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公開番号2021027800
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210222
出願番号2020179886
出願日20201027
発明の名称発電制御装置
出願人株式会社ラプラス・システム
代理人特許業務法人森脇特許事務所
主分類H02J 3/00 20060101AFI20210125BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】過剰に太陽電池の発電量を制限することを防止し、発電効率を向上させることができる発電制御装置を提供する。
【解決手段】
パワーコンディショナー3に指令値を送出することにより発電量を制御するための発電制御装置4である。先ず消費電力量を取得し、直近の過去の時刻における計測値に基づいて複数の時刻の消費電力量から所定時間経過後の消費電力量の予測値を算出すると共に、予測値に基づき予測値以下となる発電電力を指定する指令値を算出して、パワーコンディショナー3に出力する演算処理部を具備する構成とする。具体的には、複数の直近の消費電力量の時間変化から、消費電力量の予測値を算出し、消費電力の予測値に基づいて指令値を求め、その指令値に従ってパワーコンディショナーが太陽電池の発電量を制御する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
パワーコンディショナーを具備する発電システムにおいて、前記パワーコンディショナーに指令値を送出することにより発電量を制御するための発電制御装置であって、
前記発電制御装置は、消費電力量を取得し、直近の過去の時刻における計測値に基づいて複数の時刻の消費電力量から所定時間経過後の消費電力量の予測値を算出すると共に、
前記予測値に基づき前記予測値以下となる発電電力を指定する指令値を算出して、前記パワーコンディショナーに出力する演算処理部を具備する発電制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発電制御システムに用いられる発電制御装置に関する。
続きを表示(約 6,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、太陽光発電システムは、電力会社との売買契約に基づいて、その余剰電力は商用電力線に逆潮流させ電力会社に売電されていた。しかし、太陽光発電のような分散電源が増加するにともない、逆潮流による電力系統の電圧変動という弊害が生じることとなった。
そのため、現在では太陽光発電システムから電力会社への逆潮流を回避しなければならない場合があり、太陽電池が発電する電力量(発電量)を制御する必要が生じてきた。
太陽電池の発電量制御として、逆潮流を抑制するための制御方法が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017−093127号公報
特開2012−175858号公報
特許6364567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現実の消費電力量は、時々刻々変化する一方で、パワーコンディショナーに太陽電池の発電量の制御にはタイムラグが発生する。そのため、発電量が消費電力量を超過しないように、消費電力量の変化を想定して、発電量の上限を設定する必要がある。すなわち、分単位や秒単位の短い時間で消費電力量が変化するため、現実的には、この変化を考慮して、過剰にマージン(余裕)を持たせた低い上限値での発電制御を行うことになる。その結果、発電効率が低下することになる。
【0005】
上記課題を鑑み、本発明は、過剰に太陽電池の発電量を制限することを防止し、発電効率を向上させることができる太陽光発電システム及び太陽光発電制御方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る発電制御装置は、
パワーコンディショナーを具備する発電システムにおいて、前記パワーコンディショナーに指令値を送出することにより発電量を制御するための発電制御装置であって、
前記発電制御装置は、消費電力量を取得し、直近の過去の時刻における計測値に基づいて複数の時刻の消費電力量から所定時間経過後の消費電力量の予測値を算出すると共に、
前記予測値に基づき前記予測値以下となる発電電力を指定する指令値を算出して、前記パワーコンディショナーに出力する演算処理部を具備することを特徴とする。
【0007】
そして、制御装置から指令値を受け取ったパワーコンディショナーは、前記指令値に基づき、太陽電池の発電量を予測値以下に制御するように構成することができ、これにより逆潮流を回避することが可能となる。
【0008】
このような構成とすることで、過剰に太陽電池の発電量を制限することを防止し、太陽電池の発電効率を向上させることが可能な発電制御装置を得ることができる。
なお、制御装置は、公知の技術(電力計)により計測された、負荷の消費電力を取得することができる。例えば、受変電設備において、負荷に供給する電力量を計測し、その計測値を制御装置に出力することにより、制御装置は現在の消費電力量を取得できる。
【0009】
この場合、演算処理部は、直近の過去の時刻における計測値に基づいて複数の時刻の消費電力量から所定時間経過後の消費電力量の予測値を算出するような関数、例えば回帰分析により求めた関数により、所定時間経過後の消費電力量の予測値を算出する。具体的には、例えば、前記関数は、m次多項式(m自然数)であってもよい。例えば、m=2であれば、前記関数は、2次多項式となる。
【0010】
また、本発明に係る発電制御装置における演算処理部は、
自然数nを3として、n点の時刻と消費電力量の回帰分析から二次関数を求める第1のステップと、
nを1増加して、n点の時刻と消費電力量の回帰分析から二次関数と相関係数を求める第2のステップと、
予め設定された閾値と前記相関係数とを比較する第3ステップとをこの順に実行し、
前記第3のステップにおいて前記相関係数が前記閾値以上であれば、前記第2のステップを実行し、前記第3のステップにおいて、前記相関係数が前記閾値より小さければ、nから1を減じたn点の時刻と消費電力量についての回帰分析により求めた二次関数から、消費電力量の前記予測値を算出することを特徴とする。
【0011】
このような構成とすることで、消費電力量の計測データを用いてパワーコンディショナーに対する指令値を出力することができる。
また、消費電力量の予測のための関数が代数的に求められ、容易に消費電力量の予測が可能となる。
【0012】
また、上記構成において、前記所定時間は、制御遅れ時間の2倍から10倍であることを特徴とする。
【0013】
このような構成とすることで、指令値が、過剰にマージンを持つことを防止することができる。
【0014】
また、上記構成において、取得した消費電力量の代わりに、直近の消費電力量の移動平均を用いることを特徴とする。
【0015】
このような構成とすることで、消費電力量の短周期の変化が大きい場合でも、過剰な消費電力量の予測を防止することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、過剰に発電量を制限することを防止し、発電効率を向上させることができる発電システムに適用可能な発電制御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
太陽光発電制御システムの主要構成を示す図。
消費電力量とPCSに対する指令値の時間的推移例を示すグラフ。
直近の消費電力量から消費電力量の予測値を算出する具体例を示すグラフ。
直近の消費電力量を用いた、第1及び第2の実施形態による消費電力量の予測値の時間的推移例を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は、いずれも本発明の要旨の認定において限定的な解釈を与えるものではない。また、同一又は同種の部材については同じ参照符号を付して、説明を省略することがある。
【0019】
(第1の実施形態)
図1は、本発明にかかる太陽光発電制御システム1(以下、単に発電制御システムと称す。)の一実施形態の主要構成を示す。
発電制御システム1は、太陽電池2、PCS(パワーコンディショナ)3及び発電制御装置4(以下単に、制御装置と称す)を備え、太陽電池2により発電された電力を自家消費するシステムである。
なお、発電制御システム1は、受変電部5(配電盤)を含んでも良い。さらに発電制御システム1は、太陽電池2により発電された電力を蓄える蓄電池を備えてもよい。
【0020】
PCS3は太陽電池2から出力された直流電力を交流電力に変換するとともに太陽電池2の発電量(発電電力)を制御する。すなわち、PCS3は、太陽電池2のI−V特性に従って太陽電池2の発電量を制御することができ、例えば公知のMPPT法により発電量が最大となるように制御することができる。
【0021】
PCS3は、電力線によって受変電部5と電気的に接続されており、さらに受変電部5は、例えばエアコン等の1つ以上の電気設備である負荷6と電気的に接続されている。
従って、発電された電力は、PCS3及び受変電部5を経由して、負荷6に送電され消費される。
【0022】
また、受変電部5は、電力会社7(外部電源)等からの商用電力線に接続されており、商用電力線から電力供給を受け負荷6に電力を供給することができる。従って、受変電部5は、複数の電力源に対して電力線により電気的に接続されており、それらの複数の電力源から受電した電力を、電気的に接続されている負荷6へと電力の分配を行う。
さらに受変電部5は、電力源の供給電圧と負荷6の電気設備の規格電圧に差がある場合、電気設備の規格電圧に応じて変電を行う変圧器の機能を備えてもよい。
【0023】
制御装置4は、太陽電池2の発電量の上限値を設定するため、負荷6の消費電力量、又は受変電部5から負荷6への供給電力を計測する計測部を備える。
なお、受変電部5側に負荷6へ供給電力を計測する機能がある場合、制御装置4は、受変電部5から負荷への供給電力の値を取得すればよい。
また、電力の計測部は、受変電部5内に設けてもよく、制御装置4に内蔵して計測部のみを電力線に設置してもよく、別途独立して設けても良い。計測部は公知の電力計を用いることができる。例えば、電力会社等が消費電力量を測定する際に使用する電力計を用いることができる。
なお、消費電力量の取得方法は、上記に限定されず、公知の方法により取得することができ、例えば、電力会社等からの買電力量と太陽電池2の発電量の総和から算出してもよい。
【0024】
制御装置4は、消費電力量を超過しないように、計測した消費電力量に基づき、発電量の上限を算出し、PCS3に対して、発電量の上限(又は上限を指定する値)を指令値として出力する。PCS3は、指令値に従って、太陽電池2の発電量を、指定された上限以下となるように制御する。
図2は、消費電力量とPCS3に対する指令値の時間的推移を示すグラフである。図2において、点線は消費電力量、実線は指令値を示す。指令値は、例えば消費電力量の一次関数や消費電力量から所定量減ずることにより、消費電力量より低い値に設定されている。
図2(a)に観察されるように、消費電力量の変化は、相対的に緩やかに変化する曲線に短周期で変化する成分が重畳された挙動を示す。
【0025】
図2(a)に示す例の場合、逆潮流を防止するため、いずれの時間においても指令値は消費電力量より低い値に設定されている。
しかし、現実にPCS3が太陽電池2の発電量を制御する場合には、有限の制御遅れ時間(応答時間)が存在し、消費電力量が計測された時刻と、太陽電池2の発電量制御が完了する時刻との間に、有限の時間経過が生じ、例えば数秒程度の時間的なずれ(タイムラグ)が生じる。
【0026】
例えば、消費電力量を時間tの関数CW(t)とし、時刻t

において、消費電力量CW(t

)に基づいて、発電量の指令値PW(t

)(<CW(t

))を確定し、PCS3が太陽電池2の発電量がPW(t

)となるよう指令したとする。そして、有限の時間(Δt)経過後に太陽電池2の発電量がPW(t

)となるとする。
消費電力量は、時々刻々変化するため、時刻t

+ΔtにおいてはCW1(t

+Δt)となる。もし消費電力量が減少した場合、CW(t

+Δt)<CW(t

)となる。
この場合、PW(t

)<CW(t

)であるが、消費電力量の減少量CW(t

)−CW(t

+Δt)が、消費電力量と指令値とのマージンCW(t

)−PW(t

)を上回ると、CW(t

)−CW(t

+Δt)>CW(t

)−PW(t

)となる。制御遅れ時間により、時刻t

+Δtにおいて太陽電池2の発電量は、PW(t

)となり、消費電力量より大きくなる(PW(t

)>CW(t

+Δt))。その結果、時刻t

+Δtにおいて、逆潮流が発生することになる。
【0027】
図2(b)は、図2(a)の円で囲んだ領域近傍を拡大したグラフである。円で囲んだ領域は、消費電力量が減少する谷の部分が存在する。図2(b)に示すように、時間Δtのずれ(制御遅れ時間)が生じた場合には、上記のように指令値PW(t

)が、消費電力量CW(t

+Δt)を上回り、逆潮流が生じることになる。
このように、発電制御の制御遅れ時間と同程度の短周期での消費電力量の変化は、逆潮流を引き起こすリスクを高める。
【0028】
そのため従来は、図2(c)に示すように、例えば、1日の内の全ての時刻での消費電力量の短周期の変動幅の最大量(図中ΔP)を予め推定しておき、この最大量の変動が生じても逆潮流が生じないよう十分に大きなマージンを持たせて、PCS3の指令値を設定する必要があった。
この場合、日によって消費電力量の挙動が変化し、変動の最大量も変わることがあるため、最大量は過去の実績等から推定する必要がある。
また、この最大量の変動が生じる時刻は不明であるため、全ての時刻に対して、この最大量の変動が生じても逆潮流が生じないよう、PCS3の指令値を設定する必要がある。
従って、逆潮流のリスクを防止するため、多くの時刻において、消費電力量の短周期の変動は過大評価されることとなる。
太陽電池2の発電量は、このように設定されたマージンのために過剰に制限(低減)されてしまい、結果的に、太陽電池2の発電効率を低下させてしまうことがある。
【0029】
なお、実際には、発電制御の有限の制御遅れ時間は、(1)PCS3自体の制御特性の他、(2)消費電力量の計測(電力計測器から制御端末への通信)、(3)指令値の計算(ただし、これは一瞬で完了するため無視できる)、(4)指令値の送信(計測端末からPCS3への通信)が合わさった値であるが、実測により求めることもできる。
【0030】
従って、短周期の消費電力量の変化を予測し、太陽電池2の発電量の上限を決定することで、逆潮流を防止しつつ太陽電池2の発電効率を、従来より向上させることができる。
すなわち、制御遅れ時間に相当する時間の経過後の消費電力量を、直近の消費電力量のデータに対して、例えば多項式を用いた回帰分析により予測し、太陽電池2の発電量の上限を消費電力量の予測値以下に設定する。
具体的には、過去の数点の消費電力量の値から、将来の消費電力量を予測する。推定する時刻は、制御遅れ時間相当の短時間後の時刻であり、例えば制御遅れ時間の2倍から10倍の時間が経過した時刻の値を予測する。このように短周期での消費電力量の予測をするものであり、従って、長周期の消費電力量の予測は不要である。
なお、上記のように、制御遅れ時間は、消費電力量の計測開始時から発電量の出力までであり、実測も可能である。
(【0031】以降は省略されています)

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