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公開番号2021050474
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210401
出願番号2019172110
出願日20190920
発明の名称作業機械
出願人日立建機株式会社
代理人特許業務法人開知国際特許事務所
主分類E02F 9/20 20060101AFI20210305BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】旋回範囲外での逸脱防止制御の有効化操作を受け付けるとともに,当該有効化操作の後に上部旋回体の旋回角が旋回範囲に再度含まれた際に逸脱防止制御が有効化されることを効果的にオペレータに伝達可能な作業機械を提供すること。
【解決手段】旋回体1dの旋回角度が所定の旋回範囲304から逸脱しないように,旋回モータ3dを制御する逸脱防止制御が実行可能なコントローラ10とを備えた油圧ショベル1において,コントローラは旋回角度が旋回範囲から外れた状態でスイッチがONに切り換えられた場合にはスタンバイ状態に移行する。スタンバイ状態にある場合に旋回角度が旋回範囲から外れているときには,コントローラは逸脱防止制御を実行不能とし,操作レバー7aによる旋回体の動作を制限する。スタンバイ状態にある場合に旋回角度が旋回範囲に含まれる状態に変化したときには,コントローラは逸脱防止制御が実行可能な有効状態に移行する。
【選択図】 図7
特許請求の範囲【請求項1】
走行体と
左右方向に旋回可能に前記走行体に取り付けられた旋回体と,
前記旋回体を操作するためにオペレータによって操作される操作装置と,
前記操作装置に入力される操作に基づいて前記旋回体を旋回駆動させる旋回駆動装置と,
前記走行体に対する前記旋回体の旋回角度を検出する角度センサと,
前記走行体に対する前記旋回体の前記旋回角度が所定の旋回範囲から逸脱しないように,前記角度センサで検出される前記旋回角度及び前記操作装置に入力される操作に基づいて前記旋回駆動装置を制御する逸脱防止制御が実行可能なコントローラとを備えた作業機械において,
第1の位置及び第2の位置のいずれか一方の位置に切り換えられるスイッチを備え,
前記コントローラは,
前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲に含まれる状態で前記スイッチが前記第1の位置に切り換えられた場合には,前記逸脱防止制御を実行可能な第1の状態に移行し,
前記スイッチが前記第2の位置に切り換えられた場合には,前記逸脱防止制御を実行不能な第2の状態に移行し,
前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態で前記スイッチが前記第1の位置に切り換えられた場合には,第3の状態に移行し,
前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れているときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御を実行不能であり,前記操作装置による前記旋回体の動作を制限し,
前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態から前記旋回範囲に含まれる状態に変化したときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御が実行可能な前記第1の状態に移行する
ことを特徴とする作業機械。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1の作業機械において,
前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れているときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御が実行不能であり,前記旋回体の前記左右方向の旋回のうち一方向の旋回を許可するが他方向の旋回を禁止し,
前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態から前記旋回範囲に含まれる状態に変化したときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御が実行可能な前記第1の状態に移行する
ことを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項2の作業機械において,
前記コントローラが前記第3の状態にある場合には,前記コントローラは前記旋回体が前記一方向に旋回する時の旋回速度に対して第1の制限速度を設定する
ことを特徴とする作業機械。
【請求項4】
請求項3の作業機械において,
前記コントローラは,
前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態から前記旋回範囲に含まれる状態に変化したときには,前記逸脱防止制御が実行可能な前記第1の状態に移行して,前記旋回体が前記一方向に旋回する時の旋回速度に対して前記第1の制限速度以下の第2の制限速度を設定し,
前記第2の制限速度の設定後に前記操作装置の無操作状態が所定時間継続した場合には,前記第2の制限速度の設定を解除する
ことを特徴とする作業機械。
【請求項5】
請求項2の作業機械において,
前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回が許可される前記一方向は,前記左右方向のうち前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲に含まれる状態に到達するまでに必要な旋回角度が小さい方向である
ことを特徴とする作業機械。
【請求項6】
請求項2の作業機械において,
前記コントローラは,前記コントローラが前記第2の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から逸脱したときの旋回方向を記憶し,前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回が許可される前記一方向を,前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から逸脱したときの前記旋回方向とは逆方向に設定する
ことを特徴とする作業機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は旋回可能な旋回体を備える作業機械に関する。
続きを表示(約 8,700 文字)【背景技術】
【0002】
油圧ショベルなどの作業機械は,走行体の上部に旋回可能に取り付けられた旋回体を備えている。こうした作業機械は旋回動作を繰り返しながら所定の作業を行うことが想定されるが,実際の作業現場では,旋回体の可動範囲内に他の作業機械や外壁といった障害物が存在する可能性がある。
【0003】
これら障害物との接触を防止するための技術として特許文献1に記載されている旋回制御装置がある。特許文献1の作業機械では,予め任意の大きさに設定された旋回範囲から旋回体(フロント作業装置)の旋回角が逸脱しないようにコントローラ(旋回制御装置)が自動的に上部旋回体の旋回動作を制御する(本稿ではこの制御を「逸脱防止制御」と称することがある)。そのため,例えば旋回範囲を作業範囲に一致させれば,作業範囲から上部旋回体(フロント作業装置)を逸脱させることなく作業を行うことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011−52383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
油圧ショベルでは,旋回動作を行う頻度の高い掘削放土作業において,特許文献1のような旋回制御装置を用いることがある。その場合,油圧ショベルは,まず掘削放土作業で予め定めた旋回範囲(作業範囲)内で掘削動作と放土動作を繰り返し,一定以上の土量が放土場に堆積された後にダンプトラックへの荷積みを行う積込作業を開始することが想定される。掘削放土作業中には,旋回範囲外には,他の作業機械や備品等の障害物が存在する可能性がある。そのため,掘削放土作業中は,誤操作等によって意図せず旋回範囲から逸脱してしまうことを防止するために,例えばコントローラ(旋回制御装置)による逸脱防止制御の有効化と無効化を選択可能なスイッチを操作して逸脱防止制御を有効化した状態(例えばスイッチをON位置に切り換えた状態)で作業を行う。次に,掘削動作及び放土動作によって一定以上の土量が堆積された場合(すなわち掘削放土作業が終了した場合)には,当該スイッチを操作して逸脱防止制御を無効化した状態(例えば当該スイッチをOFF位置に切り換えた状態)で旋回範囲外に存在するダンプトラックへの積込作業を行う。そして,積込作業の終了後,再び旋回範囲内に戻った後に逸脱防止制御の有効化を行う(すなわち当該スイッチをOFF位置からON位置に切り換える)といった運用がなされる。
【0006】
こうした逸脱防止制御の有効化及び一時解除操作は目的の作業を達成するまで頻繁に繰り返されるため,オペレータが操作すべきタイミングを誤り,ダンプトラックへの積込完了後に旋回範囲外でスイッチをON位置に切り換えて逸脱防止制御の有効化をしようとするケースが考えられる。このような誤操作を行った際にコントローラ(旋回制御装置)が旋回範囲外で逸脱防止制御を有効化できないような仕様(例えば旋回範囲外ではスイッチがON位置に切り換えられない仕様)であった場合は,旋回角が旋回範囲内に復帰した後にスイッチ操作を再度行う必要があるため,二度手間となってしまう。あるいは,こうした作業効率の低下を軽減すべく,旋回範囲外でオペレータがスイッチをON位置に切り換えて逸脱防止制御の有効化の意思表示をコントローラに提示しても旋回範囲外では逸脱防止制御は有効化せず,上部旋回体(フロント作業装置)の旋回角が旋回範囲内へ復帰したタイミングで自動的にコントローラが逸脱防止制御を有効化するような仕様とする方策が考えられる。しかし,この方策を採用したときには,旋回範囲内に復帰した際に逸脱防止制御が自動的に有効化されることをオペレータに確実に認識させなければ,旋回範囲内への復帰後の予期せぬタイミングで逸脱防止制御が実行されてオペレータに違和感を与える可能性がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的は,旋回範囲外でのオペレータによる逸脱防止制御の有効化操作を受け付けるとともに,当該有効化操作の後に上部旋回体の旋回角が旋回範囲に再度含まれた際に逸脱防止制御が有効化されることを効果的にオペレータに伝達可能な作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが,その一例を挙げるならば,走行体と
左右方向に旋回可能に前記走行体に取り付けられた旋回体と,前記旋回体を操作するためにオペレータによって操作される操作装置と,前記操作装置に入力される操作に基づいて前記旋回体を旋回駆動させる旋回駆動装置と,前記走行体に対する前記旋回体の旋回角度を検出する角度センサと,前記走行体に対する前記旋回体の前記旋回角度が所定の旋回範囲から逸脱しないように,前記角度センサで検出される前記旋回角度及び前記操作装置に入力される操作に基づいて前記旋回駆動装置を制御する逸脱防止制御が実行可能なコントローラとを備えた作業機械において,第1の位置及び第2の位置のいずれか一方の位置に切り換えられるスイッチを備え,前記コントローラは,前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲に含まれる状態で前記スイッチが前記第1の位置に切り換えられた場合には,前記逸脱防止制御を実行可能な第1の状態に移行し,前記スイッチが前記第2の位置に切り換えられた場合には,前記逸脱防止制御を実行不能な第2の状態に移行し,前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態で前記スイッチが前記第1の位置(ON)に切り換えられた場合には,第3の状態に移行し,前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れているときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御を実行不能であり,前記操作装置による前記旋回体の動作を制限し,前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態から前記旋回範囲に含まれる状態に変化したときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御が実行可能な前記第1の状態に移行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば,上部旋回体(フロント作業装置)の旋回角が旋回範囲から外れている場合でもオペレータによる逸脱防止制御の有効化操作を受け付けるので作業効率の低下を抑制できる。また,当該有効化操作の受け付け後,上部旋回体の旋回角が旋回範囲に再び含まれた際に逸脱防止制御が有効化される状態(スタンバイ状態)にあることを効果的にオペレータに伝達できるので,旋回範囲内で逸脱防止制御が発動してもオペレータが受ける違和感の程度を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
作業機械の一例である油圧ショベルの外観を示す図である。
第1の実施形態に係るコントローラの構成を示す図である。
旋回角度及び旋回範囲の規定方法を示した図である。
コントローラにおける状態切換部による処理を示した図である。
コントローラにおける旋回量演算部による処理を示した図である。
旋回範囲外の旋回角度(現在位置)から旋回範囲端までの旋回量を示した図である。
コントローラにおける制御指令値演算部による処理を示した図である。
旋回範囲内の旋回角度(現在位置)から旋回範囲端までの旋回量を示した図である。
施工現場の一例を示した図である。
スタンバイ状態(第3の状態)への遷移,及び,スタンバイ状態時の動作を示した図である。
有効状態時(第1の状態)の動作を示した図である。
第2の実施形態に係るコントローラの構成を示す図である。
コントローラにおける逸出方向記憶部による処理を示した図である
施工現場の一例を示した図である。
スタンバイ状態(第3の状態)への遷移,及び,スタンバイ状態時の動作を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下,本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお,以下では,作業機械として,フロント作業装置(作業装置)の先端の作業具(アタッチメント)としてバケットを備える油圧ショベルを例示するが,バケット以外のアタッチメントを備える作業機械に本発明を適用してもよい。また,旋回可能な構造物の上に,複数のフロント部材(作業具,ブーム,アーム等)を連結して構成される多関節型の作業装置を有するものであれば,油圧ショベル以外の作業機械への適用も可能である。
【0012】
作業機械の一例である油圧ショベルの概観を図1に示す。油圧ショベル1は,垂直方向にそれぞれ回動する複数のフロント部材であるブーム1a,アーム1b及びバケット1cからなる多関節型のフロント作業装置1Aと,上部旋回体1d及び下部走行体1eからなる車体1Bとで構成される。上部旋回体1dは,左右方向に旋回可能に下部走行体1eの上部に取り付けられている。
【0013】
フロント作業装置1Aのブーム1aの基端は上部旋回体1dの前部に支持されている。ブーム1a,アーム1b,バケット1c,上部旋回体1d及び下部走行体1eはそれぞれブームシリンダ2a,アームシリンダ2b,バケットシリンダ2c,旋回モータ(旋回駆動装置)3d及び左右の走行モータ3e,3fの各アクチュエータによりそれぞれ駆動される。
【0014】
上部旋回体1dには運転室1fが備えられており,運転室1f内にはオペレータによって操作される操作装置として4つの操作レバーが設置されている。また,上部旋回体1dには,油圧ショベル1を動作するためのエンジン4,油圧ポンプ(例えばメインポンプ及びパイロットポンプ)5,コントロールバルブ6が備えられており,油圧ポンプ5はエンジン4の回転によって駆動されて圧油(作動油)を吐出する。
【0015】
コントロールバルブ6は,複数の方向制御弁(図示せず)を含む装置であり,当該複数の方向制御弁を利用して上述した旋回モータ3d,ブームシリンダ2a,アームシリンダ2b,バケットシリンダ2c,及び左右の走行油圧モータ3e,3f等の油圧アクチュエータのそれぞれに対して油圧ポンプ5から供給される圧油の流れ(流量と方向)を制御する。コントロールバルブ6内の各方向制御弁は,4つの操作レバー(操作装置)がその操作量及び操作方向に応じて適宜出力する操作圧力(制御信号)によって駆動され,対応する油圧アクチュエータ2a,2b,2c,3d,3e,3fに供給される作動油の流れ(流量と方向)を制御している。すなわち,オペレータが4本の操作レバーを適宜操作することでその操作に対応する油圧アクチュエータが動作し,その油圧アクチュエータの駆動対象の部材(具体的にはフロント部材1a,1b,1c,上部旋回体1d及び下部走行体1e)が適宜動作する。
【0016】
4本の操作レバーのうち,2本は左右の走行油圧モータ3e,3f(すなわち下部走行体1e)を操作する走行用の操作レバー(図示せず)であり,残りの2本は旋回モータ3d,ブームシリンダ2a,アームシリンダ2b及びバケットシリンダ2c(すなわち上部旋回体1d及びフロント作業装置1A)を操作する旋回用及びフロント用の操作レバーである。後者の旋回用及びフロント用の2本の操作レバーのうち,一方の操作レバー7a(図2参照)は旋回モータ3d及びアームシリンダ2bを操作するものであり,他方の操作レバー(図示せず)はブームシリンダ2a及びバケットシリンダ2cを操作するものである。すなわち,旋回モータ(旋回駆動装置)3dは一方の操作レバー7a(図2参照)に入力されるオペレータの操作に基づいて上部旋回体1dを左右方向に旋回駆動させる。操作レバー7aの操作に応じて旋回用の操作圧力が出力される油圧パイロット回路には左右の旋回方向に対応する操作圧力を検出するための操作圧力センサ8a,8b(図2参照)が備えられている。
【0017】
予め設定された旋回範囲から上部旋回体1d(フロント作業装置1A)の旋回角度が逸脱しないように自動的に上部旋回体1dの旋回動作を制御する逸脱防止制御を行うための構成部品として,油圧ショベル1は,上記で説明した構成部品の他に,旋回角度センサ9と,コントローラ10と,電磁比例弁11a,11bとを備えている。
【0018】
旋回角度センサ9は,上部旋回体1d及び下部走行体1eの結合部分に設けられ,下部走行体1eに対する上部旋回体1dの相対的な旋回角度を検出する。
【0019】
コントローラ10は,操作圧力センサ8a,8bで検出される操作レバー7aに入力されるオペレータの旋回操作と,旋回角度センサ9で検出される旋回角度と,例えば旋回角度の範囲で規定され予め設定された旋回範囲とに基づいて,下部走行体1eに対する上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲から逸脱しないように旋回モータ3dを制御する逸脱防止制御を司る機能を有し,逸脱防止制御を実行するための電磁比例弁11a,11b用の指令値(電流)を演算し,当該指令値を電磁比例弁11a,11bに出力する。
【0020】
電磁比例弁11a,11bは,操作レバー7aに入力される操作に基づいて生成される旋回用の操作圧力(パイロット圧)を有する作動油が流通する油圧パイロット回路内に設置されており,コントローラ10から入力される指令値(電流)に応じて当該旋回用の操作圧力を減圧することが可能な機構となっている。電磁比例弁11a,11bで旋回用の操作圧力を減圧すると旋回モータ3dに流れる作動油の流量が制限されて,操作レバー7aに対するオペレータ操作に反して旋回モータ3dを減速または停止できる。
【0021】
また,運転室1fには,オペレータへ情報を提示するための装置としてタッチパネルモニタ(表示装置)12とブザー(警報装置)13が設置されている。タッチパネルモニタ12は,旋回範囲の設定と,逸脱防止制御の有効と無効の切り換えとをオペレータの操作によって可能な入力装置としても用いられ,オペレータによってタッチパネルモニタ12に入力された情報はコントローラ10へと出力される。逸脱防止制御の有効と無効の切り換えは,タッチパネルモニタ12に表示される選択スイッチ(ソフトウェアスイッチ)の切り換え位置を変更することにより行われる。選択スイッチの切り換え位置としては,コントローラ10に対して逸脱防止制御の有効化を指示するON位置(第1の位置)と,逸脱防止制御の無効化(一時中断)を指示するOFF位置(第2の位置)があり,タッチパネルモニタ12上のスイッチ画像はオペレータ操作に応じていずれか一方の位置に切り換えられる。タッチパネルモニタ12の代わりに同様の機能を備える選択スイッチ(ハードウェアスイッチ)を油圧ショベル1に搭載しても構わない。また,旋回範囲の設定についても同様に専用の入力装置(旋回範囲設定装置)を利用しても構わない。
【0022】
<第1の実施形態>
はじめに第1の実施形態の例について説明する。図2は第1の実施形態のコントローラ10の機能ブロック図を示したものである。本実施形態におけるコントローラ10は,演算処理装置(例えばCPU(図示せず))及び記憶装置(例えば半導体メモリやハードディスクドライブ等(図示せず))を有するコンピュータであり,当該記憶装置に記憶されたプログラムを当該演算処理装置で実行することで,内外判定部201,状態切換部202,旋回量演算部203,旋回許可方向決定部204,前回状態記憶部205,無操作判定部206,制御指令値演算部207,電磁比例弁制御部208,及び報知制御部209として機能する。以下,各部の処理について説明する。なお,各処理のフローはコントローラ10の動作周期に従い繰り返し実行されているものとする。
【0023】
[内外判定部201]
内外判定部201では,タッチパネルモニタ12を介してオペレータが予め設定した旋回範囲と,旋回角度センサ9の検出値から演算される下部走行体1eに対する上部旋回体1dの旋回角度とを比較することにより,現在の上部旋回体1d(フロント作業装置1A)の旋回角度が旋回範囲の内側と外側のいずれに位置するのかを判定し,その結果を状態切換部202へ出力する。
【0024】
図3は旋回角度301及び旋回範囲304の規定方法を示したものである。本実施形態における旋回範囲304は,旋回角度センサ9の検出値から演算される旋回角度301の範囲で規定されている。旋回角度センサ9による旋回角度は,下部走行体1dの前方向を基準(ゼロ度)とし,そこから左旋回方向を正,右旋回方向を負とし,−180〜180°の範囲で出力される。また,旋回範囲304は左旋回方向に対する最大角度302と右旋回方向に対する最大角度303をそれぞれ−180〜180°の範囲で設定することによって規定される。
【0025】
[状態切換部202]
図4は状態切換部202での処理の流れを示したものである。状態切換部202では,旋回範囲304の設定データ(左旋回方向に対する最大角度302と右旋回方向に対する最大角度303)と,タッチパネルモニタ12上の選択スイッチの切り換え位置データ(逸脱防止制御の有効と無効の選択状態)と,内外判定部201の判定結果(上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲の内側と外側のどちらか)とに基づいて逸脱防止制御に関するコントローラ10の状態(逸脱防止制御状態)を切換える。
【0026】
逸脱防止制御状態には,(1)逸脱防止制御を実行可能な「有効状態(第1の状態)」と,(2)逸脱防止制御を実行不能な「無効状態(第2の状態)」と,(3)上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れているときには逸脱防止制御を実行不能としつつ操作レバー7aによる上部旋回体1dの動作を制限し,上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れた状態から旋回範囲304に含まれる状態に変化したときに逸脱防止制御が実行可能な有効状態(第1の状態)に移行する「スタンバイ状態(第3の状態)」とがある。
【0027】
まず図4のステップ401において状態切換部202は,タッチパネルモニタ12上の選択スイッチがON位置(第1の位置)に切り換えられているか否かを判定する。当該判定にて選択スイッチがON位置に切り換えられていないと判定された場合(すなわち選択スイッチがOFF位置(第2の位置)に切り換えられている場合)には,ステップ404にて状態切換部202は逸脱防止制御を実行不能な「無効状態(第2の状態)」にコントローラ10を移行させる。一方,選択スイッチがON位置(第1の位置)に切り換えられていると判定された場合には,ステップ402へと進み,状態切換部202は旋回範囲の設定の有無を判定する。
【0028】
ステップ402の判定にて旋回範囲304が設定されていないと判定された場合には,状態切換部202は同様にステップ404にて逸脱防止制御を無効状態(第2の状態)に移行させる。一方,旋回範囲304が設定されていると判定された場合にはステップ403へと進み,内外判定部201の出力結果(すなわち上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れているか否か)に応じて判定を行う。当該判定にて,現在の上部旋回体1dの旋回角度が設定された旋回範囲304から外れていると判定された場合には状態切換部202はステップ405にて「スタンバイ状態(第3の状態)」へとコントローラ10を移行させる。一方,上部旋回体1dの旋回角度は旋回範囲304に含まれていると判定された場合にはステップ406にて,逸脱防止制御を実行可能な「有効状態(第1の状態)」へとコントローラ10を移行させる。
【0029】
なお,本実施形態ではステップ402にて旋回範囲の設定の有無を判定したが,この処理は省略しても良い(後続の実施形態においても同様とする)。
【0030】
[旋回量演算部203]
旋回量演算部203は,逸脱防止制御状態がスタンバイ状態(第3の状態)にあるときに(すなわち,上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲から外れているときに),演算時(現在)の上部旋回体1dの旋回角度から旋回範囲304の左端と右端に到達するまでに必要な旋回角度(旋回量)を演算する部分である。
(【0031】以降は省略されています)

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