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公開番号2021031028
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210301
出願番号2019156958
出願日20190829
発明の名称構造部材
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人,個人
主分類B62D 25/20 20060101AFI20210201BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】溶接または機械的締結なしで2枚の高強度鋼板を強固に接合した構造部材を提供する。
【解決手段】構造部材100は、長手方向Lに延び、鋼板製の第1部材110と鋼板製の第2部材120とが接合されている。構造部材100では、長手方向Lに垂直な断面において、第1部材110と第2部材120とによって閉断面形状が構成されている。第1部材110は、引張強度が980MPa以上であり、長手方向Lと直交する幅方向Wの両端部においてヘミング曲げが施された第1ヘミング加工部111を有している。第2部材120は、引張強度が980MPa以上であり、幅方向Wの両端部において、第1ヘミング加工部111に挟み込まれ、第1ヘミング加工部111と接着剤130によって接着された第2被接着部122aを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
長手方向に延び、鋼板製の第1部材と鋼板製の第2部材とが接合された構造部材であって、
前記長手方向に垂直な断面において、前記第1部材と前記第2部材とによって閉断面形状が構成され、
前記第1部材は、引張強度が980MPa以上であり、前記長手方向と直交する幅方向の両端部においてヘミング曲げが施された第1ヘミング加工部を有し、
前記第2部材は、引張強度が980MPa以上であり、前記幅方向の両端部において、前記第1ヘミング加工部に挟み込まれ、前記第1ヘミング加工部と接着剤によって接着された第2被接着部を有する、構造部材。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1部材のλ値は、50%以上である、請求項1に記載の構造部材。
【請求項3】
前記第1ヘミング加工部の曲率半径を板厚で除した値は、1.0以上である、請求項1または請求項2に記載の構造部材。
【請求項4】
前記接着剤は、熱硬化性を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の構造部材。
【請求項5】
前記接着剤は、常温硬化性を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の構造部材。
【請求項6】
前記第1ヘミング加工部は、前記長手方向に沿って断続的に複数配置されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の構造部材。
【請求項7】
前記第1部材は、前記長手方向に沿って断続的に複数の第1被接着部を有し、
前記第2部材は、前記長手方向に沿って断続的に複数の第2ヘミング加工部を有し、
前記第1部材の前記第1被接着部は、前記第2部材の前記第2ヘミング加工部に挟み込まれ、前記第2部材の前記第2ヘミング加工部と接着剤によって接着されている、請求項6に記載の構造部材。
【請求項8】
前記第2部材のλ値は、50%以上である、請求項7に記載の構造部材。
【請求項9】
前記第2ヘミング加工部の曲率半径を板厚で除した値は、1.0以上である、請求項7または請求項8に記載の構造部材。
【請求項10】
前記第1部材の前記第1ヘミング加工部と、前記第2部材の前記第2ヘミング加工部とが、前記長手方向において交互に配置され、
前記第1部材の前記第1被接着部と、前記第2部材の前記第2被接着部とが、前記長手方向において交互に配置されている、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の構造部材。
【請求項11】
前記第1部材は、平板状であり、
前記第2部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状がハット形である、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の構造部材。
【請求項12】
前記第1部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状がハット形であり、
前記第2部材は、平板状である、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の構造部材。
【請求項13】
前記第1部材および前記第2部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状がともにハット形である、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の構造部材。
【請求項14】
前記構造部材は、車両用である、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の構造部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、構造部材に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
自動車の安全性および軽量化のために車体構造には高強度鋼板を使用したいというニーズがある。しかし、高強度鋼板は、強度に優れる反面、接合が困難である。例えば、高強度鋼板の溶接は容易ではなく、機械的締結も加工性の観点から困難であることが多い。
【0003】
特許文献1には、2つの鋼板(第1の部材,第2の部材)を接合した車両用構造部材が開示されている。第1の部材は第2の部材よりも引張強度が高く設定されており、特に第1の部材の引張強度は980MPa以上であり得る。このような高強度鋼板を接合するために、特許文献1の車両用構造部材では、相対的に強度の低い第2の部材の幅方向端部を折り曲げてヘミング加工部を形成し、ヘミング加工部によって、相対的に強度の高い第1の部材のフランジ部を挟み込んでいる。そして、ヘミング加工部とフランジ部とを接着剤で接着することにより、第1の部材と第2の部材を接合している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018−114969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の車両用構造部材では、相対的に強度の低い第2の部材にヘミング曲げが施されている。しかし、構造部材においては、両部材がいずれも高強度鋼板であり、高強度鋼板同士の強度に差がないこともある。特許文献1では、両部材が高強度鋼板である場合について詳細な言及がなく改善の余地がある。
【0006】
本発明は、溶接または機械的締結なしで2枚の高強度鋼板を強固に接合した構造部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、長手方向に延び、鋼板製の第1部材と鋼板製の第2部材とが接合された構造部材であって、前記長手方向に垂直な断面において、前記第1部材と前記第2部材とによって閉断面形状が構成され、前記第1部材は、引張強度が980MPa以上であり、前記長手方向と直交する幅方向の両端部においてヘミング曲げが施された第1ヘミング加工部を有し、前記第2部材は、引張強度が980MPa以上であり、前記幅方向の両端部において、前記第1ヘミング加工部に挟み込まれ、前記第1ヘミング加工部と接着剤によって接着された第2被接着部を有する、構造部材を提供する。
【0008】
この構成によれば、第1部材および第2部材がともに980MPa以上の引張強度を有する高強度鋼板であるため、高強度の構造部材を提供できる。また、第1部材が第1ヘミング加工部を有するため、第1部材が単なる平板である場合と比べて剛性を向上できる。また、第1部材の第1ヘミング加工部によって第2部材の第2被接着部を挟み込むとともに接着剤によって接着しているため、溶接または機械的締結なしで強固な接合を実現できる。
【0009】
前記第1部材のλ値は、50%以上であってもよい。
【0010】
この構成によれば、第1部材の第1ヘミング加工部における割れなどの加工不良を抑制できる。一般に、引張強度が980MPa以上の高強度鋼板は、加工性が悪く、ヘミング曲げ加工に適さないことが多い。しかし、第1部材の材料のλ値(JIS−Z2256にて規定される指標値)を50%以上に規定すると、割れなどを抑制してヘミング曲げ加工を好適に行うことができる。本来、λ値は孔広げ率に関する指標であるが、本願発明者はλ値とヘミング曲げ加工性に相関があることを見出した。具体的には、λ値が50%以上である場合にはヘミング曲げ加工を好適に行い得る。
【0011】
前記第1ヘミング加工部の曲率半径を板厚で除した値は、1.0以上であってもよい。
【0012】
この構成によれば、第1部材の第1ヘミング加工部における割れなどの加工不良を抑制できる。前述のように、引張強度が980MPa以上の高強度鋼板は、曲げ加工性が悪く、ヘミング曲げ加工に適さないことが多い。そのため、第1ヘミング加工部の曲率半径を板厚で除した値を1.0以上に設定することで、無理な変形を伴うことなく高い寸法精度の第1ヘミング加工部を実現できる。
【0013】
前記接着剤は、熱硬化性を有してもよい。また、前記接着剤は、常温硬化性を有してもよい。
【0014】
これらの構成によれば、汎用性の高い熱硬化性または常温硬化性の接着剤によって、強固な接合を実現できる。
【0015】
前記第1ヘミング加工部は、前記長手方向に沿って断続的に複数配置されていてもよい。
【0016】
この構成によれば、第1ヘミング加工部間に隙間が設けられるため、長手方向に一様に形成された第1ヘミング加工部に比べて軽量化できる。また、長手方向に衝撃力が加えられた際に圧壊し易くなるため、構造部材の衝撃吸収性能を向上できる。
【0017】
前記第1部材は、前記長手方向に沿って断続的に複数の第1被接着部を有し、前記第2部材は、前記長手方向に沿って断続的に複数の第2ヘミング加工部を有し、前記第1部材の前記第1被接着部は、前記第2部材の前記第2ヘミング加工部に挟み込まれ、前記第2部材の前記第2ヘミング加工部と接着剤によって接着されていてもよい。
【0018】
この構成によれば、第1部材が第1ヘミング加工部と第1被接着部とを有し、第2部材が第2ヘミング加工部と第2被接着部とを有しているため、第1部材と第2部材が互いに挟み込み合う態様となり、一層強固な接合を実現できる。
【0019】
前記第2部材のλ値は、50%以上であってもよい。
【0020】
この構成によれば、前述の第1部材の第1ヘミング加工部と同様に、第2部材の第2ヘミング加工部における割れなどの加工不良を抑制できる。
【0021】
前記第2ヘミング加工部の曲率半径を板厚で除した値は、1.0以上であってもよい。
【0022】
この構成によれば、前述の第1部材の第1ヘミング加工部と同様に、第2部材の第2ヘミング加工部における割れなどの加工不良を抑制できる。即ち、第2ヘミング加工部の曲率半径を板厚で除した値を、1.0以上に設定することで、無理な変形を伴うことなく高い寸法精度の第2ヘミング加工部を実現できる。
【0023】
前記第1部材の前記第1ヘミング加工部と、前記第2部材の前記第2ヘミング加工部とが、前記長手方向において交互に配置され、前記第1部材の前記第1被接着部と、前記第2部材の前記第2被接着部とが、前記長手方向において交互に配置されていてもよい。
【0024】
この構成によれば、第1部材と第2部材が長手方向において交互に挟み込み合う態様となり、一層強固な接合を実現できる。
【0025】
前記第1部材は、前記第1部材は、平板状であり、前記第2部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状がハット形であってもよい。また、前記第1部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状がハット形であり、前記第2部材は、平板状であってもよい。また、前記第1部材および前記第2部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状がともにハット形であってもよい。
【0026】
これらの構成によれば、衝撃吸収性能の高い簡易な形状の構造部材を提供できる。ここで、平板状とは、ヘミング加工された部分がある場合は当該部分を除き、平坦な板状であることをいう。
【0027】
前記構造部材は、車両用であってもよい。
【0028】
この構成によれば、安全性能の高い車両用の構造部材を提供できる。特に、溶接または機械的締結なしで2枚の高強度鋼板を接合した構造部材は高い衝撃吸収性能を有するため、構造部材の長手方向からの衝撃に対しての安全性能を向上できる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、第1部材および第2部材ともに引張強度が980MPa以上の高強度鋼板であり、第1部材の第1ヘミング加工部によって第2部材の第2被接着部を挟み込むとともに接着剤によって接着している。従って、溶接または機械的締結なしで2枚の高強度鋼板を強固に接合した構造部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明の第1実施形態に係る構造部材の斜視図。
第1実施形態の第1変形例に係る構造部材の斜視図。
第1実施形態の第2変形例に係る構造部材の斜視図。
図3の構造部材の分解斜視図。
第1実施形態の第3変形例に係る構造部材の斜視図。
第1実施形態の第4変形例に係る構造部材の斜視図。
第2実施形態に係る構造部材の斜視図。
第2実施形態の変形例に係る構造部材の斜視図。
【発明を実施するための形態】
(【0031】以降は省略されています)

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