在する障害物を容易に検出することが可能となり、水面下に存在する障害物を検知するのに適した構成にすることができる。
(【0031】以降は省略されています)

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