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公開番号2021045011
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210318
出願番号2019167133
出願日20190913
発明の名称ロータ
出願人アイシン・エィ・ダブリュ株式会社,アイシン精機株式会社
代理人特許業務法人サカモト・アンド・パートナーズ,個人
主分類H02K 1/28 20060101AFI20210219BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ロータシャフトに回転部材がスプライン結合される構成において、締付荷重等に起因して生じる歯と歯との間の応力を有効に分散・緩和する。
【解決手段】ロータシャフト(34)と、ロータシャフトの径方向外側に結合する回転部材(32、35A、35B)とを含み、ロータシャフトと回転部材との間の結合部は、軸方向に視て、周方向の異なる位置に、径圧入部(357、346)と、スプライン結合部(356、347)とを含み、スプライン結合部は、軸方向に延在する凸条部と、凸条部に結合する溝部とにより形成され、ロータシャフト及び回転部材のうちの一方は、軸方向に視て、周方向で径圧入部と凸条部の間に、ロータシャフト及び回転部材のうちの他方に対して径方向で隙間を形成する態様で他方から離れる側に凹む凹部(358、359)を有する、ロータ(30)が実現される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
軸方向に延在するロータシャフトと、
前記ロータシャフトの径方向外側に結合する回転部材とを含み、
前記ロータシャフトと前記回転部材との間の結合部は、前記軸方向に視て、周方向の異なる位置に、径圧入部と、スプライン結合部とを含み、
前記径圧入部は、前記ロータシャフトの外周面と前記回転部材の内周面との間の圧入により形成され、
前記スプライン結合部は、前記ロータシャフト及び前記回転部材のうちの一方に形成されかつ前記軸方向に延在する凸条部と、前記ロータシャフト及び前記回転部材のうちの他方に形成されかつ前記凸条部に結合する溝部とにより形成され、
前記軸方向に視て、周方向で隣接する前記径圧入部と前記スプライン結合部の間に、前記ロータシャフト及び前記回転部材のうちの一方は、前記ロータシャフト及び前記回転部材のうちの他方に対して径方向で隙間を形成する態様で前記他方から離れる側に凹む凹部を有する、ロータ。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記凹部は、前記軸方向に視て、1つ以上の円弧面を有し、
前記1つ以上の円弧面は、前記軸方向に視て、前記他方の側に曲率中心を有する、請求項1に記載のロータ。
【請求項3】
前記1つ以上の円弧面は、異なる曲率半径を有する2つの円弧面を含む、請求項2に記載のロータ。
【請求項4】
前記凹部は、前記凸条部よりも周方向幅が広い、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のロータ。
【請求項5】
前記回転部材は、ロータコア及びエンドプレートの少なくともいずれか一方を含む、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載のロータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、回転電機において、ロータシャフトと、ロータシャフトと結合する回転部材との締結構成に関する。
続きを表示(約 5,400 文字)【背景技術】
【0002】
ロータシャフトにロータコアがスプライン結合される構成において、ロータコアを溶接することによって、焼嵌め荷重によりロータコアが軸方向に変形することを防止し得るようにしたロータコアとロータシャフトの結合方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011−259689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ロータシャフトにロータコアのような回転部材がスプライン結合される構成においては、スプライン結合部で生じる締付荷重により、スプライン歯(以下、単に「歯」とも称する)間の応力集中が生じやすくなる。また、このような応力集中は、締付荷重以外にも、動作時の遠心力によっても生じうる。
【0005】
この点、上記のような従来技術は、ロータコアの軸方向の変形を低減するための技術であり、スプライン結合部を有するロータにおいて締付荷重等に起因して生じうる応力を効果的に低減することが難しい。
【0006】
そこで、1つの側面では、本発明は、ロータシャフトに回転部材がスプライン結合される構成において、締付荷重等に起因して生じる歯と歯との間の応力を有効に分散・緩和することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの側面では、軸方向に延在するロータシャフトと、
前記ロータシャフトの径方向外側に結合する回転部材とを含み、
前記ロータシャフトと前記回転部材との間の結合部は、前記軸方向に視て、周方向の異なる位置に、径圧入部と、スプライン結合部とを含み、
前記径圧入部は、前記ロータシャフトの外周面と前記回転部材の内周面との間の圧入により形成され、
前記スプライン結合部は、前記ロータシャフト及び前記回転部材のうちの一方に形成されかつ前記軸方向に延在する凸条部と、前記ロータシャフト及び前記回転部材のうちの他方に形成されかつ前記凸条部に結合する溝部とにより形成され、
前記軸方向に視て、周方向で隣接する前記径圧入部と前記スプライン結合部の間に、前記ロータシャフト及び前記回転部材のうちの一方は、前記ロータシャフト及び前記回転部材のうちの他方に対して径方向で隙間を形成する態様で前記他方から離れる側に凹む凹部を有する、ロータが提供される。
【発明の効果】
【0008】
1つの側面では、本発明によれば、ロータシャフトに回転部材がスプライン結合される構成において、締付荷重等に起因して生じる歯と歯との間の応力を有効に分散・緩和することができ、結合部材(ロータシャフト及び回転部材)の強度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施例によるモータの断面構造を概略的に示す断面図である。
ロータコアを通るロータの断面図である。
エンドプレートを通るロータの断面図である。
図3のQ2部の拡大図である。
エンドプレートを通るロータの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、図1等では、見易さのために、複数存在する同一属性の部位には、一部のみしか参照符号が付されていない場合がある。
【0011】
図1は、一実施例によるモータ1(回転電機の一例)の断面構造を概略的に示す断面図である。図2は、ロータコア32を通るロータ30の断面図(軸方向に垂直な平面による断面図)である。
【0012】
図1には、モータ1の回転軸12が図示されている。以下の説明において、軸方向とは、モータ1の回転軸(回転中心)12が延在する方向を指し、径方向とは、回転軸12を中心とした径方向を指す。従って、径方向外側とは、回転軸12から離れる側を指し、径方向内側とは、回転軸12に向かう側を指す。また、周方向とは、回転軸12まわりの回転方向に対応する。
【0013】
モータ1は、例えばハイブリッド車両や電気自動車で使用される車両駆動用のモータであってよい。ただし、モータ1は、他の任意の用途に使用されるものであってもよい。
【0014】
モータ1は、インナロータタイプであり、ステータ21がロータ30の径方向外側を囲繞するように設けられる。ステータ21は、径方向外側がモータハウジング10に固定される。ステータ21は、例えば円環状の軟磁性体の積層鋼板からなり、ステータ21の径方向内側には、コイル22が巻回される複数のスロット(図示せず)が形成される。
【0015】
ロータ30は、ステータ21の径方向内側に配置される。ロータ30は、ロータコア32(回転部材の一例)と、ロータシャフト34と、エンドプレート35A、35B(回転部材の一例)とを備える。ロータコア32は、ロータシャフト34の径方向外側に固定され、ロータシャフト34と一体となって回転する。本実施例では、ロータコア32は、ロータシャフト34とスプライン結合される。ロータシャフト34は、モータハウジング10にベアリング14a、14bを介して回転可能に支持される。なお、ロータシャフト34は、モータ1の回転軸12を画成する。
【0016】
ロータコア32は、例えば円環状の軟磁性体の積層鋼板から形成される。ロータコア32の内部には、永久磁石321(図2参照)が挿入される。すなわち、ロータコア32は、軸方向に貫通する磁石穴324を有し、磁石穴324内に永久磁石321が挿入され固定される。永久磁石321の数や配列等は任意である。なお、変形例では、ロータコア32は、磁性粉末が圧縮して固められた圧粉体により形成されてもよい。
【0017】
ロータシャフト34は、中空の形態であり、図1に示すように、中空部34Aを有する。中空部34Aは、ロータシャフト34の軸方向の全長にわたり延在する。中空部34Aは、冷却用の油が通る油路801として機能してもよい。
【0018】
ロータシャフト34におけるロータコア32の軸方向の両側には、エンドプレート35A、35Bが取り付けられる。エンドプレート35A、35Bは、永久磁石321の軸方向の飛び出しを防止する機能の他、ロータ30のアンバランスの調整機能(切削等されることでアンバランスを無くす機能)等を有してよい。
【0019】
エンドプレート35A、35Bは、ロータシャフト34に対して回転不能となる態様で、ロータシャフト34に結合される。本実施例では、エンドプレート35A、35Bは、ロータシャフト34にスプライン結合される。
【0020】
なお、図2では、特定の磁極構成や磁石配置のロータコア32が示されるが、ロータコア32の磁極構成は、任意である。従って、例えば、磁極数が8極以外であってもよいし、永久磁石321に代えて又は加えて、各磁極を形成する対の永久磁石が、径方向外側に向かうほど周方向の距離が広がる態様で配置されてもよい。また、ロータコア32は、フラックスバリアや油路等が形成されてもよい。
【0021】
次に、図3及び図4を参照して、主に、ロータシャフト34にロータコア32及びエンドプレート35A、35Bがスプライン結合される構造について、更に説明する。ここでは、エンドプレート35Aについて説明するが、エンドプレート35Bについても同様であってよい。
【0022】
図3は、エンドプレート35Aを通るロータ30の断面図(軸方向に垂直な平面による断面図)である。図4は、図3のQ2部の拡大図である。
【0023】
エンドプレート35Aは、図3に示すように、軸方向に視て、回転軸12を中心とした回転対称の形態を有する。図3に示す例では、エンドプレート35Aは、回転軸12を中心として45度回転するごとに、重なる形態である。エンドプレート35Aは、軸方向の全長にわたって、図3に示す断面形状を有してよい。ただし、変形例では、エンドプレート35Aは、軸方向の一部で、図3に示す断面形状とは異なる断面形状を有してもよい。
【0024】
エンドプレート35Aは、図3に示すように、凸条部356と、凸条部357とを有する。凸条部356及び凸条部357は、凸状の部位を軸方向に連続させた形態であり、軸方向に沿って延在する。また、凸条部356及び凸条部357は、周方向で交互に配置される態様で、周方向に沿って複数形成される。本実施例では、複数の凸条部356は、図3に示すように、周方向に沿って一定のピッチ(図2では、45度間隔)で形成され、複数の凸条部357は、周方向に沿って一定のピッチ(図2では、45度間隔)で形成されるが、変形例では、異なる複数のピッチで形成されてもよい。凸条部356は、凸条部357よりも径方向内側に突出する態様で形成されてよい。
【0025】
以下では、周方向で凸条部356及び凸条部357が複数形成されることにより、周方向で隣り合う凸条部356及び凸条部357間に形成される凹条部を、「凹条部358、359」(凹部の一例)とも称する。凹条部358、359は、凹状の部位を軸方向に連続させた形態であり、凸条部356及び凸条部357と並行して軸方向に沿って延在する。なお、周方向全体でN個の凸条部356、357をそれぞれ有する場合、周方向全体でN個の凹条部358、359がそれぞれ形成されることになる。
【0026】
エンドプレート35Aは、径方向内側に、複数の凸条部356、357(及びそれに伴い凹条部358、359)を有することにより、径方向内側の表面として、比較的大きい内径の表面3561A、3561B(以下、「大内径部表面3561A、3561B」とも称する)と、比較的小さい内径の表面3562(以下、「小内径部表面3562」とも称する)と、中間の内径の表面3564(以下、「中内径部表面3564」とも称する)とを含むことになる。すなわち、大内径部表面3561A、3561Bは、凹条部358、359の底部の表面であり、小内径部表面3562は、凸条部356の頂部の表面であり、中内径部表面3564は、凸条部357の頂部の表面である。
【0027】
周方向で大内径部表面3561A、3561B及び小内径部表面3562の間には、表面3563が形成される。表面3563は、軸方向に視て、径方向に対して傾斜する。すなわち、一の凸条部356の周方向両側の表面3563は、径方向内側に向かうにつれて互いに近づく方向に傾斜する。すなわち、軸方向に延在する凸条部356は、周方向の幅が径方向内側に向かうほど小さくなる態様で、周方向の幅が径方向の位置に応じて変化する。以下、表面3563を、「傾斜面3563」とも称する。
【0028】
複数の凹条部358、359のそれぞれは、エンドプレート35Aにおいて生じうる応力であって、径方向や周方向の成分を有する荷重(後述)に起因した応力を低減する機能(以下、「応力低減機能」とも称する)を有する。以下では、特に言及しない限り、ある一の凹条部358、359の構成を説明するが、他の凹条部358、359についても実質的に同様である。
【0029】
凹条部358、359は、応力低減機能を高めるために、図4に示すように、ロータシャフト34に対して径方向で隙間Δ2、Δ3を形成する態様でロータシャフト34から離れる側に凹む。隙間Δ2、Δ3の大きさは、一般的な隙間嵌めの隙間(例えば傾斜面3563と傾斜面3463との間の隙間)よりも有意に大きくてよい。また、凹条部358は、応力低減機能を高めるために、図4に示すように、軸方向に視て、第3円弧面R3と、第4円弧面R4とを有する。また、凹条部359は、応力低減機能を高めるために、図4に示すように、軸方向に視て、第5円弧面R5と、第6円弧面R6とを有する。
【0030】
第3円弧面R3及び第4円弧面R4は、大内径部表面3561Aの略全体を形成する。第3円弧面R3及び第4円弧面R4は、それぞれ、軸方向に視て、径方向内側に曲率中心を有する。第3円弧面R3及び第4円弧面R4は、ロータシャフト34の大外径部表面3461の外径よりも小さい曲率半径を有する。また、第3円弧面R3及び第4円弧面R4は、好ましくは、異なる曲率半径を有する。なお、第3円弧面R3及び第4円弧面R4は、互いに連続するが、周方向で他の更なる円弧面を介して接続されてもよい。この場合、更なる円弧面は、曲率中心が径方向外側に位置してもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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