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公開番号2021025161
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210222
出願番号2019144335
出願日20190806
発明の名称データ推定制御装置
出願人東芝三菱電機産業システム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類D21F 7/00 20060101AFI20210125BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】品質に結びつく問題を製造工程の早い段階で検出して、最終製品の品質を安定させるデータ推定制御装置を提供する。
【解決手段】実施形態は、第1センサーによって取得された第1データ、および、前記第1センサーが配置された製造工程よりも前の製造工程に配置された第2センサーによって取得された第2データを、それぞれ製造物の幅を複数に分割された短冊ごとに一連番号を付与し、前記第1データおよび前記第2データを前記一連番号に関連付けて格納する記憶部と、前記第1データおよび前記第2データ間の相関性の有無を検出し、第1相関関数を生成する相関性検出部と、前記一連番号ごとに前記第1相関関数に前記第2データを入力して、前記第1データの推定データである第3データを出力するデータ推定部と、前記第3データにもとづいて制御信号を生成する制御信号生成部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の製造工程を有する紙またはフィルムの製造ラインを制御するデータを推定するデータ推定制御装置であって、
少なくとも1つの第1センサーによって取得された第1データ、および、前記複数の製造工程のうち前記第1センサーが配置された製造工程よりも前の製造工程に配置された少なくとも1つの第2センサーによって取得された第2データを、それぞれ製造物の幅を複数に分割し分割された短冊ごとに一連番号を付与し、前記第1データおよび前記第2データを前記一連番号に関連付けて格納する記憶部と、
前記第1データおよび前記第2データ間の相関性の有無を検出し、第1の相関性を検出したときに、前記第1の相関性を有する第1相関関数を生成する相関性検出部と、
前記一連番号ごとに前記第1相関関数に前記第2データを入力して、前記第1データの推定データである第3データを出力するデータ推定部と、
前記第3データにもとづいて制御信号を生成する制御信号生成部と、
を備えたデータ推定制御装置。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記相関性検出部は、前記第1センサーが複数個設けられ、複数の前記第1センサーのそれぞれについての第1データが取得された場合には、複数の前記第1データのそれぞれについて、前記第2データとの相関性を検出する請求項1記載のデータ推定制御装置。
【請求項3】
前記相関性検出部は、前記第2センサーが複数個設けられ、複数の前記第2センサーのそれぞれについての第2データが取得された場合には、複数の前記第2データのそれぞれについて、前記第1データとの相関性を検出する請求項1または2に記載のデータ推定制御装置。
【請求項4】
前記短冊の分割数は、前記製造物の幅方向に沿って設けられた前記紙またはフィルムの原料の噴出口の数に応じて設定され、前記一連番号ごとの制御信号は、前記噴出口の開度を設定する請求項1〜3のいずれか1つに記載のデータ推定制御装置。
【請求項5】
前記記憶部は、
前記噴出口の開度を設定する前記制御信号である第4データを前記一連番号に関連付けて格納し、
前記相関性検出部は、
前記第1データおよび前記第4データ間の相関性の有無を検出し、第2の相関性を検出したときに、前記第2の相関性を有する第2相関関数を生成し、
前記データ推定部は、前記一連番号ごとに前記第2相関関数に前記第4データを入力して、前記第1データの推定データである第5データを出力し、
前記制御信号生成部は、前記第5データにもとづいて制御信号を生成する請求項4記載のデータ推定制御装置。
【請求項6】
前記相関性検出部は、前記第1データを取得した部位と同じ部位で取得された前記第2データを用いて前記第1の相関性を検出する請求項1〜5のいずれか1つに記載のデータ推定制御装置。
【請求項7】
前記記憶部は、前記複数の製造工程のうちのいずれかの製造工程に設けられた画像センサーである第3センサーによって取得された第6データをさらに前記一連番号に関連付けて記憶し、
前記第6データにもとづいて、前記第3センサーが設けられた前記いずれかの製造工程以前に生じた不具合を検出する特定位置通過時データ抽出部をさらに備えた請求項1〜6のいずれか1つに記載のデータ推定制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、製品の品質に関するデータを製造工程の早い段階で検出し、最終段階におけるデータを推定することで安定した品質で製品の製造を可能にするデータ推定制御装置に関する。
続きを表示(約 5,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、抄紙機やフィルムの製造ラインで製造される紙やフィルム製品の品質データの監視や制御は、抄紙機や製造ラインの最終工程に設置された専用センサーのデータを用いている。最終工程で取得されたデータは、最終製品の検査および品質の確認のため用いられ、さらにリップ開度へのフィードバック制御のために用いられる。
【0003】
このように、従来の紙等の製品の製造工程では、製造物が最終工程に到達しないとフィードバックのための制御出力や情報を生成することができず、安定した製品品質を実現するまで時間を要する。そのため、制御が発振する、といったような制御系の安定度の問題や、品質異常を生じた場合に早期に対応できないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平7−258990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施形態は、品質に結びつく問題を製造工程の早い段階で検出して、最終製品の品質を安定させるデータ推定制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係るデータ推定制御装置は、複数の製造工程を有する紙またはフィルムの製造ラインを制御するデータを推定する。このデータ推定制御装置は、少なくとも1つの第1センサーによって取得された第1データ、および、前記複数の製造工程のうち前記第1センサーが配置された製造工程よりも前の製造工程に配置された少なくとも1つの第2センサーによって取得された第2データを、それぞれ製造物の幅を複数に分割し分割された短冊ごとに一連番号を付与し、前記第1データおよび前記第2データを前記一連番号に関連付けて格納する記憶部と、前記第1データおよび前記第2データ間の第1の相関性の有無を検出し、前記第1の相関性を検出したときに、前記第1の相関性を有する第1相関関数を生成する相関性検出部と、前記一連番号ごとに前記相関関数に前記第2データを入力して、前記第1データの推定データである第3データを出力するデータ推定部と、前記第3データにもとづいて制御信号を生成する制御信号生成部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本実施形態では、品質に結びつく問題を製造工程の早い段階で検出して、最終製品の品質を安定させるデータ推定制御装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
抄紙機を例示する模式的な構成図である。
実施形態の紙のデータ推定制御装置を例示するブロック図である。
リップ開度制御を例示する概念図である。
図4(a)および図4(b)は、実施形態の紙のデータ推定制御装置の動作を説明するための概念図である。
図5(a)および図5(b)は、紙の製造工程の初期で生じる水切り模様の例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
以下では、主として、抄紙機によって紙を製造する場合について説明するが、実施形態は、樹脂製等のフィルム等の製造についても同様に適用することができる。
【0010】
図1は、抄紙機を例示する模式的な構成図である。
図1に示すように、抄紙機100は、紙類を製造する複数のパートを含む。これに限らないが、この例では、抄紙機100は、ワイヤパート、プレスパート、ドライヤパート、カレンダパートおよびリールパートを含んでいる。ワイヤパート(図1のWire Part)では、ワイヤシート上に、製造するペーパーの材料(水分を含んだパルプ)が噴出されており、シート状態で次工程に搬送される。プレスパート(図1のPress Part)では、シート状のパルプを厚さ方向に圧力をかけて脱水する。ドライヤパート(図1のDryer Part)では、脱水された材料を十分乾燥させる。カレンダパート(図1のCalender Part)では、乾燥されたシートに圧力をかける。リールパート(図1のReel Part)では、完成したシートをリールに巻き取る。
【0011】
抄紙機100の各パートのうち最終工程であるリールパートの直前には、少なくとも1つのセンサー1が設けられている。センサー(第1センサー)1は、たとえば坪量計、水分量計、厚さ計、および画像センサー等である。坪量計は、リールパートのリールに巻き取られる直前である最終製品の坪量を測定し、取得する。なお坪量とは、製品の単位面積当たりの重量である。水分量計は、最終製品に含有される水分量を検査データとして測定し、取得する。厚さ計は、最終製品の厚さを測定し、取得する。画像センサーは、カレンダパートから出力されてくる最終製品を撮像した画像データを取得する。撮像された画像データには、最終製品の穴や切断部分等の欠陥点の情報が含まれる。
【0012】
センサー1のうち、坪量計および水分量計は、紙の製品仕様の確認、判断のために必要とされるデータを取得するための専用センサーである。厚さ計や画像センサーは、光学的手段を用いた標準的に用いられる汎用センサーである。
【0013】
センサー1によって取得されるデータ(第1データ)は、最終製品が製品仕様を満たすか否かを判定するためのデータとして用いられるとともに、製品仕様からのばらつきや範囲等の統計的処理のための品質管理用のデータとしても用いられる。また、センサー1によって取得されるデータは、後に詳述するように、このデータの推定のためのデータベースにデータが十分蓄積されていないときには、リップ開度制御装置を制御するための制御信号を生成するのに用いられる。
【0014】
抄紙機100の各パートのうち初期の工程であるワイヤパートには、少なくとも1つのセンサー2が設けられている。センサー(第2センサー)2は、たとえば画像センサーである。画像センサーは、ワイヤパートにおいて形成された製造物の画像データ(第2データ)を取得する。この画像センサーでは、後に詳述するが、製造物の欠陥、変色、しわ等の品質異常のおそれがある画像を取得する。
【0015】
また、センサー2は、光の透過量を計測する光学式センサーである。この光学式センサーでは、ワイヤ上のパルプの光の透過量を測定して、水切り模様やその他の模様を検出する。
【0016】
センサー5,6は、抄紙機100のその他の工程中に設けられたセンサーである。センサー5,6は、いずれも画像センサーである。センサー5は、プレスパートの出側に設けられている。センサー5は、プレスパートから出力される製品の画像データを逐次取得する。センサー5によって取得され画像データは、プレスパートにおいて成形された製品の欠陥や変色、しわ等の製品の表面状態の異常等を検出するのに用いられる。
【0017】
センサー6は、ドライヤパートの出側に設けられている。センサー6は、ドライヤパートから出力される製品の画像データを逐次取得する。センサー6によって取得された画像データは、ドライヤパートにおいて成形された製品の欠陥や変色、しわ等の製品の表面状態の異常等を検出するのに用いられる。
【0018】
センサー5,6のような画像センサーは、上述に代えて、あるいは上述に加えて、他の工程に設けられてもよい。画像センサーは、最終製品に対する品質管理上のフィードバックや不具合解析等を行うのに必要な任意の工程の任意の箇所に設けることができる。
【0019】
抄紙機100は、リップ開度制御装置3およびデータ推定制御装置4に接続されている。上述したセンサー1,2,5,6の出力は、データ推定制御装置4に接続されており、データ推定制御装置4の出力は、リップ開度制御装置3に接続されている。
【0020】
リップ開度制御装置3は、ファンポンプ7を駆動して原料のパルプを、リップを介してワイヤパートのワイヤシート上に供給する。リップ開度制御装置3は、複数設けられたリップの開度をそれぞれ設定することによって、ワイヤ上に供給する原料パルプの供給量を調整する。リップは、原料パルプの噴出口であり、製品の幅方向にわたって、複数個配置されている。
【0021】
データ推定制御装置4は、センサー1,2,5,6の出力にもとづいて、リップの開度を設定する制御信号を演算し、演算しよって生成された制御信号をリップ開度制御装置3に供給する。データ推定制御装置4は、抄紙機100が動作することによって生成されたセンサー1,2のデータをデータベースとして記録する。センサー2によって取得されたデータは、データ推定制御装置4によって、センサー1で取得されたデータとの相関の有無を判定される。データ推定制御装置4は、センサー1,2のデータ間に相関がある場合には、相関があるデータの組について、センサー2のデータによって、センサー1のデータを推定する。データ推定制御装置4は、推定されたセンサー1のデータを用いて、センサー2よりも前段に設けられた制御対象に対してフィードバック制御を行う。
【0022】
センサー5,6によって取得されたデータは、データベースに集計されて、工程中の不具合解析等の品質管理用のデータとして活用される。
【0023】
データ推定制御装置4は、センサー1,2,5,6が出力するデータに加えて、リップ開度を設定する制御信号のデータをデータベースに蓄積し、他のセンサーが出力するデータと相関を取得するようにしてもよい。
【0024】
図2は、実施形態のデータ推定制御装置4を例示するブロック図である。
図2に示すように、データ推定制御装置4は、記憶部41と、相関性検出部43と、関係式抽出部44と、データ推定部45と、制御信号生成部46を、を備える。
【0025】
記憶部41には、図示しないインタフェース回路を介して、センサー1,2,5,6からのデータが入力される。記憶部41には、センサー1,2,5,6から入力したデータにもとづいて構成されたデータベース42が記憶されている。上述したように、センサー1,2は、それぞれ複数のセンサーから構成されている。
【0026】
センサー1は、最終製品の検査データを取得するためのセンサーである。センサー1は、坪量計、水分量計、厚さ計および画像センサーであるものとし、これらから出力されるデータをAセンサーのデータということがある。
【0027】
センサー2は、ワイヤパートの出側に設けられた複数のセンサーであり、センサー2は、画像センサーおよび光透過量センサーである。これらから出力されるデータをBセンサーのデータということがある。
【0028】
センサー5,6は、プレスパートおよびドライヤパートのそれぞれ出側に設けられた画像センサーである。プレスパートおよびドライヤパートからそれぞれ出力された製造物の画像データを取得する。センサー5,6もいずれも複数の画像センサーとしてもよいが、以下では、それぞれ1つの画像センサーであるものとする。なお、センサー5,6をそれぞれCセンサー、Dセンサーと呼ぶことがある。
【0029】
記憶部41には、抄紙機100が動作することによって、AセンサーのデータおよびBセンサーのデータが供給される。データ推定制御装置4は、図示しない処理部によって、AセンサーのデータおよびBセンサーのデータについて所定の関連付けを行って、データベース42を構築し、取得されたAセンサーのデータおよびBセンサーのデータを蓄積する。
【0030】
リップ開度を設定する制御信号のデータをデータベース42に格納する場合には、記憶部41は、制御信号生成部46によって生成されたリップ開度の制御信号のデータも記憶する。Aセンサーのデータとリップ開度の制御信号のデータとの相関性を有する相関関数を採用することによって、Aセンサーの位置よりも十分に前の工程において、より精度の高い制御を高速に実現することができる。
(【0031】以降は省略されています)

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