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公開番号2021030859
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210301
出願番号2019152518
出願日20190823
発明の名称軌条車両
出願人株式会社日立製作所,東海旅客鉄道株式会社
代理人特許業務法人第一国際特許事務所
主分類B61D 27/00 20060101AFI20210201BHJP(鉄道)
要約【課題】室内送風機の負荷となる循環空気ダクトに係わる圧力損失を低減し、ダクトの製造および設置に係わるコストおよびそれらの重量を低減できる軌条車両を提供する。
【解決手段】軌条車両は、室外機と、前記室外機に冷媒配管で接続される室内機と、を備えるセパレート式空調装置を備え、前記室内機は、室内機室チャンバに配置されている。前記室内機室チャンバは、前記軌条車両の車外より導入される新鮮空気を通過させる新鮮空気ダクトと、前記軌条車両の車内より導入される循環空気を通過させる循環空気ダクトが接続されており、これによりダクト長を短縮することができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
室外機と、前記室外機に冷媒配管で接続される室内機と、を備えるセパレート式空調装置を備える軌条車両において、
前記室内機は、前記軌条車両の車外より導入される新鮮空気と、前記軌条車両の車内より導入される循環空気と、が満たされる室内機室チャンバに配置される、
ことを特徴とする軌条車両。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
請求項1に記載される軌条車両において、
前記室内機室チャンバは、
前記軌条車両の構体の底部を構成する構体底部と、
前記構体底部に略平行に備えられる上床と、
前記構体底部と前記上床との間の空間に備えられるとともに前記軌条車両の幅方向に沿って略鉛直に備えられる床中仕切壁と、によって区画される、
ことを特徴とする軌条車両。
【請求項3】
請求項2に記載される軌条車両において、
前記軌条車両は、
一方の端部が前記床中仕切壁を貫通して前記室内機室チャンバ内に開口する新鮮空気ダクトと、
一方の端部が前記床中仕切壁を貫通して前記室内機室チャンバ内に開口する循環空気ダクトと、を備える、
ことを特徴とする軌条車両。
【請求項4】
請求項1に記載される軌条車両において、
前記室内機は、前記室内機室チャンバ内に開口した、前記新鮮空気と前記循環空気とが混合した混合空気を取り入れるための混合空気取り入れ口を有する、
ことを特徴とする軌条車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軌条車両に関する。
続きを表示(約 5,900 文字)【背景技術】
【0002】
敷設された軌道に沿って運行される軌条車両は、床面をなす台枠と、台枠の長手方向の両端部に立設される妻構体と、台枠の幅方向の両端部に立設される側構体と、妻構体および屋根構体の上端部に載置される屋根構体からなる6面体の軌条車両構体を有する。台枠の上面には、座席およびテーブル等が固定される上床が備えられる。
【0003】
台枠と上床との間の空間に、車内の各部の空気を空調装置へ導く循環空気ダクト(リターン(RA)ダクト)や、空調装置で温度湿度を調和した調和空気を車内の各部へ導く調和空気ダクト(CAダクト)がレール方向に沿って備えられる。台枠の下方に設置される空調装置の上面には、循環空気を空調装置の内部に取り入れるリターン空気口と、調和空気を車内へ供給するための調和空気口とが備えられる。
【0004】
また、台枠を高さ方向に貫通するとともに、リターン空気口と再循環ダクト、ならびに、調和空気口と調和空気ダクトとを接続する2本の接続ダクトが設置される。
【0005】
特許文献1に、台枠と上床との間の空間に、レール方向に沿う調和空気ダクトや循環空気ダクトを備え、台枠の下方に空調装置を備える鉄道車両のダクト配置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006−7901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
循環空気ダクトには、鉄道車両の長手方向の両端部の車内やデッキの空気を空調装置に導くことが求められるので、その全長が比較的長くなりやすい。循環空気ダクトが長くなるに従い、設置にともなう車両の重量増や製作工数の増加を招く。また、循環空気ダクトを空気が流れる間に生じる摩擦損失に起因する圧力損失や、循環空気ダクトと上述した接続ダクトとの接続部を通過する際に空気が大きく乱れることによって生じる2次流れ損失等に起因する圧力損失も、循環空気ダクトが長くなるに従い大きくなる傾向がある。
【0008】
このため、空調装置において、長い循環空気ダクトにおける比較的大きな圧力損失を補うために大きな静圧を有する室内送風機と、この室内送風機を駆動する高出力の電動機とを採用することによるコスト高や、室内送風機駆動時の消費電力の増大を招くなどの懸念があった。
【0009】
本発明は、室内送風機の負荷となる循環空気ダクトに係わる圧力損失を低減し、ダクトの製造および設置に係わるコストおよびそれらの重量を低減できる軌条車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、代表的な本発明にかかる軌条車両の一つは、室外機と、前記室外機に冷媒配管で接続される室内機と、を備えるセパレート式空調装置を備える軌条車両において、前記室内機は、前記軌条車両の車外より導入される新鮮空気と、前記軌条車両の車内より導入される循環空気と、が満たされる室内機室チャンバに配置されることにより達成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、室内送風機の負荷となる循環空気ダクトに係わる圧力損失を低減し、ダクトの製造および設置に係わるコストおよびそれらの重量を低減できる軌条車両を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1は、鉄道車両の側面図である。
図2は、図1に示す鉄道車両の長手方向に交差するE−E断面図である。
図3は、図1に示す鉄道車両のG部の軌条車両の長手方向に沿う拡大断面図である。
図4は、図1に示す鉄道車両の長手方向に交差するF−F断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を説明する。軌条車両は、敷設される軌道に沿って運行される車両であり、鉄道車両、モノレール車両、路面電車、新交通車両等を含む。軌条車両の代表例として鉄道車両を取り上げ、本発明の実施の形態を説明する。まず、説明に供する各方向を定義する。軌条車両の長手方向またはレール方向をX方向、軌条車両の幅方向または枕木方向をY方向、軌条車両の高さ方向をZ方向とし、以下、単にX方向、Y方向、Z方向と記す。
【0014】
図1は、鉄道車両の長手方向に交差する側面図であり、図2は、図1に示す鉄道車両の長手方向に交差するE−E断面図である。鉄道車両1は、6面体をなす構体3のX方向の両端部を軌道(レール)90の上を転動する車輪を有する台車に支持される。構体3は、底面をなす構体底部7と、構体底部7のY方向の両端部に立設される側構体6と、構体底部7のX方向の端部に立設される妻構体(図示なし)と、側構体6および妻構体の上端部に載置される屋根構体5から構成される(図2参照)。側構体6には、窓部や乗客等の乗降に供される側引戸などが備えられる。
【0015】
図1,2を参照して、構体3を構成する構体底部7からX方向に側構体下端部6aの高さ寸法(Z方向)の位置に、構体底部7にほぼ平行に上床72が備えられる。上床72の上面には、座席70等が載置される。構体3は、X方向に沿って区画される両側の床上機器室A及びそれらに挟まれた客室Cと、上床72と構体底部7と側構体下端部6aとによって囲まれる床下機器室B1(B2)を備える。また、妻構体と平行に、客室Cと床上機器室Aとを仕切る客室仕切り壁74が備えられる。客室仕切り壁74には、隣接する鉄道車両1へ乗客等が移動できる通路に通じるデッキ扉76が設置される。図1中の粗点線で囲まれる区画は、鉄道車両1の車外圧力変動の影響が及ばない気密区画Dである。
【0016】
図3は、図1に示す鉄道車両のG部の鉄道車両の長手方向に沿う拡大断面図であり、図4は、図1に示す鉄道車両の長手方向に交差するF−F断面図である。構体3をなす構体底部7と上床72と側構体下端部6aとで囲まれる空間には、床下機器室B1と室内機室チャンバ10と機器室チャンバ11とが備えられる。床下機器室B1は気密区画D(図1参照)の外に位置し、室内機室チャンバ10と機器室チャンバ11とは気密区画Dの内に位置する。
【0017】
鉄道車両1に搭載される空調装置は、室外機(図示なし)と室内機20とが離れて配置されるセパレート式である。室外機は、その筺体の内部に室外送風機と室外熱交換器と圧縮機とアキュムレータとを備えており、室内機20は、その筺体の内部に室内熱交換器と室内送風機とを備える。室外熱交換器とアキュムレータと圧縮機と室内熱交換器とは、各々が直列に冷媒配管で接続されており、閉じた冷凍サイクルを構成する。冷凍サイクルの内部には冷媒が封入され、室外機と室内機20とを循環する。室外機は、床上機器室Aまたは床下機器室B1の内部に配置され、室内機20は室内機室チャンバ10の内部に配置される。
【0018】
床下機器室B1は、構体底部7と床中仕切壁12と側構体下端部6aと上床72とによって区画される。気密区画Dの外に備えられる床下機器室B1には、換気装置(図示なし)によって車外の新鮮空気を室内機室チャンバ10に導く新鮮空気ダクト22と、床下機器室B1を区画する上床72に離散的に設けられる複数の循環空気取り入れ口72Rと室内機室チャンバ10とを接続する循環空気ダクト23とが備えられる。新鮮空気ダクト22および循環空気ダクト23の終端部は、床下機器室B1と室内機室チャンバ10とを区画する床中仕切壁12を貫通して室内機室チャンバ10内に開口しており、新鮮空気ダクト22を通じて新鮮空気22Fが、また循環空気ダクト23を通じて循環空気23Rが、それぞれ室内機室チャンバ10の内部に導入される(図4参照)。
【0019】
室内機室チャンバ10は、構体底部7と床中仕切壁12と側構体下端部6aと上床72とによって区画される。気密区画Dの内部に備えられる室内機室チャンバ10を区画する上床72には、車内の空気を室内機室チャンバ10の内部に直接(ダクトを介さず)導入するための複数の循環空気取り入れ口72Rが備えられる。室内機室チャンバ10は、新鮮空気ダクト22を通じて車外から導入される新鮮空気22Fと、循環空気ダクト23を通じて導入される客室Cから循環空気23Rと、室内機室チャンバ10を区画する上床72に設けられる循環空気取り入れ口72Rから室内機室チャンバ10に直接導入される循環空気23Rと、で満たされる。
【0020】
室内機20の筺体には、室内機室チャンバ10内にて開口し、新鮮空気22Fと循環空気23Rとが混合した混合空気をその筺体の内部に取り入れるための混合空気取り入れ口31Rが備えられる。更に室内機20には、室内熱交換器(図示なし)で温湿度が調和された調和空気24Cを客室Cへ導くための調和空気ダクト24が接続される。
【0021】
調和空気ダクト24は、Z方向に沿うとともに上床72を貫通する垂直部と、この垂直部の終端から上床72の車内側の表面に沿ってX方向に延設される水平ダクトからなる。水平ダクトはX方向に所定の間隔でZ方向に分岐する複数の分岐ダクトを有しており、室内機20で調和された調和空気24Cは調和空気ダクト24を経由して、客室Cの各部へ供給される。
【0022】
機器室チャンバ11は、同様に、構体底部7と床中仕切壁12と側構体下端部6aと上床72とによって区画される。気密区画Dの内部に備えられる機器室チャンバ11を区画する上床72には、車内の空気を機器室チャンバ11の内部に導入するための複数の循環空気取り入れ口72Rが備えられる。機器室チャンバ11には、鉄道車両1の照明設備や放送案内設備等へ給電する補助電源装置等の電気品32が設置される。機器室チャンバ11の内部に取り込まれる循環空気23Rは、電気品32から排熱を奪った(冷却した)後、機器室チャンバ11に接続される換気装置(排気装置、図示なし)によって排気空気25Eとなって車外へ排出される。
【0023】
上述した構成によれば、室内機室チャンバ10に、新鮮空気22Fを室内機20に導く新鮮空気ダクト22および循環空気23Rを室内機20に導く循環空気ダクト23を接続することで、ダクト長を短縮することができるため、新鮮空気ダクト22および循環空気ダクト23を鉄道車両1に備える製作工数を小さくすることができる。
【0024】
さらに、新鮮空気ダクト22および循環空気ダクト23の全長を短縮することができるため、鉄道車両の軽量化を促進することができる。
【0025】
さらに、新鮮空気ダクト22および循環空気ダクト23の全長を短縮することによって、室内機20に内蔵される室内送風機の吸込み側の圧力損失を小さく抑えることができるので、室内送風機を駆動する電動機に出力の低いものを用いることができ、また室内送風機駆動時の消費電力を低減することができる。
【0026】
本実施形態によれば、新鮮空気ダクト22および循環空気ダクト23に起因する室内送風機の負荷となる圧力損失を低減し、ダクトの製造および設置に係わるコストおよびダクトに関連する部品の重量を低減できる鉄道車両を提供することができる。
【0027】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態における構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態における構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
【符号の説明】
【0028】
A…床上機器室、 B1、B2…床下機器室、
C…客室(乗務員室含む)、 D…気密区画、
1…鉄道車両、 3…構体、
5…屋根構体、 6…側構体、
6a…側構体下端部、 7…構体底部、
10…室内機室チャンバ、 11…機器室チャンバ、
12…床中仕切壁、
20…室内機、
22…新鮮空気ダクト、 22F…新鮮空気、
23…循環空気ダクト、 23R…循環空気、
24…調和空気ダクト、 24C…調和空気、
25E…排気空気、
31R…混合空気取り入れ口、 32…電気品、
70…座席、 72…上床、
72R…循環空気取り入れ口、 74…客室仕切り壁、
76…デッキ扉、 90…軌道、
X…長手方向(レール方向)、 Y…幅方向(枕木方向)、
Z…高さ方向

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