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公開番号2021025460
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210222
出願番号2019143872
出願日20190805
発明の名称圧縮機
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人
主分類F04B 39/12 20060101AFI20210125BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】HFO1123を含む作動媒体を用いた圧縮機及び冷凍サイクル装置の安全性を高める。
【解決手段】
冷凍サイクル回路に、二重結合を含み、かつ炭素を二つ有する冷媒ガスを含む作動流体を封入した冷凍サイクル装置における圧縮機であって、電動機要素2における通電部10を前記作動流体から隔離するための隔壁11を設けることで、前記通電部10は前記作動流体と異なる成分または組成の環境下に設置される構成としている。これにより、圧縮機の電動機要素2においてその通電部10でレイヤーショートが発生したとしても、作動流体に対して高エネルギが付加されることを回避できる。よって、例えばHFO1123を含む作動流体を用いた場合でも、作動流体が自己分解反応を起こすことを防止できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
作動流体を圧縮する圧縮機構と前記圧縮機構を駆動する電動機要素を備え、前記電動機要素における固定子巻線及び固定子巻線への給電部等の通電部を隔壁によって前記作動流体から隔離し、前記通電部を前記作動流体と異なる成分または組成の環境下に設置した構成とした圧縮機。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
圧縮機構部と電動機要素との間と、前記電動機構要素と大気雰囲気との間に隔壁を設け、前記電動機要素を作動流体から隔離する構成とした請求項1に記載の圧縮機。
【請求項3】
密閉容器内に圧縮機構とともに電動機要素を収納するとともに、前記電動機要素の通電部を作動流体から隔離する隔壁を設置した構成とした請求項1に記載の圧縮機。
【請求項4】
隔壁は、固定子における固定子積層板の上端面または下端面の外周側および内周側から立ち上がり、固定子巻線の上下コイルエンド部をそれぞれ個別に覆う構成とて、前記作動流体から前記通電部を隔離かる構成とした請求項3に記載の圧縮機。
【請求項5】
隔壁は、電動機要素の固定子積層板を含む固定子および固定子巻線、給電部等の通電部を一体に覆う構成として、作動流体から通電部を隔離する構成とした請求項3または4に記載の圧縮機。
【請求項6】
電動機要素の固定子と回転子との間に隔壁を設け、前記電動機要素の固定子及び固定子巻線、給電部等の通電部を大気雰囲気下に設置した請求項1に記載の圧縮機。
【請求項7】
圧縮機構部と電動機要素との間に隔壁を設け、前記電動機要素を大気雰囲気下に設置する構成とした請求項1に記載の圧縮機。
【請求項8】
電動機要素の通電部を設置する環境は、気体雰囲気とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧縮機。
【請求項9】
電動機要素の通電部を設置する環境は液体中とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧縮機。
【請求項10】
電動機要素を設置する環境を、原子価あるいは最外殻電子が閉殻となっている元素または分子を含む気体または液体を隔壁内に封入して構築した請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧縮機。
【請求項11】
電動機要素を設置する環境を、第18族元素を含む気体、または液体を隔壁内に封入して構築した請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧縮機。
【請求項12】
電動機要素を設置する環境を、窒素、二酸化炭素を含む気体、または液体を隔壁内に封入して構築した請求項1〜5または10、11のいずれか1項に記載の圧縮機。
【請求項13】
電動機要素を設置する環境は、大気圧下における熱伝導率が0.001〜0.3[W/mK]である気体を隔壁内に封入して構築した請求項1〜5または8〜12のいずれか1項に記載の圧縮機。
【請求項14】
電動機要素を設置する環境は、大気圧下における熱伝導率が0.05〜0.7[W/mK]である液体を隔壁内に封入して構築した請求項1〜5または8〜13のいずれか1項に記載の圧縮機。
【請求項15】
圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器とを環状に接続して冷凍サイクル回路を構成し、前記冷凍サイクル回路に、二重結合を含み、かつ炭素を二つ有する冷媒ガスを含む作動流体を封入するとともに、前記圧縮機を請求項1〜14のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機およびそれを用いた冷凍サイクル装置に関し、特にHFO1123等の二重結合を有するエチレン系フッ化炭化水素を含む作動媒体を用いる場合に好適な圧縮機と冷凍サイクル装置に関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、空気調和機等の冷凍サイクル装置は、圧縮機、必要に応じて四方弁、放熱器(または凝縮器)、キャピラリーチューブや膨張弁等の減圧器、蒸発器、等を配管接続して冷凍サイクルを構成し、その内部に作動媒体(冷媒)を循環させることにより、冷却または暖房作用を行っている。
【0003】
これらの冷凍サイクル装置における作動媒体としては、フロン類(フロン類はR○○またはR○○○と記すことが、米国ASHRAE34規格により規定されている。以下、R○○またはR○○○と示す)と呼ばれるメタンまたはエタンから誘導されたハロゲン化炭化水素が知られている。
【0004】
上記のような冷凍サイクル装置用作動媒体としては、R410Aが多く用いられているが、R410A冷媒の地球温暖化係数(GWP)は2090と大きく、地球温暖化防止の観点から問題がある。
【0005】
そこで、地球温暖化防止の観点からは、GWPの小さな作動媒体として、二重結合を有するエチレン系フッ化炭化水素を含む作動媒体、例えば、HFO1123(1,1,2−トリフルオロエチレン)や、HFO1132(1,2−ジフルオロエチレン)が提案されている(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2012/157764号
国際公開第2012/157765号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、HFO1123(1,1,2−トリフルオロエチレン)や、HFO1132(1,2−ジフルオロエチレン)は、R410Aなどの従来の作動媒体に比べて安定性が低く、ラジカルを生成した場合、自己分解反応により別の化合物に変化する恐れがある。自己分解反応は大きな熱放出を伴って圧力上昇するため、圧縮機や冷凍サイクル装置の信頼性を低下させる恐れがある。このため、HFO1123やHFO1132を圧縮機や冷凍サイクル装置に用いる場合には、この自己分解反応を抑制する必要がある。
【0008】
このような自己分解反応は、過度に高温高圧となった雰囲気下にて、高エネルギが付加されると、これが起点となって発生する。
【0009】
例えば、一例を挙げると、正常な運転条件下ではない状態、すなわち、凝縮器側の送風ファン停止、冷凍サイクル回路の閉塞等によって、吐出圧力(冷凍サイクルの高圧側)が過度に上昇する。
【0010】
このような状態下で圧縮機のロック異常が生じ、このロック異常下においても、圧縮機への電力供給が続けられると、圧縮機の電動機へ電力が過剰に供給され、電動機が異常に発熱する。その結果、電動機の固定子を構成する固定子巻線の絶縁が溶融破壊されて導線同士でレイヤーショートと呼ばれる現象を引き起こし、これが高エネルギ源となって自己分解反応を誘起することになる。
【0011】
そして、不均化自己分解反応が発生すると圧縮機内の圧力が異常に上昇し、圧縮機の信頼性が低下する恐れがある。
【0012】
本発明はこのような点に鑑みてなしたもので、HFO1123等の二重結合を有するエチレン系フッ化炭化水素を含む作動媒体を用いた圧縮機及び冷凍サイクル装置であって、その安全性を高いものとすることを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記目的を達成するため、その圧縮機は、電動機要素における通電部を作動流体から隔離するための隔壁を設けて、前記通電部を前記作動流体と異なる成分又は組成の流体下に設置した構成としている。そして、冷凍サイクル装置は上記圧縮機を用いた構成としている。
【0014】
これにより、通電部は前記作動流体と異なる成分または組成の環境下に位置するので、例えば作動流体としてHFO1123を含む冷媒を圧縮する圧縮機の電動機要素の通電部において、レイヤーショートが発生したとしても、前記作動流体に対して高エネルギが付加されることを回避でき、前記作動流体が自己分解反応を起こすことを防止できる。そして、冷凍サイクル装置の安全性や信頼性を高いものとすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、上記構成により、圧縮機の電動機要素の通電部においてレイヤーショートが発生したとしても、前記作動流体に対して高エネルギが付加されることを回避できるため、前記作動流体が自己分解反応を起こすことを防止でき、HFO1123等の二重結合を有するエチレン系フッ化炭化水素を含む作動媒体を用いても圧縮機及びそれを用いた冷凍サイクル装置の安全性や信頼性を高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施の形態1における圧縮機の概略構成図
本発明の実施の形態2、3における圧縮機の概略構成図
本発明の実施の形態4における圧縮機の概略構成図
本発明の実施の形態5における圧縮機の概略構成図
本発明の実施の形態6における圧縮機の概略構成図
本発明の実施の形態9における空気調和機の冷凍サイクル図
同空気調和機の室内機を示す概略断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
第1の発明は、圧縮機であり、この圧縮機は作動流体を圧縮する圧縮機構と前記圧縮機構を駆動する電動機要素を備え、前記電動機要素における固定子巻線及び固定子巻線への給電部等の通電部を隔壁によって前記作動流体から隔離し、前記通電部を前記作動流体と異なる成分または組成の環境下に設置した構成としている。
【0018】
これにより、通電部は前記作動流体と異なる成分または組成の環境下に位置するので、圧縮機の電動機要素の通電部においてレイヤーショートが発生したとしても、作動流体に対して高エネルギが付加されることを回避でき、例えばHFO1123を含む作動流体を用いた場合でも、作動流体が自己分解反応を起こすことを防止できる。すなわち、HFO1123等の二重結合を有するエチレン系フッ化炭化水素を含む作動媒体を用いても圧縮機の安全性や信頼性を高いものとすることができる。
【0019】
第2の発明は、第1の発明において、前記圧縮機構部と前記電動機要素との間と、前記電動機構要素と大気雰囲気との間に隔壁を設け、前記電動機要素を作動流体から隔離する構成としている。
【0020】
これにより、第1の発明と同様、電動機要素の通電部においてレイヤーショートが発生したとしても、作動流体に対して高エネルギが付加されることを回避でき、圧縮機の安全性や信頼性を高いものとすることができる。また、前記電動機要素の通電部を作動流体から隔離するために電動機要素の固定子と回転子との間に隔壁を設ける等のことをしなくてもよい。よって、電動機固定子と回転子との距離を現状通り小さいまま維持することができ、電動機の効率を高いものにすることができる。また、前記圧縮機構部と隔離する隔壁により前記回転子が作動流体や潤滑油の液滴と接触するのを防止できるため、撹拌損失を抑えることもできる。さらに、前記隔壁内の電動機要素設置環境下にある気体もしくは液体の熱膨張率を圧縮機構設置側の作動流体と同等レベルのものとしておけば、圧縮動作時における隔壁内の気体もしくは液体の圧力を圧縮機構部側の作動流体圧力と近い圧力にすることができ、作動流体と隔壁内環境間の圧力差を小さくして、隔壁のシール部で発生する摺動損失や粘性損失を抑えることもできる。
【0021】
第3の発明は、第1の発明において、前記電動機要素を圧縮機構とともに密閉容器内に収納するとともに、前記電動機要素の通電部を作動流体から隔離する隔壁を設置した構成としている。
【0022】
これにより、電動機要素を圧縮機構とともに密閉容器内に収納した形態のまま電動機要素の通電部を作動流体から隔離して作動流体に対し高エネルギが付加されることを回避でき、圧縮機の安全性や信頼性を高いものとすることができる。
【0023】
第4の発明は、第3の発明において、前記隔壁は、固定子における固定子積層板の上端面または下端面の外周側および内周側から立ち上がり、固定子巻線の上下コイルエンド部をそれぞれ個別に覆う構成として、前記作動流体から前記通電部を隔離した構成としている。
【0024】
これにより、作動流体から通電部を隔離する隔壁を、前記電動機積層板の上端面より上側または前記電動機積層板下端面よりも下側に集約することができる。よって、例えば電動機要素の固定子と回転子との間に隔壁を設ける等して通電部を隔離する必要がなく、前記電動機の固定子と回転子との間の距離を小さいままに保つことができ、圧縮機の信頼性を向上させつつ、電動機効率を高く保つことができる。
【0025】
第5の発明は、第3または第4の発明において、前記隔壁は、前記電動機要素の固定子積層板を含む固定子および固定子巻線、給電部等の通電部を一体に作動流体から隔離する構成として、作動流体から通電部を隔離する構成としている。
【0026】
これにより、隔壁をより簡易な構造とすることができる。また、電動機要素の通電部を覆う隔壁を封止する際に同種材料の接合となるために接合が容易となる。
【0027】
第6の発明は、第1の発明において、前記電動機要素の固定子と回転子との間に隔壁を設け、前記電動機要素の固定子及び固定子巻線、給電部等の通電部を大気雰囲気下に設置した構成としている。
【0028】
これにより、大気に対して電動機固定子の放熱を行いつつ、冷媒の漏洩を抑えることができ、電動機要素の効率および信頼性を向上することができる。
【0029】
第7の発明は、第1の発明において、前記圧縮機構部と前記電動機要素との間に隔壁を設け、前記電動機要素を大気雰囲気下に設置する構成としている。
【0030】
これにより、固定子及び固定子巻線、給電部等の通電部を部分的に回転子から隔離することなく電動機要素を大気雰囲気下に設置することができ、大気に対して電動機固定子の放熱を行いつつ、前記電動機固定子と回転子との距離を小さくすることができ、電動機の効率を向上させることができる。
(【0031】以降は省略されています)

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