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公開番号2021050541
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210401
出願番号2019174611
出願日20190925
発明の名称作業機械
出願人日立建機株式会社
代理人特許業務法人開知国際特許事務所
主分類E02F 3/43 20060101AFI20210305BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】領域制限制御の実行可能な作業機械において,領域制限制御の発動中にアームシリンダを停止させることなく車両本体の引き摺りの発生を防止できる作業機械を提供する。
【解決手段】領域制限制御を実行し得るメインコントローラ34とを備えた油圧ショベル1において,メインコントローラ34は,車体座標系におけるフロント作業装置2の動作速度Vfxと重力座標系における車両本体5の移動速度(引き摺り速度)Vuとを演算し,演算したフロント作業装置2の動作速度Vfxと演算した車両本体5の移動速度Vuとに基づいて領域制限制御の実行中に引き摺りの発生が検出された場合,演算した目標速度ベクトルVtの方向を施工目標面から上方へ離れる方向に補正する。
【選択図】 図11
特許請求の範囲【請求項1】
走行体及びその上部に取り付けられた旋回体を有する車両本体と,
前記旋回体に取り付けられた多関節型の作業装置と,
油圧ポンプから吐出される作動油によって駆動され,前記作業装置を動作させる複数の油圧シリンダと,
オペレータの操作に応じて前記作業装置の動作を指示する操作レバーと,
前記操作レバーが操作されている間,所定の施工目標面上またはその上方に前記作業装置の位置が保持されるように前記作業装置の目標速度ベクトルを演算し,演算した前記目標速度ベクトルに従って前記作業装置が動作するように前記複数の油圧シリンダのうち少なくとも1つの油圧シリンダを制御する領域制限制御を実行し得るコントローラとを備えた作業機械において,
前記コントローラは,車体座標系における前記作業装置の動作速度と重力座標系における前記車両本体の移動速度とを演算し,演算した前記作業装置の動作速度と演算した前記車両本体の移動速度とに基づいて前記領域制限制御の実行中に引き摺りの発生が検出された場合,演算した前記目標速度ベクトルの方向を前記施工目標面から上方へ離れる方向に補正する
ことを特徴とする作業機械。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1の作業機械において,
前記コントローラは,
前記走行体の動作によって前記車両本体が走行している場合には,前記車両本体の移動速度を零とし,
前記作業装置の動作速度に対する前記車両本体の移動速度の割合である引き摺り割合を演算し,演算した前記引き摺り割合が零でないとき前記引き摺りの発生を検出する
ことを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項2の作業機械において,
前記コントローラは,前記引き摺り割合に基づいて前記目標速度ベクトルの補正量を演算し,
その演算における前記引き摺り割合と前記目標速度ベクトルの補正量との関係は,前記引き摺り割合の増加とともに前記目標速度ベクトルの補正量が増加する単調増加の関係が成り立つ
ことを特徴とする作業機械。
【請求項4】
請求項1の作業機械において,
前記コントローラは,前記施工目標面と前記作業装置との距離を演算し,その演算した前記距離に基づいて前記目標速度ベクトルの補正量を演算し,
前記目標速度ベクトルの補正量の演算における前記距離と前記目標速度ベクトルの補正量との関係は,前記距離の増加とともに前記目標速度ベクトルの補正量が増加する単調増加の関係が成り立つ
ことを特徴とする作業機械。
【請求項5】
請求項1の作業機械において,
前記コントローラは,前記目標速度ベクトルの大きさに基づいて前記目標速度ベクトルの補正量を演算し,
その演算における前記目標速度ベクトルの大きさと前記目標速度ベクトルの補正量との関係は,前記目標速度ベクトルの大きさの増加とともに前記目標速度ベクトルの補正量が増加する単調増加の関係が成り立つ
ことを特徴とする作業機械。
【請求項6】
請求項1の作業機械において,
前記作業装置の姿勢と,前記車両本体の姿勢と,前記施工目標面と前記作業装置との距離とのうち少なくとも1つを表示するモニタをさらに備え,
前記コントローラは,前記目標速度ベクトルが補正されているとき,前記目標速度ベクトルが補正されていることを示す情報を前記モニタに表示する
ことを特徴とする作業機械。
【請求項7】
請求項1の作業機械において,
前記作業装置を構成する複数のフロント部材のそれぞれに取り付けられた複数の慣性計測装置を備え,
前記コントローラは,前記複数の慣性計測装置の出力値に基づいて,前記車体座標系における前記作業装置の動作速度を演算する
ことを特徴とする作業機械。
【請求項8】
請求項1の作業機械において,
特定の場所と前記車両本体との距離変化を計測する測距センサと,前記旋回体に取り付けられた慣性計測装置と,前記車両本体の移動速度を検出する速度センサと,複数の測位衛星からの測位信号を受信して前記車両本体の位置を計測する受信機とのうち少なくとも1つを備え,
前記コントローラは,前記測距センサ,前記慣性計測装置,前記速度センサ及び前記受信機のうち少なくとも1つの出力値に基づいて重力座標系における前記車両本体の移動速度を演算する
ことを特徴とする作業機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は,道路工事,建設工事,土木工事,浚渫工事等に使用される作業機械に関する。
続きを表示(約 7,700 文字)【背景技術】
【0002】
道路工事,建設工事,土木工事,浚渫工事等に使用される作業機械として,動力系により走行する走行体の上部に旋回体を旋回自在に取り付けると共に,旋回体に多関節型のフロント作業装置を上下方向に揺動自在に取り付け,フロント作業装置を構成する各フロント部材をシリンダにて駆動するものが知られている。その一例にブーム,アーム,バケット等から構成されるフロント作業装置を有する油圧ショベルがある。この種の油圧ショベルには,フロント作業装置が稼働可能な領域を施工目標面に関連付けて設けて,オペレータからの操作入力があったときにその領域内でフロント作業装置を半自動的に動作させる,いわゆる領域制限制御(広義にはマシンコントロールや半自動制御と称される)を行う油圧ショベルがある。この種のマシンコントロールには,ブーム操作をしても施工目標面の下方にバケットが侵入しないように施工目標面とバケットの距離に応じてブームの動作速度を制限(減速)し,最終的に施工目標面上でブームが停止するものがある。また,掘削作業中にオペレータがアーム操作を入力すると,それに合わせてブームやバケットが半自動的に動作して,バケットの爪先が施工目標面に沿って移動するものや,その際のバケットの角度が一定に保持されるものがある。
【0003】
ところで油圧ショベルを用いて掘削を行うときに,走行体が滑りやすい路面に設置されていたり,岩などの掘削障害物によって掘削する地面の掘削反力が大きくなっていたりする場合がある。このような場合にフロント作業装置の掘削力が車体のけん引力(最大静止摩擦力)を超えると,作業機械本体(旋回体及び走行体)がフロント作業装置の方向に引き摺れられてしまうことがある(以下,この現象を「引き摺り」と称することがある)。作業機械本体が引き摺られてしまうと走行体の位置を修正する(例えば走行体を元の位置に戻す)ために,オペレータは掘削作業を一旦中止して修正操作をする必要がある。そのため掘削作業の効率が低下してしまう。引き摺られやすい条件で掘削を行うとき,例えばオペレータがバケットの掘削量を少なめに調整することで引き摺りを防止できるが,それには熟練した操作が必要である。
【0004】
これを解決するため,特許文献1および特許文献2には油圧ショベルの姿勢に基づいて掘削反力を推定し,その掘削反力に相当する圧力値を超えないようにアームシリンダの圧力を制御する油圧ショベルの仕組みが開示されている。この技術によれば作業機械本体が引き摺られないようにアームシリンダの圧力が制限され,引き摺りが発生する前にアームシリンダの動作が停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014−122511号公報
特開2016−173032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで,オペレータのアーム操作に対してブームやバケットが自動的に動作することで施工目標面に沿った掘削が行われる領域制限制御を実行可能な油圧ショベルに対して特許文献1及び特許文献2の技術を適用することを考える。この場合,アーム操作に基づく領域制限制御の発動中にアームシリンダの圧力が推定した掘削反力に相当する圧力値に達するとアームシリンダの動作が停止して引き摺り発生が防止される。しかし,その状態ではアーム操作による掘削作業の継続が不可能であるため,オペレータはブーム操作やバケット操作によってフロント作業装置の姿勢を変更することでアームシリンダの圧力が上記の圧力値に達し得る状況から脱する必要がある。ゆえに領域制限制御(マシンコントロール)を実行可能な油圧ショベルに対して特許文献1及び特許文献2の技術を適用すると,マシンコントロールの利点である半自動的な動作が一時中断する可能性があり,オペレータの操作性や作業性が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり,その目的は,領域制限制御(マシンコントロール)の実行可能な作業機械において,領域制限制御(マシンコントロール)の発動中にアームシリンダを停止させることなく車両本体の引き摺りの発生を防止できる作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが,その一例を挙げるならば,走行体及びその上部に取り付けられた旋回体を有する車両本体と,前記旋回体に取り付けられた多関節型の作業装置と,油圧ポンプから吐出される作動油によって駆動され,前記作業装置を動作させる複数の油圧シリンダと,オペレータの操作に応じて前記作業装置の動作を指示する操作レバーと,前記操作レバーが操作されている間,所定の施工目標面上またはその上方に前記作業装置の位置が保持されるように前記作業装置の目標速度ベクトルを演算し,演算した前記目標速度ベクトルに従って前記作業装置が動作するように前記複数の油圧シリンダのうち少なくとも1つの油圧シリンダを制御する領域制限制御を実行し得るコントローラとを備えた作業機械において,前記コントローラは,車体座標系における前記作業装置の動作速度と重力座標系における前記車両本体の移動速度とを演算し,演算した前記作業装置の動作速度と演算した前記車両本体の移動速度とに基づいて前記領域制限制御の実行中に引き摺りの発生が検出された場合,演算した前記目標速度ベクトルの方向を前記施工目標面から上方へ離れる方向に補正することとする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば,領域制限制御(マシンコントロール)の発動中にアームシリンダを停止させることなく車両本体の引き摺りの発生を防止できるため,オペレータの操作性や作業性を大きく損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態に係る油圧ショベル(作業機械)の側面図である。
本発明の実施形態に係る制御システムの構成を示す図である。
本発明の実施形態に係るメインコントローラの構成(機能ブロック図)を示す図である。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルの目標速度ベクトルVtの説明図である。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルに発生し得る引き摺りの説明図である。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルの引き摺り速度を油圧ショベルの側面から示す説明図である。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルの引き摺り速度を油圧ショベルの上面から示す説明図である。
本発明の実施形態に係るフロント作業装置の目標速度ベクトルの補正方法を示す説明図である。
本発明の実施形態に係るフロント作業装置の比例定数の補正方法を示す説明図である。
本発明の実施形態に係るモニタの表示画面例を示す図である。
本発明の実施形態に係るメインコントローラの制御手順を示すフローチャートである。
本発明の実施形態における,動作速度Vfxと,引き摺り速度Vuと,引き摺り割合εと,補正量θとの模式的な関係を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下,本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0012】
<対象装置>
図1に示すように,本実施形態に係る油圧ショベル(作業機械)1は,走行体4及びその上部に取り付けられた旋回体3を有する車両本体5と,複数のフロント部材20,21,22を連結して構成され旋回体3に回動可能に取り付けられた多関節型のフロント作業装置2とを備えている。
【0013】
旋回体3は,走行体4に対して左右方向に旋回可能に取り付けられており,旋回油圧モータ(図示せず)によって旋回駆動される。
【0014】
フロント作業装置2は,基端側が旋回体3に回動可能に連結されたブーム20と,基端側がブーム20の先端側に回動可能に連結されたアーム21と,基端側がアーム21の先端側に回動可能に連結されたバケット22と,先端側がブーム20に連結され,基端側が旋回体3に連結されたブームシリンダ20Aと,先端側がアーム21に連結され,基端側が旋回体3に連結されたアームシリンダ21Aと,先端側がバケット22に回動可能に連結された第1リンク部材22Bと,先端側が第1リンク部材22Bの基端側に回動可動に連結された第2リンク部材22Cと,2つのリンク部材22B,22Cの連結部とアーム21との間に掛け渡されたバケットシリンダ22Aを備えている。これらの油圧シリンダ20A,21A,22Aはそれぞれ連結部分を中心に,上下方向に回動可能に構成されている。
【0015】
ブームシリンダ20A,アームシリンダ21A,バケットシリンダ22Aは,油圧ポンプ36b(図2参照)から吐出される作動油を給排することによりそれぞれ伸縮可能な構造となっており,伸縮することによりそれぞれブーム20,アーム21,バケット22を回動(動作)させることができる。バケット22は,グラップル,ブレーカ,リッパ,マグネット等の図示しないアタッチメントに任意に交換可能である。
【0016】
ブーム20にはブーム20の姿勢を検出するための慣性計測ユニットセンサ(以下,IMUセンサと称する)(ブーム)20Sが取り付けられており,アーム21にはアーム21の姿勢を検出するためのIMUセンサ(アーム)21Sが取り付けられている。第2リンク部材22Cには,バケット22の姿勢を検出するためのIMUセンサ(バケット)22Sが取り付けられている。IMUセンサ(ブーム)20S,IMUセンサ(アーム)21S,IMUセンサ(バケット)22Sは,それぞれ角速度センサと加速度センサから構成されており,各フロント部材20,21,22の傾斜角度,角速度及び加速度の検出が可能である。
【0017】
旋回体3はメインフレーム31を有する。メインフレーム31上には,旋回体3の傾斜角度を検出するためのIMUセンサ(旋回体)30Sと,オペレータが搭乗する運転室32と,油圧ショベル1内の複数の油圧アクチュエータの駆動制御を司るメインコントローラ(駆動制御用コントローラ)34と,エンジン36a及びエンジン36aによって駆動される油圧ポンプ36bを有する原動装置36と,メインコントローラ34からの信号に応じて油圧ポンプ36bから油圧アクチュエータ(例えば,油圧シリンダ20A,21A,22A)に供給される作動油(油圧)の流量及び流通方向を制御する複数の方向切替弁35bを有する油圧制御装置35と,地上に設定された重力座標系(地理座標系,グローバル座標系等とも言う)における車両本体5の移動速度を検出するための測距センサ(車体状態検出装置)37とが搭載されている。
【0018】
IMUセンサ(旋回体)30Sは,加速度センサと角速度センサから構成されており,旋回体3の水平面に対する傾き(傾斜角)や,角速度及び加速度を検出することができる。
【0019】
運転室32には,オペレータが操作を入力するための操作入力装置33と,地形の完成形状を規定する施工目標面データの設定や記憶を行うための目標面管理装置100と,油圧ショベル1に関する各種情報が表示されるモニタ(表示装置)110とが備えられている。
【0020】
操作入力装置33は,オペレータの操作に応じてフロント作業装置2(ブーム20,アーム21,バケット22)の回動動作と旋回体3の旋回動作を指示するための2本の操作レバー33a(図示は1本にまとめている)と,オペレータの操作に応じて走行体4に係る左右の履帯45の走行動作を指示するための2本の走行操作レバー33c(図示は1本にまとめている)と,各操作レバー33a,33cが倒された量(操作量)を検出する複数の操作センサ33b(図示は1つにまとめている)により構成されている。複数の操作センサ33bは,オペレータが4本操作レバー33a,33cを倒す量を検出することで,オペレータが各フロント部材20,21,22,旋回体3及び走行体4に要求する動作速度を電気信号(操作信号)に変換してメインコントローラ34に出力する。なお,操作入力装置33(操作レバー33a,33b)は,操作量に応じた圧力に調整された作動油を操作信号として出力する油圧パイロット方式によるものでもよい。その場合には,操作センサ33bとして圧力センサを利用して,当該圧力センサで検出した信号をメインコントローラ34に出力して操作量を検出する。
【0021】
油圧制御装置35は,メインコントローラ34から出力される動作指令値(指令電流)に応じた圧力の作動油(パイロット圧)を発生させる複数の電磁制御弁35aと,対応する電磁制御弁35aから出力される作動油(パイロット圧)によって駆動され,油圧ショベル1に搭載された複数の油圧アクチュエータに供給される作動油の流量と流通方向をそれぞれ制御する複数の方向切替弁35bとから構成される。コントローラ34から出力される動作指令値は,操作レバー33a,33bに入力されるオペレータ操作を基に生成されるが,後述する領域制限制御が機能している場合には,その条件に従ってオペレータ操作の無い油圧アクチュエータに関する動作指令値も生成され得る。メインコントローラ34から電磁制御弁35aに対して動作指令値を出力すると,それに対応する方向切替弁35bが動作して,当該方向切替弁35bに対応する油圧アクチュエータ(例えば,油圧シリンダ20A,21A,22A)が動作する。油圧アクチュエータには,上記に含まれないアタッチメントや機器を駆動するものも含めてもよい。
【0022】
原動装置36は,エンジン(原動機)36aと,エンジン36aによって駆動される少なくとも1台の油圧ポンプ36bとから構成され,油圧シリンダ20A,21A,22Aと,旋回体3及び走行体4を駆動させる3つの油圧モータとを駆動するために必要な圧油(作動油)を供給する。原動装置36はこの構成に限らず,電動ポンプなどの他の動力源を用いても良い。
【0023】
測距センサ(車体状態検出装置)37は,地上に設定した任意の位置から車両本体5(旋回体3及び走行体4)までの距離(すなわち,当該任意の位置を基準とした車両本体5の位置)を検出するセンサであり,例えば,ミリ波レーダ,LIDAR(Light Detection and Ranging),ステレオカメラ,トータルステーションなどが利用できる。測距センサ37で検出された距離(位置)はメインコントローラ34に出力され,メインコントローラ34は入力された距離(位置)を時間微分することで,地上に設定された重力座標系における車両本体5の移動速度を演算する。車両本体5の移動速度の計測には,上記のように油圧ショベル1の位置データを微分して演算するほかに,IMUセンサ(旋回体)30Sで取得された加速度データを積分する方法や,ドップラー速度計などの速度センサを用いて車両本体5の移動速度を直接的に計測する方法を用いても良い。またこれらを組み合わせて車両本体5の移動速度を演算しても良い。
【0024】
走行体4は,トラックフレーム40と,トラックフレーム40に取り付けられた左右の履帯45を備えている。オペレータは2本の走行操作レバー33cを適宜操作することにより,左右の履帯45を駆動させる左右の走行油圧モータ(油圧アクチュエータ)の回転速度を調整することで油圧ショベル1を走行させることができる。走行体4は,履帯45を備えたものに限定されることなく,走行輪や脚(アウトリガー)を備えたものであってもよい。
【0025】
<システム構成>
図2は本実施形態の油圧ショベル1に搭載された油圧制御システムのシステム構成図である。なお,上記で既に説明した部分については適宜説明を省略することがある。
【0026】
この図に示すように,メインコントローラ34は,目標面管理装置(目標面管理コントローラ)100と,モニタ110と,複数の操作センサ33bと,複数のIMUセンサ30S,20S,21S,22Sと,測距センサ37と,複数の電磁制御弁35aと電気的に接続されており,これらと通信可能に構成されている。
【0027】
目標面管理装置100は,地形(作業対象物)の完成形状を規定する施工目標面(設計面)の設定や,設定された施工目標面の位置データ(施工目標面データ)の記憶に利用される装置(例えば,コントローラ(目標面管理コントローラ))であり,施工目標面データをメインコントローラ34に出力する。施工目標面データは施工目標面の3次元形状を規定するデータであり,本実施形態では施工目標面の位置情報や角度情報が含まれている。本実施形態においては,施工目標面の位置は旋回体3(油圧ショベル1)との相対距離情報(すなわち,旋回体3(油圧ショベル1)に設定された座標系(車体座標系)における施工目標面の位置データ),施工目標面の角度は重力方向に対する相対角度情報として定義されているものとするが,位置を地球上での位置座標(すなわち,重力座標系での位置座標),角度を車体との相対角度などとする場合も含め,適当な変換を行ったデータを利用しても良い。
【0028】
なお,目標面管理装置100は,予め設定した施工目標面データの記憶機能を具備していれば良く,例えば半導体メモリ等の記憶装置にも代替可能である。そのため施工目標面データを例えばメインコントローラ34内の記憶装置や油圧ショベルに搭載された記憶装置に記憶した場合には省略可能である。
【0029】
モニタ110は,油圧ショベル1の姿勢(フロント作業装置2やバケット22の姿勢も含む)や,施工目標面とバケット22との距離や位置関係などの情報をオペレータに提供可能な表示装置である。
【0030】
メインコントローラ34は,油圧ショベル1に関する各種制御を司るコントローラである。本実施形態のメインコントローラ34が実行可能な特徴的な制御は2つある。
(【0031】以降は省略されています)

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