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公開番号2021019409
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210215
出願番号2019133127
出願日20190718
発明の名称モータ
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人
主分類H02K 5/00 20060101AFI20210118BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】重量の増大を抑制するとともにブラシで発生する電磁ノイズが漏れることを抑制できるモータを提供する。
【解決手段】モータ部10は、導電性のヨークハウジング11と、回転軸14及び回転軸14と一体回転する整流子17を備えヨークハウジング11の内側に配置された電機子13と、整流子17に摺接する給電用のブラシ25とを有する。出力部40は、ブラシ25が内側に配置されるハウジング41を有し電機子13の回転を出力する。樹脂製のカバー60は、ハウジング41の外側面を覆いハウジング41の外側で回転軸14の軸方向X1と直交する方向にブラシ25と重なる部位を有する。ハウジング41は、絶縁性の樹脂よりなる。カバー60は、導電性が付与されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導電性のヨークハウジング(11)と、回転軸(14)及び前記回転軸と一体回転する整流子(17)を備え前記ヨークハウジングの内側に配置された電機子(13)と、前記整流子に摺接する給電用のブラシ(25)とを有するモータ部(10)と、
前記ブラシが内側に配置されるハウジング(41)を有し前記電機子の回転を出力する出力部(40)と、
前記ハウジングの外側面を覆い前記ハウジングの外側で前記回転軸の軸方向(X1)と直交する方向に前記ブラシと重なる部位を有する樹脂製のカバー(60,60A)と
を備え、
前記ハウジングは、絶縁性の樹脂よりなり、
前記カバーは、導電性が付与されているモータ。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記カバーは、前記カバーに導電性を付与する導電部(91)を有する請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記導電部は、前記カバーの表面を覆う導電性の金属膜である請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記導電部は、前記ヨークハウジングに接触するヨーク接地部(92)を有する請求項2又は請求項3に記載のモータ。
【請求項5】
前記出力部は、前記回転軸の回転が伝達されるウォーム軸(52)を含み前記ハウジングの内側に配置される減速機構(51)と、前記ハウジングの内側に配置され前記ウォーム軸を軸支する軸受(55)とを有し、
前記回転軸と前記ウォーム軸とは電気的に接続されており、
前記軸受は、導電性の金属よりなり前記ウォーム軸と電気的に接続されており、
前記ハウジングは、前記軸受を前記ハウジングの外部に露出させる露出孔(48)を有し、
前記導電部は、前記露出孔から露出した前記軸受に接触する軸受接地部(93)を有する請求項4に記載のモータ。
【請求項6】
前記カバーは、前記回転軸の回転軸線(L1)回りの周方向に複数に分割されている請求項1から請求項5の何れか1項に記載のモータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、モータに関する。
続きを表示(約 6,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、車両には様々な電子機器が多数搭載されている。そのため、電子機器への影響を考慮して、モータから放射される電磁ノイズを低減することが望まれている。例えば、特許文献1に記載されたモータは、回転される電機子を有するモータ部と、電機子の回転を外部に出力する出力部とを有する。モータ部は、電機子が内側に配置されるヨークハウジングと、電機子の整流子に摺接する給電用のブラシとを有する。出力部は、ブラシが内側に配置されるハウジングを有する。そして、ハウジングを金属製とすることにより、ブラシにおいて発生される電磁ノイズがモータの外部に漏れることを当該ハウジングによって抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018−121420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ハウジングを金属製とすると、ブラシにおいて発生される電磁ノイズがモータの外部に漏れることを抑制できるものの、ハウジングの重量が増大されるためにモータの重量が増大されてしまうという問題があった。また、ハウジングを金属製にした場合、ブラシ等の電機子に給電するための部品とハウジングとの絶縁を確保するために、例えば、ハウジングの内面と当該部品との間にクリアランスを設けることがある。すると、ハウジングが大型化されてしまい、その結果、モータの重量が増大されてしまうという問題が生じる。
【0005】
本開示の目的は、重量の増大を抑制するとともにブラシで発生する電磁ノイズが漏れることを抑制できるモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のモータは、導電性のヨークハウジング(11)と、回転軸(14)及び前記回転軸と一体回転する整流子(17)を備え前記ヨークハウジングの内側に配置された電機子(13)と、前記整流子に摺接する給電用のブラシ(25)とを有するモータ部(10)と、前記ブラシが内側に配置されるハウジング(41)を有し前記電機子の回転を出力する出力部(40)と、前記ハウジングの外側面を覆い前記ハウジングの外側で前記回転軸の軸方向(X1)と直交する方向に前記ブラシと重なる部位を有する樹脂製のカバー(60,60A)とを備え、前記ハウジングは、絶縁性の樹脂よりなり、前記カバーは、導電性が付与されている。
【0007】
上記態様によれば、ハウジングは、樹脂よりなるため、従来の金属製のハウジングに比べて重量が小さい。従って、ハウジングによってモータの重量が増大されることを抑制できる。また、ハウジングは、絶縁性の樹脂よりなるため、ハウジングの内側に配置されるブラシ等の電機子に給電するための部品とハウジングとは近接もしくは接触しても電気的に接続されない。従って、ハウジングの内面と当該部品との間に、ハウジングと当該部品とを絶縁するためのクリアランスを設けなくてもよい。よって、ハウジングが大型化されることを抑制できる。また、カバーは樹脂よりなるため、カバーを備えたことによるモータの重量の増大が抑制される。そして、カバーには導電性が付与されているため、ブラシで発生する電磁ノイズがモータの外部に漏れることをカバーによって抑制できる。これらのことから、モータの重量の増大を抑制するとともにブラシで発生する電磁ノイズがモータの外部に漏れることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
(a)は一実施形態におけるモータの正面図、(b)は同モータの側面図、(c)は同モータの背面図、(d)は同モータの側面図。
一実施形態におけるモータの分解斜視図。
一実施形態におけるモータの一部を模式的に示す断面図。
一実施形態におけるモータの一部を模式的に示す断面図。
一実施形態におけるハウジングにカバーが装着される工程を説明する斜視図。
変更例におけるモータの斜視図。
変更例におけるモータの分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、モータの一実施形態について説明する。
図1(a)に示す本実施形態のモータ1は、例えば、車両に搭載されるパワーシート装置において、シートの背もたれ部の角度を調整する機構の駆動源に用いられるものである。モータ1は、回転力を発生させるモータ部10と、モータ部10に連結されてモータ部10で発生された回転力を出力する出力部40と、出力部40の外周を覆うカバー60とを有する。
【0010】
[モータ部の構成]
図1(a)及び図2に示すように、モータ部10の外郭であるヨークハウジング11は、導電性の金属よりなる。ヨークハウジング11は、有底筒状をなしている。ヨークハウジング11は、同ヨークハウジング11の底部と反対側の開口端部から外周側に延びるフランジ部11aを有する。
【0011】
ヨークハウジング11の内周面には永久磁石12が固定されている。また、ヨークハウジング11の内側には、永久磁石12よりも内側となる位置に電機子13が配置されている。電機子13は、回転軸14と、回転軸14に一体回転可能に固定された電機子コア15と、電機子コア15に巻回されたコイル16と、回転軸14に一体回転可能に固定された整流子17とを備えている。回転軸14は、導電性の金属よりなる。回転軸14の基端部は、ヨークハウジング11の底部中央に設けられた図示しない軸受に軸支されている。また、回転軸14の先端部は、ヨークハウジング11の開口部から出力部40の内部に突出している。整流子17は、回転軸14において電機子コア15よりも出力部40側に位置している。コイル16は、整流子17に電気的に接続されている。
【0012】
ヨークハウジング11の開口部には、ブラシ装置20が配置されている。ブラシ装置20は、絶縁性の樹脂材料よりなるブラシホルダ21を有する。ブラシホルダ21は、ヨークハウジング11の開口部を略閉塞するブラシ保持部22と、回転軸14の軸方向X1と直交する方向においてフランジ部11aよりも外周側に位置するコネクタ部23とを有する。ブラシ保持部22とコネクタ部23とは一体に形成されている。なお、「回転軸14の軸方向X1」は、回転軸14の回転軸線L1と平行な方向であり、以下、単に「軸方向X1」と記載する。
【0013】
ブラシ保持部22は、軸方向X1から見てフランジ部11aの外形よりも一回り小さい外形を有する。回転軸14の先端側の部位は、ブラシ保持部22を軸方向X1に貫通するとともに、ブラシ保持部22に保持された図示しない軸受にて軸支されている。
【0014】
ブラシ保持部22は、整流子17の外周面に摺接する複数の給電用のブラシ25を保持している。なお、図1(a)には、複数のブラシ25のうち1つのみを図示している。ブラシ装置20がヨークハウジング11の開口部に配置された状態においては、ブラシ保持部22にて保持されたブラシ25は、軸方向X1においてフランジ部11aよりも回転軸14の先端側に位置する。
【0015】
コネクタ部23は、軸方向X1の一方側であって、出力部40と反対側、即ちヨークハウジング11の底部側に開口する有底筒状をなしている。コネクタ部23には、外部の電源装置に電気的に接続された外部コネクタ31が嵌入されることにより接続される。
【0016】
ブラシホルダ21は、導電性の金属板材から形成された図示しない複数のターミナルを保持している。各ターミナルの一端部は、コネクタ部23の内側に露出している。また、複数のターミナルのうち給電用のターミナルには、対応するブラシ25が電気的に接続されている。従って、コネクタ部23に外部コネクタ31が嵌入されると、各ターミナルが当該外部コネクタ31に電気的に接続される。そして、コネクタ部23に接続された外部コネクタ31を介して外部の電源装置から供給される電流は、給電用のターミナル、ブラシ25及び整流子17を介してコイル16に供給される。
【0017】
[出力部の構成]
図1(a)、図1(b)及び図2に示すように、出力部40は、ブラシ25が内側に配置されるハウジング41を有し電機子13の回転を出力する。ハウジング41は、内側に収容空間を有する収容部42と、収容部42の開口部を閉塞する蓋部43とを有する。収容部42及び蓋部43は、絶縁性の樹脂よりなる。
【0018】
収容部42は、フランジ部11aに当接し軸方向X1に延びる筒状のブラシホルダ収容部44と、ブラシホルダ収容部44におけるヨークハウジング11と反対側の軸方向X1の端部に一体に設けられたギヤ収容部45とを有する。蓋部43は、ギヤ収容部45の開口部を閉塞するとともに、複数の螺子46にてギヤ収容部45に固定されている。
【0019】
収容部42は、ブラシホルダ収容部44が軸方向X1からフランジ部11aに当接した状態で螺子47により同フランジ部11aと固定されることにより、ヨークハウジング11と固定されている。即ち、出力部40は、ブラシホルダ収容部44とフランジ部11aとが螺子47にて固定されることにより、モータ部10と一体化されている。ブラシホルダ収容部44の内部には、ブラシ保持部22におけるフランジ部11aよりもヨークハウジング11の外側に位置する部分が収容されている。そして、ブラシ25は、ブラシホルダ収容部44の内側に位置する。更に、ブラシホルダ収容部44の内部には、回転軸14の先端部が配置されている。また、コネクタ部23は、ハウジング41の外側に配置されるとともに、軸方向X1と直交する方向にブラシホルダ収容部44と隣り合っている。
【0020】
ギヤ収容部45の内部には、電機子13の回転を減速する減速機構51が収容されている。減速機構51は、回転軸14と同軸上に配置されるウォーム軸52と、ウォーム軸52と噛み合う第1ギヤ53と、第1ギヤ53と噛み合う第2ギヤ54とを有する。
【0021】
ウォーム軸52は、導電性の金属よりなる。ウォーム軸52の基端部は、収容部42の内部に配置された軸受55によって軸支されている。ウォーム軸52の先端部は、収容部42の内部に配置された軸受56によって軸支されている。軸受55は、導電性の金属よりなる。本実施形態では、軸受55は、円環状の滑り軸受である。軸受55は、同軸受55の内周面がウォーム軸52の外周面に摺動可能に接触することにより、ウォーム軸52と電気的に接続されている。
【0022】
また、ウォーム軸52の基端部は、ブラシホルダ収容部44の内部に配置されたクラッチ等の連結部材57によって回転軸14の先端部と連結されている。電機子13の回転、即ち回転軸14の回転は、連結部材57を介してウォーム軸52に伝達される。回転軸14とウォーム軸52とは、連結部材57を介して電気的に接続されている。
【0023】
第1ギヤ53は、ウォーム軸52と噛み合う略円板状の大径歯車53aと、大径歯車53aと一体に形成され同大径歯車53aよりも小径の略円板状をなす小径歯車53bとを有する。大径歯車53aと小径歯車53bとは同軸に形成されている。第2ギヤ54は、略円板状をなすとともに、小径歯車53bと噛み合っている。
【0024】
第2ギヤ54の軸中心には、同第2ギヤ54と一体回転する出力軸58が設けられている。出力軸58の先端部は、収容部42の底部からハウジング41の外部に露出している。出力軸58の先端部は、シートの背もたれ部の角度を調整するための図示しない駆動機構に連結可能である。なお、図1(a)において、出力軸58の基端部は紙面奥側に位置し、出力軸58の先端部は紙面手前側に位置する。
【0025】
図1(a)、図4及び図6に示すように、ハウジング41は、軸受55をハウジング41の外部に露出させる露出孔48を有する。図4は、図1(a)における4−4断面図である。本実施形態では、ハウジング41は2つの露出孔48を有する。2つの露出孔48は、ハウジング41において軸受55と同軸受55の径方向に重なる位置に形成されている。本実施形態では、2つの露出孔48は、収容部42において軸受55と出力軸58の軸方向X2に重なる位置に設けられている。なお、以下、「出力軸58の軸方向X2」を、単に「軸方向X2」と記載する。また、当該露出孔48は、収容部42において、軸方向X2と平行をなす軸受55の直径方向の両側に1つずつ設けられている。各露出孔48は、収容部42を貫通し収容部42の内外を連通する貫通孔である。
【0026】
[カバーの構成]
図1(a)〜図1(d)及び図2に示すように、カバー60は、ハウジング41の外側面を覆いハウジング41の外側で軸方向X1と直交する方向にブラシ25と重なる部位を有する。カバー60には、導電性が付与されている。なお、図1(a)〜図1(d)、図2〜図5においては、カバー60の形状の理解を促すために、カバー60にドットを付している。
【0027】
カバー60は樹脂製である。本実施形態では、カバー60は、金属めっきが可能な樹脂よりなる。カバー60の樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂等が挙げられるが、これ以外の樹脂材料であってもよい。
【0028】
カバー60は、コネクタ部23を含めブラシホルダ収容部44の外周を囲む略筒状をなしている。カバー60は、回転軸14の回転軸線L1回りの周方向に2つに分割されている。本実施形態では、カバー60は、軸方向X2に2つに分割されている。即ち、カバー60は、軸方向X1と直交する方向であって軸方向X2と平行な方向の両側からブラシホルダ収容部44を挟む第1分割部71及び第2分割部81から構成されている。第1分割部71と第2分割部81とは、軸方向X1と平行に延び互いに重ね合わされる合わせ面71a,81aを有する。本実施形態では、軸方向X2において、出力軸58の先端側に位置する分割部を第1分割部71、出力軸58の基端側に位置する分割部を第2分割部81とする。
【0029】
第1分割部71は、ハウジング41におけるブラシホルダ収容部44の外側面を被覆するハウジング被覆部72と、コネクタ部23の外側面を被覆するコネクタ被覆部73とを有する。ハウジング被覆部72とコネクタ被覆部73とは一体に形成されている。
【0030】
また、第1分割部71は、2つの固定凸部74と、2つの固定爪75とを有する。2つの固定凸部74は、ハウジング被覆部72におけるコネクタ被覆部73と反対側の端部の外側面から、回転軸14の軸方向X1と直交し且つ軸方向X2と直交する方向に突出している。また、2つの固定凸部74は、軸方向X1に離れて並んでいる。2つの固定爪75のうち一方の固定爪75は、ハウジング被覆部72における2つの固定凸部74が設けられた側と反対側の端部の外側面から延出されている。他方の固定爪75は、コネクタ被覆部73におけるハウジング被覆部72と反対側の端部の外側面から延出されている。2つの固定爪75は、軸方向X1に互いにずれた位置に位置する。各固定爪75は、軸方向X2に沿って第2分割部81側に延びている。そして、各固定爪75の先端部は、合わせ面71aよりも第2分割部81側に位置する。各固定爪75における合わせ面71aよりも第2分割部81側に突出した部分には、固定孔76が形成されている。固定孔76は、回転軸14の軸方向X1と直交し且つ軸方向X2と直交する方向に固定爪75を貫通している。各固定爪75は、各々の基端部に対して各々の先端部が固定孔76の貫通方向にずれるように弾性変形可能である。なお、固定凸部74及び固定爪75は、第1分割部71と一体に形成されている。
(【0031】以降は省略されています)

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