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公開番号2021028199
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210225
出願番号2019147673
出願日20190809
発明の名称編成車両
出願人株式会社日立製作所
代理人特許業務法人サンネクスト国際特許事務所
主分類B61G 11/12 20060101AFI20210129BHJP(鉄道)
要約【課題】先頭車両の両端部のうち中間車両と連結していない端部のピッチング振動に伴う上下振動を低減できる編成車両を提供する。
【解決手段】中間車両と、中間車両の両端部に連結する先頭車両と、からなる編成車両において、先頭車両および中間車両の各々は、床面をなす台枠と、台枠の幅方向の両端部に立設される側構体と、台枠の長手方向の両端部に立設される妻構体と、側構体と妻構体の高さ方向の上端部に載置される屋根構体と、を有する。先頭車両の妻構体と中間車両の妻構体との間のスペースである連結部において、先頭車両の妻構体と中間車両の妻構体とに架け渡される態様で先頭車両のピッチング振動を抑制するダンパ装置が備えられる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
中間車両と、前記中間車両の両端部に連結する先頭車両と、からなる編成車両において、
前記先頭車両および前記中間車両の各々は、
床面をなす台枠と、
前記台枠の幅方向の両端部に立設される側構体と、
前記台枠の長手方向の両端部に立設される妻構体と、
前記側構体と前記妻構体の高さ方向の上端部に載置される屋根構体と、
を有しており、
前記先頭車両の妻構体と前記中間車両の妻構体との間のスペースである連結部において、前記先頭車両の妻構体と前記中間車両の妻構体とに架け渡される態様で前記先頭車両のピッチング振動を抑制するダンパ装置が備えられること
を特徴とする編成車両。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
請求項1に記載される編成車両において、
前記ダンパ装置は、前記連結部の高さ方向の上端部に備えられること
を特徴とする編成車両。
【請求項3】
請求項2に記載される編成車両において、
前記ダンパ装置は、それぞれ前記編成車両の長手方向に沿って延びた複数本のダンパを備え、
前記複数本のダンパが、前記先頭車両の妻構体の高さ方向の上端部における幅方向の両端部と、前記中間車両の妻構体の高さ方向の上端部における幅方向の両端部とに架け渡されること
を特徴とする編成車両。
【請求項4】
請求項3に記載される編成車両において、
前記ダンパ装置は、前記先頭車両および前記中間車両をなす前記側構体の上端部と、前記先頭車両および前記中間車両をなす前記屋根構体の両端部と、に跨る態様で備えられる受金を介して、前記先頭車両および前記中間車両をなす前記妻構体に固定されること
を特徴とする編成車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、振動を低減する装置を備える車両からなる編成車両に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
乗客の快適性を向上するために、鉄道車両の客室内の振動レベルが小さいことが望ましい。環境への負荷を軽減するために、鉄道車両の重量を低減することが効果的である。鉄道車両の重量が小さくなると、鉄道車両は振動しやすくなるため、軽量化に合わせて、振動を抑制することを検討する必要がある。
【0003】
鉄道車両の主な振動には、上下方向のピッチング振動、左右方向のヨーイング振動、回転方向のローリング振動がある。車体の左右方向のヨーイング振動および回転方向のローリング振動は、隣接する車両の端部同士を接続する車体間ダンパを備えることによって抑制できる。
【0004】
特許文献1に、隣接する一方の鉄道車両の妻面の上部と他方の鉄道車両の妻面の下部とを接続する車体間ダンパを備えた例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11−78881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1で開示されているように、走行によって発生した上下方向の振動は、隣接する一方の鉄道車両の車端面(妻面)の上部と、他方の鉄道車両の車端面(妻面)の下部との間に架け渡される態様で備えられるダンパによって低減することができる。
【0007】
複数の鉄道車両から構成される編成車両において、編成車両の両端の先頭車両を除く中間車両は、その長手方向の前後を、隣接する鉄道車両の連結器や貫通路で連結されていることに加えて、車両間に跨がって接続されるダンパを備えることができる。このため、隣接する鉄道車両間の振動を抑制しやすい。
【0008】
先頭車両は、その長手方向の一方の端部のみが隣接する中間車両に連結されており、その長手方向の他方の端部は連結されていないので、先頭車両の他方の端部は他の端部に比較して、特にピッチング振動が生じやすい。
【0009】
特に、乗務員は、編成車両の長手方向の両端部に乗務する機会が多いため、ピッチング振動にさらされやすい。このため、ピッチング振動を効果的に低減できる編成車両を提供する点において解決すべき課題がある。
【0010】
本発明の課題は、先頭車両の両端部のうち中間車両と連結していない端部のピッチング振動に伴う上下振動を低減できる編成車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
中間車両と、中間車両の両端部に連結する先頭車両と、からなる編成車両において、先頭車両および中間車両の各々は、床面をなす台枠と、台枠の幅方向の両端部に立設される側構体と、台枠の長手方向の両端部に立設される妻構体と、側構体と妻構体の高さ方向の上端部に載置される屋根構体と、を有する。先頭車両の妻構体と中間車両の妻構体との間のスペースである連結部において、先頭車両の妻構体と中間車両の妻構体とに架け渡される態様で先頭車両のピッチング振動を抑制するダンパ装置が備えられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、先頭車両の両端部のうち中間車両と連結していない端部のピッチング振動に伴う上下振動を低減できる編成車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1は、鉄道車両から組成された編成車両の側面図である。
図2は、鉄道車両の斜視図である。
図3は、編成車両をなす先頭車両と中間車両との連結部に備えられるダンパを示す側面図である。
図4は、先頭車両と中間車両との連結部に備えられるダンパの位置を示す断面図(図3のB−B断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。まず、各方向を定義する。軌条車両構体の長手(レール)方向をX方向、軌条車両構体の幅(枕木)方向をY方向、軌条車両構体の高さ方向をZ方向とする。以降、単に、X方向、Y方向、Z方向と記す場合がある。
【0015】
図1は、鉄道車両から組成された編成車両の側面図である。図2は、鉄道車両の斜視図である。
【0016】
図1に示すように、編成車両1は、複数(又は一つ)の中間車両3と、連結された複数の中間車両3のX方向の両端部に連結される先頭車両2とからなる。各車両は、X方向(長手方向)の両端部の下部を台車4に支持されるとともに連結器5で連結されており、屋根上には空調装置9が備えられる。
【0017】
図2に示すように、各車両2、3は、床面をなす台枠20と、台枠20のY方向の両端部に立設される側構体30と、台枠20のX方向の両端部に立設される妻構体50と、側構体30および妻構体50の上端部に載置される屋根構体40と、から構成される6面体である。側構体30には、乗客等が乗降する乗降口7と窓8など開口部が備えられる。妻構体50には、隣接する車両へ乗客等が移動できるように、貫通路11が備えられる。
【0018】
図1に示すように、先頭車両2の妻構体50と中間車両3の妻構体50との間のスペースである連結部100において、先頭車両2の妻構体50と中間車両3の妻構体50とに架け渡される(言い換えれば、挟まれる)態様で先頭車両のピッチング振動を抑制するダンパ装置150が備えられる。この構成によって、先頭車両2にピッチング振動P(図2参照)が生じた際に、先頭車両2の両端部のうち中間車両3と連結していない端部のピッチング振動に伴う上下振動を低減できる。
【0019】
具体的には、ダンパ装置150は、先頭車両2と中間車両3の妻構体50のZ方向の上端部に備えられる。ダンパ装置150は、後述するように、2本のダンパ6(図3および図4参照)で構成される。2本のダンパ6は、それぞれ、妻構体50のZ方向の上端部のY方向の両端部を接続部として、X方向に沿って延びている。2本のダンパ6は、隔置してほぼ平行に備えられる。
【0020】
図2を参照して、鉄道車両の重心周りに生じる各振動を説明する。車両2、3の重心Gを含むX軸周りの振動がローリング振動Rであり、同様に、Y軸周りの振動がピッチング振動Pであり、Z軸周りの振動がヨーイング振動Yである。これらの振動の内、ピッチング振動Pは、車両2、3のX方向の端部において、上下方向の振動として乗客や乗務員等に感じられる。
【0021】
図3は、編成車両をなす先頭車両2と中間車両3との連結部100に備えられるダンパ6を示す側面図(図1の先頭車両と中間車両との連結部の拡大図)である。図4は、先頭車両2と中間車両3との連結部100に備えられるダンパ6の位置を示す断面図(図3のB−B断面図)である。
【0022】
ダンパ装置150は、連結部100の上方部に備えられる。連結部100の高さ方向の上方部の特にY方向両端部の部位は、連結部100において貫通路11が占めないいわゆるデッドスペースである。このため、ダンパ装置150の設置スペースを格別設ける必要が無い。
【0023】
ダンパ装置150は、それぞれX方向に沿って延びた2本のダンパ6を備える。2本のダンパ6が、先頭車両2の妻構体50のZ方向の上端部におけるY方向の両端部と、中間車両3の妻構体50のZ方向の上端部におけるY方向の両端部とに架け渡される。このように少なくも2本のダンパがY方向の両端部という効果的な位置に配置される。
【0024】
ダンパ装置150において、ダンパ6は、先頭車両2の妻構体50のZ方向の上端部に備えられる受金10と、中間車両3の妻構体50のZ方向の上端部に備えられる受金10との間に架け渡される態様で固定される。先頭車両2と中間車両3との連結部100に備えられる2本のダンパ6は、X方向に沿ってほぼ平行に隔置される態様で備えられる。
【0025】
妻構体50のZ方向の上端部に備えられる受金10は、屋根構体40と側構体30とに跨る態様で備えられる。言い換えれば、受金10は、妻構体50の上両隅の一定範囲を占めている。先頭車両2と中間車両3とが相対的に変位する時、ダンパ6にはX方向の圧縮荷重と引張荷重とが交互に作用する。この時、ダンパ6が接続する受金10にも、大きな圧縮荷重と引張荷重とが交互に作用するため、受金10は車両2、3の剛性の高い部位に備えられることが望ましい。
【0026】
一般に、鉄道車両の床面をなす台枠20は台車4の牽引力やブレーキ力が作用したり、連結器5を介して編成全体の圧縮荷重や引張荷重が作用したりするため、高い剛性を備える。これに対して、台枠20に比較して大きな荷重が直接作用しない屋根構体40および側構体30の剛性は小さい。
【0027】
このため、ダンパ6が接続する受金10が、屋根構体40のY方向の両端部と側構体30のZ方向の上端部とが接続する比較的高い剛性を備える部位(他の部位に比べて相対的に剛性の高い部位)に跨る態様で備えられる。これにより、ダンパ6に圧縮荷重や引張り荷重が生じた時に、受金10が強固にこれらの荷重を受け止めることができる。このため、ダンパ6の減衰効果を十分に引き出すことができる。
【0028】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。例えば、ダンパ装置150は、2本より多くのまたは少ないダンパ6で構成されてもよい。
【符号の説明】
【0029】
1…編成車両、2…先頭車両、3…中間車両、4…台車、5…連結器、6…ダンパ、7…昇降口、8…窓、9…空調装置、10…受金、11…貫通路、20…台枠、30…側構体、40…屋根構体、50…妻構体、60…軌道、100…連結部

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