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公開番号2021038698
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210311
出願番号2019160210
出願日20190903
発明の名称作業機械
出願人日立建機株式会社
代理人特許業務法人開知国際特許事務所
主分類F02D 29/00 20060101AFI20210212BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】エンジンが傾斜した状態でエンジンを始動した場合でも確実にエンジンを保護することができ、しかも作業機械が平地に位置しエンジンが傾いていない場合やエンジンの傾きが小さい場合は、不要な制限をかけることなくエンジンを始動することができるようにする。
【解決手段】コントローラ100は、キースイッチ30のON操作によりエンジン1を始動するとき、予め設定した車体302の傾斜角とエンジン保護制御時間Tcとの関係に基づいて、傾斜角センサ32によって検出された車体302の傾斜角に応じたエンジン保護制御時間Tcを算出し、このエンジン保護制御時間Tcの間、エンジンコントロールダイヤル31により指示された基準目標回転数に係わらず、エンジン1の回転数を所定の低速回転数に制限する制御を行う。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
車体に搭載されたエンジンと、前記エンジンにより駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの吐出油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、前記エンジンを始動するキースイッチとを備え、
前記エンジンは、オイルパンからエンジンオイルを吸い上げてエンジン内に循環させ、前記エンジン内の各潤滑部に前記エンジンオイルを供給するエンジンオイル供給装置を備えた作業機械において、
前記車体の傾斜角を検出する傾斜角センサと、
コントローラとを備え、
前記コントローラは、
前記キースイッチのON操作により前記エンジンを始動するとき、予め設定した前記車体の傾斜角とエンジン保護制御時間との関係に基づいて、前記傾斜角センサによって検出された前記車体の傾斜角に応じたエンジン保護制御時間を算出し、
前記エンジン保護制御時間の間、前記エンジン内の各潤滑部に作用する負荷を制限する制御を行うことを特徴とする作業機械。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
請求項1記載の作業機械において、
前記エンジンの目標回転数を指示するエンジンコントロールダイヤルを更に備え、
前記コントローラは、前記エンジン保護制御時間の間、前記エンジン内の各潤滑部に作用する負荷を制限する制御として、前記エンジンコントロールダイヤルにより指示された目標回転数に係わらず、前記エンジンの回転数を所定の低速回転数に制限する制御を行うことを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項1記載の作業機械において、
前記油圧ポンプは、前記油圧ポンプの吸収トルクが最大トルクを超えないように制御するレギュレータを有し、
前記コントローラは、前記エンジン保護制御時間の間、前記エンジン内の各潤滑部に作用する負荷を制限する制御として、前記油圧ポンプの最大吸収トルクを所定の制限最大トルクに制限する制御を行うことを特徴とする作業機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は油圧ショベル等の作業機械に関する。
続きを表示(約 6,000 文字)【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の作業機械はエンジンを備え、このエンジンにより油圧ポンプを駆動し、複数のアクチュエータを駆動することで、所望の作業を行っている。エンジンは、他の車両に搭載されるエンジンと同様、オイルパンから吸い上げたエンジンオイルをエンジン内に循環させ、エンジン内の各潤滑部(例えば摺動部や回転部)に供給するエンジンオイル供給装置を備えている。
【0003】
また、油圧ショベル等の作業機械は、エンジンの目標回転数の指示するエンジンコントロールダイヤルを備え、エンジンは、エンジンコントロールダイヤルにより指示された目標回転数に応じた燃料を噴射し、エンジン回転数を制御する。
【0004】
このようなエンジンオイル供給装置とエンジンコントロールダイヤルを備えた作業機械において、特許文献1は、エンジンオイル供給装置にエンジンオイルの圧力を検出する圧力センサを設け、キースイッチのON操作によるエンジンの始動時に、圧力センサによって検出されたエンジンオイルの圧力が所定の値に達していないとき、エンジン回転数がエンジンコントロールダイヤルによって指示された回転数まで急上昇しないよう、エンジン回転数を制限回転速度以下に制御するエンジン保護装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7−54608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
エンジンオイル供給装置はオイルポンプを備え、このオイルポンプによりエンジンオイルパン内のエンジンオイルを吸い上げ、摺動部及び回転部などのエンジン内の各潤滑部の潤滑を行う。このとき、オイルポンプにより吸い上げられたエンジンオイルはオイルストレーナを介してエンジンギャラリに送られ、摺動部や回転部に供給される。
【0007】
ところで、油圧ショベルが傾斜した地面に位置し、油圧ショベルの車体が傾斜するとき、エンジンも傾斜する。エンジンが傾斜すると、オイルストレーナも傾斜する。このとき、オイルストレーナの傾斜角によってオイルポンプがエンジンオイルを吸い上げるときの立ち上がり時間が長くなる。このためエンジンの始動後、エンジンオイル供給装置によりエンジンオイルがエンジン内の摺動部や回転部などの各潤滑部に行き渡る時間も長くなり、エンジンオイルが各潤滑部に行き渡る前にエンジンの回転数が急上昇すると、各潤滑部に高負荷が作用し、各潤滑部を傷付けてしまう可能性がある。
【0008】
特許文献1は、エンジンに油圧センサを1つ取り付け、エンジンオイルの立ち上がりの圧力を監視し、エンジンオイルの圧力が十分に上昇していない状態ではエンジン回転数を制限するよう制御している。
【0009】
しかし、エンジンが傾斜している場合は、オイルストレーナだけでなく、エンジンのオイルギャラリ及びオイルギャラリからエンジンオイルを摺動部や回転部へ供給する管路も傾く。このため、エンジンの傾斜角度によっては、摺動部及び回転部にエンジンオイルが行き渡る時間(エンジンオイル供給時間)に差異が生じる。このような時間の差異に対して特許文献1の手法で対応するためには、摺動部毎或いは回転部毎に圧力センサを取り付けることが必要となり、多数の圧力センサを取付けなければならなくなる。
【0010】
また、エンジンが傾斜している場合にエンジンオイル供給時間が最も長くなる潤滑部を基準にしてエンジンオイルが立ち上がる最大時間を設定し、エンジンが始動してからその最大時間の経過後までエンジン回転数を制限することが考えられるが、その場合は、作業機械が平地に位置しエンジンが傾いていない場合、或いはエンジンの傾きが小さい場合は、不要であるにも係わらずその最大時間の間、エンジン回転数が制限され、オペレータによっては不便を感じ、利便性が低下する。
【0011】
本発明の目的は、作業機械が位置する地面が傾斜し、エンジンが傾斜した状態でエンジンを始動した場合でも、エンジンオイルがエンジン内の各潤滑部に行き渡るまで各潤滑部に高負荷が作用せず、確実にエンジンを保護することができ、しかも作業機械が平地に位置しエンジンが傾いていない場合やエンジンの傾きが小さい場合は、不要な制限をかけることなくエンジンを始動することができ、利便性の高い作業機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような課題を解決するため、本発明は、車体に搭載されたエンジンと、前記エンジンにより駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの吐出油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、前記エンジンを始動するキースイッチとを備え、前記エンジンは、オイルパンからエンジンオイルを吸い上げてエンジン内に循環させ、前記エンジン内の各潤滑部に前記エンジンオイルを供給するエンジンオイル供給装置を備えた作業機械において、前記車体の傾斜角を検出する傾斜角センサと、コントローラとを備え、前記コントローラは、前記キースイッチのON操作により前記エンジンを始動するとき、予め設定した前記車体の傾斜角とエンジン保護制御時間との関係に基づいて、前記傾斜角センサにyおって検出された前記車体の傾斜角に応じたエンジン保護制御時間を算出し、前記エンジン保護制御時間の間、前記エンジン内の各潤滑部に作用する負荷を制限する制御を行うものとする。
【0013】
このようにキースイッチのON操作によりエンジンを始動するとき、傾斜角センサによって検出された車体の傾斜角に応じたエンジン保護制御時間を算出し、このエンジン保護制御時間の間、エンジン内の各潤滑部に作用する負荷を制限する制御を行うことにより、作業機械が位置する地面が傾斜し、エンジンが傾斜した状態でエンジンを始動した場合でも、エンジンオイルがエンジン内の各潤滑部に行き渡るまで各潤滑部に高負荷が作用せず、確実にエンジンを保護することができ、しかも作業機械が平地に位置しエンジンが傾いていない場合やエンジンの傾きが小さい場合は、不要な制限をかけることなくエンジンを始動することができ、利便性を損なうことなくエンジンを保護することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、作業機械が位置する地面が傾斜し、エンジンが傾斜した状態でエンジンを始動した場合でも、エンジンオイルがエンジン内の各潤滑部に行き渡るまで各潤滑部に高負荷が作用せず、確実にエンジンを保護することができ、しかも作業機械が平地に位置しエンジンが傾いていない場合やエンジンの傾きが小さい場合は、不要な制限をかけることなくエンジンを始動することができ、利便性を損なうことなくエンジンを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
油圧ショベルの外観を示す図である。
第1の実施の形態に係わる油圧ショベルに搭載される油圧システムの概略図である。
エンジンに備えられるエンジンオイル供給装置の概略図である。
第1の実施の形態におけるエンジン始動時のエンジン保護制御機能を備えたエンジン回転数制御システムの構成を示す図である。
第1の実施の形態におけるコントローラの処理機能の詳細を示すフローチャートである。
予め設定した車体の傾斜角とエンジン保護制御時間との関係を示す図である。
エンジンが傾斜しているときのエンジンの始動後の経過時間とエンジンの目標回転数との関係の一例を示す図である。
第2の実施の形態におけるエンジン始動時のエンジン保護制御機能を備えたエンジン回転数制御システムの構成を示す図である。
第2の実施の形態に係わる油圧ショベルに搭載される油圧システムのポンプ部分の詳細を示す図である。
第2の実施の形態におけるコントローラの処理機能の詳細を示すフローチャートである。
第2の実施の形態における油圧ポンプの最大吸収トルクの信号がポンプトルク制限電磁弁に出力されたときの油圧ポンプの最大吸収トルクの変化を示す図である。
エンジンが傾斜しているときのエンジンの始動後の経過時間と油圧ポンプの最大吸収トルクとの関係の一例を示す、図7と同様な図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
【0017】
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態に係わる作業機械を、油圧ショベルを例にとり説明する。なお、本発明は油圧ショベルに限らず、エンジンオイル供給装置やエンジンコントロールダイヤルを備えた作業機械であれば、ダンプトラック、ホイールローダ、ブルドーザ、フォークリフト、クレーンなどのその他の作業機械にも適用可能である。
【0018】
図1は油圧ショベルの外観を示す図である。
【0019】
図1において、作業機械としてよく知られている油圧ショベル300は、下部走行体301と、下部走行体301上に旋回可能に搭載された上部旋回体302と、上部旋回体302の前部に俯仰可能に取り付けられたフロント作業機303とを有している。本実施の形態において、上部旋回体302は油圧ショベル300の車体を構成している。
【0020】
下部走行体301は、左右の走行モータ(油圧モータ)3a,3bの回転により左右の履帯313,314を駆動することによって走行を行う。上部旋回体302は下部走行体301に対して、旋回装置に備えられた旋回モータ(油圧モータ)3cの回転によって旋回可能である。
【0021】
上部旋回体302は運転室を形成するキャビン318を備え、キャビン318内にオペレータが着座する運転席やオペレータが操作する操作装置5a〜5f(図2参照)などが配置されている。また、車体である上部旋回体302には、エンジン1(図2参照)や油圧ポンプ2(図2参照)が搭載されている。
【0022】
フロント作業機303は、ブーム306、アーム307、バケット308とから構成され、ブーム306,アーム307,バケット308は、それぞれ、ブームシリンダ(油圧シリンダ)3d、アームシリンダ(油圧シリンダ)3e、バケットシリンダ(油圧シリンダ)3fの伸縮により上下方向に回動可能である。
【0023】
油圧ショベル300により掘削作業を行うときは、オペレータがブーム用の操作装置、アーム用の操作装置、バケット用の操作装置が操作すると、ブームシリンダ321、アームシリンダ322及びバケットシリンダ323が伸縮し、ブーム306、アーム307、バケット308が駆動される。掘削した土砂をダンプ等へ積み込む作業を行うときは、オペレータがブーム用の操作装置と旋回用の操作装置を操作すると、ブームシリンダ321が伸長し、ブーム306が上げ方向に駆動され、旋回モータ317が回転し、上部旋回体302が旋回する。油圧ショベル300を走行させるときは、オペレータが走行用の操作装置を操作すると、走行モータ310,311が回転し、履帯313,314が駆動される。
【0024】
図2は、本実施の形態に係わる油圧ショベルに搭載される油圧システムの概略図である。
【0025】
図2おいて、油圧システムは、車体(上部旋回体)302に搭載されたエンジン1と、このエンジン1により駆動される油圧ポンプ2と、油圧ポンプ2からの吐出油により駆動される複数の油圧アクチュエータである、前述した左右の走行モータ3a,3b、旋回モータ3c、ブームシリンダ3d、アームシリンダ3e、バケットシリンダ3f(図2では便宜上1つのみ図示)と、油圧ポンプ2から複数の油圧アクチュエータ3a〜3fに供給される圧油の流れ(流量と方向)を制御する複数の方向切換弁4a〜4f(図2では便宜上1つのみ図示)と、複数の油圧アクチュエータ3a〜3fに対して操作量に応じた操作信号を出力し、複数の油圧アクチュエータ3a〜3fの動作を指示する油圧パイロット方式の複数の操作装置5a〜5f(図2では便宜上1つのみ図示)とを備えている。
【0026】
油圧ショベル300は、複数の操作装置5a〜5fを操作することで複数の方向切換弁4a〜4fを切換え、油圧ポンプ2から吐出された圧油を複数の油圧アクチュエータ3a〜3fに供給することで、前述した掘削作業、積み込み作業等の所望の作業を行うことができる。
【0027】
図3は、エンジン1に備えられるエンジンオイル供給装置の概略図である。
【0028】
図3において、エンジン1は、シリンダブロック、シリンダヘッド等を含むエンジン本体10と、エンジン本体10の片側に位置する冷却ファン11と、エンジン本体10の反対側に位置するフライホイール12と、エンジン本体10の下部に位置するオイルパン13とを備えている。オイルパン13内にはエンジンオイルが貯留されている。
【0029】
また、エンジン1は、オイルパン13からエンジンオイルを吸い上げてエンジン本体10内に循環させ、エンジン本体10内の各潤滑部にエンジンオイルを供給するエンジンオイル供給装置20を備えている。
【0030】
エンジンオイル供給装置20は、概略的に、オイルストレーナ21、オイルポンプ22、オイルフィルタ23、オイルクーラ24、オイルギャラリ25を有している。オイルストレーナ21はオイルパン13内に配置され、オイルポンプ22によってオイルパン13内のエンジンオイルがオイルストレーナ21を介して吸い込まれ、オイルポンプ22から吐出されたエンジンオイルがオイルフィルタ23を通過し、オイルクーラ24によって冷却された後、オイルギャラリ25に供給される。オイルギャラリ25に供給されたエンジンオイルは、図示しないクランクジャーナル、シリンダボア、バルブ等、エンジン本体10内の摺動部や回転部などの多数の潤滑部に供給され、その後、エンジンオイルは下方に落下し、オイルパン13内に再び貯留される。
(【0031】以降は省略されています)

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