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公開番号2021031025
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210301
出願番号2019156917
出願日20190829
発明の名称車両
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人特許業務法人アイテック国際特許事務所
主分類B60W 10/14 20120101AFI20210201BHJP(車両一般)
要約【課題】駆動装置の保護を図る。
【解決手段】駆動軸および主駆動輪に接続された主回転軸と副駆動輪に接続された副回転軸との間に設けられると共に係合力が大きいほど主側配分率を小さくするクラッチを有する駆動力配分装置を備える。そして、制御装置は、運転者によるブレーキ操作を伴ったパーキン装置により駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際には、駆動軸のロックが解除される前に、シフト操作前に比して主側配分率が小さくなるようにクラッチの係合力を制御する配分率低下制御を実行する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
駆動軸に接続された駆動装置と、
前記駆動軸から主駆動輪および副駆動輪に駆動力を伝達可能で、且つ、前記駆動軸から前記主駆動輪および前記副駆動輪に伝達する総駆動力に対する前記主駆動輪に伝達する駆動力の割合である主側配分率を調節可能な駆動力配分装置と、
前記主駆動輪および前記副駆動輪に制動力を付与可能な制動力付与装置と、
前記駆動軸のロックおよびロックの解除を行なうパーキング装置と、
前記駆動力配分装置を制御すると共に、運転者によるブレーキ操作に基づいて前記制動力付与装置を制御する制御装置と、
を備える車両であって、
前記駆動力配分装置は、前記駆動軸および前記主駆動輪に接続された主回転軸と前記副駆動輪に接続された副回転軸との間に設けられると共に係合力が大きいほど前記主側配分率を小さくするクラッチを有し、
前記制御装置は、運転者による前記ブレーキ操作を伴った前記パーキン装置により前記駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際には、前記駆動軸のロックが解除される前に、前記駐車解除操作前に比して前記主側配分率が小さくなるように前記クラッチの係合力を制御する配分率低下制御を実行する、
車両。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
請求項1記載の車両であって、
前記制御装置は、前記配分率低下制御として、前記クラッチのスリップ係合状態の範囲内で前記クラッチの係合力が大きくなるように前記クラッチの係合力を制御する、
車両。
【請求項3】
請求項1または2記載の車両であって、
前記制御装置は、前記駐車解除操作がなされた際において、所定条件が成立しているときには、前記駆動軸のロックが解除される前に前記配分率低下制御を実行し、前記所定条件が成立していないときには、前記駆動軸のロックが解除される前に前記配分率低下制御を実行しない、
車両。
【請求項4】
請求項3記載の車両であって、
前記所定条件には、坂路である条件が含まれる、
車両。
【請求項5】
請求項3または4記載の車両であって、
前記所定条件には、前記主側配分率が所定配分率よりも大きい条件が含まれる、
車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関する。
続きを表示(約 8,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両としては、モータと、前輪にドライブシャフトやデファレンシャルギヤ、ギヤ機構を介して連結された駆動軸と、モータの動力を変速しつつ駆動軸に伝達可能な変速機と、ギヤ機構のカウンタシャフトに取り付けられたパーキングロックギヤと、これをロックするロック装置と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、運転者によりシフトレンジがパーキングレンジから変更されると、パーキングロックギヤのロックが解除されるようにロック装置を制御する。そして、シフトレンジがパーキングレンジのときに、パーキングロックギヤのロックが解除される際に衝撃トルクが発生すると予測すると、その衝撃トルクの方向に第2モータが回転するようにモータを制御する。こうした制御により、パーキングロックギヤのロックが解除される際の衝撃トルクの発生を抑制している。なお、衝撃トルクは、パーキングロックギヤのロックが解除されたときに、ドライブシャフトの路面からのトルクによる捩れの解放により発生するトルクである。
【0003】
また、車両として、エンジンと、エンジンに連結された変速機と、変速機と副駆動輪としての前輪に連結されたフロントプロペラシャフトと主駆動輪としての後輪に連結されたリヤプロペラシャフトとに連結されたトランスファと、を備えるものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。ここで、トランスファは、エンジンから変速機を介して出力される駆動力に対する、前輪に伝達する駆動力と、後輪に伝達する駆動力と、の配分を例えば0:100〜50:50の間で連続的に変更可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009−113743号公報
特開2011−218871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、車両として、特許文献1,2を組み合わせたようなハード構成、具体的には、駆動軸に接続された駆動装置(エンジンやモータ、変速機)と、駆動軸から主駆動輪に連結された主プロペラシャフトおよび副駆動輪に連結された副プロペラシャフトに伝達する総駆動力に対する主プロペラシャフトに伝達する駆動力の割合である主側配分率を調節可能なトランスファと、駆動軸のロックおよびロックの解除を行なうパーキング装置と、を備えるハード構成も用いられている。こうしたハード構成では、坂路での駐車中で運転者によりブレーキ操作が行なわれていないときには、主プロペラシャフトや副プロペラシャフトなどに主側配分率に応じた捩れトルクが作用する。そして、運転者によりブレーキ操作を伴ってシフトレンジがパーキングレンジから変更されて駆動軸のロックが解除されると、そのときに、主プロペラシャフトや副プロペラシャフトなどに作用していたトータルの捩れトルクの全て(ピーク値の比較的大きい捩れトルク)が駆動装置に入力(伝達)される可能性がある。これにより、駆動装置に何らかの不都合が生じる可能性がある。
【0006】
本発明の車両は、駆動装置の保護を図ることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明の車両は、
駆動軸に接続された駆動装置と、
前記駆動軸から主駆動輪および副駆動輪に駆動力を伝達可能で、且つ、前記駆動軸から前記主駆動輪および前記副駆動輪に伝達する総駆動力に対する前記主駆動輪に伝達する駆動力の割合である主側配分率を調節可能な駆動力配分装置と、
前記主駆動輪および前記副駆動輪に制動力を付与可能な制動力付与装置と、
前記駆動軸のロックおよびロックの解除を行なうパーキング装置と、
前記駆動力配分装置を制御すると共に、運転者によるブレーキ操作に基づいて前記制動力付与装置を制御する制御装置と、
を備える車両であって、
前記駆動力配分装置は、前記駆動軸および前記主駆動輪に接続された主回転軸と前記副駆動輪に接続された副回転軸との間に設けられると共に係合力が大きいほど前記主側配分率を小さくするクラッチを有し、
前記制御装置は、運転者による前記ブレーキ操作を伴った前記パーキン装置により前記駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際には、前記駆動軸のロックが解除される前に、前記駐車解除操作前に比して前記主側配分率が小さくなるように前記クラッチの係合力を制御する配分率低下制御を実行する、
ことを要旨とする。
【0009】
この本発明の車両では、駆動力配分装置は、駆動軸および主駆動輪に接続された主回転軸と副駆動輪に接続された副回転軸との間に設けられると共に係合力が大きいほど主側配分率を小さくするクラッチを有する。そして、制御装置は、運転者によるブレーキ操作を伴ったパーキン装置により駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際には、駆動軸のロックが解除される前に、駐車解除操作前に比して主側配分率が小さくなるようにクラッチの係合力を制御する配分率低下制御を実行する。坂路での駐車中で運転者によりブレーキ操作が行なわれていないときには、主回転軸や副回転軸に主側配分率に応じた捩れトルクが作用する。したがって、パーキン装置により駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際に、駆動軸のロックが解除される前に配分率低下制御を実行する(クラッチの係合力を大きくする)ことにより、駆動軸のロックが解除されたときに、主回転軸に作用していた捩れトルクの一部が副回転軸側に伝達され、駆動装置に入力(伝達)されるトータルの捩れトルク(ピーク値)が小さくなる。これにより、駆動装置の保護を図ることができる。言い換えれば、駆動装置に要求される耐久性を低くすることができ、駆動装置の小型化を図ることができる。
【0010】
本発明の車両において、前記制御装置は、前記配分率低下制御として、前記クラッチの係合力がスリップ係合状態の範囲内で大きくなるように前記クラッチの係合力を制御するものとしてもよい。こうすれば、駆動軸のロックが解除されたときに、主回転軸に作用していた捩れトルクの一部がクラッチで熱として消費されるようにすることができる。
【0011】
本発明の車両において、前記制御装置は、前記駐車解除操作がなされた際において、所定条件が成立しているときには、前記駆動軸のロックが解除される前に前記配分率低下制御を実行し、前記所定条件が成立していないときには、前記駆動軸のロックが解除される前に前記配分率低下制御を実行しないものとしてもよい。この場合、前記所定条件には、坂路である条件が含まれるものとしてもよい。また、前記所定条件には、前記主側配分率が所定配分率よりも大きい条件が含まれるものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
エンジン22やプラネタリギヤ30、モータMG1,MG2、変速機60、パーキング装置110の構成の概略を示す構成図である。
変速機60の各変速段とクラッチC1,C2やブレーキB1,B2、ワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を示す作動表である。
プラネタリギヤ30および変速機60の各回転要素の回転数の関係を示す共線図である。
トランスファ120の構成の概略を示す構成図である。
HVECU70により実行される制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
坂路での駐車解除動作の際の様子の一例を示す説明図である。
変形例のハイブリッド自動車20Bの構成の概略を示す構成図である。
変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
変形例の電気自動車320の構成の概略を示す構成図である。
変形例の自動車420の構成の概略を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0014】
図1は、本発明の実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。図2は、エンジン22やプラネタリギヤ30、モータMG1,MG2、変速機60、パーキング装置110の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、後輪39ra,39rbが主駆動輪で且つ前輪39fa,39fbが副駆動輪である後輪駆動ベースの4輪駆動車両として構成されている。このハイブリッド自動車20は、図1や図2に示すように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、変速機60と、パーキング装置110と、トランスファ120と、油圧ブレーキ装置90と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70とを備える。
【0015】
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24により運転制御されている。
【0016】
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このエンジンECU24は、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートから入力されている。エンジンECU24に入力される信号としては、例えば、エンジン22のクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23からのクランクシャフト26のクランク角θcrを挙げることができる。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23からのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算している。
【0017】
プラネタリギヤ30は、シングルピニオンタイプの遊星歯車機構として構成されている。このプラネタリギヤ30は、外歯歯車であるサンギヤ30sと、内歯歯車であるリングギヤ30rと、それぞれサンギヤ30sおよびリングギヤ30rに噛合する複数のピニオンギヤ30pと、複数のピニオンギヤ30pを自転(回転)かつ公転自在に支持するキャリヤ30cとを有する。サンギヤ30sは、モータMG1の回転子に接続されている。リングギヤ30rは、変速機60の入力軸61に接続されている。キャリヤ30cは、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26に接続されている。
【0018】
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されている。このモータMG1の回転子は、上述したように、プラネタリギヤ30のサンギヤ30sに接続されている。モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されている。このモータMG2の回転子は、変速機60の入力軸61に接続されている。インバータ41,42は、モータMG1,MG2の駆動に用いられると共に電力ライン54を介してバッテリ50に接続されている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によって、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
【0019】
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このモータECU40は、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。モータECU40に入力される信号としては、例えば、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の各相に流れる相電流を検出する電流センサからのモータMG1,MG2の各相の相電流Iu1,Iv1,Iu2,Iv2を挙げることができる。モータECU40からは、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。モータECU40は、回転位置センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の電気角θe1,θe2や回転数Nm1,Nm2を演算している。
【0020】
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、電力ライン54を介してインバータ41,42と接続されている。このバッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52により管理されている。
【0021】
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このバッテリECU52は、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、例えば、バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51aからのバッテリ50の電流Ibや、バッテリ50の端子間に取り付けられた電圧センサ51bからのバッテリ50の電圧Vb、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからのバッテリ50の温度Tbを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51aからのバッテリ50の電流Ibの積算値に基づいてバッテリ50の蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。
【0022】
変速機60は、4段変速機として構成されている。この変速機60は、入力軸61と、出力軸(駆動軸)62と、プラネタリギヤ63,64と、クラッチC1,C2と、ブレーキB1,B2と、ワンウェイクラッチF1とを備える。入力軸61は、上述したように、プラネタリギヤ30のリングギヤ30rおよびモータMG2に接続されている。出力軸62は、トランスファ120に接続されている。
【0023】
プラネタリギヤ63は、シングルピニオンタイプの遊星歯車機構として構成されている。このプラネタリギヤ63は、外歯歯車であるサンギヤ63sと、内歯歯車であるリングギヤ63rと、それぞれサンギヤ63sおよびリングギヤ63rに噛合する複数のピニオンギヤ63pと、複数のピニオンギヤ63pを自転(回転)かつ公転自在に支持するキャリヤ63cとを有する。
【0024】
プラネタリギヤ64は、シングルピニオンタイプの遊星歯車機構として構成されている。このプラネタリギヤ64は、外歯歯車であるサンギヤ64sと、内歯歯車であるリングギヤ64rと、それぞれサンギヤ64sおよびリングギヤ64rに噛合する複数のピニオンギヤ64pと、複数のピニオンギヤ64pを自転(回転)かつ公転自在に支持するキャリヤ64cとを有する。
【0025】
プラネタリギヤ63のキャリヤ63cとプラネタリギヤ64のリングギヤ64rとが連結(固定)されている。また、プラネタリギヤ63のリングギヤ63rとプラネタリギヤ64のキャリヤ64cとが連結(固定)されている。したがって、プラネタリギヤ63およびプラネタリギヤ64は、プラネタリギヤ63のサンギヤ63s、プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64r、プラネタリギヤ63のリングギヤ63rおよびプラネタリギヤ64のキャリヤ64c、プラネタリギヤ64のサンギヤ64sを4つの回転要素とするいわゆる4要素タイプの機構として機能する。また、プラネタリギヤ63のリングギヤ63rおよびプラネタリギヤ64のキャリヤ64cは、出力軸62に連結(固定)されている。
【0026】
クラッチC1は、入力軸61と、プラネタリギヤ64のサンギヤ64sと、を互いに接続すると共に両者の接続を解除する。クラッチC2は、入力軸61と、プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64rと、を互いに接続すると共に両者の接続を解除する。ブレーキB1は、プラネタリギヤ63のサンギヤ63sを静止部材としてのトランスミッションケース29に対して回転不能に固定(接続)すると共にこのサンギヤ63sをトランスミッションケース29に対して回転自在に解放する。ブレーキB2は、プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64rをトランスミッションケース29に対して回転不能に固定(接続)すると共にこのキャリヤ63cおよびリングギヤ64rをトランスミッションケース29に対して回転自在に解放する。ワンウェイクラッチF1は、プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64rの一方向の回転を許容すると共に他方向の回転を規制する。
【0027】
クラッチC1,C2は、それぞれ、油圧駆動の多板クラッチとして構成されている。ブレーキB1,B2は、それぞれ、油圧駆動の多板ブレーキとして構成されている。クラッチC1,C2およびブレーキB1,B2は、油圧制御装置(図示省略)による作動油の給排を受けて動作する。
【0028】
図3は、変速機60の各変速段とクラッチC1,C2やブレーキB1,B2、ワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を示す作動表である。図4は、プラネタリギヤ30および変速機60の各回転要素の回転数の関係を示す共線図である。変速機60は、クラッチC1,C2やブレーキB1,B2、ワンウェイクラッチF1を図3に示すように係合または解放することにより、第1速から第4速までの前進段や後進段が形成される。
【0029】
具体的には、前進第1速は、クラッチC1を係合すると共にクラッチC2およびブレーキB1,B2を解放し、ワンウェイクラッチF1が作動する(プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64rの他方向の回転(図4における負回転)を規制する)ことにより形成される。なお、前進第1速で、モータMG2の回生駆動や、燃料噴射を停止したエンジン22のモータMG1によるモータリングにより、変速機60の入力軸61に制動力が出力される際には、ブレーキB2も係合される。
【0030】
前進第2速は、クラッチC1およびブレーキB1を係合すると共にクラッチC2およびブレーキB2を解放することにより形成される。前進第3速は、クラッチC1およびクラッチC2を係合すると共にブレーキB1,B2を解放することにより形成される。前進第4速は、クラッチC2およびブレーキB1を係合すると共にクラッチC1およびブレーキB2を解放することにより形成される。後進段は、クラッチC1およびブレーキB2を係合すると共にクラッチC2およびブレーキB1を解放することにより形成される。
(【0031】以降は省略されています)

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