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公開番号2021027774
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210222
出願番号2019146587
出願日20190808
発明の名称スイッチの駆動回路
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02M 1/00 20070101AFI20210125BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】サージ検出部50を構成する複数のコンデンサの一部に故障が発生した場合であっても、スイッチSWの故障の発生を抑制できるスイッチの駆動回路を提供する。
【解決手段】駆動回路Drを構成するサージ検出部50は、低圧コンデンサ部51Lの端子電圧に基づいて、スイッチSWのスイッチング状態の切り替えに伴って発生するサージ電圧を検出する。駆動回路Drは、検出されたサージ電圧に基づいて、スイッチSWのスイッチング状態を切り替える場合におけるスイッチSWのスイッチング速度を設定し、複数のコンデンサの一部に故障が発生したと判定した場合、複数のコンデンサのいずれにも故障が発生していないと判定した場合よりもスイッチング速度を低く設定する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
スイッチ(SW)を駆動するスイッチの駆動回路(Dr)において、
前記スイッチに並列接続された複数のコンデンサの直列接続体を有し、2つに分割した該直列接続体のうち、低電位側の部分である低圧コンデンサ部(51L)の端子電圧に基づいて、前記スイッチのスイッチング状態の切り替えに伴って発生するサージ電圧を検出するサージ検出部(50)と、
前記サージ検出部により検出されたサージ電圧に基づいて、前記スイッチのスイッチング状態を切り替える場合における前記スイッチのスイッチング速度を設定する速度設定部と、
複数の前記コンデンサの一部に故障が発生したか否かを判定する故障判定部と、を備え、
前記速度設定部は、複数の前記コンデンサの一部に故障が発生したと判定された場合、複数の前記コンデンサのいずれにも故障が発生していないと判定された場合よりも前記スイッチング速度を低く設定するスイッチの駆動回路。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記速度設定部は、複数の前記コンデンサのいずれにも故障が発生していないと判定された場合、検出されたサージ電圧をその指令値にフィードバック制御すべく前記スイッチング速度を設定し、複数の前記コンデンサの一部に故障が発生したと判定された場合、前記フィードバック制御の実行を中止するとともに、前記スイッチング速度を、複数の前記コンデンサのいずれにも故障が発生していないと判定された場合に設定される前記スイッチング速度よりも低いスイッチング速度であって、前記スイッチの状態量に依存しない固定されたスイッチング速度を設定する請求項1に記載のスイッチの駆動回路。
【請求項3】
前記故障判定部は、前記スイッチの前回のスイッチング周期において前記サージ検出部により検出されたサージ電圧に対して、前記スイッチの今回のスイッチング周期において前記サージ検出部により検出されたサージ電圧が所定量を超えてずれたと判定した場合、複数の前記コンデンサの一部に故障が発生したと判定する請求項1又は2に記載のスイッチの駆動回路。
【請求項4】
前記故障判定部は、前記スイッチの前回のスイッチング周期において前記サージ検出部により検出されたサージ電圧に対して、前記スイッチの今回のスイッチング周期において前記サージ検出部により検出されたサージ電圧が前記所定量を超えて低下したと判定した場合、前記低圧コンデンサ部のショート故障、又は複数の前記コンデンサのうち前記低圧コンデンサ部以外のコンデンサである高圧コンデンサ部(51H)のオープン故障が発生したと判定し、
前記速度設定部は、前記低圧コンデンサ部のショート故障又は前記高圧コンデンサ部のオープン故障が発生したと判定された場合、複数の前記コンデンサのいずれにも故障が発生していないと判定された場合よりも前記スイッチング速度を低く設定する請求項3に記載のスイッチの駆動回路。
【請求項5】
前記故障判定部は、前記スイッチの複数のスイッチング周期それぞれにおいて前記サージ検出部により検出されたサージ電圧が同等であると判定した場合、複数の前記コンデンサの一部に故障が発生したと判定する請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイッチの駆動回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチの駆動回路に関する。
続きを表示(約 5,600 文字)【背景技術】
【0002】
この種の駆動回路としては、特許文献1に記載されているように、スイッチの主電極間に印加される電圧を検出する主電圧検出部と、主電圧検出部により検出された電圧に基づいてスイッチのゲートに電流を注入する制御電流源と、スイッチの主電極間に流れる電流に基づいて制御電流源の電流を調整する調整部とを備えるものが知られている。これにより、スイッチのオフ状態への切り替えに伴って発生するサージ電圧の抑制を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007−221863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サージ電圧は高電圧であるため、サージ電圧を検出する構成には高い耐圧性能が要求される。この要求を満たす構成として、複数のコンデンサの直列接続体を有するサージ検出部を備える駆動回路がある。詳しくは、この直列接続体は、スイッチに並列接続されており、2つに分割した直列接続体のうち、低電位側の部分が低圧コンデンサ部とされている。サージ検出部は、低圧コンデンサ部の端子電圧に基づいて、スイッチのスイッチング状態の切り替えに伴って発生するサージ電圧を検出する。そして、駆動回路は、検出されたサージ電圧に基づいて、スイッチのスイッチング状態を切り替える場合におけるスイッチのスイッチング速度を設定する。
【0005】
ここで、複数のコンデンサの一部に故障が発生し得る。この場合、サージ検出部により検出されたサージ電圧が、実際のサージ電圧から大きくずれてしまう。その結果、スイッチング速度を適正に設定することができず、スイッチの故障を招く懸念がある。
【0006】
本発明は、複数のコンデンサの一部に故障が発生した場合であっても、スイッチの故障の発生を抑制できるスイッチの駆動回路を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、スイッチを駆動するスイッチの駆動回路において、
前記スイッチに並列接続された複数のコンデンサの直列接続体を有し、2つに分割した該直列接続体のうち、低電位側の部分である低圧コンデンサ部の端子電圧に基づいて、前記スイッチのスイッチング状態の切り替えに伴って発生するサージ電圧を検出するサージ検出部と、
前記サージ検出部により検出されたサージ電圧に基づいて、前記スイッチのスイッチング状態を切り替える場合における前記スイッチのスイッチング速度を設定する速度設定部と、
複数の前記コンデンサの一部に故障が発生したか否かを判定する故障判定部と、を備え、
前記速度設定部は、複数の前記コンデンサの一部に故障が発生したと判定された場合、複数の前記コンデンサのいずれにも故障が発生していないと判定された場合よりも前記スイッチング速度を低く設定する。
【0008】
本発明では、複数のコンデンサの一部に故障が発生したと判定された場合、複数のコンデンサのいずれにも故障が発生していないと判定された場合よりもスイッチング速度が低く設定される。このため、サージ検出部により検出されたサージ電圧が、実際のサージ電圧から大きくずれてしまう状況下において、スイッチング速度を安全側に設定することができる。その結果、スイッチの故障の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態に係る回転電機の制御システムの全体構成図。
駆動回路の構成を示す図。
駆動回路の処理手順を示すフローチャート。
コンデンサに故障が発生していない場合におけるスイッチのドレイン及びソース間電圧等の推移を示すタイムチャート。
図4のα部分を拡大したタイムチャート。
低圧コンデンサのショート故障又は高圧コンデンサ部のオープン故障が発生した場合におけるドレイン及びソース間電圧等の推移を示すタイムチャート。
低圧コンデンサのオープン故障又は高圧コンデンサ部のショート故障が発生した場合におけるドレイン及びソース間電圧等の推移を示すタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る駆動回路を具体化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0011】
図1に示すように、制御システムは、回転電機10と、インバータ20と、回転電機10を制御対象とする制御部30とを備えている。本実施形態において、回転電機10は、星形結線された3相の巻線11を備えている。回転電機10は、例えば同期機である。
【0012】
回転電機10は、インバータ20を介して、直流電源21に接続されている。本実施形態において、直流電源21は蓄電池(具体的には例えば、2次電池)である。なお、直流電源21及びインバータ20の間には、平滑コンデンサ22が設けられている。
【0013】
インバータ20は、U,V,W相それぞれについて、上,下アームスイッチSWの直列接続体を備えている。本実施形態では、各スイッチSWとして、ユニポーラ素子であってかつSiCのNチャネルMOSFETが用いられている。各スイッチSWには、ボディダイオードDiが内蔵されている。
【0014】
各相において、上,下アームスイッチSWの接続点には、回転電機10の巻線11の第1端が接続されている。各相の巻線11の第2端は、中性点で接続されている。
【0015】
制御システムは、電源電圧検出部23を備えている。電源電圧検出部23は、平滑コンデンサ22の端子電圧を電源電圧VHrとして検出する。電源電圧検出部23の検出値は、制御部30に入力される。
【0016】
制御部30は、回転電機10の制御量をその指令値に制御すべく、インバータ20を制御する。制御量は、例えばトルクである。制御部30は、デッドタイムを挟みつつ上,下アームスイッチSWを交互にオン状態とすべく、上,下アームスイッチSWに対応する駆動信号SGを、上,下アームスイッチSWに対して個別に設けられた駆動回路Drに出力する。駆動信号SGは、スイッチのオン状態への切り替えを指示するオン指令と、オフ状態への切り替えを指示するオフ指令とのいずれかをとる。なお、駆動回路Drが提供する機能は、例えば、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ハードウェア、又はそれらの組み合わせによって提供することができる。
【0017】
続いて、図2を用いて、駆動回路Drについて説明する。
【0018】
駆動回路Drは、バッファ回路40及びゲート抵抗体41を備えている。ゲート抵抗体41は、抵抗値が可変とされている。バッファ回路40は、制御部30から駆動信号SGを取得し、取得した駆動信号SGがオン指令である場合、ゲート抵抗体41を介してスイッチSWのゲートに充電電流を供給する。これにより、スイッチSWのゲート電圧(すなわち、ソースに対するドレインの電位差)が閾値電圧Vth以上となり、スイッチSWがオン状態とされる。一方、バッファ回路40は、取得した駆動信号SGがオフ指令である場合、スイッチSWのゲートからゲート抵抗体41を介して放電電流を放出させる。これにより、スイッチSWのゲート電圧が閾値電圧Vth未満となり、スイッチSWがオフ状態とされる。
【0019】
駆動回路Drは、設定部42、オフ電圧検出部43、サージ指令算出部44、偏差算出部45及びサージ検出部50を備えている。サージ検出部50は、複数のコンデンサの直列接続体を備えている。この直列接続体は、スイッチSWに並列接続されている。この直列接続体は2つに分割され、そのうちの低電位側の部分が低圧コンデンサ部51Lとされ、残りの部分が高圧コンデンサ部51Hとされている。図2には、低圧コンデンサ部51Lが1つのコンデンサにより構成され、高圧コンデンサ部51Hが3つのコンデンサにより構成されている例を示す。スイッチSWのドレイン及びソース間電圧が複数のコンデンサにより分圧されることにより、各コンデンサの印加電圧をその許容上限値以下としつつ、高電圧となるサージ電圧を検出できる。なお、本実施形態において、各コンデンサの静電容量は互いに同じである。
【0020】
サージ検出部50は、サージ電圧検出部52を備えている。サージ電圧検出部52は、ピークホールド回路を備え、スイッチSWのオフ状態への切り替えに伴って発生する低圧コンデンサ部51Lの端子電圧のピーク値を、オフ状態への切り替えに伴って発生するサージ電圧(ドレイン及びソース間電圧のピーク値)として検出する。なお、検出されたサージ電圧Vphは、駆動信号SGとして次回のオフ指令が駆動回路Drに入力されるまでにリセットされる。
【0021】
オフ電圧検出部43は、スイッチSWがオフ状態とされている場合の低圧コンデンサ部51Lの端子電圧であるオフ時電圧を検出する。
【0022】
サージ指令算出部44は、検出されたオフ時電圧に基づいて、サージ指令値Vs*を算出する。サージ指令値Vs*は、電源電圧VHrよりも高くて、かつ、スイッチSWのドレイン及びソース間電圧の許容上限値以下の値に設定される。
【0023】
偏差算出部45は、今回のスイッチング周期において検出されたサージ電圧Vphをサージ指令値Vs*から差し引くことにより、電圧偏差ΔVsを算出する。設定部42は、算出された電圧偏差ΔVsに基づいて、次回のスイッチング周期においてスイッチSWをオフ状態に切り替える場合におけるゲート抵抗体41の抵抗値を設定する。具体的には、設定部42は、電圧偏差ΔVsを0にフィードバック制御するための操作量として、ゲート抵抗体41の抵抗値を設定する。このフィードバック制御は、例えば比例積分制御とすればよい。
【0024】
設定部42は、例えば、電圧偏差ΔVsが0よりも小さい場合において、電圧偏差ΔVsの絶対値が大きいときの抵抗値を電圧偏差ΔVsの絶対値が小さいときの抵抗値よりも大きく設定する。これにより、電圧偏差ΔVsの絶対値が大きいときにゲートから放出される放電電流が、電圧偏差ΔVsの絶対値が小さいときにゲートから放出される放電電流よりも小さくなる。すなわち、電圧偏差ΔVsの絶対値が大きいときのスイッチング速度が、電圧偏差ΔVsの絶対値が小さいときのスイッチング速度よりも低くなる。
【0025】
なお、本実施形態において、設定部42、オフ電圧検出部43、サージ指令算出部44及び偏差算出部45が速度設定部に相当する。
【0026】
設定部42は、図3に示すコンデンサ故障判定処理を実行する。この処理は、サージ検出部50を構成する複数のコンデンサの一部に故障が発生し得ることに鑑みたものである。
【0027】
つまり、高圧コンデンサ部51Hのオープン故障又は低圧コンデンサ部51Lのショート故障が発生し得る。この場合、サージ検出部50により検出されたサージ電圧Vphが、実際のサージ電圧よりも低くなってしまう(図6参照)。その結果、設定部42により設定されるゲート抵抗体41の抵抗値が、サージ電圧Vphをサージ指令値Vs*にフィードバック制御する上で適切な抵抗値よりも低くなり、実際のスイッチング速度が適切なスイッチング速度よりも高くなる。これにより、スイッチSWのオフ状態への切り替えに伴って発生するサージ電圧がその許容上限値を超えてしまい、スイッチSWが故障する懸念がある。そこで、本実施形態では、図3に示すコンデンサ故障判定処理が実行される。この処理は、例えば、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
【0028】
ステップS10では、複数のコンデンサの一部に故障が発生しているか否かを判定する。詳しくは、第1条件と第2条件とのうち、少なくとも一方が成立していると判定した場合、複数のコンデンサの一部に故障が発生していると判定する。
【0029】
まず、第1条件について説明すると、この条件は、今回のスイッチング周期において検出されたサージ電圧Vph(t)と、前回のスイッチングにおいて検出されたサージ電圧Vph(t−1)との差の絶対値が所定量ΔVtを超えたとの条件である。第1条件は、コンデンサの故障が発生した場合と発生していない場合とで、サージ電圧Vphが大きく変化することに鑑みたものである。
【0030】
図4に、各コンデンサに故障が発生していない場合におけるスイッチSWのドレイン及びソース間電圧Vds、低圧コンデンサ部51Lの端子電圧Vdet、検出されたサージ電圧Vph、及びスイッチSWのゲートの放電電流Igの推移を示す。また、図5は、図4の期間αについて、時間軸を拡大したタイムチャートである。なお、図4(a)には、サージ指令値Vs*が、スイッチSWのドレイン及びソース間電圧の許容上限値に設定される例を示す。
(【0031】以降は省略されています)

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