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公開番号2021044738
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210318
出願番号2019166349
出願日20190912
発明の名称弾性波素子
出願人京セラ株式会社
代理人
主分類H03H 9/25 20060101AFI20210219BHJP(基本電子回路)
要約【課題】周波数特性の優れた弾性波素子を提供する。
【解決手段】 複数の電極指41を含むIDT電極4と、上面にIDT電極4が位置しており、複数の電極指41の繰り返し間隔の2倍で定義される波長をλとすると0.35λ未満の厚みである、ニオブ酸リチウム単結晶からなり、そのオイラー角が(90±1,90±2,40〜70)である圧電層30と、横波音速V(m/s)が5800m/s以上であり、圧電層30の下面に接合された第1面を備える基板20と、を備える弾性波素子1である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
繰り返し間隔pで繰り返し配列され、その厚みが0.08p以上0.12p以下である複数の電極指を含むIDT電極と、
上面に前記IDT電極が位置しており、厚みが0.5p以上0.65pλ以下であり、オイラー角(φ,θ,ψ)が(90°±2°,90°±2°,60°〜70°)であるニオブ酸リチウム単結晶からなる圧電層と、
前記圧電層の下面に直接または間接的に接合された第1面を備え、厚みが1.6p以上である、炭化珪素からなる基板と、を備える弾性波素子。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
繰り返し間隔pで繰り返し配列される複数の電極指を含むIDT電極と、
上面に前記IDT電極が位置しており、オイラー角(φ,θ,ψ)が(90°±2°,90°±2°,50°〜80°)であるニオブ酸リチウム単結晶からなる圧電層と、
前記圧電層の下面に直接または間接的に接合された第1面を備え、厚みが1.6p以上である、炭化珪素からなる基板と、を備え、
前記圧電層の膜厚と前記IDT電極の膜厚との関係が図7において実線で囲われる領域内にある弾性波素子。
【請求項3】
繰り返し間隔pで繰り返し配列される複数の電極指を含むIDT電極と、
上面に前記IDT電極が位置しており、オイラー角(φ,θ,ψ)が(90°±2°,90°±2°,50°〜80°)であるニオブ酸リチウム単結晶からなる圧電層と、
前記圧電層の下面に直接または間接的に接合された第1面を備え、厚みが1.6p以上である、サファイアからなる基板と、を備え、
前記基板のオイラー角が(90°±2°,90°±2°,130°〜160°)であり、
前記圧電層の膜厚と前記IDT電極の膜厚との関係が図10または図11において実線で囲われる領域内にある、弾性波素子。
【請求項4】
前記基板は、前記第1面と対向する第2面を備え、
前記第2面に接合された厚み1λを超える支持基板をさらに備える、請求項1乃至3のいずれに記載の弾性波素子。
【請求項5】
前記圧電層のオイラー角(φ,θ,ψ)が、φが90°±0.5°であり、θが90°±1°である、請求項1乃至4のいずれかに記載の弾性波素子。
【請求項6】
前記支持基板はシリコンであり、前記圧電層、前記基板、前記支持基板の順に厚みが厚くなる、請求項4に記載の弾性波素子。
【請求項7】
前記IDT電極により生じる弾性波の共振周波数と2pをかけた値が5800m/s以上である、請求項1乃至6のいずれかに記載の弾性波素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波素子に関する。
続きを表示(約 5,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、共振子や帯域フィルタとして弾性波素子が用いられており、近年はより高周波数の周波数帯に対応することが求められている。このような状況の中、圧電薄膜を用いた弾性波装置が提案されている。例えば、特許文献1では、凹部を設けた支持層と、この凹部上に至るように配置された圧電薄膜と、圧電薄膜上に形成されたIDT電極とを備える弾性波装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開2012/073871号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、通信機器の高周波化への要求はさらに高まり、別の手法により高周波化を実現できる弾性波素子の提供が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の弾性波素子は、IDT電極と圧電層と基板とを備える。IDT電極は、繰り返し間隔pで繰り返し配列され、その厚みが0.08p以上0.12p以下である複数の電極指を含む。圧電層は、上面に前記IDT電極が位置しており、厚みが0.5p以上0.65p以下であり、オイラー角(φ,θ,ψ)が(90°±2°,90°±2°,60°〜70°)であるニオブ酸リチウム単結晶からなる。基板は、前記圧電層の下面に直接または間接的に接合された第1面を備え、厚みが1.6p以上である、炭化珪素からなる。
【0006】
本開示の他の実施形態に係る弾性波素子は、IDT電極と圧電層と基板とを備える。IDT電極は、繰り返し間隔pで繰り返し配列される複数の電極指を含む。圧電層は、上面に前記IDT電極が位置しており、オイラー角(φ,θ,ψ)が(90°±2°,90°±2°,50°〜80°)であるニオブ酸リチウム単結晶からなる。基板は、前記圧電層の下面に直接または間接的に接合された第1面を備え、厚みが1.6p以上である、炭化珪素からなる。そして、前記圧電層の膜厚と前記IDT電極の膜厚との関係が図7において実線で囲われる領域内にある。
【0007】
本開示の他の実施形態に係る弾性波素子は、IDT電極と圧電層と基板とを備える。IDT電極は、繰り返し間隔pで繰り返し配列される複数の電極指を含む。圧電層は、上面に前記IDT電極が位置しており、オイラー角(φ,θ,ψ)が(90°±2°,90°±2°,50°〜80°)であるニオブ酸リチウム単結晶からなる。基板は、前記圧電層の下面に直接または間接的に接合された第1面を備え、厚みが1.6p以上である、サファイアからなる。そして、前記基板のオイラー角(φ,θ,ψ)が(90°±2°,90°±2°,130°〜160°)である。また、前記圧電層の膜厚と前記IDT電極の膜厚との関係が図10または図11において実線で囲われる領域内にある。
【発明の効果】
【0008】
上記構成によれば、高周波数化に対応した弾性波素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示にかかる弾性波素子の断面図である。
IDT電極の構造を示す上面図である。
図3(a),図3(b)はそれぞれ、本開示に係る弾性波素子の周波数特性を示す線図である。
圧電層のオイラー角を変化させたときの弾性波素子の周波数特性を示す線図である。
図5(a),図5(b)はそれぞれ、変形例に係る弾性波素子の周波数特性を示す線図である。
図6(a),図6(b)はそれぞれ、変形例に係る弾性波素子の周波数特性を示す線図である。
弾性波素子の圧電層の厚み、圧電層のオイラー角、IDT電極の厚みの関係を示す線図である。
図1に示す弾性波素子の変形例の断面図である。
図9(a),図9(b)はそれぞれ、変形例に係る弾性波素子の周波数特性を示す線図である。
弾性波素子の圧電層の厚み、基板のオイラー角、IDT電極の厚みの関係を示す線図である。
弾性波素子の圧電層の厚み、基板のオイラー角、IDT電極の厚みの関係を示す線図である。
図12(a),図12(b)はそれぞれ、変形例に係る弾性波素子の周波数特性を示す線図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の弾性波素子の一例を図面を用いて詳細に説明する。
【0011】
本実施形態の弾性波素子1(SAW素子1)は、図1に示すように、支持基板10と基板20と圧電層30とIDT電極4とを備える。支持基板10、基板20、圧電層30はこの順に積層されている。
【0012】
支持基板10は、その上部に位置する基板20と圧電層30とを支持するものであり、その強度があれば材料は限定されない。例えば、セラミック基板や有機基板、水晶やサファイアなどの誘電体基板、圧電基板、半導体基板等を例示でき、後述の圧電層30と同じ材料系からなる基板としてもよいし、多層基板としてもよい。この例では、単結晶のシリコン基板を用いている。
【0013】
支持基板10としてシリコン基板を用いる場合には、後述する圧電層30の材料よりも熱膨張係数が小さい。このため、温度変化が生じると圧電層30に熱応力が生じ、この際、弾性定数の温度依存性と応力依存性とが打ち消し合い、ひいては、SAW素子1の電気特性の温度変化が抑制(温特補償)される。
【0014】
また、支持基板10から後述の基板20,圧電層30の順に線膨張係数が大きくなるようにすると、各層の剥離を抑制できるとともに、支持基板10による温度補償効果を効果的に発現するすることができる。
【0015】
支持基板10の厚みは特に限定されないが、例えば100μm〜250μm程度としてもよい。支持基板10から後述の基板20,圧電層30,IDT電極4の順に厚みが小さくなっている。
【0016】
基板20は、第1面20Aと第1面20Aに対向する第2面20Bとを備える。そして
、第2面20Bを支持基板10の上面に接合し、第1面20Aを圧電層30の下面に接合している。この例では、第1面20Aと圧電層30とおよび第2面20Bと支持基板10とは共に直接接合されているがこの限りではない。特に、基板20が後述のIDT電極4の電極指41の繰り返し間隔Pt1(以下、単に「ピッチ」,「p」ということがある)の2倍で定義される波長λ以上の厚みを備える場合には、基板20と支持基板10との間には接合層等を介して接合されていてもよい。接合層の厚みは例えば0.2p以下としてもよい。より好ましくは10nm以下としてもよい。
【0017】
基板20は、横波音速が5800m/s以上の材料で構成される。このような材料としては、窒化アルミ(AlN),窒化チタン(TiN),窒化珪素(Si



),サファイア,炭化珪素(SiC),アルミナ,窒化ホウ素(BN),ダイアモンド,ダイアモンドライクカーボン(DLC)等を例示できる。
【0018】
基板20の厚みは例えば0.8λ(すなわち1.6p)以上とする。より好ましくは1λ以上とする。基板20の厚みの上限は特にないが、基板20を薄膜プロセス等で形成する場合には、成膜性等を考慮して10λ以下としてもよい。
【0019】
基板20の第1面20Aには圧電層30が位置している。圧電層30は0.35λ未満の厚みのニオブ酸リチウム単結晶(LiNbO

:以下LNと略することがある)からなる。そして、そのオイラー角(φ,θ,ψ)が(90°±2°,90°±2°,50°〜80°)となっている。
【0020】
圧電層30の上面には、IDT電極4が位置している。IDT電極は弾性表面波を励振するものであり、図2に示すように、例えば、一対の櫛歯状電極40A,40Bからなる共振子を構成している。櫛歯状電極は、複数の電極指41を備えている。そして、一方の電位に接続された電極指41Aと他方の電位に接続された電極指41Bとを互い違いに交差するように配列されており、この電極指41の配列方向に沿ってSAWが伝播する。この電極指41A・41Bの幅の中心間の間隔をピッチPt1とする。なお電極指41の幅はw1とし、その厚みはsとする。IDT電極4のX方向の両側には反射器電極等を設けてもよい。
【0021】
このようなIDT電極4を構成する材料としては、Al−Cu合金等を例示できる。厚みは、SAWの励振効率や、LN基板との電気機械結合係数等を考慮して決定される。
【0022】
IDT電極4はその酸化を抑制するためにその上面に保護層6が位置している。保護層6の材料としては、酸化シリコン、窒化シリコン等の無機絶縁材料を例示できる。
【0023】
上述の構成を備えるSAW素子1について、共振特性をシミュレーションした結果を図3に示す。図3(a)は周波数に対するインピーダンス特性であり、図3(b)は位相特性を示している。図3(a)において、横軸は周波数(単位:MHz)、縦軸はインピーダンス(単位:Ω)を示している。図3(b)において、横軸は周波数(単位:MHz)、縦軸はインピーダンス位相(単位:°)を示している。
【0024】
シミュレーションのモデル1の基本構成は以下の通りとした。
<モデル1>
電極指41の材料:Al−Cu1%添加合金
電極指41の厚み:0.08p(0.04λ)
電極指41のピッチ:1μm(λ=2μm)
圧電層30の材料:LiNbO

圧電層30のオイラー角:(φ,θ,ψ)=(90°,90°,50°) (Xカット基
板/50°Y伝播に相当)
圧電層30の厚み:0.6p(0.3λ)
基板20の材料:SiC
基板20の厚み:2λ
支持基板10の材料:Si
支持基板10の厚み:250μm
なお、このシミュレーションは無限周期のIDTについて行っており、インピーダンスの絶対値は交差幅xIDT本数が2000λの場合に換算している。
【0025】
従来の最も一般的なSAW素子は、圧電層30として、1λ以上の厚みを有する128°回転Y−X伝播のLN基板を、そのオイラー角が(0°,−48°,0°)の状態で用いている。この場合には、電極指41のピッチが1μmの場合には共振周波数は2GHz程度である。これに対して、SAW素子1によれば、従来のSAW素子と圧電層30の厚み、オイラー角を変更することで、図3に示す通り、モデル1では、電極指41のピッチが1μmであっても共振周波数を3.25GHzとすることができることが確認された。
【0026】
なお、モデル1は、共振周波数にλを乗じた値(音速)は、6400m/sである。このことから、従来のSAW素子に用いられているモードの弾性波よりも速いモードの弾性波を用いて共振子として機能していることが確認できる。
【0027】
さらに、図3の波形より、Δfが従来のSAW素子に比べ同等以上の広さを有しており、かつ、共振周波数と反共振周波数との間にスプリアスも存在しておらず、周波数特性に優れた、損失の少ないSAW素子1を提供できることを確認した。
【0028】
なお、モデル1は、全オイラー角を全角度範囲にふって確認したところ、上述のオイラー角からφは±2°,θは±2°の角度範囲で変更しても従来のSAW素子に比べ、高周波数で、かつ、ロスの少ないSAW素子1を提供できることを確認した。
【0029】
図4に、モデル1において、圧電体のオイラー角ψを変化させた場合の共振子のインピーダンス波形の変化を示す。横軸は周波数(単位:MHz)、縦軸はインピーダンス(単位:Ω)である。
【0030】
図4から分かるように、ψが上記範囲から外れた場合には、周波数特性が悪化する。具体的には、ψが小さくなるにつれて共振周波数よりも低周波数側に位置するスプリアスが大きくなっていき、40°以下となる場合には、スプリアスの影響が大きくなる。一方、ψを大きくしていくにつれて共振周波数と反共振周波数との周波数差(Δf)が小さくなるとともに、やはり低周波数側のスプリアスが大きくなってしまう。具体的にはψが90°を超えると、LN基板を使っているにもかかわらず、タンタル酸リチウム基板を用いる場合と同等のΔf(ψ=50°のときの0.4倍程度)になってしまう。以上より、上述のオイラー角からψは50°以上80°以下の範囲とすることで高い周波数特性を備えることができる。より好ましくは、ψを60°〜70°としてもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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