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公開番号2021044206
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210318
出願番号2019167211
出願日20190913
発明の名称ケーブル
出願人日立金属株式会社
代理人特許業務法人筒井国際特許事務所
主分類H01B 11/00 20060101AFI20210219BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ケーブルの信頼性を向上する。
【解決手段】長手方向と直交する断面形状が長円形状である多芯ケーブル1は、複数の導体線10a、10bと、複数の導体線10a、10bを覆う絶縁層11と、絶縁層11を覆うめっき層から構成されるシールド層12と、シールド層12の一部を覆うシースと、シースから露出したシールド層12の少なくとも一部を覆う半田層20とを備える。ここで、半田層20は、錫と銀と銅とを含有する材料から構成され、材料は、銀の含有率が2.5質量%以上、かつ、3.5質量%以下であり、銅の含有率が2.0質量%以上、かつ、3.0質量%以下である。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
長手方向と直交する断面形状が長円形状である、ケーブルであって、
複数の導体線と、
前記複数の導体線を覆う絶縁層と、
前記絶縁層を覆うめっき層から構成されるシールド層と、
前記シールド層の一部を覆うシースと、
前記シースから露出した前記シールド層の少なくとも一部を覆う半田層と、
を備え、
前記半田層は、錫と銀と銅とを含有する材料から構成され、
前記材料は、銀の含有率が2.5質量%以上、かつ、3.5質量%以下であり、銅の含有率が2.0質量%以上、かつ、3.0質量%以下である、ケーブル。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
請求項1に記載のケーブルにおいて、
前記長円形状の長軸方向のめっき層の膜厚は、前記長円形状の短軸方向のめっき層の膜厚よりも小さい、ケーブル。
【請求項3】
請求項1または2に記載のケーブルにおいて、
前記めっき層の膜厚は、3μm以下である、ケーブル。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のケーブルにおいて、
前記ケーブルは、差動信号伝送用ケーブルである、ケーブル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルに関し、例えば、めっき層を有するシールド層を含むケーブルに適用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 5,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許第6245402号公報(特許文献1)には、シールド層を備えるケーブルにおいて、シールド層をめっき層から形成する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6245402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、ケーブルには、信号線として機能する複数の導体線と、これらの複数の導体線を覆う絶縁層と、この絶縁層を覆うシールド層とを有する多芯ケーブルがある。このように構成されている多芯ケーブルにおいては、ケーブルの長手方向の断面形状が長円形状をしているケーブルがある。
【0005】
ここで、本明細書でいう長円形状とは、短径と長径とを有する閉曲線をいい、例えば、楕円形状だけでなく、略楕円形状や複合楕円形状なども含む広い概念で使用している。特に、本明細書でいう長円形状には、対向する平行な2本の直線と、その2本の直線の端部同士を接続する2つの円弧とからなる閉曲線も含まれる。
【0006】
そして、本発明者は、長円形状の多芯ケーブルにおいて、例えば、シールド層をめっき層から形成し、かつ、このめっき層上の一部領域に半田層を形成する構成を採用する場合、長円形状が多芯ケーブルの信頼性を低下させる一要因となることを新規に見出した。したがって、長円形状の多芯ケーブルの信頼性を向上することが望まれている。
【0007】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施の形態におけるケーブルは、長手方向と直交する断面形状が長円形状である。そして、このケーブルは、複数の導体線と、複数の導体線を覆う絶縁層と、絶縁層を覆うめっき層から構成されるシールド層と、シールド層の第1領域上に形成された半田層とを備える。ここで、半田層は、錫と銀と銅とを含有する材料から構成されている。このとき、材料における銀の含有率は、2.5質量%以上、かつ、3.5質量%以下であり、材料における銅の含有率は、2.0質量%以上、かつ、3.0質量%以下である。
【発明の効果】
【0009】
一実施の形態によれば、ケーブルの信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
差動信号伝送用ケーブルである多芯ケーブルの構成を示す図である。
多芯ケーブルの端部の構成を説明する図である。
予備半田技術を使用して、多芯ケーブルの導体線露出領域に露出している導体線の表面と、多芯ケーブルのシールド層露出領域に露出しているシールド層の表面とに半田層が形成されている様子を模式的に示す図である。
予備半田技術を使用したケーブルの製造工程を示すフローチャートである。
「エッジ効果」を説明するための図である。
「エッジ効果」を説明するための図である。
「従来の半田材料」を使用して、長円形状の多芯ケーブルから露出するシールド層の表面に半田層を形成する例を示す模式図である。
「有効な半田材料」を使用して、長円形状の多芯ケーブルから露出するシールド層の表面に半田層を形成する例を示す模式図である。
多芯ケーブルを溶融半田に浸漬する浸漬時間と、めっき層の溶解量との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
【0012】
<ケーブルの構成>
図1は、差動信号伝送用ケーブルとして機能する多芯ケーブル1の構成を示す図である。
【0013】
図1において、多芯ケーブル1は、差動信号が伝搬する信号線として機能する一対の導体線10aおよび導体線10bと、導体線10aおよび導体線10bの周囲を覆う絶縁層11と、絶縁層11の周囲を覆うシールド層12と、シールド層12の周囲を覆うシース13とを有している。
【0014】
導体線10aおよび導体線10bのそれぞれは、例えば、銅線や銅合金線から構成されている。一方、絶縁層11は、例えば、ポリエチレン樹脂やフッ素樹脂などから構成されている。また、シールド層12は、例えば、銅からなるめっき層から構成されている一方、ジャケットと呼ばれるシース13は、絶縁樹脂から構成されている。
【0015】
シールド層12は、金属箔テープから構成されることが多いが、近年では、導体線10aおよび導体線10bを伝搬する信号の伝送特性を向上する観点から、金属箔テープに替えて、めっき層からシールド層12を構成することが検討されている。
【0016】
以下では、まず、シールド層12をめっき層から構成すると、導体線10aおよび導体線10bを伝搬する信号の伝送特性が向上する理由について説明する。
【0017】
例えば、シールド層12を金属箔テープから構成する場合、金属箔テープは、絶縁層11と固着していないことから、金属箔テープに緩みが生じやすい。そして、金属箔テープに緩みが生じると、絶縁層11とシールド層12との間に空隙が生じることがある。
【0018】
この点に関し、絶縁層11とシールド層12との間に空隙が存在すると、導体線10aを伝搬する信号と導体線10bを伝搬する信号との間で位相差が生じる。この現象は、対内スキューと呼ばれ、対内スキューが発生すると、多芯ケーブル1の信号伝送特性が劣化することになる。したがって、多芯ケーブル1の伝送性能を向上するためには、絶縁層11とシールド層12との間に空隙が形成されないように、シールド層12を絶縁層11に固着することが検討されている。具体的には、シールド層12を金属箔テープから構成するのではなく、めっき層から形成することが検討されている。例えば、無電解めっき法を使用することにより、絶縁層11の表面にめっき層を形成することができる。このとき、めっき層は、絶縁層11に固着するように形成されることから、シールド層12をめっき層から形成する構成によれば、絶縁層11とシールド層12との間に空隙が生じることを抑制できる。この結果、シールド層12をめっき層から形成する多芯ケーブル1によれば、空隙に起因する信号の位相ずれを抑制できることから、多芯ケーブル1における信号伝送特性を向上することができる。以上の理由から、金属箔テープに替えて、めっき層からシールド層12を構成することにより、導体線10aおよび導体線10bを伝搬する信号の伝送特性を向上できることがわかる。
【0019】
さらに、シールド層12をめっき層から構成する場合、シールド層12を金属箔テープから構成する場合に比べて、シールド層12の膜厚を薄くできる。このことから、シールド層12をめっき層から構成する多芯ケーブル1によれば、多芯ケーブル1の細径化および軽量化を図ることができるという利点も得られる。
【0020】
<ケーブルの端部の構成>
上述した多芯ケーブル1は、両端部において、導体線10aおよび導体線10bとシールド層12のそれぞれがプリント基板やコネクタに接続される。このため、多芯ケーブル1の端部は、導体線10aおよび導体線10bとシールド層12のそれぞれがプリント基板やコネクタに接続できるように加工されている。
【0021】
以下では、プリント基板やコネクタに接続できるように加工された多芯ケーブル1の端部の構成について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
図2は、多芯ケーブル1の端部の構成を説明する図である。
【0023】
図2において、多芯ケーブル1の端部には、多芯ケーブル1をプリント基板やコネクタに接続するための接続領域100が設けられている。この接続領域100は、導体線10aおよび導体線10bが露出した導体線露出領域101と、シールド層12が露出したシールド層露出領域102から構成されている。そして、多芯ケーブル1は、導体線露出領域101とシールド層露出領域102のそれぞれをプリント基板やコネクタに接続することによって、プリント基板やコネクタと電気的に接続される。具体的に、多芯ケーブル1は、導体線露出領域101とシールド層露出領域102のそれぞれをプリント基板やコネクタに半田接続することによって、プリント基板やコネクタと電気的に接続される。
【0024】
<めっき層からなるシールド層の半田接続の困難性>
ところが、めっき層からなるシールド層をプリント基板やコネクタに半田接続する際には、電気的な接続に加えて、機械的な接続強度も確保する必要がある。すなわち、めっき層をプリント基板やコネクタに半田接続する際には、半田とめっき層との接続を確実に行なう必要がある。この点に関し、めっき層の膜厚が約3μm程度と薄いことに加えて、めっき層の表面には、微細な凹凸形状や薬品に起因する変質層(酸化物層)が残っていることから、めっき層は、半田に対する濡れ性が悪い。この結果、めっき層と半田との確実な接続を実現するための半田処理技術の難易度が高くなる。具体的には、めっき層の表面に対して、長時間の高温加熱処理と高活性のフラックスの採用が要求される。したがって、めっき層からなるシールド層12を使用する多芯ケーブル1では、シールド層12をプリント基板やコネクタに半田接続する技術的困難性が高くなるため工夫が必要とされる。
【0025】
<予備半田技術の有用性>
このようにプリント基板やコネクタに半田接続する難易度の高い多芯ケーブル1では、予め多芯ケーブル1の導体線露出領域101に露出している導体線10aおよび導体線10bの表面と、多芯ケーブル1のシールド層露出領域102に露出しているシールド層12の表面とに薄く半田層を形成することが検討されている。本明細書では、この技術を予備半田技術と呼ぶことにする。
【0026】
例えば、図3は、予備半田技術を使用して、多芯ケーブル1の導体線露出領域101に露出している導体線の表面と、多芯ケーブル1のシールド層露出領域102(第1領域)に露出しているシールド層の表面とに半田層20が形成されている様子を模式的に示す図である。特に、図3において、ドットを用いて描いた領域は、半田層が形成されていることを示している。この半田層は、シールド層の一部を覆うシース13から露出したシールド層の少なくとも一部を覆うように形成されている。
【0027】
このような予備半田技術を使用すると、多芯ケーブル1をプリント基板やコネクタに半田接続する際に、例えば、めっき層から構成されるシールド層12自体と実装半田とが接続するのではなく、シールド層12の表面に形成された半田層と実装半田とが接続することになる。このため、予備半田技術を使用することにより、比較的短時間で、かつ、低温の半田接続が可能となる結果、半田接続工程での不具合を低減できる利点が得られる。
【0028】
特に、多芯ケーブル1をプリント基板やコネクタに半田接続する際に不具合が発生すると、多芯ケーブル1だけでなく、プリント基板やコネクタも不良品となってしまうため、製造コストに与える影響が大きい。この点に関し、予備半田技術を使用すると、半田接続工程での不具合を低減できることから、多芯ケーブル1をプリント基板やコネクタに半田接続する際に発生する不具合に起因して、プリント基板自体やコネクタ自体が不良品となってしまうことを防止できる。このことは、予備半田技術を使用することにより、プリント基板自体やコネクタ自体が不良品となってしまう割合を低減できることを意味し、これによって、予備半田技術は、製造コストの削減に寄与する点で有用な技術であることがわかる。
【0029】
また、予備半田技術を使用することにより、半田接続作業が容易となるため、作業者が高度な技術を習得しなくても、半田接続作業を行なうことができるとともに、半田接続作業の機械化も容易になる。
【0030】
さらには、予備半田技術を使用することにより、比較的短時間で、かつ、低温の半田接続が可能となる。このことから、低活性のフラックスを使用することができるようになるため、半田接続後のフラックス残渣の洗浄を不要とすることができる。
(【0031】以降は省略されています)

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