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公開番号2021047351
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210325
出願番号2019171060
出願日20190920
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20210226BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】広い定着領域と良好な低温定着性を満足し、且つ、ワックスの染み出しに起因する現像スジの発生を抑制する。さらに、長期にわたる画像形成装置の使用においても種々の部材劣化を抑制する。
【解決手段】結着樹脂及びワックスを含有するトナー粒子とシリカ粒子を有するトナーであって、
前記ワックスの数平均分子量が400以上2500以下であり、
前記シリカ粒子が細孔を有し、前記細孔の全細孔容積が0.2cm3/g以上1.2cm3/g以下であり、
前記シリカ粒子のBET比表面積をS(m2/g)、前記シリカ粒子の理論BET比表面積をS0(m2/g)としたとき、前記S及びS0が下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする。
100≦S≦700・・・(1)
70≦S-S0≦500・・・(2)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂及びワックスを含有するトナー粒子とシリカ粒子を有するトナーであって、
前記ワックスの数平均分子量が400以上2500以下であり、
前記シリカ粒子が細孔を有し、前記細孔の全細孔容積が0.2cm
3
/g以上1.2cm
3
/g以下であり、
前記シリカ粒子のBET比表面積をS(m
2
/g)、前記シリカ粒子の理論BET比表面積をS0(m
2
/g)としたとき、前記S及びS0が下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とするトナー。
100≦S≦700・・・(1)
70≦S−S0≦500・・・(2)
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記ワックスが炭化水素化合物を含む炭化水素ワックスを含有する請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記トナー粒子は、炭素数33以下の成分を有する前記ワックスを0.09質量%以上5.0質量%以下含む請求項1または2に記載のトナー。
【請求項4】
前記シリカ粒子の平均円相当径Aが10nm以上50nm以下である請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項5】
前記シリカ粒子の平均細孔径P(nm)と前記平均円相当径Aが下記式(3)を満たす請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトナー。
4.0≦P≦A/2・・・(3)
【請求項6】
前記トナーが前記シリカ粒子を前記トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上4.0質量部以下含有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項7】
前記シリカ粒子が湿式シリカである請求項1乃至6のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項8】
前記結着樹脂のSP値であるSP
B
(J/cm
3
)と前記ワックスのSP値であるSP
W
(J/cm
3
)が、下記式(4)を満たし、
前記ワックスのHSP(ハンセン溶解度パラメータ)のP項が、1.2以上であり、且つ、前記シリカ粒子の疎水化度が、40%以上65%以下である請求項1或いは請求項4乃至7のいずれか一項に記載のトナー。
|SP
B
−SP
W
|≦2.5・・・(4)
【請求項9】
前記ワックスが、1価以上4価以下のアルコールと、脂肪族カルボン酸とのエステル、或いは、1価或いは2価のカルボン酸と、脂肪族アルコールとのエステルである請求項1或いは請求項4乃至8のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項10】
前記シリカ粒子が、シリコーンオイル処理されている請求項1或いは請求項4乃至9のいずれか一項に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット方式記録法のような方法によって形成される静電潜像を現像してトナー画像を形成するためのトナーに関する。
続きを表示(約 5,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、複写機、プリンター、ファクシミリの受信装置などに用いられる電子写真技術は、装置の発展とともにユーザーからの要求が厳しくなっている。例えば、省エネルギー化の観点からトナーが少ない熱量で十分な定着が可能となる低温定着性のニーズが高まっている。また、低温定着性と広い定着温度領域を維持しながらも長期にわたり連続印刷が可能である、画像形成装置の長寿命化なども求められている。
低温定着性を達成するという点では、トナーに使用する結着樹脂やワックスなどのガラス転移温度や融点が低いものを使用することが有効な手段として挙げられる。より良好な低温定着性を達成させる手段として、結着樹脂の可塑を促進させるワックスを使用することも有効である。このようなワックスとしては、例えばエステルワックスが一般に使用される。しかし、結着樹脂とワックスの相溶性が高すぎると、特に高温高湿条件下においてワックスがトナー粒子表面に染み出しやすくなる。そのような環境下で長期にわたる連続印刷を行うとトナーの現像部材への融着が発生することで現像スジなどの画像不良を引き起こすという課題がある。
また、トナーの定着温度領域の幅を広くするためには、ワックスの分子量にある程度の幅を持たせることが重要であり、例えば炭化水素ワックスをトナーに含有させることが有効な手段として挙げられる。さらに炭化水素ワックスの中でも、低分子量成分を多く含むものである程、ワックスの融点が低いものが多いため、より低温定着性の優れるトナーを製造することができる。一方で、融点の低い炭化水素ワックスは低分子量のものが多く、定着時に揮発性成分が多く発生しやすい。そのため、このようなワックスを含有するトナーは、長期にわたる連続印刷において、定着時に低分子量成分が蒸気となりトナーの外へ抜け出て定着部材などへ付着・堆積することで画像形成装置の劣化要因となりやすいという課題がある。
上記課題を解決するために、ワックスに由来する付着物質(以下、機内付着物質と呼ぶ)の部材付着による劣化を抑制するために、トナー粒子にゼオライト粒子のような多孔質の添加剤(外添剤とも呼ぶ)を添加させたトナーが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002−244339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、良好な低温定着性を達成し、且つ、トナーの定着温度領域の幅を広くするために特許文献1に使用されているワックスよりも低融点の炭化水素ワックスを使用して定着検討を行った。その結果、長期にわたり連続印刷を行っていくと、画像形成装置の定着部材に目立った機内付着物質の付着が見られ、画像形成装置の劣化がみられた。
また、より良好な低温定着性を達成させるために、エステルワックスのような結着樹脂の可塑化に優れるワックスを用いて検討を行ったところ、ワックスの染み出しによる現像スジの発生がみられた。
このように、広い定着温度領域と良好な低温定着性を満足し、且つ、ワックスの染み出しに起因する現像スジの発生を抑制することと、長期にわたる画像形成装置の使用においても種々の部材劣化を抑制するという点においては、未だ課題を有していた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らが鋭意検討を行った結果、トナーを下記のような構成とすることで上記課題を解決することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、結着樹脂及びワックスを含有するトナー粒子とシリカ粒子を有するトナーであって、
前記ワックスの数平均分子量が400以上2500以下であり、
前記シリカ粒子が細孔を有し、前記細孔の全細孔容積が0.2cm
3
/g以上1.2cm
3
/g以下であって、前記シリカ粒子のBET比表面積をS(m
2
/g)、前記シリカ粒子の理論BET比表面積をS0(m
2
/g)としたとき、前記S及びS0が下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とするトナーである。
100≦S≦700・・・(1)
70≦S−S0≦500・・・(2)
【発明の効果】
【0006】
本発明により、広い定着領域と良好な低温定着性を満足し、且つ、ワックスの染み出しに起因する現像スジの発生を抑制することができる。さらに、長期にわたる画像形成装置の使用においても種々の部材劣化を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の実施様態を具体的に説明する。
【0008】
本発明は、結着樹脂及びワックスを含有するトナー粒子とシリカ粒子を有するトナーであって、前記ワックスの数平均分子量が400以上2500以下であり、前記シリカ粒子が細孔を有し、前記細孔の全細孔容積が0.2cm
3
/g以上1.2cm
3
/g以下であり、前記シリカ粒子のBET比表面積をS(m
2
/g)、前記シリカ粒子の理論BET比表面積をS0(m
2
/g)としたとき、前記S及びS0が下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする。
100≦S≦700・・・(1)
70≦S−S0≦500・・・(2)
【0009】
本発明者らが鋭意検討した結果、上記構成を満たすシリカ粒子を有するトナーを使用することで、機内付着物質がシリカ粒子の細孔内に十分に吸着できるようになった。これにより、機内付着物質の定着部材への付着が抑制され、画像形成装置の劣化を抑制できることを見出した。
【0010】
さらに、ワックスがシリカ粒子の細孔内に十分に吸着できるようになったことにより、ワックスの染み出しに起因するトナーの現像部材への融着が抑制され、現像スジの発生を抑制できることを見出した。
【0011】
本発明におけるメカニズムの詳細について、以下に説明する。
【0012】
本発明におけるワックスの数平均分子量は400以上2500以下である。本発明における数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定されるものとする。ワックスの数平均分子量が400未満のとき、ワックスの一部の成分が揮発して、定着部材などに接触することで冷却され、堆積し、画像形成装置の劣化要因となる。ワックスの数平均分子量が2500より大きいとき、定着時に多くの熱量が必要となるため、低温定着性が低下してしまう。
【0013】
本発明におけるワックスの数平均分子量は、400以上2200以下の領域にあることが好ましく、さらに好ましくは400以上1000以下である。これによって、トナーに好ましい熱特性を付与することができるため、良好な低温定着性を得ることができる。
【0014】
本発明におけるワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して総量で2.5質量部以上40.0質量部以下であることが好ましく、3.0質量部以上15.0質量部以下であることがより好ましい。また、これらのワックスは単一又は2種類以上を併用してもよく、良好な定着性を得るという観点からワックスを併用してもよい。
【0015】
本発明におけるシリカ粒子は、細孔容積とBET比表面積の2つが従来のシリカ粒子に比べて非常に大きく、また小粒径であるという特徴がある。このようなシリカ粒子をトナー粒子に添加することで、機内付着物質が多く発生しやすいトナー粒子であっても、シリカ粒子の細孔が機内付着物質を効果的に吸着することができる。これにより、機内付着物質の定着部材への付着が抑制され、画像形成装置の劣化を抑制することができる。
【0016】
さらに、ワックスが染み出しやすいトナー粒子であっても、シリカ粒子の細孔がワックスを効果的に吸着することができる。これにより、ワックスの染み出しに起因するトナーの現像部材への融着が抑制され、現像スジの発生を抑制することができる。
【0017】
本発明におけるシリカ粒子は細孔を有し、前記細孔の全細孔容積は0.2cm
3
/g以上1.2cm
3
/g以下である。具体的には、前記細孔の細孔径が1.7nm以上300.0nm以下の範囲でBJH法により測定されるシリカ粒子の全細孔容積のことをいう。
【0018】
前記細孔の全細孔容積が0.2cm
3
/g未満のとき、シリカ粒子は機内付着物質を吸着する能力をもたない。そのため、機内付着物質の定着部材への付着およびワックスの染み出しに起因するトナーの現像部材への融着が抑制できず、画像形成装置の劣化および現像スジの発生を抑制することができない。
【0019】
前記細孔の全細孔容積が1.2cm
3
/gよりも大きいとき、シリカ粒子の全体積に占める細孔容積の割合が高すぎて、シリカ粒子の機械的強度が弱くなり、シリカ粒子の細孔が機内付着物質を吸着する機能が不十分となる。そのため、機内付着物質の定着部材への付着およびワックスの染み出しに起因するトナーの現像部材への融着が抑制できず、画像形成装置の劣化および現像スジの発生を抑制することができない。
【0020】
前記細孔の全細孔容積は好ましくは0.4cm
3
/g以上0.9cm
3
/g以下である。シリカ粒子の全細孔容積は、湿式のシリカの製造方法においては反応時のpHや添加物(例えば、ジメチルホルムアルデヒドやホルムアルデヒド等の触媒)、更には熟成・乾燥の条件により制御できる。
【0021】
本発明におけるシリカ粒子のBET比表面積S(m
2
/g)と前記シリカ粒子の理論BET比表面積S0(m
2
/g)は下記式(1)及び(2)を満たす。
100≦S≦700・・・(1)
70≦S−S0≦500・・・(2)
【0022】
このようなシリカ粒子は非常に多孔質であるため、機内付着物質を効果的に吸着させることができる。
【0023】
前記BET比表面積Sの値が100未満のとき、シリカ粒子の比表面積が小さすぎることで、機内付着物質を十分に吸着することができない。そのため、機内付着物質の定着部材への付着およびワックスの染み出しに起因するトナーの現像部材への融着が抑制できず、画像形成装置の劣化および現像スジの発生を抑制することができない。
【0024】
前記BET比表面積Sの値が700よりも大きいとき、シリカ粒子の全体積に占める細孔容積の割合が高すぎることで、シリカ粒子の機械的強度が弱くなり、シリカ粒子の細孔が機内付着物質を吸着する機能が不十分となる。そのため、機内付着物質の定着部材への付着およびワックスの染み出しに起因するトナーの現像部材への融着が抑制できず、画像形成装置の劣化および現像スジの発生を抑制することができない。
【0025】
シリカ粒子のBET比表面積Sは、湿式のシリカの製造方法においては反応時のpHや添加物(例えば、ジメチルホルムアルデヒドやホルムアルデヒド等の触媒)、更には熟成・乾燥の条件により制御できる。
【0026】
また、本発明者らは、機内付着物質はシリカ粒子の細孔内において吸着されると考えている。そのため、シリカ粒子の比表面積と細孔に由来する比表面積の和で表されている前記BET比表面積Sから該シリカ粒子の理論BET比表面積S0を差し引いたS−S0の値が吸着サイトの容量を表す値として重要である。ここで、理論BET比表面積S0の値は、シリカ粒子が真球であるという仮定で算出した単位質量当たりの表面積の総量である。
【0027】
前記S−S0の値が70未満のとき、上記BET比表面積Sの時と同様に、シリカ粒子の比表面積が小さすぎることで、機内付着物質を十分に吸着することができない。そのため、機内付着物質の定着部材への付着およびワックスの染み出しに起因するトナーの現像部材への融着が抑制できず、画像形成装置の劣化および現像スジの発生を抑制することができない。
【0028】
前記S−S0の値が500よりも大きいとき、上記BET比表面積Sのときと同様に、シリカ粒子の機械的強度が弱くなり、シリカ粒子の細孔が機内付着物質を吸着する機能が不十分となる。そのため、機内付着物質の定着部材への付着およびワックスの染み出しに起因するトナーの現像部材への融着が抑制できず、画像形成装置の劣化および現像スジの発生を抑制することができない。
【0029】
以下、トナーの好ましい形態について説明する。
【0030】
一般にワックスは、定着プロセスでトナーに熱が供給されることで溶融し、それにより結着樹脂中を移動できるようになり、結着樹脂の可塑化の促進や、トナー粒子の表面に出て定着部材へのトナーの付着の低減に寄与する役割を担う。本発明においては、特に結着樹脂の可塑化に寄与するワックスを可塑ワックス、特に定着部材へのトナーの付着の低減に寄与するワックスを離型ワックスと表現する。
(【0031】以降は省略されています)

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