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公開番号2021032754
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210301
出願番号2019154220
出願日20190827
発明の名称超音波検査装置および超音波検査方法
出願人株式会社日立パワーソリューションズ
代理人特許業務法人磯野国際特許商標事務所
主分類G01N 29/38 20060101AFI20210201BHJP(測定;試験)
要約【課題】検査対象物の内部欠陥を適切に検出できる超音波検査装置を提供する。
【解決手段】超音波検査装置は、超音波を発生して検査対象物に送信し、前記検査対象物から反射した反射波を受信する超音波探触子と、演算処理部と、を備え、前記演算処理部は:(A)前記反射波の解析対象の開始時間と時間幅とを示すゲートを設定し、(B)複数の測定点の各々に関し:(B1)前記反射波の時間毎の強度を示す反射信号を取得し、(B2)前記反射信号と参照信号との差分である差分信号を算出し、(B3)前記ゲート内の前記差分信号に対し特徴量を算出し、(C)複数の前記測定点に対する前記特徴量に基づいて欠陥を検出し、(D)前記超音波の送信方向に沿った前記欠陥の深さを示す情報を出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
超音波を発生して検査対象物に送信し、前記検査対象物から反射した反射波を受信する超音波探触子と、
演算処理部と、
を備え、
前記演算処理部は:
(A)前記反射波の解析対象の開始時間と時間幅とを示すゲートを設定し、
(B)複数の測定点の各々に関し:
(B1)前記反射波の時間毎の強度を示す反射信号を取得し、
(B2)前記反射信号と参照信号との差分である差分信号を算出し、
(B3)前記ゲート内の前記差分信号に対し特徴量を算出し、
(C)複数の前記測定点に対する前記特徴量に基づいて欠陥を検出し、
(D)前記超音波の送信方向に沿った前記欠陥の深さを示す情報を出力する
ことを特徴とする超音波検査装置。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の超音波検査装置において、
前記特徴量は、所定の基本波信号と前記差分信号との相関係数の状態、前記相関係数に基づいて算出される前記反射波の受信タイミング、または、前記受信タイミングにおける前記差分信号、のうち何れかを含む
ことを特徴とする超音波検査装置。
【請求項3】
請求項2に記載の超音波検査装置において、
前記基本波信号は、前記超音波探触子の特性に対応して定められた信号である
ことを特徴とする超音波検査装置。
【請求項4】
請求項1に記載の超音波検査装置において、
前記参照信号は、参照点で得られる反射信号である
ことを特徴とする超音波検査装置。
【請求項5】
請求項1に記載の超音波検査装置において、
前記演算処理部は:
(E)複数の前記測定点について、前記反射信号に対し、所定の統計処理を施すことによって、前記参照信号を取得する
ことを特徴とする超音波検査装置。
【請求項6】
請求項2に記載の超音波検査装置において、
前記演算処理部は:
(F)前記検査対象物の縦構造情報を取得し、
(G)前記縦構造情報に基づき、前記ゲートを設定し、
(H)前記欠陥の深さを示す情報を、前記差分信号とともにディスプレイに表示する
ことを特徴とする超音波検査装置。
【請求項7】
請求項1に記載の超音波検査装置において、
設定された前記ゲートは、前記開始時間から前記時間幅を経るまでの時間範囲に、前記反射信号の局所ピークを含まないように設定できる
ことを特徴とする超音波検査装置。
【請求項8】
請求項1に記載の超音波検査装置において、
前記超音波の送信方向に沿った前記欠陥の深さの情報は:
前記反射信号の局所ピーク同士の時間幅よりも細かい精度を有し、または、
前記反射信号の前記局所ピーク同士の時間幅で得られる路程よりも細かい精度を有する、
ことを特徴とする超音波検査装置。
【請求項9】
超音波を発生して検査対象物に送信し、前記検査対象物から反射した反射波を受信する超音波探触子を用い、演算処理部において前記反射波を解析する超音波検査方法であって、
(A)前記反射波の解析対象の開始時間と時間幅とを示すゲートを設定するステップと、
(B)複数の測定点の各々に関し:
(B1)前記反射波の時間毎の強度を示す反射信号を取得するステップと、
(B2)前記反射信号と参照信号との差分である差分信号を算出するステップと、
(B3)前記ゲート内の前記差分信号に対し特徴量を算出するステップと、
(C)複数の前記測定点に対する前記特徴量に基づいて欠陥を検出するステップと、
(D)前記超音波の送信方向に沿った前記欠陥の深さを示す情報を出力するステップと、を有する
ことを特徴とする超音波検査方法。
【請求項10】
請求項9に記載の超音波検査方法において、
前記特徴量は、所定の基本波信号と前記差分信号との相関係数の状態、前記相関係数に基づいて算出される前記反射波の受信タイミング、または、前記受信タイミングにおける前記差分信号、のうち何れかを含む
ことを特徴とする超音波検査方法。
【請求項11】
請求項10に記載の超音波検査方法において、
前記基本波信号は、前記超音波探触子の特性に対応して定められた信号である
ことを特徴とする超音波検査方法。
【請求項12】
請求項9に記載の超音波検査方法において、
前記参照信号は、参照点で得られる反射信号である
ことを特徴とする超音波検査方法。
【請求項13】
請求項9に記載の超音波検査方法において、
(E)複数の前記測定点について、前記反射信号に対し、所定の統計処理を施すことによって、前記参照信号を取得するステップ、をさらに有する
ことを特徴とする超音波検査方法。
【請求項14】
請求項10に記載の超音波検査方法において、
(F)前記検査対象物の縦構造情報を取得するステップと、
(G)前記縦構造情報に基づき、前記ゲートを設定するステップと、
(H)前記欠陥の深さを示す情報を、前記差分信号とともにディスプレイに表示するステップと、をさらに有する
ことを特徴とする超音波検査方法。
【請求項15】
請求項9に記載の超音波検査方法において、
設定された前記ゲートは、前記開始時間から前記時間幅を経るまでの時間範囲に、前記反射信号の局所ピークを含まないように設定できる
ことを特徴とする超音波検査方法。
【請求項16】
超音波を発生して検査対象物に送信し、前記検査対象物から反射した反射波を受信する超音波探触子と、
前記反射波に基づいて算出される特徴量に基づいて、二次元画像を出力する、演算処理部と、
を備え、前記演算処理部は:
(1)前記反射波の解析対象の開始時間と時間幅を示すゲートを設定し、
(2)前記二次元画像に含まれる1以上の画素について:
(2A)前記反射波の時間ごとの強度を示す反射信号を取得し、
(2B)前記反射信号と参照信号との差分である差分信号を算出し、
(2C)前記ゲート内の前記差分信号に対し、前記特徴量を算出し、
(3)前記特徴量に基づいて、欠陥を検出し、
(4)前記超音波の送信方向に沿った前記欠陥の深さを示す情報を含む前記二次元画像を生成する
ことを特徴とする超音波検査装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波検査装置および超音波検査方法に関する。
続きを表示(約 7,800 文字)【背景技術】
【0002】
検査対象物の画像から検査対象物の欠陥を検査する非破壊検査方法として、検査対象物に超音波を照射し、その反射波を検出して生成した超音波画像を用いる方法が知られている。例えば、下記特許文献1の要約には、「[課題]複数の反射信号が時間領域で近接し波形が干渉する場合に、内部欠陥の情報を正確に再現性よく安定して抽出し、明瞭に画像化できる超音波計測装置を提供する。[解決手段]超音波計測装置は、超音波探触子16で被検体15の表面を走査し、超音波探触子から被検体に向けて超音波U1を送出しかつ被検体から戻る反射エコーU2を受信し、反射エコーから生成される受信波形データを演算処理手段(波形演算処理プログラム37)で処理し、被検体の内部欠陥51を検査する。演算処理手段は、複数の反射エコーが干渉し合う状態にある受信波形データに対してウェーブレット変換処理を行い内部欠陥の波形特徴を抽出し、映像化する波形特徴抽出手段を有する。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010−169558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、受信波形データにおいて複数の反射エコーが干渉し合う状態になると、検査対象物の欠陥を精度良く検出できなくなる場合がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、検査対象物の内部状態を適切に検出できる超音波検査装置および超音波検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため本発明の超音波検査装置は、
超音波を発生して検査対象物に送信し、前記検査対象物から反射した反射波を受信する超音波探触子と、
演算処理部と、
を備え、前記演算処理部は:
(A)前記反射波の解析対象の開始時間と時間幅とを示すゲートを設定し、
(B)複数の測定点の各々に関し:
(B1)前記反射波の時間毎の強度を示す反射信号を取得し、
(B2)前記反射信号と参照信号との差分である差分信号を算出し、
(B3)前記ゲート内の前記差分信号に対し特徴量を算出し、
(C)複数の前記測定点に対する前記特徴量に基づいて欠陥を検出し、
(D)前記超音波の送信方向に沿った前記欠陥の深さを示す情報を出力する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、検査対象物の内部状態を適切に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の第1実施形態による超音波検査装置のブロック図である。
超音波検査装置の動作原理を示す模式図である。
試料の一例の断面図である。
反射信号の一例を示す図である。
試料の他の例の断面図である。
反射信号の他の例を示す図である。
反射信号の他の例を示す図である。
超音波検査処理プログラムのフローチャートである。
反射信号および参照信号の波形図の例である。
差分信号および相関係数の一例を示す波形図である。
正規化反射信号、参照信号、差分信号および部分相関係数の一例を示す波形図である。
特徴算出ゲートと、対応する断面画像の例を示す図である。
第2実施形態において参照信号を取得する動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
〈第1実施形態の概要〉
一般的に、多層構造を有する検査対象物の内部に存在する欠陥を超音波で検出するには、音響インピーダンスの違いによる反射特性を利用することが多い。超音波が液体や固体物質中を伝搬すると、音響インピーダンスの異なる物質の境界面や空隙の箇所で、反射波(エコー)が生じる。ここで、剥離、ボイド、クラック等の欠陥で生じた反射波は、欠陥の無い箇所からの反射波と比較して、その強度が高くなる傾向がある。そこで、超音波による検査装置では、照射した超音波が所望の境界面において反射して受信される時間帯を想定して、ゲート(時間幅)を設定する。そして、ゲート内の反射波の強度を画像化すると、検査対象物内の接合界面に存在する剥離等の欠陥を、検査画像において顕在化させることができる。なお、ゲートは、後述する通り、時間幅以外にも開始時間を持つ。
【0009】
しかし、近年のLSI(Large Scale Integration)等の検査対象物は、薄膜層を何層にも積層した構造を有するため、各層の境界面からの反射波の受信時間が近接する。これにより、反射波が干渉するという問題が生じ、所望の境界面からの反射波を、他の境界面からの反射波と明確に区別することが困難になりつつある。このため、検査対象物が欠陥を有する場合にも、その欠陥に対応する信号が干渉により歪み、または埋もれてしまい、欠陥を検出することが困難になる。なお、以下の説明において、「反射波」とは、各境界面等から反射された超音波を指す。また、「反射信号」とは、反射波の時間毎の強度を示す信号である。なお、本明細書では「信号」はアナログ形式の信号を指すほか、デジタル化されたデータも含むものとする。
【0010】
本実施形態は、極薄化が進むチップが積層された集積回路等、複数の接合界面を有する電子部品を主な検査対象とする。各界面からの反射波の発生時間が近接し、合成された反射信号となって受信される場合であっても、欠陥からの反射波を他の接合界面からの反射波と分離して検出し、その発生深さを特定することが可能になる。すなわち、本実施形態では、複数の接合界面からの反射波が時間方向に近接し、それらの合成信号となって得られる反射信号に対し、参照信号との差を演算し、差分信号を得る。この差分信号によって、参照信号および反射信号の違いを顕在化させる。
【0011】
〈第1実施形態の構成〉
(全体構成)
図1は、本発明の第1実施形態による超音波検査装置100のブロック図である。
図1において、超音波検査装置100は、検出部1と、A/D変換器6と、信号処理部7(演算処理部)と、全体制御部8(演算処理部)と、メカニカルコントローラ16と、を備えている。なお、図1に示す座標系10は、X,Y,Zの直交3軸の座標系である。
【0012】
検出部1は、スキャナ台11と、水槽12と、スキャナ13と、を備えている。スキャナ台11はほぼ水平に設置された基台である。水槽12は、スキャナ台11の上面に載置されている。スキャナ13は、スキャナ台11の上面において、水槽12を跨ぐように設けられている。メカニカルコントローラ16は、スキャナ13をX,Y,Z方向に駆動する。水槽12には、水14がレベルLV1の高さまで注入されており、水槽12の底部(水中)に検査対象物である試料5(検査対象物)が載置されている。試料5は、一般的に多層構造を有している。送信された超音波が試料5に入射すると、試料5の表面、あるいは異種境界面から反射波が発生する。各部の反射波は、超音波探触子2に受信されるとともに合成され、反射信号として出力される。超音波探触子2は、使用される際には、水14に漬けられる。水14は、超音波探触子2から出射された超音波を、試料5の内部に効率的に伝搬させる媒体として機能する。
【0013】
超音波探触子2は、その下端から試料5に対して超音波を送信し、試料5から戻ってきた反射波を受信する。超音波探触子2は、ホルダ15に装着されており、メカニカルコントローラ16で駆動されるスキャナ13によって、X,Y,Z方向に自在に移動可能になっている。全体制御部8は、超音波探触子2をX,Y方向に移動させながら、事前に設定された複数の測定点で、超音波探触子2に超音波を送信させる。なお、超音波探触子2の超音波の送信方向はほかの方法に変えてもよい。
【0014】
超音波探触子2が、ケーブル22を介して、探傷器3に受信した反射波の反射信号を供給すると、探傷器3は反射信号に対してフィルタ処理等を施す。A/D変換器6は、探傷器3の出力信号をデジタル信号に変換し、信号処理部7に供給する。信号処理部7は、デジタル化された反射信号に基づいて、XY平面上の測定領域における試料5の接合面の二次元画像を取得し、試料5における欠陥を検査する。
【0015】
(信号処理部7)
信号処理部7は、A/D変換器6によってデジタル信号に変換された反射信号を処理して試料5の内部状態を検出するものである。信号処理部7は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、ROMには、CPUによって実行される制御プログラム、DSPによって実行されるマイクロプログラムおよび各種データ等が格納されている。
【0016】
図1において、信号処理部7の内部は、制御プログラムやマイクロプログラム等によって実現される機能を、ブロックとして示している。すなわち、信号処理部7は、画像生成部7−1と、欠陥検出部7−2と、データ出力部7−3と、パラメータ設定部7−4と、を備えている。
【0017】
画像生成部7−1は、反射信号を輝度値に変換し、XY平面上に輝度値を配置して画像を生成する。欠陥検出部7−2は、画像生成部7−1で生成した画像を処理して、試料5の内部欠陥等の内部状態を検出する。データ出力部7−3は、欠陥検出部7−2によって検出された内部欠陥等、検査結果を全体制御部8に出力する。パラメータ設定部7−4は、全体制御部8から入力される測定条件等のパラメータを受け付け、欠陥検出部7−2およびデータ出力部7−3へセットする。そして、パラメータ設定部7−4は、これらパラメータを記憶装置30に記憶させる。
【0018】
(全体制御部8)
全体制御部8は、CPU、RAM、ROM、SSD(Solid State Drive)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、SSDには、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、各種データ等が格納されている。OSおよびアプリケーションプログラムは、RAMに展開され、CPUによって実行される。
また、全体制御部8は、GUI部17と、記憶装置18と、に接続されている。
【0019】
GUI部17は、ユーザからのパラメータ等の入力を受け付ける入力装置(符号なし)と、ユーザに各種情報を表示するディスプレイ(符号なし)と、を備えている。また、全体制御部8は、メカニカルコントローラ16に対して、スキャナ13を駆動するための制御指令を出力する。さらに、全体制御部8は、探傷器3、信号処理部7等を制御する制御指令も出力する。以上の説明の通り、信号処理部7および全体制御部8をまとめて演算処理部として扱った場合、演算処理部は、CPU、RAM、ROM、SSD(Solid State Drive)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、SSDには、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、各種データ等が格納されているといえる。また、OSおよびアプリケーションプログラムは、RAMに展開され、CPUによって実行されるといえる。また、演算処理部は、GUI部17と、記憶装置18と、に接続されてもよい。なお、演算処理部は、共通のハードウエアにプログラムを実行することで信号処理部7と全体制御部8とを実現してもよく、別々なハードウエアで信号処理部7と全体制御部8とを実現してもよい。また、演算処理部の一部をASICやFPGA等のハードウエアで実現してもよい。
【0020】
図2は、超音波検査装置100の動作原理を示す模式図である。
図2において探傷器3は、超音波探触子2にパルス信号を供給することで超音波探触子2を駆動し、超音波探触子2は超音波を発生する。これにより、該超音波は、水14(図1参照)を媒介にして、試料5に送信される。試料5は、一般的に多層構造を有している。超音波が試料5に入射すると、試料5の表面、あるいは異種境界面から反射波4が発生する。反射波4は、超音波探触子2に受信されるとともに合成され、反射信号として探傷器3に供給される。探傷器3においては、反射信号に対してフィルタ処理等が施される。
【0021】
次に、フィルタ処理等が施された反射信号はA/D変換器6においてデジタル信号に変換され、信号処理部7に入力される。図1において、試料5の上方には、超音波探触子2を走査する範囲である測定領域が予め定められている(図示せず)。全体制御部8は、測定領域において超音波探触子2を走査させつつ、上述した超音波の送信と、反射信号の受信とを繰り返し実行する。なお、説明の便宜上、超音波探触子2が発生する超音波を「送信波」と称することがある。
【0022】
画像生成部7−1は、反射信号を輝度値に変換する処理を行い、試料5の一または複数の接合面の断面画像(特徴画像)を生成する。欠陥検出部7−2は、生成された接合面の断面画像に基づいて、剥離、ボイド、クラック等の欠陥を検出する。また、データ出力部7−3では、欠陥検出部7−2で検出された欠陥個々の情報や断面画像等、検査結果として出力するデータを生成し、全体制御部8に出力する。
【0023】
(試料400)
図3は、試料5の一例である試料400の断面図である。図示の例において、試料400は、異なる材質の基板401,402を接合したものである。また、図示の例では、基板401,402の境界面404に欠陥であるボイド406が形成されている。試料400の表面408の上方に超音波探触子2が配置され、超音波49が送信されると、超音波49は、試料400の内部に伝搬される。また、超音波49は、試料400の表面408、境界面404等、音響インピーダンスの相違が現れる箇所で反射し、反射波が超音波探触子2に受信される。各反射波は、反射箇所と超音波探触子2との距離や、伝搬速度に応じたタイミングで超音波探触子2に受信され、超音波探触子2は、各反射波を合成した反射信号を受信する。
【0024】
図4は、図3において超音波探触子2に受信される反射信号S40の一例を示す図である。
図4の縦軸は、反射信号S40の反射強度すなわち波高値である。図4の横軸は、受信時刻であるが、これは試料400の深さに換算可能であり、反射信号S40の路程に対応する。縦軸の反射強度は、中央値を0として、そこから上方向は正値、下方向は負値になっている。反射信号S40には、極性の異なるピークが交互に現れる。以下、個々のピークを局所ピークと呼ぶ。なお、横軸の受信時刻は、例えば超音波を送信した時刻をゼロとすることが考えられるが、ほかのタイミングをゼロとしてもよい。
【0025】
図示の例においては、表面408(図3参照)からの反射波を検出するためのゲート(すなわち時間幅)であるSゲート41が設定されている。そして、Sゲート41で設定された時間範囲(横幅の範囲内)において、最初に「S40<−Th1」または「Th1<S40」が成立するタイミングを、トリガポイント43と呼ぶ。ここで、Th1は所定の閾値である。信号処理部7の画像生成部7−1は、まずトリガポイント43を検出する。
【0026】
また、トリガポイント43から所定時間T2だけ遅れたタイミングから、さらに所定時間T3だけ遅れたタイミングまでの期間を映像化ゲート42と呼ぶ。信号処理部7は、この映像化ゲート42の中で反射信号40の絶対値が最大となる局所ピークを、境界面404(図3参照)からの反射波による局所ピークとして同定する。図示の例では、局所ピーク44が、境界面404からの反射波による局所ピークとして同定される。
【0027】
上述したように、全体制御部8は、超音波探触子2をX,Y方向(図1参照)に移動させながら、複数の測定点で、超音波探触子2に超音波を送信させる。信号処理部7の画像生成部7−1は、各測定点において、局所ピーク44を同定し、各局所ピーク44におけるピーク値I44を取得し、これを輝度値に変換する。画像生成部7−1は、このようにして得られた輝度値をX,Y平面上に配置することにより、境界面404の接合状態を断面画像として画像化する。その際、ボイド406等の欠陥が存在する箇所では、ピーク値I44の絶対値が高くなる。これにより、断面画像においては、ボイド406等、境界面404等の欠陥を顕在化できる。
【0028】
(試料500)
図5は、試料5の他の例である試料500の断面図である。近年主流となっている電子部品においては、縦構造の複雑化,薄型化が進んでいる。試料500は、そのような電子部品の一例である。
試料500は、マイクロバンプ51と、樹脂パッケージ52と、チップ53と、パッケージ基板55と、ボールグリッドアレイ56と、を備えている。
【0029】
マイクロバンプ51は、チップ53の各部とパッケージ基板55の各部とを接続する。また、マイクロバンプ51の一部には、クラックによる欠陥54が生じている。樹脂パッケージ52は、パッケージ基板55およびチップ53を覆う樹脂によって形成され、チップ53等を外部から保護する。試料500の表面508の上方には、超音波探触子2が配置されている。超音波探触子2が超音波59を水中の試料500へと送信すると、超音波59は試料500の内部に伝搬される。
【0030】
超音波59は、試料500の表面508、チップ53の上面、チップ53の下面、マイクロバンプ51等、音響インピーダンスの相違が現れる箇所で反射する。これらの反射波は合成され、反射信号として超音波探触子2に受信される。
(【0031】以降は省略されています)

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