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公開番号2021052531
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210401
出願番号2019174792
出願日20190925
発明の名称モータ駆動装置
出願人アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
代理人特許業務法人サカモト・アンド・パートナーズ,個人
主分類H02P 29/68 20160101AFI20210305BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電力変換装置のスイッチング素子を適切に予熱可能とする。
【解決手段】モータ(3)と車輪(7)との間に第1係合装置(21)を含む車両に適用され、電力変換装置(30)と、電力変換装置を制御する制御装置(50)とを備え、制御装置は、電力変換装置の複数のスイッチング素子の少なくともいずれか1つの温度を表す温度情報を取得する温度情報取得部(502)と、係合状態の第1係合装置を介して車輪にトルクを伝達する態様で電力変換装置によりモータを駆動する駆動状態を形成する駆動制御部(504)と、温度情報が表す温度が閾値(Th1)以下である場合に、駆動制御部により駆動状態が形成される前に、第1係合装置の非係合状態において電力変換装置により複数のスイッチング素子のすべてを駆動する予熱処理部(506)とを含む、モータ駆動装置が開示される。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
モータと車輪との間に第1係合装置を含む車両に適用され、前記モータを駆動するモータ駆動装置であって、
複数のスイッチング素子を有し、前記モータに電気的に接続される電力変換装置と、
前記電力変換装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記複数のスイッチング素子の少なくともいずれか1つの温度を直接的又は間接的に表す温度情報を取得する温度情報取得部と、
係合状態の前記第1係合装置を介して車輪にトルクを伝達する態様で前記電力変換装置により前記モータを駆動する駆動状態を形成する駆動制御部と、
前記温度情報が表す温度が閾値以下である場合に、前記駆動制御部により前記駆動状態が形成される前に、前記第1係合装置の非係合状態において、前記電力変換装置により前記複数のスイッチング素子のすべてを駆動する予熱処理を実行する予熱処理部とを含む、モータ駆動装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
エンジンから車輪への動力伝達経路に、動力伝達方向でエンジン側から順に第2係合装置と前記モータと前記第1係合装置とを含む車両に適用され、
前記予熱処理部は、前記温度情報が表す温度が前記閾値以下である場合に、前記駆動制御部により前記駆動状態が形成される前に、前記第1係合装置の非係合状態かつ前記第2係合装置の非係合状態において、前記予熱処理を実行する、請求項1に記載のモータ駆動装置。
【請求項3】
前記予熱処理部は、前記予熱処理において、前記モータを回転させる、請求項1又は2に記載のモータ駆動装置。
【請求項4】
前記予熱処理部は、前記予熱処理において、前記駆動制御部が前記駆動状態において前記モータの回転始動時に前記モータに発生させるトルクよりも低いトルクを、前記モータの回転始動時に前記モータに発生させる、請求項3に記載のモータ駆動装置。
【請求項5】
前記駆動制御部は、前記予熱処理によって前記温度情報が表す温度が前記閾値を超えた場合に、前記駆動状態を形成する、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
【請求項6】
モータと車輪との間に第1係合装置を含む車両に適用され、前記モータを駆動するモータ駆動装置であって、
複数のスイッチング素子を有し、前記モータに電気的に接続される電力変換装置と、
前記電力変換装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
係合状態の前記第1係合装置を介して車輪にトルクを伝達する態様で前記電力変換装置により前記モータを駆動する駆動状態を形成する駆動制御部と、
前記電力変換装置がモータ駆動用バッテリに接続されると、前記駆動制御部により前記駆動状態が形成される前に、前記第1係合装置の非係合状態において、前記電力変換装置により前記複数のスイッチング素子のすべてを駆動する予熱処理を実行する予熱処理部とを含む、モータ駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、モータ駆動装置に関する。
続きを表示(約 5,500 文字)【背景技術】
【0002】
モータの始動前に、モータのコイルに0トルク(0[Nm])となる通電電流を供給することで、コイルにジュール熱を発生させて潤滑油を加熱する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011−89625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来技術は、油温を加熱する観点からの技術であるので、モータ駆動装置の構成要素である電力変換装置(例えばインバータ)のスイッチング素子を適切に予熱することが難しい。スイッチング素子は、低温時に耐圧が下がるため、低温時の耐圧に合わせてゲート抵抗を選定すると、効率が悪くなる等の不都合が生じる。
【0005】
そこで、1つの側面では、本発明は、電力変換装置のスイッチング素子を適切に予熱可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの側面では、モータと車輪との間に第1係合装置を含む車両に適用され、前記モータを駆動するモータ駆動装置であって、
複数のスイッチング素子を有し、前記モータに電気的に接続される電力変換装置と、
前記電力変換装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記複数のスイッチング素子の少なくともいずれか1つの温度を直接的又は間接的に表す温度情報を取得する温度情報取得部と、
係合状態の前記第1係合装置を介して車輪にトルクを伝達する態様で前記電力変換装置により前記モータを駆動する駆動状態を形成する駆動制御部と、
前記温度情報が表す温度が閾値以下である場合に、前記駆動制御部により前記駆動状態が形成される前に、前記第1係合装置の非係合状態において、前記電力変換装置により前記複数のスイッチング素子のすべてを駆動する予熱処理を実行する予熱処理部とを含む、モータ駆動装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
1つの側面では、本発明によれば、電力変換装置のスイッチング素子を適切に予熱することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
車両用駆動システムの一例を概略的に示す構成図である。
モータ駆動装置の一例を概略的に示す構成図である。
インバータ制御装置により実現される機能の一例の説明図である。
スイッチング素子の温度と耐圧との関係を示す概略図である。
本実施例のインバータ制御装置により実行される処理のうちの、予熱処理に関連する処理の一例を示す概略フローチャートである。
予熱処理でのモータの駆動特性と、通常駆動状態におけるモータの駆動特性との関係の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
【0010】
まず、図1を参照して、モータ駆動装置が適用可能な車両用駆動システムについて説明する。
【0011】
図1は、車両用駆動システムの一例を概略的に示す構成図である。
【0012】
車両用駆動システム1は、図1に示すように、エンジン2と車輪7とを結ぶ動力伝達経路に、エンジン2の側から順に、エンジン切離クラッチ11(第2係合装置の一例)、モータ3、モータ切離クラッチ21(第1係合装置の一例)、変速装置4、及び、出力軸5(及び差動伝動装置6)が設けられる。なお、エンジン2とエンジン切離クラッチ11の間にはダンパが設けられてもよい。また、車両用駆動システム1は、図1に示す要素以外の要素を動力伝達経路上に追加的に含んでもよい。
【0013】
なお、図1に示す例では、エンジン2の回転数を検出する回転数検出センサ31と、モータ3の回転数を検出する回転数検出センサ32と、変速装置4の出力軸5の回転数を検出する回転数検出センサ33とが示されている。また、図1には、エンジン切離クラッチ11等に供給する油圧を発生させる電動オイルポンプ90が図示されている。
【0014】
モータ3は、例えば3相の交流モータである。この場合、交流モータは、インナーロータ型であってもよいし、アウターロータ型であってもよいし、ステータの外側及び内側の双方にロータが配されたデュアルロータ型であってもよい。なお、モータ3は、発電機能を備えるモータジェネレータとして実現されてもよい。モータ3は、モータ駆動装置12(図2を参照して後述)により制御される。
【0015】
変速装置4は、例えばAT(Automatic Transmission)である。ただし、変速装置4の構成は、任意であり、例えば、DCT(Dual Clutch Transmission)、CVT(Continuously Variable Transmission)、AMT(Automated Manual Transmission)等であってもよい。
【0016】
エンジン切離クラッチ11は、電動オイルポンプ90を介して付与される油圧が制御されることによりその係合圧が制御され、伝達トルク容量が制御される。エンジン切離クラッチ11が係合状態であるときは、エンジン2からの動力がエンジン切離クラッチ11を介してモータ3側に伝達される。他方、エンジン切離クラッチ11が非係合状態であるときは、エンジン2からエンジン切離クラッチ11を介してモータ3側に伝達される動力が“0”又は比較的小さい値となる。
【0017】
モータ切離クラッチ21は、電動オイルポンプ90を介して付与される油圧が制御されることによりその係合圧が制御され、伝達トルク容量が制御される。モータ切離クラッチ21が係合状態であるときは、モータ3のトルクがモータ切離クラッチ21を介して変速装置4側に伝達される。他方、モータ切離クラッチ21が非係合状態であるときは、モータ切離クラッチ21を介して変速装置4側に伝達されるモータ3のトルクが“0”又は比較的小さい値となる。
【0018】
なお、上記及び以下の説明において、エンジン切離クラッチ11及びモータ切離クラッチ21に関して、“係合状態”とは、制御上の直結係合状態を指す。ただし、制御上の直結係合状態とは、摩擦係合要素の係合部材間に回転数差(滑り)が僅かに生じている状態を除外するものではない。また、“非係合状態”とは、直結係合状態とは異なるすべての状態を指す。なお、非係合状態は、典型的には、制御上の解放状態を表すが、摩擦部材同士の引き摺りに起因して伝達トルク容量が生じている状態(すなわちスリップ係合状態)を除外するものではない。
【0019】
なお、図1には、特定の構成の車両用駆動システム1が示されるが、モータ駆動装置が適用可能な車両用駆動システム1の構成は、モータ3及びモータ切離クラッチ21を備える限り、各種変更が加えられてもよい。例えば、モータ駆動装置が適用可能な車両用駆動システムは、車両用駆動システム1とは異なり、エンジン2及びエンジン切離クラッチ11を備えていなくてもよい。また、モータ3は、2つ以上設けられてもよい。
また、モータ切離クラッチ21についても省略されてもよい。この場合、以下で説明するモータ切離クラッチ21の機能は、変速装置4内の係合装置(第1係合装置の他の一例)により実現されてもよい。この場合、モータ切離クラッチ21の非係合状態は、変速装置4内の係合装置の非係合状態(例えばギアレンジをニュートラルとする際の非係合状態)に対応する。
【0020】
図2は、モータ駆動装置12の一例を概略的に示す構成図である。図2に関する説明において、特に言及しない限り、各種の要素間の“接続”という用語は、“電気的な接続”を意味する。
【0021】
モータ駆動装置12は、図2に示すように、インバータ30(電力変換装置の一例)と、インバータ制御装置50(制御装置の一例)と、平滑コンデンサCとを含む。
【0022】
インバータ30は、正極ラインと負極ラインとの間に互いに並列に配置されるU相、V相、W相の各アームを含む。U相アームは、直列接続されたスイッチング素子(本例ではIGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)Q1、Q2を含み、V相アームは、直列接続されたスイッチング素子(本例ではIGBT)Q3、Q4を含み、W相アームは、直列接続されたスイッチング素子(本例ではIGBT)Q5、Q6を含む。また、各スイッチング素子Q1〜Q6のコレクタ−エミッタ間には、それぞれ、エミッタ側からコレクタ側に電流を流すようにダイオードD11〜D16が配置される。なお、スイッチング素子Q1〜Q6は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)のような、IGBT以外の他のスイッチング素子であってもよい。なお、インバータ30の高電位側とは、図2のポイントNを低電位側として、図2のポイントP側を指す。
【0023】
インバータ制御装置50は、インバータ30を制御する。インバータ制御装置50は、例えばECU(Electronic Control Unit)として実現され、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、メインメモリ(全て図示せず)などを含むコンピュータにより、形成される。インバータ制御装置50の各種機能は、ROM等に記録された制御プログラムがメインメモリに読み出されてCPUにより実行されることによって実現される。インバータ30の制御方法は、任意であるが、基本的には、U相に係る2つのスイッチング素子Q1、Q2が互いに逆相でオン/オフし、V相に係る2つのスイッチング素子Q3、Q4が互いに逆相でオン/オフし、W相に係る2つのスイッチング素子Q5、Q6が互いに逆相でオン/オフする。
【0024】
本実施例では、インバータ制御装置50は、素子温度検出センサ40に接続される。素子温度検出センサ40は、スイッチング素子Q1〜Q6の少なくともいずれか1つの温度を直接的又は間接的に表す温度情報を生成する。
【0025】
素子温度検出センサ40は、例えばサーミスタであってもよい。この場合、サーミスタは、スイッチング素子Q1〜Q6の近傍に配置され、センシングした温度に応じた電気信号(センサ情報)を発生する。例えば、サーミスタは、スイッチング素子Q1〜Q6に係るチップが実装される基板上に設けられてもよい。その際、サーミスタは、例えばスイッチング素子Q1の近傍に設けられてもよい。この場合、サーミスタからのセンサ情報は、実質的に、スイッチング素子Q1の温度を直接的に表す温度情報となる。このようなスイッチング素子Q1に係る温度情報は、他のスイッチング素子Q2〜Q6の温度を間接的に表す温度情報となる。なお、サーミスタは、複数設けられてもよい。
【0026】
あるいは、素子温度検出センサ40は、スイッチング素子Q1〜Q6に係るチップに内蔵されてもよい。すなわち、素子温度検出センサ40は、オンチップ温度センサの形態であってもよい。この場合、素子温度検出センサ40は、スイッチング素子Q1〜Q6のそれぞれの温度を直接的に表す温度情報を生成できる。
【0027】
あるいは、素子温度検出センサ40は、スイッチング素子Q1〜Q6を含むパワーモジュール(図示せず)の冷却水(LLC:ロングライフクーラント)の温度を検出するセンサであってもよい。これは、冷却水の温度は、スイッチング素子Q1〜Q6の温度に相関するためである。この場合、素子温度検出センサ40のセンサ情報は、実質的に、スイッチング素子Q1の温度を間接的に表す温度情報となる。
【0028】
あるいは、同様の観点から、素子温度検出センサ40は、スイッチング素子Q1〜Q6が搭載される車両の室内や室外の温度を検出するセンサであってもよい。これは、車両の室内や室外の温度も、スイッチング素子Q1〜Q6の温度に、ある程度は相関するためである。この場合、素子温度検出センサ40のセンサ情報は、実質的に、スイッチング素子Q1の温度を間接的に表す温度情報となる。
【0029】
本実施例では、インバータ制御装置50は、素子温度検出センサ40からの温度情報に基づいて、スイッチング素子Q1〜Q6を予熱する予熱処理を実行する。予熱処理の詳細は、後述する。
【0030】
平滑コンデンサCは、インバータ30に並列に接続される。平滑コンデンサCは、スイッチング素子Q1のコレクタと負極ラインとの間に接続される。平滑コンデンサCの両端には、空調装置等のような他のシステムの車載電気負荷が接続されてもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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