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公開番号2021015157
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210212
出願番号2019128667
出願日20190710
発明の名称光ファイバアレイ
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G02B 6/24 20060101AFI20210115BHJP(光学)
要約【課題】光ファイバへの応力を緩和することができる光ファイバアレイを提供する。
【解決手段】光ファイバアレイ1は、溝基板2と、押さえ基板である蓋3と、樹脂4と、を備え、複数の光ファイバFは、複数の光ファイバ心線F1、複数の個別被覆部F2、及びリボン被覆部F3、を含んでおり、複数の光ファイバは、一端において複数の光ファイバ心線が露出した第1露出部E1と、第1露出部とリボン被覆部との間に複数の個別被覆部が露出した第2露出部E2と、を有し、溝基板の複数の溝2bのそれぞれには、複数の光ファイバ心線のそれぞれが配置されており、複数の溝及び下面3bは、第1露出部の複数の光ファイバ心線を挟み、樹脂は、第1露出部の複数の光ファイバ心線と、第2露出部の複数の個別被覆部の一部と、を覆う。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
それぞれ互いに並行に並ぶ複数の光ファイバを含む光ファイバアレイであって、
平面状の上面と、前記上面の面内に形成された互いに平行な複数の溝と、を有する溝基板と、
平面状の下面を有する押さえ基板と、
前記複数の溝、並びに前記溝基板及び前記押さえ基板の間に充填される樹脂と、
を備え、
前記複数の光ファイバは、複数の光ファイバ心線、複数の前記光ファイバ心線のそれぞれの外周を被覆する複数の個別被覆部、及び、前記複数の個別被覆部の周囲を覆い、それぞれ互いに並行に束ねるリボン被覆部、を含んでおり、
前記複数の光ファイバは、一端において前記複数の光ファイバ心線が露出した第1露出部と、前記第1露出部と前記リボン被覆部との間に前記複数の個別被覆部が露出した第2露出部と、を有し、
前記溝基板の前記複数の溝のそれぞれには、前記複数の光ファイバ心線のそれぞれが配置されており、
前記複数の溝及び前記下面は、前記第1露出部の前記複数の光ファイバ心線を挟み、
前記樹脂は、前記第1露出部の前記複数の光ファイバ心線と、前記第2露出部の前記複数の個別被覆部の一部と、を覆う、
光ファイバアレイ。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記第2露出部の長さは1mm以上且つ10mm以下である、
請求項1に記載の光ファイバアレイ。
【請求項3】
前記複数の溝の前記個別被覆部側の端部は、前記光ファイバが延びる方向に対して傾斜している、
請求項1または請求項2に記載の光ファイバアレイ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の一側面は、光ファイバアレイに関するものである。
続きを表示(約 9,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、8本の光ファイバを整列する8本のガイド溝が形成されたガイド溝基板と、8本のガイド溝のそれぞれに整列された8本の光ファイバを押さえる上板とを備えた光ファイバアレイが記載されている。8本のガイド溝に整列されると共に上板に押さえられた8本の光ファイバは、光学接着剤によってガイド溝基板及び上板に固定されている。光ファイバアレイを構成する光ファイバとしては、4本の光ファイバ素線が紫外線硬化型プラスチックによってまとめて被覆されてテープ状とされた2つのファイバリボンが用いられている。各ファイバリボンからは4本の光ファイバ素線が延び出しており、延び出した各光ファイバ素線がガイド溝基板のガイド溝のそれぞれに入り込んだ状態で固定されている。ガイド溝基板の各ガイド溝が形成されたガイド溝形成部は、ガイド溝基板のガイド溝が形成されていない部分よりも高い位置に設けられており、ガイド溝基板のガイド溝が形成されていない部分には各ファイバリボンの外被が載せられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000−171657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した光ファイバアレイでは、ファイバリボンから複数の光ファイバ素線がガイド溝形成部に向かって延び出しており、ガイド溝に挿入された各光ファイバ素線からファイバリボンまでの間の部分がガイド溝基板から浮いた状態とされている。よって、各光ファイバ素線におけるガイド溝からファイバリボンまでの間に延びる部分に大きな応力がかかることがある。特に、ファイバリボンから延び出す各光ファイバ素線の根元部に大きな応力がかかることがあり、ファイバリボンと各光ファイバ素線との間の根元部が大きな応力によって折れる懸念がある。
【0005】
本開示の一側面は、光ファイバへの応力を緩和させることができる光ファイバアレイを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係る光ファイバアレイは、それぞれ互いに並行に並ぶ複数の光ファイバを含む光ファイバアレイであって、平面状の上面と、上面の面内に形成された互いに平行な複数の溝と、を有する溝基板と、平面状の下面を有する押さえ基板と、複数の溝、並びに溝基板及び押さえ基板の間に充填される樹脂と、を備え、複数の光ファイバは、複数の光ファイバ心線、複数の光ファイバ心線のそれぞれの外周を被覆する複数の個別被覆部、及び、複数の個別被覆部の周囲を覆い、それぞれ互いに並行に束ねるリボン被覆部、を含んでおり、複数の光ファイバは、一端において複数の光ファイバ心線が露出した第1露出部と、第1露出部とリボン被覆部との間に複数の個別被覆部が露出した第2露出部と、を有し、溝基板の複数の溝のそれぞれには、複数の光ファイバ心線のそれぞれが配置されており、複数の溝及び下面は、第1露出部の複数の光ファイバ心線を挟み、樹脂は、第1露出部の複数の光ファイバ心線と、第2露出部の複数の個別被覆部の一部と、を覆う。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、光ファイバへの応力を緩和させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本開示の実施形態に係る光ファイバアレイを示す斜視図である。
図2の(a)部は、図1の光ファイバアレイの端面を示す図である。図2の(b)部は、図1の光ファイバアレイから蓋を除いた平面図である。
図3は、図1の光ファイバアレイを模式的に示す側面図である。
図4は、図1の光ファイバアレイの製造方法においてリボン被覆部を切断するカッターの例を示す図である。
図5は、図1の光ファイバアレイの製造方法の一工程を示す斜視図である。
図6は、図5の工程の続きの工程を示す斜視図である。
図7は、図6の工程の続きの工程を示す斜視図である。
図8は、図1の光ファイバアレイのリボン被覆部、個別被覆部及び光ファイバ心線を模式的に示す側面図である。
図9は、図1の光ファイバアレイの溝に挿入された光ファイバ心線を模式的に示す斜視図である。
図10は、変形例に係る光ファイバアレイのリボン被覆部、個別被覆部及び光ファイバ心線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。本開示の一実施形態に係る光ファイバアレイは、それぞれ互いに並行に並ぶ複数の光ファイバを含む光ファイバアレイであって、平面状の上面と、上面の面内に形成された互いに平行な複数の溝と、を有する溝基板と、平面状の下面を有する押さえ基板と、複数の溝、並びに溝基板及び押さえ基板の間に充填される樹脂と、を備え、複数の光ファイバは、複数の光ファイバ心線、複数の光ファイバ心線のそれぞれの外周を被覆する複数の個別被覆部、及び、複数の個別被覆部の周囲を覆い、それぞれ互いに並行に束ねるリボン被覆部、を含んでおり、複数の光ファイバは、一端において複数の光ファイバ心線が露出した第1露出部と、第1露出部とリボン被覆部との間に複数の個別被覆部が露出した第2露出部と、を有し、溝基板の複数の溝のそれぞれには、複数の光ファイバ心線のそれぞれが配置されており、複数の溝及び下面は、第1露出部の複数の光ファイバ心線を挟み、樹脂は、第1露出部の複数の光ファイバ心線と、第2露出部の複数の個別被覆部の一部と、を覆う。
【0010】
この光ファイバアレイでは、複数の光ファイバは、複数の光ファイバ心線と、複数の光ファイバ心線のそれぞれを被覆する複数の個別被覆部と、複数の個別被覆部を束ねるリボン被覆部とを有する。光ファイバアレイは、複数の光ファイバ心線のそれぞれが挿入される複数の溝を有する溝基板と、溝に挿入された複数の光ファイバを覆う押さえ基板と、溝基板及び押さえ基板の間に充填される樹脂とを備える。そして、各溝から延び出す複数の光ファイバ心線が露出した第1露出部、及び当該複数の光ファイバ心線のそれぞれに連続する複数の個別被覆部が露出した第2露出部の一部には、前述した樹脂が充填される。よって、複数の光ファイバにおいて、リボン被覆部からは、各光ファイバ心線を保護する被覆付きの複数の個別被覆部が延び出しており、各個別被覆部が各光ファイバ心線と共に樹脂固定されている。従って、各光ファイバ心線の根元部が各個別被覆部に被覆されていることによって各根元部が保護されると共に、各根元部が樹脂固定されることにより各根元部にかかる応力を緩和させることができる。
【0011】
[本願発明の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る光ファイバアレイの具体例を、以下で図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以降の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示され、特許請求の範囲と均等の範囲内における全ての変更が含まれることが意図される。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解を容易にするため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
【0012】
図1は、実施形態に係る光ファイバアレイ1を示す斜視図である。図2の(a)部は、光ファイバアレイ1を光ファイバFの端面側から見た側面図である。図2の(b)部は、光ファイバアレイ1から蓋3を外した状態を示す平面図である。図1及び図2に示されるように、光ファイバアレイ1は、複数(一例として12本)の光ファイバFが載せられる複数の溝2bを有する溝基板2と、溝基板2に載せられた複数の光ファイバFを覆う蓋3と、溝基板2及び蓋3の間に充填されており溝基板2、蓋3及び光ファイバFを共に樹脂固定する樹脂4とを備える。蓋3は、平面状の下面3bを有する押さえ基板である。樹脂4は、例えば、充填されるときには液状とされているUV硬化樹脂であってもよい。
【0013】
光ファイバアレイ1には、複数の光ファイバ心線F1と、複数の光ファイバ心線F1のそれぞれを被覆する複数の個別被覆部F2と、複数の個別被覆部F2を束ねるリボン被覆部F3とが設けられる。個別被覆部F2は、光ファイバ心線F1と、光ファイバ心線F1を覆う第1被覆C1とによって構成された部分を示している。リボン被覆部F3は、光ファイバ心線F1と、光ファイバ心線F1を覆う第1被覆C1と、複数の第1被覆C1をまとめて覆う第2被覆C2とによって構成された部分を示している。溝2bから突き出た各光ファイバ心線F1のリボン被覆部F3側は、その物理的強度を高めるために、第1被覆C1によって被覆された個別被覆部F2とされている。
【0014】
個別被覆部F2と溝2bとの間で延びる光ファイバ心線F1は、充填された樹脂4によって保護される。また、光ファイバ心線F1、個別被覆部F2及びリボン被覆部F3は、光ファイバFが延びる方向D1に沿って並んでおり、複数の光ファイバ心線F1のそれぞれが溝基板2の溝2bに挿入されている。複数の光ファイバFは、一端において複数の光ファイバ心線F1が露出した第1露出部E1と、第1露出部E1とリボン被覆部F3との間に複数の個別被覆部F2が露出した第2露出部E2とを有する。複数の溝2b及び下面3bは、第1露出部E1の複数の光ファイバ心線F1を挟む。樹脂4は、第1露出部E1の複数の光ファイバ心線F1と、第2露出部E2の複数の個別被覆部F2の一部を覆う。また、例えば、高精度に加工された溝2bに裸ファイバである複数の光ファイバ心線F1が挿入されて整列されることにより、高精度に光ファイバ心線F1が位置決めされた光ファイバアレイ1が実現される。
【0015】
溝基板2は、例えば、ガラス製である。溝基板2の各溝2bは、例えば、V溝であり、溝基板2は複数のV溝を備えたV溝基板である。溝基板2の複数の溝2bは、方向D1に交差する方向D2に沿って並んでおり、方向D2に沿って並ぶ溝2bのそれぞれに光ファイバ心線F1が挿入されている。光ファイバ心線F1と溝2bとの間に形成される隙間には樹脂4が充填されており、この樹脂4によって各光ファイバ心線F1が各溝2bに固定される。各溝2bに固定された各光ファイバ心線F1には蓋3が載せられ、蓋3と各光ファイバ心線F1及び溝基板2の上面2cとの間にも樹脂4が充填される。なお、以下では、説明の便宜のため、溝基板2から見て蓋3が設けられる方向を上方向、その逆方向を下方向として説明することがある。
【0016】
蓋3は、例えば、直方体状とされており、複数の光ファイバFに対向する下面3bと、複数の光ファイバFの根元側を向く第1面3cと、第1面3cの反対側を向く第2面3dと、下面3bの反対側を向く上端面3fとを有する。下面3b、第1面3c、第2面3d及び上端面3fは、例えば、平坦状とされている。第1面3c及び第2面3dは、方向D1に沿って並んでおり、例えば、互いに平行とされている。また、上端面3f及び下面3bは、上下方向に沿って並んでおり、例えば、互いに平行とされている。
【0017】
溝基板2は、上面2cと、上面2cの方向D1の一端から斜め下方に延びる傾斜面2dと、傾斜面2dの下端から方向D1及び方向D2の双方に延びる延在面2fと、延在面2fの傾斜面2dとの反対側の端部に位置する第3面2gと、蓋3の第2面3dに沿って並ぶ第4面2hと、上面2cの反対側を向く下端面2jとを有する。傾斜面2dは溝2bの方向D1の一端に位置しており、これにより、溝2bの個別被覆部F2側の端部は傾斜面2dと共に方向D1に対して傾斜している(図9参照)。方向D1に対する溝2bの個別被覆部F2側の端部の傾斜角度は、例えば30°以上且つ60°以下であり、一例として45°である。
【0018】
上面2c、傾斜面2d、延在面2f、第3面2g、第4面2h及び下端面2jは、例えば、平坦状とされている。上面2c及び下端面2j、並びに、延在面2f及び下端面2jのそれぞれは上下方向に並んでおり、上面2c、延在面2f及び下端面2jは、例えば、互いに平行とされている。また、第3面2g及び第4面2hは、方向D1に沿って並んでおり、例えば、互いに平行とされている。
【0019】
図3は、溝基板2、蓋3、樹脂4及び光ファイバFを方向D2から見た側面を示す図である。図2の(b)部及び図3に示されるように、複数の光ファイバ心線F1のそれぞれ、及び複数の個別被覆部F2のそれぞれの一部が樹脂4に覆われた状態で固定されている。すなわち、光ファイバ心線F1、及び個別被覆部F2の一部が樹脂4に入り込んだ状態で固定されている。光ファイバ心線F1と個別被覆部F2との境界部B1(光ファイバ心線F1の根元側の端部)、及び個別被覆部F2とリボン被覆部F3との境界部B2は、共に方向D2に沿って並んでいる。
【0020】
例えば、各個別被覆部F2の長さL1(すなわち、境界部B1から境界部B2までの方向D1の長さ)は、1mm以上且つ10mm以下であり、2mm以上且つ3mm以下であってもよい。個別被覆部F2から溝基板2まで延びる各光ファイバ心線F1の長さL2は、0.5mm以上且つ5mm以下である。リボン被覆部F3から溝基板2(樹脂4)までの長さL3は、例えば、0.1mm以上且つ3mm以下である。また、個別被覆部F2の樹脂4が充填される部分の長さL4は、例えば、0.1mm以上且つ3mm以下である。
【0021】
例えば、溝基板2の第3面2gと蓋3の第1面3cとの距離K1(樹脂4が設けられる部分の方向D1の長さ)は0.5mm以上且つ3.0mm以下であり、第1面3cと第2面3dとの距離K2(各溝2bの方向D1の長さ)は2.0mm以上且つ6.0mm以下である。溝基板2の下端面2jから上面2cまでの高さH1は、例えば、1.0mm以上且つ2.0mm以下であり、蓋3の下面3bから上端面3fまでの高さH2は0.5mm以上且つ1.5mm以下である。また、下端面2jから延在面2fまでの高さH3は、例えば、0.5mm以上且つ1.3mm以下である。
【0022】
次に、光ファイバアレイ1の作製方法の例について図4〜図7を参照しながら説明する。まず、図4に示されるように、複数の光ファイバ心線F1のそれぞれが複数の第1被覆C1のそれぞれに覆われると共に、複数の第1被覆C1を束ねる第2被覆C2を備えた光ファイバFを用意する。そして、カッターZの一対の刃Z1の間に光ファイバFの方向D1の一端を挟み込むことによって、光ファイバFの方向D1の一端に位置する第2被覆C2を切断すると共に剥ぎ取って方向D1の一端に複数の個別被覆部F2(光ファイバ心線F1及び第1被覆C1から成る部分)を形成する。
【0023】
図5に示されるように、方向D1の一端に複数の個別被覆部F2を形成した後には、それぞれの個別被覆部F2の方向D1の端部を剥ぎ取って裸ファイバである光ファイバ心線F1を剥き出し、剥き出した各光ファイバ心線F1を溝基板2の溝2bに上から挿入する。このとき、光ファイバ心線F1と個別被覆部F2との境界部B1、及び、個別被覆部F2とリボン被覆部F3との境界部B2が方向D2に沿うと共に、各光ファイバ心線F1の端部を第4面2hから方向D1に突出した状態とする。
【0024】
続いて、図6及び図7に示されるように、溝基板2の溝2b、及び溝2bに挿入された各光ファイバ心線F1に樹脂4を充填すると共に、傾斜面2d及び延在面2fに樹脂4を充填して蓋3を溝2b及び光ファイバ心線F1の上に被せる。樹脂4の充填と、蓋3の搭載と、はどちらを先に行ってもよく、この順序は適宜変更可能である。例えば、樹脂4を充填した状態で蓋3を被せた後、樹脂4を硬化させて溝基板2、蓋3、複数の光ファイバ心線F1、及び複数の個別被覆部F2の一部を樹脂固定する。そして、溝基板2の第4面2h、及び蓋3の第2面3dから突出する複数の光ファイバ心線F1の端部を第4面2h及び第2面3dに沿うように切断及び研磨して光ファイバアレイ1が完成する。
【0025】
次に、本実施形態に係る光ファイバアレイ1から得られる作用効果について説明する。光ファイバアレイ1では、複数の光ファイバFは、複数の光ファイバ心線F1と、複数の光ファイバ心線F1のそれぞれを被覆する複数の個別被覆部F2と、複数の個別被覆部F2を束ねるリボン被覆部F3とを有する。光ファイバアレイ1は、複数の光ファイバ心線F1のそれぞれが挿入される複数の溝2bを有する溝基板2と、溝2bに挿入された複数の光ファイバFを覆う蓋3と、溝基板2及び蓋3の間に充填される樹脂4とを備える。そして、各溝2bから延び出す複数の光ファイバ心線F1が露出した第1露出部E1、及び複数の光ファイバ心線F1に連続する複数の個別被覆部F2が露出した第2露出部E2の一部には、樹脂4が充填される。よって、複数の光ファイバFにおいて、リボン被覆部F3からは、各光ファイバ心線F1を保護する被覆(第1被覆C1)付きの複数の個別被覆部F2が延び出しており、各個別被覆部F2が各光ファイバ心線F1と共に樹脂固定されている。従って、各光ファイバ心線F1の根元部(例えば境界部B1)が各個別被覆部F2に被覆されていることによって各根元部が保護されると共に、各根元部に樹脂4が充填されることにより、各根元部に係る応力を緩和させることができる。なお、上記の説明において、第1露出部E1は光ファイバアレイ1の形状に関して光ファイバ心線F1が第1被覆C1から露出している部分を表しており、第2露出部E2は個別被覆部F2が第2被覆C2から露出している部分を表している。従って、光ファイバアレイ1の構造において、光ファイバ心線F1あるいは個別被覆部F2がそれぞれ外部(あるいは空気中)に露出している部分のみを指して、それぞれ第1露出部E1、第2露出部E2と称するのとは異なっている。例えば、光ファイバアレイ1において、第1露出部E1の少なくとも一部分および第2露出部E2の少なくとも一部分は、それぞれ樹脂4によって覆われていて外部に露出していなくてもよい。
【0026】
ここで、仮に個別被覆部F2を有さずにリボン被覆部F3から直接複数の光ファイバ心線F1が延びている場合、リボン被覆部F3に束ねられた複数の光ファイバ心線F1のピッチと、溝2bに整列された複数の光ファイバ心線F1のピッチとが互いに異なることがあり、この場合、光ファイバ心線F1の溝2bからリボン被覆部F3まで延びる部分に大きな応力がかかることがある。すなわち、リボン被覆部F3から延び出す固定された光ファイバ心線F1の位置と、溝2bから延び出す固定された光ファイバ心線F1の位置とが方向D2に互いにずれることによって光ファイバ心線F1にかかる応力が大きくなることが想定される。
【0027】
これに対し、本実施形態に係る光ファイバアレイ1では、リボン被覆部F3から延び出す複数の個別被覆部F2が設けられており、各個別被覆部F2は各光ファイバ心線F1とリボン被覆部F3との間に介在する。よって、図8に示されるように、たとえ、リボン被覆部F3から延び出す光ファイバ心線F1の位置と溝2bから延び出す光ファイバ心線F1の位置とがずれたとしても、固定されていない個別被覆部F2によって光ファイバ心線F1にかかる応力を緩和することができる。すなわち、第1被覆C1付きの固定されていない複数の個別被覆部F2のそれぞれが光ファイバ心線F1を保護することにより、応力が複数の個別被覆部F2のそれぞれに分散されるため光ファイバ心線F1にかかる応力が低減される。そして、溝2bとリボン被覆部F3との距離をX、溝2bの光ファイバ心線F1とリボン被覆部F3の光ファイバ心線F1とのずれ量をYとすると、個別被覆部F2を設けてXを長くすることによってY/Xの値を小さくすることができる。
【0028】
また、第2露出部E2(複数の個別被覆部F2のそれぞれ)の長さL1は1mm以上且つ10mm以下であってもよい。この場合、長さL1を1mm以上にすることによって個別被覆部F2による応力緩和の効果を高めることができる。また、長さL1を10mm以下にすることによって個別被覆部F2の長さを長くなりすぎないようにすることができるので、個別被覆部F2及び光ファイバ心線F1のハンドリング性を良好にすることができ扱いやすい光ファイバアレイ1とすることができる。
【0029】
また、図9に示されるように、複数の溝2bの個別被覆部F2側の端部は、光ファイバFが延びる方向D1に対して傾斜している。これにより、溝2bの端部の傾斜部分が光ファイバ心線F1に対向することにより、溝2bの端部において光ファイバ心線F1にかかる応力を緩和させることができる。従って、光ファイバ心線F1が折れる可能性を更に低減させることができる。
【0030】
以上、本開示に係る光ファイバアレイの実施形態について説明した。しかしながら、本発明に係る光ファイバアレイは、前述した実施形態等の例に限定されない。すなわち、本発明が特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において種々の変形及び変更が可能であることは、当業者によって容易に認識される。
(【0031】以降は省略されています)

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