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公開番号2021022484
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210218
出願番号2019138107
出願日20190726
発明の名称配線部材
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01B 7/00 20060101AFI20210122BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】線状伝送部材と表面が金属などの無機物層である被着体とが良好に接着される技術を提供することを目的とする。
【解決手段】配線部材10は、伝送線本体22と前記伝送線本体22を覆う被覆層24とを有する線状伝送部材20と、表面に無機物層32を有する被着体30と、前記被覆層24と前記無機物層32との間に介在して前記被覆層24及び前記無機物層32に接着している接着剤40と、を備え、前記接着剤40は、分子構造中に樹脂側官能基及び無機物側官能基を含む化合物を含有し、前記樹脂側官能基が前記被覆層24を構成する樹脂と化学結合し、前記無機物側官能基が前記無機物層32を構成する無機物と化学結合している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
伝送線本体と前記伝送線本体を覆う被覆層とを有する線状伝送部材と、
表面に無機物層を有する被着体と、
前記被覆層と前記無機物層との間に介在して前記被覆層及び前記無機物層に接着している接着剤と、
を備え、
前記接着剤は、分子構造中に樹脂側官能基及び無機物側官能基を含む化合物を含有し、
前記樹脂側官能基が前記被覆層を構成する樹脂と化学結合し、
前記無機物側官能基が前記無機物層を構成する無機物と化学結合している、配線部材。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
請求項1に記載の配線部材であって、
前記無機物側官能基は、アルコキシ基であり、
前記化合物は、分子構造中に前記アルコキシ基と前記樹脂側官能基とをつなぐケイ素をさらに含む、配線部材。
【請求項3】
請求項1に記載の配線部材であって、
前記無機物は金属であり、
前記無機物側官能基はキレート基である、配線部材。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配線部材であって、
前記樹脂は、ポリ塩化ビニルであり、
前記樹脂側官能基は、アミノ基、チオール基、及びエポキシ基からなる群より選択された1種または2種以上の官能基である、配線部材。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配線部材であって、
前記樹脂は、ポリオレフィンであり、
前記樹脂側官能基は、アミノ基、チオール基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、及びエポキシ基からなる群より選択された1種または2種以上の官能基である、配線部材。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の配線部材であって、
前記化合物は分子鎖に前記樹脂側官能基及び前記無機物側官能基がそれぞれ複数結合したポリマーである、配線部材。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の配線部材であって、
前記被着体はシート状部材であり、
前記線状伝送部材が前記シート状部材における前記無機物層の主面上に配設されている、配線部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、配線部材に関する。
続きを表示(約 4,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、線状伝送部材が車両搭載部品に接着されたワイヤーハーネスを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019−85027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
線状伝送部材と表面が金属などの無機物層である被着体とが良好に接着されることが望まれている。
【0005】
そこで、線状伝送部材と表面が金属などの無機物層である被着体とが良好に接着される技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の配線部材は、伝送線本体と前記伝送線本体を覆う被覆層とを有する線状伝送部材と、表面に無機物層を有する被着体と、前記被覆層と前記無機物層との間に介在して前記被覆層及び前記無機物層に接着している接着剤と、を備え、前記接着剤は、分子構造中に樹脂側官能基及び無機物側官能基を含む化合物を含有し、前記樹脂側官能基が前記被覆層を構成する樹脂と化学結合し、前記無機物側官能基が前記無機物層を構成する無機物と化学結合している、配線部材である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、線状伝送部材と表面が金属などの無機物層である被着体とが良好に接着される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は実施形態にかかる配線部材を示す断面図である。
図2は図1の領域A1における模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本開示の配線部材は、次の通りである。
【0011】
(1)伝送線本体と前記伝送線本体を覆う被覆層とを有する線状伝送部材と、表面に無機物層を有する被着体と、前記被覆層と前記無機物層との間に介在して前記被覆層及び前記無機物層に接着している接着剤と、を備え、前記接着剤は、分子構造中に樹脂側官能基及び無機物側官能基を含む化合物を含有し、前記樹脂側官能基が前記被覆層を構成する樹脂と化学結合し、前記無機物側官能基が前記無機物層を構成する無機物と化学結合している、配線部材である。樹脂側官能基が被覆層を構成する樹脂と化学結合し、無機物側官能基が無機物層を構成する無機物と化学結合していることによって、電線と被着体とが良好に接着される。
【0012】
(2)前記無機物側官能基は、アルコキシ基であり、前記化合物は、分子構造中に前記アルコキシ基と前記樹脂側官能基とをつなぐケイ素をさらに含んでもよい。これにより、接着剤が無機物層に良好に接着される。
【0013】
(3)前記無機物は金属であり、前記無機物側官能基はキレート基であってもよい。これにより、金属とキレート基とがキレート錯体を形成しつつ化学結合することによって、接着剤が金属製の無機物層に良好に接着される。
【0014】
(4)前記樹脂は、ポリ塩化ビニルであり、前記樹脂側官能基は、アミノ基、チオール基、及びエポキシ基からなる群より選択された1種または2種以上の官能基であってもよい。これにより、接着剤がポリ塩化ビニル製の被覆層に良好に接着される。
【0015】
(5)前記樹脂は、ポリオレフィンであり、前記樹脂側官能基は、アミノ基、チオール基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、及びエポキシ基からなる群より選択された1種または2種以上の官能基であってもよい。これにより、接着剤がポリオレフィン製の被覆層に良好に接着される。
【0016】
(6)前記化合物は分子鎖に前記樹脂側官能基及び前記無機物側官能基がそれぞれ複数結合したポリマーであってもよい。これにより、一の化合物における官能基の数が多くなることによって、接着性の向上が図られる。
【0017】
(7)前記被着体はシート状部材であり、前記線状伝送部材が前記シート状部材における前記無機物層の主面上に配設されていてもよい。これにより、シート状部材における無機物層に線状伝送部材が良好に接着される。
【0018】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の配線部材の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0019】
[実施形態]
以下、実施形態に係る配線部材10について説明する。図1は実施形態1にかかる配線部材10を示す断面図である。図2は図1の領域A1における模式図である。図2は接着剤40に含まれる化合物が被覆層24及び無機物層32と化学結合している様子を示す模式図である。
【0020】
配線部材10は、線状伝送部材20と被着体30と接着剤40とを備える。配線部材10は、例えば車両に搭載される。配線部材10は、車両における電気部品などをつなぐ配線として用いられる。
【0021】
線状伝送部材20は、電気又は光等を伝送する線状の部材であればよい。線状伝送部材20は、伝送線本体22と被覆層24とを有する。伝送線本体22は、電気又は光を伝送する。被覆層24は、伝送線本体22を覆う。被覆層24のうち最外層は樹脂層である。例えば、線状伝送部材20は、電線であってもよい。電線は、伝送線本体22としての芯線と、被覆層24としての絶縁層とを含む。芯線は、金属等の導電部材によって形成された線状導体である。絶縁層は、芯線の周囲を覆う絶縁部分である。例えば、線状伝送部材20は、電線の他、シールド線、ツイスト線、エナメル線、光ファイバ等であってもよい。
【0022】
被着体30は、表面に無機物層32を有する。ここでは、かかる無機物層32が金属層であるものとして説明される。無機物層32は、例えば、ガラス層などであってもよい。被着体30には線状伝送部材20が固定される。
【0023】
ここでは被着体30はシート状部材30であるものとして説明される。被着体30は、例えばパネルなどであってもよい。シート状部材30における一方主面が金属層32とされる。なお、シート状部材30は、金属層32のみを含む単層構造を有していてもよい。またシート状部材30は、金属層32に別の層が積層された複層構造を有していてもよい。金属層32に積層される層は、金属層32とは別種の金属を材料とした金属層であってもよいし、樹脂層であってもよい。
【0024】
複数の線状伝送部材20がシート状部材30における金属層32の主面上に配設されている。これにより、配線部材10は扁平配線部材10とされる。例えば複数の線状伝送部材20は、シート状部材30上において車両における経路に沿った状態に配線されているとよい。例えば、複数の線状伝送部材20は、シート状部材30上において曲がって配設されていてもよい。また例えば、複数の線状伝送部材20は、接続先となる各電気部品の位置に応じて分岐していてもよい。この場合、シート状部材30上に分岐部分が固定されていてもよい。またシート状部材30上において複数の線状伝送部材20が複数層積層されていてもよい。またシート状部材30上において複数の線状伝送部材20が交差していてもよい。
【0025】
各線状伝送部材20の端部はコネクタ等を介して電気部品等に接続される。線状伝送部材20の端部はシート状部材30から外方に延出していてもよい。またシート状部材30上にコネクタ等が設けられていてもよい。
【0026】
接着剤40は、被覆層24と無機物層32との間に介在する。図1に示す例では、接着剤40は、無機物層32の表面全体に設けられているが、このことは必須の構成ではない。接着剤40は、被覆層24と無機物層32との間に設けられていれば、無機物層32の表面の一部に設けられていてもよい。例えば、接着剤40は、被覆層24及び無機物層32に接着している。かかる接着剤40の主成分は、特に限定されるものではない。接着剤40の主成分は、エポキシ樹脂、シリコーン、変性シリコーン、アクリル系樹脂、シアノアクリレート系樹脂などであってもよい。接着剤40は、以下の化合物C1(式(1)の化合物)を含有している。
【0027】
【0028】
ただし、式(1)中におけるUは樹脂側官能基である。式(1)中におけるVは任意の分子鎖である。式(1)中におけるWは無機物側官能基である。つまり、化合物C1は、分子構造中に、樹脂側官能基U及び無機物側官能基Wを両方含む化合物である。
【0029】
樹脂側官能基Uが被覆層24を構成する樹脂と化学結合している。無機物側官能基Wが無機物層32を構成する無機物(ここでは金属層32を構成する金属)と化学結合している。樹脂側官能基Uと被覆層24を構成する樹脂との化学結合、及び無機物側官能基Wと無機物層32を構成する無機物との化学結合の種類は特に限定されるものではない。また樹脂側官能基Uと被覆層24を構成する樹脂との化学結合、及び無機物側官能基Wと無機物層32を構成する無機物との化学結合の種類は同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、各化学結合の種類は、共有結合、イオン結合、及びファンデルワールス力からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化学結合であってもよい。
【0030】
無機物側官能基Wは、アルコキシ基であってもよい。アルコキシ基の種類は、特に限定されるものではない。例えば、アルコキシ基として、メトキシ基、又はエトキシ基などであってもよい。また一の原子に結合するアルコキシ基の数は、1つであってもよいし、2つであってもよいし、3つであってもよい。つまり、アルコキシ基は、モノアルコキシ基であってもよいし、ジアルコキシ基(ジメトキシ基、ジエトキシ基など)であってもよいし、トリアルコキシ基(トリメトキシ基、トリエトキシ基など)であってもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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